能登の手染め日記

能登の手染め日記

Sep 23, 2022
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カテゴリ: 染色
草木染めは《寝かせる》という言い方をするが、いったん染めた色を1年ほど暗所に保管しておくと染めた色が安定する。また地入れなど行っても《枯らす》という言い方で、成分の変化が落ち着くまで冷暗所で保管しておく、という考えがある。

数年前に追加で染めて保管しておいた絹のストールを取り出し、グレーと黒の絞りの重ね染めを行った。草木染めは同じ生地を同じ条件で染めても、同じ結果にできない場合がある。注文枚数を確実に納品するために万一のトラブルも含めて準備し、10枚ほど多めに染めておいたもの。

今回新たな依頼があって保管していた生地に、白抜け斑点や虫食い、シミ、汚れ、変退色などのないことを確認した。

地色の濃度を確認して少し薄い目の布を選び黒色を染め重ねる


グレーと黒の絞り重ね染め 金彩模様を描く


草木染めの黒色は難しいが、丁寧に染め重ねると深い黒になる


グレーの濃度に応じて墨模様を描く


ヤシャブシとゴバイシの混合液を作り試し染めを行い、色相と濃度を確認して染め重ねる。問題のない生地はさらに濃く深い色に染め上げる。通気性の良い冷暗所に《寝かせておく》ことの意味がここにある。こうした実験もまた自然相手の仕事のうちなのだと思う

数年前の耐光堅牢度試験ではあるが、こうした染め重ねの黒もグレーも4級以上~5級、工業試験場の成績を出している。・・・残った黒は、また《何年も寝かしておく》のが良いようだ・・・私自身はせめて1日6時間でも、寝かしてくれた方が良いような気がする~(^^;)


ウルシチップが手に入らない場合・・・ウルシチップの作成と販売も行っています。先ず試し染めをしてみたい方はチップ200g送料込み1,100円で販売しています。ご希望の方はshigunaru16@gmail.comまで。染め方のプリントも同封します。チップ200gで繊維200g以上染めることが出来ます。

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Last updated  Sep 23, 2022 10:48:52 PM
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