Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2004/12/20
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カテゴリ: 言葉
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 転勤族にとって、その土地土地で暮らす楽しさはいろいろあるが、「食」の探求に加えて、僕は、方言とふれ合い、自分でも喋る面白さが好きだった。

 かつて住んでいた徳島市では、阿波弁(徳島弁とも言う)が話されている。阿波弁と言っても、県内の地域によって、若干違いはあるのだが、有名なところでは、「~けんど」「~けん」に代表される語尾だ。(そう言えば、「けんど茶屋」という名前の居酒屋もあった)。

 語尾の言葉も特徴的だが、接続詞の「ほなけん」(だから、だけど)、「ほなけんど」(しかし)なんて言葉も、頻繁に耳にする。女性は「です」の意味で、「~じょ」という言葉をよく使うが、これがすごく色っぽい。「ほうなんじょー」(そうなんですよ)と耳元で言われるととても艶っぽく、ゾクゾクっとする(と感じているのは僕だけかもしれないが)。阿波踊り

 阿波弁は、関西弁とイントネーションはやや似ている。四国の他の3県と違って、関西の民放テレビすべての電波が届くという地理的な条件も影響したのかもしれない。だから徳島県人は、みんな小さい頃から「吉本新喜劇」を見て育っている( 写真 =徳島と言えば、やはり「阿波踊り」。老いも若きもお盆の4日間、踊って燃える)。

 語彙にも関西弁と共通のものもたくさんある。例えば、「かく」(運ぶ)、「こすい」(ずるい)、「食べさし」(食べかけ)、「ちびる」(摩耗する)、「ちょける」(ふざける)、「なんぼ」(いくら)、「のーなる」(なくなる)、「見てくれ」(外見)、「よーけ」(たくさん)、「わや」(駄目、めちゃくちゃ)なんて言葉は、徳島の人は、阿波弁だと思っている人が意外に多いが、実は関西弁とほぼ同じ意味で、共に使う。

 だから関西方面から転勤してきた場合、言葉の上では馴染みやすい土地とも言えるが、阿波弁でしか使われない意味で、使う言葉があるので要注意。

 徳島へ転勤した僕が一番戸惑ったのは、ある病院に初めて行った際、看護師さんからいきなり、「せこいですか?」と聞かれた時。関西弁でも「せこい」という形容詞は使うが、「ケチ」とか「(お金に)きたない」「ずるがしこい」なんて意味でしか使われない。

 しかし、徳島では(関西弁での意味で使うこともあるが)その「せこい」を、「苦しい」「しんどい」なんて意味で、かなり一般的に(!)使う。だから徳島でビジネスの相手から、「あんたの仕事もせこい仕事やねー」なんて言われても、決して怒ってはいけない。同情されているのだから…。

 もう一つ忘れられない言葉。ある時、年配の男性2人連れAさん、Bさんと同席した。Aさんは「Bと僕はちんちんの仲ですけん」と僕に紹介した。僕の頭の中は混乱する。「えー! ちんちん??」。「この2人は、ひょっとしてゲイ友?」。

 もちろん、そんな意味であるはずはない。答えを先に言うと、「ちんちん」とは阿波弁で「仲良し」という意味。ただし、このエピソードを徳島の30~40代の友人に話したら、「えー、そんな言葉、僕らの世代ではもう使いませんよー」と反応した。だから、阿波弁の「ちんちん」ももう死語になりつつあるようだ。






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うらんかんろ

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