型をこよなく重んじるも、嵌ることをめっぽう嫌がる作曲家の日記

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2023.04.03
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テーマ: C'est la vie.(2)
今の人が昔より個性的と見るのは間違いだと思います。
再三書いている同調圧力に支配されなければ生きづらく、
真に個性的な言動はやはり打たれるように感じます。
結局、仕掛けられた流行に乗ることしか方策がありません。

人々は異なる考えや感性を持っています。
どんなに流行ったとしても皆が同じ趣味は持ちません。
嘗てない野球選手やサッカー選手、棋士が現れて、
人々の関心が高いとしても世の中はよくなりません。

全く関心のない人はむしろ反感を抱くようになります。

一部の人の趣味の追求を見たいわけではありません。
また、同じ事件の話題を推定で検証するのも同様です。


師は1950-60年代にパリに留学していましたが、
日々新鮮な体験に満ちた日常を連載をしていました。
興味深いのは今にはないだろう個性的な文章表現です。
時を経ても文化は大きく変わらないこともわかります。



冒頭部「そのうち君の伏せておく事を書かして貰いますぜ。」
同時期にパリに留学していた三善晃氏からの年賀状の一節。
三善晃氏と言えば、桐朋学園の学長時代に、
学生にも丁寧な敬語を話していたイメージなので驚きです。

しかも師の下宿から2、3分の所に住んでいたことから考えても、

また、 親しい友人には性別関係なく行う挨拶である「ビズ」 を、
「悪友のギーが自分の頬にキスをしてくる」と面白いです。

師は日本でも不愛想で母親にも優しい言葉一つ言わなかったため、
「今更ギーのほっぺたなどナメたりできない」と。

苦情を言ってきた隣人の一言「音楽を弾いてくれませんか?」
笑えます。



友人のボブが酒の飲み過ぎで車が大破する事故を起こしたが、
カスリ傷一つ負わなかったこと。
そしてノルマンディへのひとり人旅。
バスの停留所を中心に7、8軒の店と農家が点在する寒村で、
一軒しかない安ホテルに唯一人の客として夏休みを過ごす。

かなりドキドキワクワクするジブリ映画のような設定ですが、
心細さを感じさせつつも小説のような語り口がそそります。
鰯を焼く匂いに惹かれた店で鰯とご飯をナイフとフォークで食べ、
農家の方と軍人さんに誘われて安いラム酒で和に入る話。

海岸に行った時の表現が最高です。
「なんだか泣きたいような、何かよいことがこれからあるような、
ゾクっとおしっこのしたいような淋しさに襲われて、
はなはだだらしなのない状態である。」


非日常感が心地よい中に人生の機微を感じさせる話は面白いです。
留学時に起きたいろいろな出来事や経験は自分にもたくさんあり、
日本で無難に生きるよりも遥かに生きている実感が強いです。
自由な意志をもって人生の機微を備えた生き方をしたいです。





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最終更新日  2023.04.18 19:52:01
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