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「わたしを離さないで」(原題:Never Let Me Go)は、2010年公開のイギリスのSFファンタジー&ヒューマン・ドラマ映画です。2017年にノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロが2005年に発表した同名小説を原作に、マーク・ロマネク監督、アレックス・ガーランド脚本、キャリー・マリガン、アンドリュー・ガーフィールド、キーラ・ナイトレイら出演で、謎の寄宿施設で特別な存在として育てられた若者3人が過酷な運命の狭間で揺れ動く、愛と友情と衝撃の事実を描いています。 「わたしを離さないで」のDVD(楽天市場)【スタッフ・キャスト】監督:マーク・ロマネク脚本:アレックス・ガーランド原作:カズオ・イシグロ出演:キャリー・マリガン(キャシー) アンドリュー・ガーフィールド(トミー) キーラ・ナイトレイ(ルース) イゾベル・ミークル=スモール(子供時代のキャシー) エラ・パーネル(子供時代のルース) チャーリー・ロウ(子供時代のトミー) シャーロット・ランプリング(エミリー) サリー・ホーキンス(ルーシー) ナタリー・リシャール(マダム) アンドレア・ライズボロー(クリシー) ドーナル・グリーソン(ロドニー) ほか【あらすじ】キャシー(イゾベル・ミークル=スモール、キャリー・マリガン)、トミー(チャーリー・ロウ、アンドリュー・ガーフィールド)、ルース(エラ・パーネル、キーラ・ナイトレイ)は、外界から隔絶された寄宿学校ヘールシャムで育ちます。過酷な運命を背負った特別な存在である彼らは、18歳で寄宿学校を出て他の学校の出身者たちとともに農場で共同生活を始めます。小さい頃から一緒に過ごしてきた三人ですが、いつかしらルースとトミーは恋人同士になり、トミーに想いを寄せていたキャシーは二人から離れます。やがて三人は、思わぬ形で再会することになります・・・。【レビュー・解説】ノーベル賞作家カズオ・イシグロのSFファンタジーを超えた示唆に富む原作を優美に脚色、イギリスの若手を中心にオスカー級俳優が揃い踏みした、英国伝統の文芸映画です。カズオ・イシグロのSFを原作に若手オスカー級俳優が揃い踏みの英国伝統の文芸映画イギリスの若手を中心にオスカー級俳優が揃い踏みキャリー・マリガンが出演したカズオ・イシグロの原作のインデペンデント映画というという認識でしたが、彼女以外にもイギリスの若手を中心に2000年代に頭角を現したそうそうたるキャストが揃い踏みしています。各俳優の主な出演作品については「関連作品」の項を参照していただくとして、既にアカデミー主演女優賞にノミネート経験がある二人に加え、その後、アカデミー主演俳優賞にノミネートされた俳優が三人と、充実のキャスティングです。これだけの選りすぐりの俳優を集められるのも、カズオ・イシグロ原作のネームバリューがあればこそでしょう。キャリー・マリガン(「17歳の賞状」(2009年)でアカデミー主演女優賞候補)アンドリュー・ガーフィールド(「ハクソー・リッジ」(2016年)でアカデミー主演男優賞候補)キーラ・ナイトレイ(「プライドと偏見」(2005年)でアカデミー主演女優賞候補)アンドレア・ライズボロードーナル・グリーソンサリー・ホーキンス(「ブルージャスミン」(2013年)でアカデミー助演女優賞候補)、「シェイプ・オブ・ウォーター」(2017年)でアカデミー主演女優賞候補)シャーロット・ランプリング(「さざなみ」(2015年)でアカデミー主演女優賞候補)実は、キャリー・マリガンの可愛らしさ、キーラ・ナイトレイの美しさといった、彼女らの容姿が人気の秘密だろうと思っていましたが、本作でその偏見が見事に裏切られました。キャリー・マリガンは、悲しい運命を受け入れるキャシーを美しく威厳を持って演じており、可愛らしさだけではなく、深みを持った女優であることを実感させます。また、美人の誉れ高いキーラ・ナイトレイは、本作では普通っぽく見えるようにメイクを施し、本人もそう願ったにもかかわらず、驚くほどの美しさを隠すことができなかったと、マーク・ロマネク監督は述懐しています。横恋慕するルースにキーラ・ナイトレイは感情移入できなかった述べていますが、受容的で落ち着いたキャシーとは対照的で嫉妬深く不安定なルースを見事に演じており、容貌だけではなくしっかりとした演技力を持った女優であることを痛感させます。SFファンタジーを超えるポテンシャルの高い作品臓器提供の為に育てられるクローンの若者たちの愛と友情を描いた、儚く切ないロマンティックな作品で、残された時間が短いことを悟った彼らは、親友に対して犯した過ちを正し、お互いに気づくことがなかった愛を束の間、成就させます。デストピアや SF ファンタジーの要素があり、一見、若者向けの作品のようですが、「もしヒットラーが勝ったら」とか、「もしケネディが暗殺されなければ」と同じ意味で、20世紀末に物事がひとつ、ふたつが違った方向に動けば、実際にあったことかもしれない「もうひとつの歴史」と、原作者のカズオ・イシグロ氏は語っています。臓器移植を題材にした映画には「堕天使のパスポート」(2002年)や「あさがくるまえに」(2016年)など、またクローンを題材にした映画には「ブレードランナー」(1982年)や「ブレードランナー2049」(2017年)などの名作がありますが、本作はこれらの作品のように臓器移植の詳細を描いたり、クローンが反乱を起こしたり、逃亡したりすることはありません。何故、クローンの若者たちは逃亡しないのか、欧米、特に自分の運命は自分で切り開くのを良しとするアメリカの人々にとって、本作の展開はとても不思議なようです。クローンの若者たちが逃亡しないは、日系イギリス人である原作者のカズオ・イシグロ氏が、あるがままの状況を受け入れる「諦念」、「悟り」、「達観」といった日本的な概念の影響を受けているからという解釈もできるかもしれません。実際、マーク・ロマネク監督は、なるべくデリケートに、日本の感性や美意識を映画の中に入れ込もうと思った。主人公がいかに優雅に悲しい運命を受け入れるか、その威厳ある姿勢が美しい。(マーク・ロマネク監督)https://eiga.com/movie/55678/interview/と語っています。また、カズオ・イシグロ氏本人は、この点に関して以下のように語っています。この話を書き始める時、奴隷たちが残酷なシステムに勝利するような話には、最初から興味がなかった。人間の自然な寿命、子供から大人になり年老いてやがて死ぬという逃れられない運命に、相当するものを見出したかった。関心があったのは「人は何をするのか?時間がないと知った時に、人にとって最も重要なものもは何か?」ということだっだ。すべての敵に復讐しようとするのが人間の性なのか?私的な財産の増やそうとするのだろうか?時間がない時、我々は何をしたいと思うのだろうか?(カズオ・イシグロ)http://www.indielondon.co.uk/Film-Review/never-let-me-go-mark-romanek-and-kazuo-ishiguro-interview人間は80年、長くても100年という寿命を受け入れざるを得ません。せめてもの抵抗は、少しでも長生きできるように健康に気をつけることくらいでしょう。逃亡できないキャシーとトミーが数年でも長く一緒にいられるようにと腐心するのは、いかにも人間的と言えます。 繊細な世界観を描き出すカズオ・イシグロですが、彼の作品はフランツ・カフカのように、抽象的、観念的、隠喩的な面があります(この傾向は、彼の最新作「忘れられた巨人」(2015年)により強いようです)。この作品が単なる若者向けの悲恋物語としてではなく、より幅広い年齢層に受容されるのは、クローンが我々一般的な人間の隠喩であるという原作由来の高いポテンシャル故です。さらに、語り部であるキャシーも、懸命に絵を描くトミーも、作家であるカズオ・イシグロの分身であることは、想像に難くありません。イギリス伝統の文芸映画を感じさせるエンディングカズオ・イシグロの同名小説が原作の「日の名残り」(1993年)もそうですが、イギリス映画の名作には文芸作品を原作にしたものが少なくありません。「ロミオとジュリエット」(1968年):シェイクスピアの同名戯曲が原作「オリバー!」(1968年):チャールズ・ディケンズの小説「オリバー・ツイスト」が原作「眺めのいい部屋」(1986年):E.M.フォースターの同名小説が原作「魅せられて四月」(1992年):エリザベス・フォン・アーニムの同名小説が原作「ハワーズ・エンド」(1992年):E・M・フォースターの同名小説が原作「日の名残り」(1993年):カズオ・イシグロの同名小説が原作「から騒ぎ」(1993年):シェイクスピアの同名戯曲が原作「いつか晴れた日に」(1995年):ジェーン・オースティン の「分別と多感」が原作「Emma エマ」(1996年):ジェーン・オースティンの小説「エマ」が原作「イングリッシュ・ペイシェント」(1996年):マイケル・オンダーチェの小説「イギリス人の患者」が原作「ハムレット」(1996年の映画):シェイクスピアの同名戯曲が原作「鳩の翼」(1997年):ヘンリー・ジェイムズの同名小説を原作「恋におちたシェイクスピア」(1998年):シェイクスピア戯曲「ロミオとジュリエット」、「十二夜」が原作「プライドと偏見」(2005年):ジェーン・オースティンの小説「高慢と偏見」が原作「つぐない」(2007年):イアン・マキューアンの小説「贖罪」が原作「わたしを離さないで」(2010年):カズオ・イシグロの同名小説が原作「ジェーン・エア」(2011年):シャーロット・ブロンテの同名小説が原作本作のエンディングで美しい夕暮れの風景に重なるキャシーのボイス・オーバーは、原作のエンディングをアレンジしたもので、本作がイギリス伝統の文芸映画であることを感じさせる、叙情的で余韻たっぷりのエンディングです。ネタバレCathy(Voice-Over): It has been two weeks since I lost him. And I’ve been given my notice now. My first donation is in a month time. I come here and imagine this is the spot where everything I’d ever lost since my childhood had washed up. I doubt myself if that were true and I wait long enough, a tiny figure would appear on the horizon across the field and gradually get larger until I’d see it was Tommy. He’d wave and maybe call. I don’t let the fantasy go beyond that. I can’t let so. I remind myself I was lucky to have any time with him at all. What I’m not sure about is whether our lives have been so different from the lives of the people we save. We all complete. Maybe none of us really understand what we’ve lived through. Or feel we’ve had enough time.キャシー(ボイス・オーバー):彼を失って2週間、私にも通知が来た。私の最初の提供は一ヶ月後だ。ここに来た私は、子供の頃からずっと失ってきた全てのことがここに打ち上げられているように思う。自分でも心もとないが、それが本当で、もしここでずっと待っていれば、原っぱの向こうの地平線に人影が現れ、少しずつ大きくなり、やがてそれがトミーであることがわかる。彼は手を振り、私を呼ぶかもしれない。そこから先は想像しない。想像にまかせることができない。どんな時であれ彼とともに過ごすことができて幸運だったと思う。私達と私達が救う人々の人生がどれほど違うのか、私にはわからない。誰もが皆、「完了」する。恐らく、私たちが何を生きたのか誰も真に理解することはないし、十分に時間があると感じることもなく生涯を終えるのだ。ネタバレ終わりもし、自分の命が間もなく尽きるとしたら、自分は何を感じ、どのような時間を過ごすのだろうか・・・、思わずそんなことを考えてしまう、見事なエンディングです。 キャリー・マリガン(キャシー)キャリー・マリガン(1985年〜)は、ロンドン出身のイギリスの女優。2004年に舞台デビュー、「プライドと偏見」(2005年)で映画デビュー、2008年にブロードウェイデビューを果たす。「17歳の肖像」(2009年)でアカデミー主演女優賞にノミネートされる。「ドライヴ」(2011年)、「華麗なるギャツビー」(2013年)、「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」(2013年)、「遥か群衆を離れて」(2015年)、「マッドバウンド 哀しき友情」(2017年)、「ワイルドライフ」(2018年)などに出演している。アンドリュー・ガーフィールド(トミー)アンドリュー・ガーフィルド(1983年〜)は、ロサンゼルス出身のイギリスの俳優。父親はユダヤ系アメリカ人、母親はイギリス人で、アメリカとイギリスの二重国籍を保有。3歳の時にイングランドに移住、16歳の時に演技に興味を持ち始める。舞台俳優としてキャリアを始め、「BOY A」(2007年)で英国アカデミー賞テレビ部門主演男優賞を受賞、その後も「ソーシャル・ネットワーク」(2010年)、「アメイジング・スパイダーマン」(2012年)、「ドリーム ホーム 99%を操る男たち」(2014年)、「アメイジング・スパイダーマン2」(2014年)、「沈黙 -サイレンス-」(2016年)などに出演、「ハックソーリッジ」(2016年)でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされている。キーラ・ナイトレイ(ルース)キーラ・ナイトレイ(1985年〜)は、ロンドン出身のイギリスの女優。 父は舞台役者 、母は劇作家。幼い頃から役者志望で、「学校が休みの時だけ演技の仕事をしてもいい」との約束でエージェントが付ける。識字障害で、10代の時に克服している。1993年にテレビドラマ・デビュー、1995年に映画デビュー。「ベッカムに恋して」(2002年)、「プライドと偏見」(2005年)、「つぐない」(2007年)、「はじまりのうた」(2013年)、「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」(2014年)、「コレット」(2018年)、「オフィシャル・シークレッツ」(2019年)などに出演、「プライドと偏見」でアカデミー主演女優賞にノミネートされている。女優としてのキャリアとチャリティー活動が評価され、2018年に大英帝国勲章(第四位)を受勲している。シャーロット・ランプリング(エミリー)シャーロット・ランプリング(1946年〜)は、イギリスの女優、歌手。イギリスとフランスで教育を受け、語学に堪能。イタリア映画「愛の嵐」(1974年)の上半身裸にサスペンダーでナチ帽をかぶって踊るシーンで世界的に有名になる。一時、活動が低調であったが、フランソワ・オゾン監督の「まぼろし」(2000年)で再び注目され、「スイミング・プール」(2003年)、「さざなみ」(2015年)、「The Forbidden Room」(2015年)などに出演、「さざなみ」でアカデミー主演女優賞にノミネートされている。大英帝国勲章のオフィサー(OBE)を叙勲されている。サリー・ホーキンス(ルーシー)サリー・ホーキンス(1976年〜)は、ロンドン出身のイギリスの女優。王立演劇学校を卒業、主にイギリス国内の舞台・テレビ・映画での活躍を経て、国際的な演技派女優となる。「人生は、時々晴れ」(2002年)、「ヴェラ・ドレイク」(2004年)、「レイヤー・ケーキ」(2004年)、「ハッピー・ゴー・ラッキー」(2008年)、「17歳の肖像」(2009年)、「ファクトリー・ウーマン」(2010年)、「ジェーン・エア」(2011年)、「サブマリン」(2011年)、「ブルージャスミン」(2013年)、「パディントン」(2014年)、「僕と世界の方程式」(2014年)、「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」(2016年)、「パディントン 2 」(2017年)、「シェイプ・オブ・ウォーター」(2017年)などに出演、「ブルージャスミン」でアカデミー助演女優賞に、「シェイプ・オブ・ウォーター」でアカデミー主演女優賞にノミネートされている。ナタリー・リシャール(マダム)ナタリー・リシャール(1963年〜)は、パリ出身のフランスの女優。「ヴィオレット ある作家の肖像」(2013年)などに出演している。アンドレア・ライズボロー(クリシー)アンドレア・ライズボロー(1981年〜)は、イングランド出身のイギリスの女優。幼少期より演劇を好み、王立演劇学校に進んで、在学中に3度テレビドラマに出演する。2005年に卒業後、舞台に立ち、舞台とテレビで数々の賞にノミネートされ、受賞する。「ハッピー・ゴー・ラッキー」(2008年)、「ファクトリー・ウーマン」(2010年)、「シャドー・ダンサー」(2012年)、「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」(2014年)、「スターリンの葬送狂騒曲」(2017年)、「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」(2017年)、「ナンシー」(2018年)、「マンディ 地獄のロード・ウォリアー」(2018年)などに出演している。ドーナル・グリーソン(ロドニー)ドーナル・グリーソン(1983年〜)はダブリン出身のアイルランドの俳優。大学卒業後に舞台や映像の分野で監督や脚本を手掛けるようになる。2006年に長編映画、舞台にデビュー、徐々に映画やテレビ出演が多くなり、「トゥルー・グリット」(2010年)、「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」(2011年)、「シャドー・ダンサー」(2012年)、「FRANK -フランク-」(2014年)、「ある神父の希望と絶望の7日間」(2014年)、「ブルックリン」(2015年)、「エクス・マキナ」(2015年)、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」(2015年)、「レヴェナント: 蘇えりし者」(2015年)、「バリー・シール/アメリカをはめた男」(2017年)、「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」(2017年)などに出演している。【サウンドトラック】 「わたしを離さないで」のサウンドトラックCD(楽天市場)通常、オーケストラは100人近い構成になるがが、サウンドトラックを担当したレイチェル・ポートマンは彼女の曲を「室内楽曲」と呼び、演奏者をピアノ、弦楽器、ハープ、そしてバイオリンのソロ、チェロのソロの48人で構成した。彼女は、ミニマルで控えめで親密感のある曲には、少人数のオーケストラが良いと感じたのだ。映画のストーリーが悲しいものであるが故に、彼女は音楽に希望、人間らしさ、そして鼓動を持たせたいと考えた。