私訳・源氏物語

私訳・源氏物語

PR

プロフィール

佐久耶此花4989

佐久耶此花4989

カレンダー

バックナンバー

November , 2025
October , 2025
September , 2025
August , 2025
July , 2025
June , 2025
May , 2025
April , 2025
March , 2025
February , 2025

キーワードサーチ

▼キーワード検索

March 27, 2009
XML

 六条御息所の御もとへお通いになっていらっしゃるころ、源氏の君の乳母が「いたく、わずらひて、尼になりける」重い病気のため出家して尼となりましたのをお見舞いに、五條の家へたずねておいでになりました。

 御車をお入れする門が閉まっていましたので、人をやって、乳母の息子である惟光(これみつ)を呼び出すまで待っておいででしたが、その間、むさくるしい大路のさまを見わたしていらっしゃいますと、「この家のかたはらに、檜垣(ひがき)といふもの、新しうして、上は、半蔀(はじとみ)四五間許り上げ渡して、簾垂(すだれ)なども、いと白う涼しげなるに」簾越しに美しい額の格好をした女の透き影が、たくさんこちらを覗いているのが見えるのです。

 隠れている下半身はよく分からないものの、やたらに背が高いように思えて、源氏の君は「いかなるものゝ集へるならん」どのような身分の女が集まっているのだろうと、物珍しくお思いになります。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  March 21, 2017 05:36:58 PM
[源氏物語の女性たち] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: