今日は節分。
「よし、今年も豆まきするぞ」と意気込んで台所へ向かったものの、肝心の大豆がどこにも見当たらない。戸棚も引き出しも、冷蔵庫の奥まで探したけれど、ない。見事に、ない。
どうしよう。鬼は待ってくれない。
途方に暮れかけたそのとき、おやつコーナーに目が止まった。そこにあったのは、つやつや輝く甘納豆の袋。
……豆、あるじゃん。
しばらく考える。節分=豆。豆=甘納豆。理屈は、通っている。たぶん。
よし、今日はこれでいこう。
とはいえ、甘納豆をそのまま撒く勇気はない。後の床の未来が、あまりにも想像できる。べたべた確定である。
そこで私はひらめいた。
小袋ごと撒けばいいのでは?
我ながら天才的な発想だと思いながら、小袋の甘納豆を手に取る。
「鬼は外!福はうち!」
ぽい、ぽい、と小袋が宙を舞う。
もはや豆まきというより、お菓子配りに近い光景。でも気にしない。これは立派な豆まきである。なにせ中身は豆だ。
しかも後で拾ってそのまま食べられる。清潔。合理的。現代的節分。
そして何より、「福はうち」と言いながら甘い豆を撒くこの感じ。なんだかとても縁起がいい。甘々の福がやってきそうな気しかしない。
最近ちょっとしたモヤモヤが続いていたけれど、今日でリセット。鬼もきっと、甘納豆の甘さに面食らって退散したに違いない。
節分に甘納豆(小袋仕様)。
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