1. The Pier 2. Main Titles 3. Bumper Crop 4. To The Cottages 5. The Boat 6. Madame Is Coming 7. Ruth's Betrayal 8. Making Tea 9. Evening Visit 10. Kathy And Tommy11. Kathy Watches Behind Screen 12. Life As A Carer 13. Kingsfield Recovery Centre 14. Unseen Tides 15. The Worst Thing I Ever Did 16. Souls At All 17. We All Complete 18. Hailsham School Song 19. Never Let Me Go【撮影地(グーグルマップ)】三人が育ったヘールシャム寄宿学校ジェームズ1世の近衛隊長がテムズ河畔に築いたハム・ハウスが使用されているキャシーら5人が食事に立ち寄ったレストランウェストン・スーパー・メアのThe Regent Restaurant and Coffee Loungeで撮影されているルースの「オリジナル」が働くオフィスIT企業のクリーブドンのオフィスで撮影されているルースの「オリジナル」を見た後、キャシーとトミーが佇む突堤設定はイギリスの東海岸のノーフォークだが、撮影は西海岸のクリーブドンで行われている介護人になったキャシーが暮らすアパート芸術家が集まるロンドンの高層住宅「トレリック・タワー」で撮影されている「提供」の為にルースが入所している施設スコットランドのセント・アンドリューズ大学の学生寮で撮影されているキャシー、トミー、ルースが三人で出かけた浜辺ホルカム・ナショナル自然保護区の海岸で撮影されているキャシーとトミーが訪れるマダムの家イースト・サセックスのベックスヒル・オン・シーという南海岸の街で撮影している 「わたしを離さないで」のDVD(楽天市場)【関連作品】「わたしを離さないで」の原作本(楽天市場) カズオ・イシグロ著「わたしを離さないで」カズオ・イシグロ原作の映画のDVD(楽天市場) 「日の名残り」(1993年)カズオ・イシグロ脚本の映画のDVD(楽天市場) 「世界で一番悲しい音楽」(2004年):輸入盤、日本語なし 「上海の伯爵夫人」(2005年)キャリー・マリガン x キーラ・ナイトレイ共演作品のDVD(楽天市場) 「プライドと偏見」(2005年)サリー・ホーキンス x アンドレア・ライズボロー共演作品のDVD(楽天市場) 「ハッピー・ゴー・ラッキー」(2008年) 「ファクトリー・ウーマン」(2010年)キャリー・マリガン x サリー・ホーキンス共演作品のDVD(楽天市場) 「17歳の肖像」(2009年)ドーナル・グリーソン x アンドレア・ライズボロー共演作品のDVD(楽天市場) 「シャドー・ダンサー」(2012年)キャリー・マリガン出演作品のDVD(楽天市場) 「ドライヴ」(2011年) 「華麗なるギャツビー」(2013年) 「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」(2013年) 「遥か群衆を離れて」(2015年、日本未公開):輸入盤、日本語なし 「マッドバウンド 哀しき友情」(2017年) 「ワイルドライフ」(2018年) キーラ・ナイトレイ出演作品のDVD(楽天市場) 「ベッカムに恋して」(2002年) 「つぐない」(2007年)「はじまりのうた」(2013年)「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」(2014年) 「コレット」(2018年) 「オフィシャル・シークレッツ」(2019年)アンドリュー・ガーフィールド出演作品のDVD(楽天市場) 「BOY A」(2007年) 「ソーシャル・ネットワーク」(2010年) 「アメイジング・スパイダーマン」(2012年) 「ドリーム ホーム 99%を操る男たち」(2014年) 「アメイジング・スパイダーマン2」(2014年) 「沈黙 -サイレンス」(2016年) 「ハクソー・リッジ」(2016年)ドーナル・グリーソン出演作品のDVD(楽天市場) 「トゥルー・グリット」(2010年) 「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」(2011年) 「FRANK -フランク-」(2014年) 「ある神父の希望と絶望の7日間」(2014年) 「エクス・マキナ」(2015年) 「ブルックリン」(2015年) 「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」(2015年) 「レヴェナント: 蘇えりし者」(2015年) 「バリー・シール/アメリカをはめた男」(2017年) 「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」(2017年)アンドレア・ライズボロー出演作品のDVD(楽天市場) 「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」(2014年) 「スターリンの葬送狂騒曲」(2017年) 「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」(2017年) 「ナンシー(Nancy)」(2018年) 「マンディ 地獄のロード・ウォリアー」(2018年)サリー・ホーキンス出演作品のDVD(楽天市場) 「人生は、時々晴れ」(2002年) 「ヴェラ・ドレイク」(2004年) 「レイヤー・ケーキ」(2004年) 「ジェーン・エア」(2011年) 「サブマリン」(2011年) 「ブルージャスミン」(2013年) 「パディントン」(2014年) 「僕と世界の方程式」(2014年) 「パディントン 2 」(2017年) 「シェイプ・オブ・ウォーター」(2017年) 「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」(2017年)シャーロット・ランプリング出演作品のDVD(楽天市場) 「まぼろし」(2000年) 「スイミング・プール」(2003年) 「さざなみ」(2015年) 「The Forbidden Room」(2015年)
2020年02月17日
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「ハートビート」は、2016年公開のアメリカ・ルーマニア合作のダンス&ドラマ映画です。マイケル・ダミアン監督、マイケル&ジャニーン・ダミアン共同脚本、キーナン・カンパ、ニコラス・ガリッツィンら出演で、プロのバレエダンサーを目指しニューヨークにやってきたルビーとイギリス人バイオリニストのジョニーが夢を追う姿を、音楽、バレエ、ヒップホップ・ダンスをマッシュアップしながら描いています。 「ハートビート」のDVD(楽天市場)【スタッフ・キャスト】監督:マイケル・ダミアン脚本:マイケル・ダミアン、ジャニーン・ダミアン出演:キーナン・カンパ(ルビー、奨学金を得てニューヨークのバレエ学校に入学) ニコラス・ガリッツィン(ジョニー・ブラックウェル、バイオリンで稼ぐ不法移民) ソノヤ・ミズノ(ジャジー、バレエ学校の生徒、ルビーのルームメイト) ポール・フリーマン(クラムロフスキー、バレエ学校のクラシックの教師) ジェーン・シーモア(オクサナ、バレエ学校のコンテンポラリーの教師) アナベル・クタイ(エイプリル、バレエ学校の生徒、ルビーのライバル) リチャード・サウスゲイト(カイル、バイオリンの学生、ジョニーのライバル) マヤ・モルゲンスタン(マルコヴァ、バレエ学校の校長) イアン・イーストウッド(リク、スイッチ・ステップスのメンバー) マーカス・エマニュエル・ミッチェル (ヘイワード・ジョーンズ三世、スイッチ・ステップスのメンバー) カムフォート・フェドーク(ポップタート、スイッチ・ステップスのメンバー) デイヴ・スコット(マッキー、ヴェルクのメンバー) イヴァン“フリップズ”ベレズ(ディック、ヴェルクのメンバー) ほか【あらすじ】高校卒業後、バレエの道へ進む為に奨学金を得てニューヨーク・マンハッタンのダンス学校に進学したルビー(キーナン・カンパ)は、少々問題児のルームメイト、ジャジー(ソノヤ・ミズノ)たちと日々、厳しい練習に取り組んでいます。そんなある日、ルビーは地下鉄の駅で生活のために演奏をしているイギリス人バイオリニスト、ジョニー(ニコラス・ガリツィン)に出会います。衝突しながらも二人は徐々に惹かれ合っていきますが、自分が思い描くように踊れないルビーは、遅刻しがちなジャジーと共に奨学金の資格を停止される危機に直面します。一方、不法滞在のジョニーは大切なバイオリンを盗まれた上、グリーンカード詐欺に遭います。追い詰められた二人はお互いの夢を追求する為、「弦楽器&ダンスコンクール」への出場を決意します。このコンクールに優勝すれば、ジョニーは奨学金と就学ビザが得られます。ジョニーの隣人であるストリート・ダンサー集団の力を借り、二人は今までにない新しいステージを作ろうと奮闘しますが・・・。【レビュー・解説】世界レベルのダンサーをキャストに迎え、音楽、バレエ、ヒップホップ・ダンスを丁寧にマッシュアップした、上質でテンポの良い、誰にでも楽しめる音楽&ダンス映画です。上質でテンポの良い音楽&ダンス映画冒頭、ニューヨークの街並みが空撮で映し出され、次いで入学するマンハッタンのバレエ学校に向かうルビーが映し出されます。さらにニューヨークのロフトでバイオリンを弾くジョニーと、その階下でヒップホップ・ダンスを練習する隣人たちが映し出されます。バレエ学校で学ぶ為にニューヨークに来たルビーロフトでバイオリンを弾くジョニージョニーの階下のヒップホップダンサーたちヒップホップ・ダンスに詳しくなくても、クォリティの高さが感じられる映像バレエ学校を訪れるルビー、地下鉄の駅でバイオリンを演奏するジョニー、その脇を通ってアパートに向かい、ルームメイトのジャジーと会うルビー、弁護士にグリーンカードの取得を依頼するジョニー、階下のヒップホップダンサーたちを訪れるジョニー、ジャジーに誘われてクラブに行くルビー、バレエ学校のレッスン風景と、テンポよく展開していきます。階下の隣人たちがジョニーに披露するフリースタイルのダンス導入部二度目のヒップホップ・ダンスのシーンだが、時刻、照明、ダンスの種類を変えて変化をつけているジャジーとルビーが訪れる、ダンサーが集うクラブヒップホップとバレエのみならず、さまざまダンスを取り込んで変化をつけている。バレエ学校でのレッスン風景手前左がルビーを演じるキーナン・カンパ、手前右が撮影に協力した当時のブカレスト国立オペラ劇場バレエ団のプリンシパルの日高世菜(現在はアメリカのタルサ・バレエ団のプリンシパル)、右奥がジャジーを演じるソノヤ・ミズノ。三人ともダンスは一流、見事。ここまで二十分弱ですが、映像、音、編集ともにクォリティが高く、変化をつけながらのテンポの良い展開に、思わず引き込まれます。こだわりのキャスティング数多いダンス映画の中で本作を特徴づけているのは、本格的なダンサーを多数、起用した豪華なキャスティングです。詳細は後述のキャストの経歴を参照いただくとして、世界で最も格調高いと言われるロシアのマリインスキー・バレエ団初のアメリカ人バレリーナ、キーナン・カンパ英国ロイヤル・バレエ学校卒業後、 ドレスデン国立歌劇場バレエ団やスコティッシュ・バレエ団等で活躍したダンサー・女優のソノヤ・ミズノ英国ロイヤル・バレエ学校卒業後、コンテンポラリー舞踊団の舞台やロンドンの新設ダンスカンパニーで活躍したダンサー・女優のアナベル・クタイ撮影に協力した当時のブカレスト国立オペラ劇場バレエ団のプリンシパルの日高世菜(現在は米国タルサ・バレエ団のプリンシパル)と、世界レベルのバレエ・ダンサーが配されており、女優+無名の代役とは異なったハイレベルのパフォーマンスを楽しむことができます。バレエ学校のレッスンのシーンでは、この4人(と、ブカレスト国立オペラ劇場バレエ団のメンバーたち)が一同に会するとても贅沢なシーンです。また主演のキーナン・カンパの世界トップクラスのソロを、遠いステージ上ではなく手を伸ばせば届くようなレッスン場で見ることができるのは至福の極みです。キーナン・カンパ演ずるルビーのソロ(YouTube)https://www.youtube.com/watch?v=CNQOf5BaOmQこの時に流れているのが、Chris Burkich の Weightless(重さのない)という、まさに重力から開放されたかのようなキーナン・カンパの踊りにベストマッチする曲。また、ヒップホップ・ダンサーも、世界的なダンス・コンペでトップに選出されたダンサー、振付師、監督のイアン・イーストウッドビッグ・アーティストのツアーやMVに出演、ダンス映画にも立て続けに出演するマーカス・エマニュエル・ミッチェルスーパーボウルなど大舞台で大物アーティストと共演、ダンス映画に出演する一方で歌手としても活動するカムフォート・フェドークダンス・オーディション番組やダンス映画の振り付けを手がけて世界的なアワードを受賞、本作では製作総指揮と振り付け、出演を務めるダンサー、振付師、プロデューサーのデイヴ・スコット世界のトップ歌手のツアーに参加、過去十年のダンス映画のほとんどに出演、世界最強のブレイクダンス・チームで活躍するダンサー、俳優、振付師、スタントマン、プロデューサーのイヴァン“フリップズ”ベレズと、一流どころが揃い踏みです。