Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

2005/01/09
XML
カテゴリ:
 そこそこ有名な名所・旧跡で、結構身近にあるのに、一度も行ったことも見たこともないところって、意外と多いんじゃないだろうか。僕自身もそうだけれど、「そのうち行けるから」と思っていて、結局まだ一度も行っていないところは多い。

 例えば、関西で言えば奈良の唐招提寺。ご存じの通り鑑真という偉いお坊さんが建てた有名な寺だが、法隆寺や東大寺は何度か訪れているのに、唐招提寺は、恥ずかしいけれど、地元に住みながらまだ一度も行ったことがない。泉岳寺・赤穂義士墓所

 東京だと、高輪の泉岳寺( 写真右 は、境内の四十七士墓所)や、両国(当時は本所松坂町と言った)にある吉良上野介邸跡(当時の屋敷のごく一部が復元されている)も昨年、ようやく念願かなって出張帰りに、生まれて初めて両所を訪れることができた(泉岳寺では、墓石に刻まれた四十七士の年齢のなかに、15歳とか17歳とか…を目にし、自然と涙がぽろり…)。

 「このままだと死ぬまで行けない所も出てくる」という思いもあって、最近は、まとまった時間があって、天気が良ければ、そういう「まだ見ぬ近場の名所・旧跡」へ日帰りの旅を楽しんだりしている。

 先日も滋賀県安土町にある、あの織田信長の安土城跡を、生まれて初めて訪れた。国宝・姫路城なら、関西人の8割以上は訪れたことがあるだろうが、安土城(跡)となると、おそらく1割もいるかどうか、と思う。

 安土城跡へは大阪駅からだと、JRの新快速と各停を乗り継いで1時間半ほど。安土という琵琶湖東岸のひなびた駅で降りる。そこから城への登り口(安土城は山城です)まで、歩いて25分ほど。安土城跡・大手道

 日本人は戦国ドラマが好きだが、戦国時代の数々のドラマの舞台になった関西でも、当時の面影がよくしのべるような史跡は、ほとんどないと言っていい。「本能寺の変」の本能寺(京都)だって、寺は今でもあるが、往時のものではなく、建っている場所も違う。



 石垣も、ほぼ往時のまま残っていることもあって、戦国の城の雰囲気を想像以上によく伝えている(「瓦の破片は文化財です。持ち帰らないでください」なんて町教委の立て札もある)。天守閣跡に通じる大手道( 写真左上 )は最近、発掘調査が進んでいて、大手道の両側からは、当時信長の家臣であった秀吉や家康、利家らの屋敷跡なども見つかり、きれいに整備されている。

 大手道の石段に利用されている敷石を見るのも面白い。ところどころに何と「石仏」が…。信長は征服した地域から持ち帰った「石仏」を、天守閣へのメーンロードである大手道に再利用した。敷石に「仏」を使うなど、いかにも「神仏を恐れなかった信長らしい」と言う歴史家もいる。

 かように安土城跡は戦国歴史ドラマ好きの方には、絶対お薦めしたいスポット。ただし山城なので、山頂の天守閣跡までの約1時間は、結構きつい登り道(水なんか、当時はどうやって運んだのだろうか?)。だが、汗をかいて天守閣跡までたどり着くと、眼下には、琵琶湖や近江平野のすばらしい光景が広がる。

 そして、貴方も、信長がここから見た、「天下統一の夢」を共有できたような、心地よい気持ちになること間違いなし。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005/03/26 05:00:40 PM
コメント(12) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

うらんかんろ

うらんかんろ

Comments

汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

Free Space

▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。 ▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

神戸の残り香 [ 成田一徹 ]
価格:1980円(税込、送料無料) (2021/5/29時点)


▼コロナ禍の家飲みには、Bar UKのハウス・ウイスキーでもあるDewar's White Labelはいかが?ハイボールに最も相性が良いウイスキーですよ。 ▼ワンランク上の家飲みはいかが? Bar UKのおすすめは、”アイラの女王”ボウモア(Bowmore)です。バランスの良さに定評がある、スモーキーなモルト。ぜひストレートかロックでゆっくりと味わってみてください。クールダウンのチェイサー(水)もお忘れなく…。

Favorite Blog

「続^9・炸醤麺」 はなだんなさん

LADY BIRD の こんな… Lady Birdさん
きのこ徒然日誌  … aracashiさん
きんちゃんの部屋へ… きんちゃん1690さん
猫じゃらしの猫まんま 武則天さん
久里風のホームページ 久里風さん
閑話休題 ~今日を… 汪(ワン)さん
BARで描く絵日記 パブデ・ピカソさん
ブログ版 南堀江法… やまうち27さん
イタリアワインと音… yoda3さん

© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: