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May 26, 2006
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カテゴリ: クラシック音楽


 ひとつの変奏曲を最初にミリヤナ夫人がチェンバロで、次に夫のジョンがピアノで演奏します。また一つの曲をピアノがリードし、チェンバロがリズムをとって演奏するものもあって、これは夫人が夫のピアノに寄り添うように、ひとりの演奏の時とは違った表情で、異なるリズムを刻みながら演奏します。
 それは、ジョンが甘えるようにミリヤナを抱き寄せ、ミリヤナがそれを受けとめながらも砕けすぎずに応じ、あるときは二人が会話を楽しんでいるような、またあるときはピアノが人生の哀しみを語り、チェンバロがそれに耳を傾けているような、そんな温かい演奏なのです。

 ジョンのピアノは、私には鋭さに欠けたゆるい感じがするのですが、ミリヤナ夫人のチェンバロはきりっと引き締まって、丹念に織り込まれた布地のような心地よさと清潔感があります。

 ・・・メヌエットによく似た曲が出てきます。
 「だからバッハは、自分の曲を使いまわししているんですよ。」と、友が笑いながら言います。
 「でも、どうしてバッハの曲は他の音楽家に盗作されなかったのでしょうね。」と、私。
 「重いからじゃないですか。」
 なるほど、バッハの音楽の底に漂う通奏低音は、人生の重さをイメージさせる・・・そんな気がしました。





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最終更新日  March 8, 2017 07:17:21 PM
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