バレリーナのリアリティ本作実現の原動力となったのはマイケル・ダミアン監督と、その妻で共同脚本、制作のジャニーン・ダミアンの夫妻です。ジャニーン自身もハリウッドで活躍したトップ・ダンサーで、この作品は彼女の経験にゆるく基づいています。彼女は14歳の時にアメリカ屈指のバレエ学校の奨学金を得て、ニューヨークに出て来ました。14歳の少女にとって大都市の名門バレエ学校は大きなプレッシャーで、それがこの物語のトーンを醸し出しています。また、作中でバレエ学校に到着した母と娘が交わすセリフ、マリー(母):昔からの夢がついに叶ったわね。ルビー(娘):感謝しているわ。マリー:自分の力よ。たいした用がなくてもいいから電話してね。ルビー:そうする、そうする、ママ。マリー:電話してね。ルビー:約束する。私は大丈夫、本当よ。マリー:わかってる。心配なのはこの私。愛してる、それだけよ。ルビー:私もよ。マリー:じゃあね。は、ジャニーンと母の実際のやりとりだそうです。また、ダイエットを心がけたり、奨学金の資格を停止すると脅されたりと、ダンサーのリアリティがあちこちに散りばめられています。音楽、バレエ、ヒップホップ・ダンスをマッシュアップジャニーンは、ニューヨークのバレエ学校で5年間、学んだ後、TVショーにスカウトされ、マイケル・ジャクソン、プリンスや、オスカー、エミー、ゴールデン・グローブ、アメリカ音楽賞などを踊るハリウッドのトップダンサーとなりました。彼女のダンスへの情熱と、音楽畑出身のマイケル・ダミアン監督の音楽への情熱を映画にしたのが本作です。マイケルにもジャニーンにもそのバックグラウンドはありませんが、二人の希望で時代の最先端のヒップホップも取り込まれました。次項で詳述しますが、今やダンス映画の主流はヒップホップで、若い観客の心を掴むにはヒップホップの要素が必須です。ダンス・オーディション番組やダンス映画の振り付けを手がけ世界的に高く評価されているデイヴ・スコットが本作の振り付けと製作総指揮を務め、全てのダンスのテクニックを生かしながらマッシュアップし、ダンスのドラマを描いています。テンポの良い導入部に続いて、最初に登場する見せ場が地下鉄ホームのダンスバトルです。音、映像、編集も素晴らしく、ダンスバトル・ファンならずとも、思わず引き込まれます。また、最初の見せ場にヒップホップを持ってきたのも、若い観客の心を掴む上で効果的な構成です。地下鉄ホームのダンスバトル・シーン(YouTube)https://www.youtube.com/watch?v=kZ_dp5ULq9M最初の方にタップダンスを見せている。先日、「キングスマン」(2015年)、「スター・トレック BEYOND」(2016年)などで注目を集めたフランスのダンサー、女優のソフィア・ブテラが出演したダンス映画を調べたのですが、その映像を見てがっかりしました。ソフィアは幼い頃にバレエを始め、新体操のフランス代表になり、ヒップホップダンス・グループ「ヴァガボンド」を結成して世界大会で優勝、マドンナやマイケル・ジャクソンなどビッグ・アーティストのダンサーを務めるほどの実力者です。しかし、彼女が出演したダンス映画からはいまひとつ彼女の素晴らしさが伝わって来ず、「キングスマン」のアクション・シーンの方がはるかに彼女の素晴らしさを引き出している印象です。その点、本作は音も、映像も編集も、ハイレベルでそつなくまとめられており、それが本作を成功に導いたひとつの要因でもあります。「動画クリップ(YouTube)」の項に、ソフィア・ブテラが出演した映画のダンスシーンを挙げておきますので、興味のある方は本作の「地下鉄ホームのダンスバトル・シーン」と比較してみてください。次の見せ場は、酒場でのアイリッシュ・ダンスと「白鳥の湖」の「4羽の白鳥の踊り」です。ジョニーの特技がバイオリンですが、アイルランドでは1600年代から民謡にフィドル(バイオリン)が取り込まれており、アイリッシュダンスとの相性も良いのです。酒場のシーンではまず、女性4人がバイオリンの伴奏でアイリッシュダンスを踊り始め、次いでジャジー、ルビーら4人の女性がジョニーの伴奏で「白鳥の湖」の「四羽の白鳥の踊り」を踊る展開になります。踊りの形が似ているので、面白い対比になっています。この「四羽の白鳥の踊り」、素人が踊ると振りが全く合わないのですが、さすがに本作の選りすぐりのキャストは豪華で華やかな振りを見せてくれます。アイリッシュ・ダンスと「四羽の白鳥の踊り」https://www.youtube.com/watch?v=Bve0pPwkuzM本作では、ジョニーの特技がバイオリンですが、ジョニーの母国イギリスの隣国アイルランドでは、1600年代から民謡にフィドル(バイオリン)が取り込まれており、アイリッシュダンスと非常に相性が良いのです。酒場のシーンではまず、女性4人がテーブルの上でアイリッシュダンスを始め、次いでジャジー、ルビーら4人がジョニーの伴奏で白鳥の湖の「四羽の白鳥の踊り」を踊ります。踊りの形が似ているので、とても面白い対決です。実はこの「四羽の白鳥の踊り」、素人が踊ると振りが全く合わないのですが、本作の選りすぐりのキャストはおよそ酒場の踊りとは思えない、贅沢な振りを見せてくれます。ジョニーとルビーの気持ちが絡み合うタンゴのシーンもあります。ヒップホップとバレエにとどまらず、クラブ、タップダンス、アイリッシュダンス、そしてこのタンゴと、様々なダンスを取り込まれ、単調にならないように変化をつけるとともに、踊る楽しさが随所に散りばめられている。 アイリッシュ・ダンスと「四羽の白鳥の踊り」もバトルと言えばバトルですが、本作で展開するバトルはダンスにとどまりません。ジョニーとライバルのカイルが、バイオリンのバトルを見せてくれます。バイオリン演奏で対決するだけでなく、バイオリンの弓でチャンバラまで披露するユーモアたっぷりの演出です。バイオリンのバトル(YouTube)https://www.youtube.com/watch?v=KulLsS1GzWcそしてクライマックスは、ジョニーのバイオリンに合わせてのバレエとヒップホップのマッシュアップです。さすがにクラシック・バレエとヒップホップ・ダンスをなじませるのは難しそうですが、本作では時代を体現する前衛的な「コンテンポラリー・バレエ」の領域でマッシュアップしています。重厚で見応え、聴き応えあるパフォーマンスです。ひとつ興味深かったのが、バレエとヒップホップの類似した動きを対照的に表現するシーンです。バレエ(左後方の赤いコスチュームを着たルビー)とヒップホップ(左前方の2名の女性)の形の作り方の差が、象徴的に出ているようで面白い。付録:ダンス映画のトレンドソウル、ロック、ポップ、ブレイク、ディスコ、ジャズ、タップ、フラメンコ、フラ、ラテン、スタンダード、サルサ、チアなど、ダンスの種類は様々です。そうした多様なダンスを描いた映画はミュージカル以外にも多く、また異なるジャンルが影響し合った作品もあります。私もダンス映画は嫌いではなく、古くは「サタデー・ナイト・フィーバー」(1977年):ディスコ「フェーム」(1980年):ジャズ「フラッシュダンス」(1983年):ジャズ「フットルース」(1984年):ロック/ポップ「ダーティ・ダンシング」(1987年):ロック/ポップ/ラテンといったあたりから、「タップ・ドッグス 」(2000年):タップ「チアーズ!」(2000年):チア「センターステージ」(2000年):バレエ「Shall We Dance?」(2004年):ソーシャル(スタンダード、ラテン)「愛されるために、ここにいる」(2005年):タンゴ「バレエ・シューズ」(2007年):バレエ「フラメンコ・フラメンコ」(2010年):フラメンコ「カムバック!」(2014年):サルサなどなど、幅広く楽しませてもらっています。ブレイク・ダンスを取り込むなど、ダンス映画は1980年代からストリート系のダンスの影響を受けていましたが、「ダンス・レボリューション」(2003年)など、2000年代以降のダンス映画はヒップホップ系、ストリート系、ダンスバトル系の映画が主流になっています。「ステップ・アップ」(2006年)「ステップ・アップ2:ザ・ストリート」(2008年)「ステップ・アップ3」(2010年)「ステップ・アップ4:レボリューション」(2012年)「ステップ・アップ5:アルティメット」(2014年)とシリーズ化した「ステップ・アップ」では、ついに全編中国語のスピン・オフ作品「STEP UP: YEAR OF THE DANCE」(2019年)まで制作されました。また、香港では太極拳とストリートダンスを融合させた「The Way We Dance 狂舞派」(2013年)が、インドでは「ABCD (Any Body Can Dance) 」(2013年)が制作されるなど、ヒップホップ系、ストリート系、ダンスバトル系の映画は、アメリカのダンス映画の主流となるだけではなく、グローバルな広がりを見せています。欧州の社交ダンスのひとつであるジャイブの歴史を辿ると、1920年代にハーレムで生まれたリンディ・ホップに行き着くなど、ストリート・ダンスはダンス文化における重要な要素のひとつです。あと二十年もすると、ヒップホップ・ダンスも社交ダンスのひとつになっているかもしれません。キーナン・カンパ(ルビー、奨学金を得てニューヨークのバレエ学校に入学)キーナン・カンパ(1989年〜)は、ワシントンD.C.出身のアメリカの女優、ダンサー。4歳でダンスを始め、 2006年に全米ユース・バレエ・コンペで金メダルを獲得。18歳の時、ロシアの有名なバレエ学校に入学し、トップで卒業、世界5大バレエ団の中でも最も格調高いマリインスキー・バレエ団にアメリカ人として初めて入団し、主要な役を務める。2014年に腰の手術のためアメリカに帰国。ロシアに戻る予定を変更し、アメリカに留まることに決め、本作で女優デビュー。ニコラス・ガリッツィン(ジョニー・ブラックウェル、地下鉄の駅でバイオリンを弾いて稼ぐ不法移民)ニコラス・ガリッツィン(1994年〜)は、ロンドン出身のイギリスの俳優。「ぼくたちのチーム」(2016年)などに出演している。ソノヤ・ミズノ(ジャジー、バレエ学校の生徒、ルビーのルームメイト)ソノヤ・ミズノ(1986年〜)は東京出身の日系イギリス人の女優、モデル、バレリーナ。父が日本人、母がイギリス人で、東京生まれのイギリス育ち。英国ロイヤル・バレエ学校で学んだ後、 ドレスデン国立歌劇場バレエ団とスコティッシュ・バレエ団等で活躍。20歳のときにモデル活動を始め、シャネル、アレキサンダー・マックイーン、イヴ・サンローラン、ルイヴィトンのモデルとしても活動。日本ではユニクロのCMで注目される。「エクス・マキナ」(2015年)、「ラ・ラ・ランド」(2016年)、「クレイジー・リッチ」(2018年)、「アナイアレイション -全滅領域-」(2018年)などに出演している。ポール・フリーマン(クラムロフスキー、バレエ学校のクラシックの教師)ポール・フリーマン(1943年〜)は、ハートフォードシャー出身のイギリスの俳優。「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」(1981年)、「ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!」(2007年)などに出演している。ジェーン・シーモア(オクサナ、バレエ学校のコンテンポラリーの教師)ジェーン・シーモア(1951年〜)は、イギリス出身のアメリカの女優。「ウエディング・クラッシャーズ 」(2005年)などに出演している。アナベル・クタイ(エイプリル、バレエ学校の生徒、ルビーのライバル)アナベル・クタイ(1983年〜)は、マンチェスター出身のイギリスのダンサー、女優。英ロイヤル・バレエ学校などでダンスを学んだ後、コンテンポラリー舞踊団のメンバーとして舞台に立ちます。ロンドンの新鋭ダンスカンパニーの創設メンバーとしても活躍。2010年にはイギリス版ダンスアイドルのファイナリストの一人となり注目され、ダンサーとしてビヨンセやマドンナのパフォーマンスに参加、その後テレビ・映画に転向し、「グランドフィナーレ」(2015年)に端役で出演、本作で初めてのメイン・キャストを得る。リチャード・サウスゲイト(カイル、バイオリンの学生、ジョニーのライバル)リチャード・サウスゲイト(1990年〜)は、主にテレビ、舞台で活躍するイギリスの俳優。マヤ・モルゲンスタン(マルコヴァ、バレエ学校の校長) マヤ・モルゲンスタン(1962年〜) は、ルーマニアの女優。ルーマニアの舞台と映画のシンボルと言われる。「パッション」(2004年)などに出演している。イアン・イーストウッド(リク、スイッチ・ステップスのメンバー)イアン・イーストウッド(1993年〜)は、シカゴ出身のアメリカのダンサー、振付師、監督。10歳からダンスを始め、アメリカの人気ダンス番組に出場したダンスチームのメンバーとして人気者になる。2015年には世界的なダンス・コンペ「WORLD OF DANCE」でエンターテイナー・オブ・ザ・イヤーに選出される。