能登の手染め日記

能登の手染め日記

Jan 26, 2011
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カテゴリ: 染色
工房のスタッフが「何故、草木染めを行うのか?」という疑問の前で奮闘している。

20数年前、私はタマネギの皮など身の周りに染まる植物があったから実際に染めてみた。しかし、これを染めてみると「なんとも手間の掛かる不自由な染色」というのが正直な感想だった(^^ゞ

「そんなに不自由なのに、何故草木染め?」「その染めは化学染料と、どう違うの?」端的に「化学染料より良いから使うの?悪くても使うの?」という疑問や質問も出てくる(笑

こうした質問に対して草木染めを行っている人の多くは「色が深く味わいがある」と答えているようだ。中には「化学染料では出せない色が染まる」という人もいる。

着物の染め工房で化学染料を使ってきた私としては「化学染料なら、草木染めと同じような味わい深い色を、もっと簡単に短時間で出せる。赤でも緑でも紫でも自由な色に染められる」と説明してきた(^^

で、スタッフは「それは実際に証明できるのですか?」と。
化学染料の使用暦40年の私としては「もちろん!!!」と言うしかない(笑)ということで、絹布を染めてみることにした・・・証明できないとマズイよなぁ~~~(^^ゞ

それが、この写真。化学染料で草木染めの「ムックリ感」が出るような赤味、青味の渋みのある深い色を染めてある。

20110126 色

写真、中ほどの茶色はアカネ、ゴバイシで染め重ねた絹布なのだが、下の段に同じような茶色を化学染料で染めた布を並べてある。草木染めと色と化学染料の質感の違いを比較することができる。それと、化学染料で草木染めと同じような質の色合いを感じられる茶色も染めてある。

残念ながらパソコン上の色では違いが分からない。違いを実際に見たい場合は、わが工房へ来ていただければ一目瞭然になる(^^

が、ここで私の話には大きな矛盾が出る。

「それなら草木染めじゃなく化学染料で染めたら良い筈」と。私も、そう思う。実際、私は仕事の着物は化学染料で染めている。私自身の着ている衣服は全て化学染料で染められたものである(^^ゞ

スタッフには草木染めで染める理由と根拠が必要だ。・・・長くなるので、それは次回の日記(^^

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Last updated  Jan 26, 2011 11:44:24 PM
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