能登の手染め日記

能登の手染め日記

Nov 25, 2019
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カテゴリ: 染色
10月に会津でウルシ染めのワークショップを行ってから後、「参加者で重ね染めを詳しく知りたい」という声があるとのこと。福島県には絹も木綿も麻も産地があり、ウルシ染への関心が高かったので、私もブログ上で可能な範囲の説明をしていくことにしました。今回の希望は『重ね染め』についてですが、そこへいくための《まとめ》として進めていきます。

ウルシ染めは、捨てられていたり燃やされていた廃材を有効に使います。漆という優良な植物染料と出会えたことに感謝すると共に、ウルシの染めの魅力を広めたいので、ウルシは誰にでも染められるという方法を公開します。

このブログにアップした過去の内容と重複しますが、次の項目を順番に説明していきます。
《Ⅰ》ウルシ染めの特徴(まとめ)
《2》ウルシ染液の抽出
《3》ウルシ染の方法
1.基本の染め
2.重ね染めについて
①同じ色を染め重ねて濃度を上げたり堅牢度を上げる
②異なる色を染め重ねて色合いを変える

不定期な更新になりますが、疑問や質問のある方は コチラまで 疑問点をメールしてください。順番にこのブログに説明をアップしていきます。

丸太を輪切りにして黄色の美しく濃い色の部分を選んで使う


今回は、さっそく
《Ⅰ》ウルシ染めの特徴(まとめ)
①絹、木綿、麻にも良く染まる(多くの草木染めは絹には染まるが、綿、麻には染まりにくい)
②水道水で煮出して良く染まる(多くの草木染めは水道水では綿や麻には染まりにくい)
③酸性水抽出、アルカリ水抽出でも良く染まる
④ウルシ染めの多くの色の耐光堅牢度が良い(酢酸アルミやミョウバン、錫媒染は弱い)
⑤アルミ媒染は耐光堅牢度が低いが染めと鉄媒染や銅媒染を重ねると堅牢度が上がる
⑥3種類の水によるアルミ、銅、鉄媒染によって多彩に発色する
⑦ウルシ液を単独媒染しても良いし、他の媒染を重ねても良いし、ウルシ液の染めの上に他の植物液を染め重ねても良いし、その逆も良い※
⑧他の多くの植物液と混合して染めることもできる
 ※⑦⑧は一部不可もあるので実験して使用する
⑨堅牢度の良い色は衣服・服飾・工芸への染色も可能

水道水で抽出も染めも良い染料で木綿によく染まり堅牢度が良い植物染料・・・ちょっと、他に思い当たらないです、アカネも良い染料ですがアルミ媒染は堅牢度、比較的弱いのです(^^;)
次回は抽出方法の具体的な話です。

ウルシチップが手に入らない場合・・・ウルシチップの作成と販売も行っています。先ず試し染をしてみたい方はチップ200g送料込み1,100円で販売しています。
ご希望の方はshigunaru16@gmail.comまで

染め方のプリントも同封します。チップ200gで繊維200g以上染めることが出来ます。

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Last updated  Dec 12, 2019 12:19:09 PM
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