数々のミュージック・ビデオで振り付けを行うとともに、ダンサーとしても出演する。ダンス映画「Breaking Through」(2015年)の振り付け指導を行い、本作で俳優として本格的に映画デビュー。マーカス・エマニュエル・ミッチェル(ヘイワード・ジョーンズ三世、スイッチ・ステップスのメンバー)マーカス・エマニュエル・ミッチェル(1988年〜)は、ヒューストン出身のアメリカのダンサー、俳優。大学入学後に本格的にダンスを始める。テイラー・スイフト、リアーナ、ケイティー・ペリー、ビヨンセ、ファーギーといった名だたるアーティストのツアーやミュージック・ビデオに出演し、一方でコマーシャル出演や振り付け師としても活躍。ダンス映画「ストンプ・ザ・ヤード2」(2010年)で映画デビュー、「Breaking Through」(2015年)、「Odious」(2017年)と、立て続けに映画に出演、ダンサーだけでなく、俳優としても今後が期待されている。カムフォート・フェドーク(ポップタート、スイッチ・ステップスのメンバー)カムフォート・フェドーク(1988年〜)は、ナイジェリア出身のアメリカのダンサー、女優。8歳の時アメリカに帰国、陸上競技を志すが怪我で断念、ダンスを始める。ジャクソン・ファミリーのミュージック・ビデオを見てヒップ・ホップダンスを学び、ダンス・オーディション番組「アメリカン・ダンスアイドル」に兄弟とともに出演して注目される。その後スーパーボウルなどの大舞台でリアーナ等の大物ミュージシャンと共演、ダンス映画「フットルース 夢に向かって 」(2011年)などに出演する一方で、歌手としても活動している。デイヴ・スコット(マッキー、ヴェルクのメンバー)デイヴ・スコット(1974年〜)は、カリフォルニア州出身のダンサー、振付師、プロデューサー。音楽業界、映画、TV、CMと幅広く活動している。ダンス・オーディション番組「アメリカン・ダンスアイドル」の振付、ダンス映画「ストンプ・ザ・ヤード」(2006年)、「ステップ・アップ2:ザ・ストリート」(2008年)、「ステップ・アップ3」(2010年)の振付を手がけ、ワールド・オブ・ダンス・アワードのベスト・コレオグラフィ賞を受賞、本作では製作総指揮と振り付けを務める一方、ダンスバトルを行うチームの一員として出演している。イヴァン“フリップズ”ベレズ(ディック、ヴェルクのメンバー)イヴァン“フリップズ”ベレズ(1979年〜)は、プエルトリコ出身のアメリカのダンサー、俳優、振付師、スタントマン、プロデューサー。世界的に有名なブレイク・ダンサーで、世界のトップ歌手のツアーに参加するとともに、「ユー・ガット・サーブド」(2003年)、「最強絶叫ダンス計画」(2009年)、「ステップ・アップ3」(2010年)、「バトル・オブ・ザ・イヤー ダンス世界決戦」(2013年)などを含む、主なダンス映画のほとんどに出演、ダンスを披露する一方、世界で最強と言われるブレイクダンス・チームであるスキルメソッズ・クルーの一員としても活躍している。【サウンドトラック】 「ハートビート」のサウンドトラック(楽天市場)1 Do U Feel Like Movin' by Mohombi 2 DJ Fav by Nia Sioux 3 Monotony by Sofi Tyler 4 Weightless by Chris Burkich 5 Amazing by Cameron Tyler & Willy Beaman 6 Love Girl Peace by Alina Artts 7 Oldboy by Playb4ck 8 Unafraid by Mikaela Coco 9 Shut It Down by Vali10 Crank That Sound by Ian Mohr 11 Say Something by Keith Cullen 12 Mob by Ian Mohr 13 A True Love by Sweet Chili 14 Mutate by Ian Mohr 15 Fiddle Me Ghillies by Nathan Lanier 16 El Tango De Los Celos by Nathan Lanier 17 Torn (Redux) by Nathan Lanier【動画クリップ(YouTube)】マリインスキー・バレエ団時代のキーナン・カンパ「ストリートダンス2」のソフィア・ブテラのダンス・バトル・シーンダンスバトルをボクシング対決に擬えた設定だが、残念なことにソフィア・ブテラのパフォーマンスの魅力を十分に引き出せていない。この作品と比較すると、本作のダンスシーンがよく撮られていることがわかる。【撮影地(グーグルマップ)】ジョニーのロフトがある通り 設定はニューヨークだが、ロフトそのものの外観はセットで撮影されている。ジョニーがバイオリンをひく地下鉄の駅 ニューヨークという設定だが、ブカレストのリパブリカという地下鉄の駅で撮影している。ジョニーがグリーカード取得の為の費用を支払うコーヒーショップ ニューヨークの地中海料理の店「Balaboosta」で撮影。現在は閉店。ルビーが通うマンハッタン芸術大学 約半数がアメリカ国外からの留学生が占め、ロン・カーター、ハービー・ハンコックなどの著名な音楽家を排出しているマンハッタン音楽学校で撮影されている。ルビーがジョニーの支えでI字バランスととる川辺 WNYC トランスミッター・パークの一角。小さな公園だが、マンハッタンのミッドタウンが目の前で、眺めが素晴らしい。ルビーとジョニーがキスをするリンカーン・センター前 リンカーン・センターは「月の輝く夜に」(1987年)など、数多くの映画のロケ地となっている。 「ハートビート」のDVD(楽天市場)【関連作品】本作の続編(楽天市場) 「HIGH STRUNG FREE DANCE」(2019年)輸入盤、日本語なし 【輸入盤DVD】【ネコポス送料無料】HIGH STRUNG: FREE DANCE 【DM2020/2/4発売】おすすめダンス映画 - ミュージカルを除く(楽天市場) 「サタデー・ナイト・フィーバー」(1977年) 「フェーム」(1980年) 「ダーティ・ダンシング」(1987年) 「ダンシング・ヒーロー」(1992年) 「リトル・ダンサー」(2000年) 「バレエ・シューズ」(2007年) 「ブラック・スワン」(2010年) 「ノーザン・ソウル」(2015年) 「ポリーナ、私を踊る」(2016年) 「Dance Academy: The Comeback」(2017年)
2020年02月06日
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