能登の手染め日記

能登の手染め日記

Sep 24, 2008
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カテゴリ: 日々
先日、高校時代に始末書を23枚書いたという伝説を作った男がやってきた(^^;

中高校時代に暴れまくった男は、身長は175cmほどだが骨太の体格でいかつい。顔のつくりはガッシリして濃いし、頭はスキンヘッドだ。作務衣などを着て雪駄を履いたりしている。

道を歩くと誰もが両側に広がって空けていく・・・オイオイ、って、私より2つ年上の従兄弟なのだ(^^ゞ

現在は関東のとある施設の板前として働き一家を支えている。この時期、彼岸の頃に両親の墓参りのために毎年家族を引き連れて帰省するのだった。

従兄弟いわく、
「俺みたいな者が、今こうしておられるのは周りが見守ってくれたからや」と。
高校時代に23枚の始末書を書いても退学にならなかった。もちろん従兄弟の母親は何度学校に謝罪の足を運んだことか。親戚筋もそうだが、世話になった高校の先生の名前を数人あげて今でも感謝しているという。

「だから、俺は今、学校に恩返しをしとる」と言う。・・・ん?と尋ねる。
孫の通う小学校のグラウンドの周りにヒノキの大木が数本枯れていて、危険だが伐採するのに30万円掛かかって困るというから、一人でチェンソーで切り倒したという。
「専門職でもないのに、よく学校が許可したなぁ」
「予算がないって言うから、やったよ」と。
この男が言い出したら学校もケッコウですとは言いにくかっただろう(^^ゞ
後日PTAには後片付けの動員が掛かったそうだ(笑

祝日を含んで5日間ほど滞在するのだが、小学生の孫も学校を休ませて連れてきている(^^;
親戚の数軒には、世話になった感謝の気持ちとして未だに年に一度マグロや甘エビなどを送り届けている。義理堅いのも変わらないが、相変わらずマイペースなのも変わらない。

「坊さんを呼んでお経を上げてもらうから来てくれよ」と言い、
「おばちゃん大事にしてくれよな」と言う。
「俺は、お袋に迷惑掛っぱなしだったから」と。
それは、確かに。間違いなくそうだったと思う(^^

小学校も中学校も無くなり、従兄弟の母校の高校もなくなりそうな状況。
「今思うと、こんな俺でも高校を卒業させてもらえたのは有り難かった」
と、しみじみと言った。
「今だったら、とっくに退学で、犯罪者になっとるんじゃない」と言うと、
「そうやなぁ~」と笑った。

周囲が見守って子どもを育ててくれた時代があった。
昔を懐かしむ話ではなく、今こんな時代だからこそ、地域と学校の関係が問われている。
地域が子どもを見守り育てる役目があることを言わなければならないのだと思うのだった。
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Last updated  Sep 25, 2008 01:31:04 AM
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