Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

2005/02/22
XML
カテゴリ:
 お待たせいたしました。北海道2泊3日の旅の報告です。何から書こうかと考えた末、分かりやすいように、時系列で書き進んでいくことにしました(本日「上」と24日「下」の2回に分けます)。

◆2月18日(金) 余市&小樽
 午前9時半伊丹発、同11時15分、新千歳空港着。気温は零下10度。
伊丹出発時は摂氏7、8度くらいだったので、思わず、「やはり北海道は寒い」とつぶやく。
すぐにJR新千歳駅から、快速エアポート号に乗る。空港も駅も、近代的で美しい。
何よりも飛行機を降りて、歩いて10分弱で列車に乗り継ぎができるのが嬉しい。

 約30分で札幌着。そこで「ニセコ・スーパーエキスプレス」という特急に乗り換え、
いざ余市へ。余市は普段は各停か快速しか停まらないらしいが、スキー・シーズンだけは、
特急も停まるようだ。しかし車両内には、僕らも含めて乗客は5、6人ほど(なぜ?)。


車両はまさに海のそばを走る。北の海が足元まで迫ってくるようで、絶景だ。
          ◇
 午後1時半、余市着。まずは腹ごしらえ。あるバーテンダーの方に教えてもらった、
「海鮮丼」で有名な駅前の「かきざき」へ。ここは海鮮市場の2階にあり、魚屋さん直営なので、
安くて、新鮮で、旨い。店内は200人近くは座れる大衆食堂のような感じ。
僕は貝3種(ホッキ、ツブ、ミル)の「磯丼」(900円)を、連れ合いは、
「ウニ丼」(1700円)を頼んでシェアしたが、素材の自然な旨さが生きている味!

 他の客は、丼以外にもホッケの一夜干し(なんと190円という値段!)や、
イカの姿焼き(これも250円!)なども頼んでる。僕らもつられて注文しそうになったが、
「いかん、いかん。夜のご馳走にたたる」とあきらめる。

ニッカ余市蒸留所 写真下 )は、駅から歩いてわずか3分という近さ。雪は多いところでは、
1mくらい積もっているが、歩道などはある程度除雪しているので、30~40cmという感じ。気温はなぜか札幌よりは若干暖かくて、零下4~5度。
余市1
 抱いていた余市蒸留所のイメージは、人里離れた山の中に、静かにひっそりと、というものだったが、実際は、余市の街と隣り合わせにある。雪で埋もれていたので、構内の広さがあまり実感できなかったが、意外とこじんまりした印象。

 ウイスキー博物館、旧竹鶴邸、貯蔵庫、蒸留棟など主なスポットの見学もそこそこに、お目当てのお土産を買う。蒸留所のお土産コーナーは、ゲストハウスと、ウイスキー博物館内の2カ所に分かれているが、蒸留所限定の原酒販売は、なぜか博物館内の売店だけ。

 瓶入りの原酒は5年物、10年物と5年刻みで、25年物まで5種(大きさは大=500mlと、小=180mlの2種)。他に、「ピーティー&ソルティ」とか、「スイート&メロウ」とか、個性別の原酒4種も販売されていたが、買おうと思っていた、「未貯蔵原酒」の瓶(以前、現物を味わったことがある)は、なぜか売っていなかった。残念!


持ち歩くわけにはいかないので、宅配便での発送を頼むと、発送手続きは、
「(徒歩で1、2分離れた)ゲストハウスでしかやっていない」と言う。

 「こんなにたくさんの重い瓶を持って、この雪の中、ゲストハウスまで、
(客に)持っていけというの?」と嫌みを言うと、
「なんなら私がお持ちしますが」と高齢の従業員。どうみても僕より年上なので、
「あなたに運ばせるくらいなら、自分で行くよ」と言って、雪道を歩き、運んだ。

 なぜ博物館の売店のところで、配送手続きをできるようにしないのか、
まったく理解できない。関西じゃ考えられないようなサービス不足、
商売っ気のなさに唖然としたが、無料の試飲や、非常にお安く飲めるバー・コーナーで、
いい気持ちになって怒りもだいぶおさまり、蒸留所を後にした。
             ◇
 余市滞在は、実質約2時間半ほど、再びJRに乗り、小樽へ戻る。
小樽でさらに各停に乗り換えて、2駅。午後5時すぎ、「小樽築港」という駅で、
今夜泊まる宿の送迎マイクロバスと落ち合った。

 宿は 「蔵群」 (くらむれ)という名前。小樽の市街地からは車で20分余の、
朝里川(あさりがわ)温泉というところにある。02年の春にオープンした新しい宿だが、
木と石と鉄とコンクリートを巧みに使い、「和とモダン」が調和した、とてもおしゃれな空間。
ある女性誌では、「予約がとりにくい人気の宿」の一つとして紹介されていたというが、
僕らは1カ月ほど前の電話1本で、運良く予約ができた。
蔵群
 小樽の倉庫群を模したダークグレーの外観( 写真右 は玄関)は、看板一つかかっておらず、まさに隠れ宿という感じ。部屋数19室とキャパは小さいが、一つひとつの客室が3~4部屋をもつ贅沢なつくりで、温泉風呂も各部屋に完備している(もちろん露天風呂付きの大浴場も)。

 室内や館内には、オーナーが各地から集めたアンティーク家具や、アート作品が数多く置かれており、雪に埋もれた周囲の雰囲気と相まって、最高の非日常的空間だった。

 何よりも嬉しかったのが料金。一人1泊2食付きで32000円~36000円(税・サービス込み)は、一見かなりお高い感じもする。だが、料金は館内での飲食などすべてが込みになっている。すなわち喫茶のコーヒー類はもちろん、夕食時の酒も、館内にある本格的なバーでの酒も、すべて飲み放題。メニューも豊富。酒飲みには涙もののシステムで、たくさん飲む人には本当にお得な宿だ(逆に、飲めない人には損なお宿か?)。

 「夕食(和洋折衷の創作料理)の後は、小樽の夜の街へ繰り出そうか」と連れ合いと話していたが、雪模様の天気と、この館内飲み放題のシステムに負けて、外出はとりやめ。
(宿の近くの川沿いで、「ゆきあかりの路」というイベントをしていたので少しだけ見に行った。
夜空から降ってくる雪が、結晶の形のまま落ちてくるのを見て、感動!)。

 そんなわけで夕食後、温泉に入った後は、ただひたすら、バーのすぐ前のライブラリー(バーの酒持ち込み可!)で、オーナーのコレクションであるLPレコード(ロックが中心、自由にかけてOK)を楽しみながら、カクテルやウイスキーや焼酎を飲みまくり、夜は更けていったのでした。

 (以下、「24日の日記」へ続く)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005/02/22 11:50:44 AM
コメント(18) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

うらんかんろ

うらんかんろ

Comments

汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

Free Space

▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。 ▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

神戸の残り香 [ 成田一徹 ]
価格:1980円(税込、送料無料) (2021/5/29時点)


▼コロナ禍の家飲みには、Bar UKのハウス・ウイスキーでもあるDewar's White Labelはいかが?ハイボールに最も相性が良いウイスキーですよ。 ▼ワンランク上の家飲みはいかが? Bar UKのおすすめは、”アイラの女王”ボウモア(Bowmore)です。バランスの良さに定評がある、スモーキーなモルト。ぜひストレートかロックでゆっくりと味わってみてください。クールダウンのチェイサー(水)もお忘れなく…。

Favorite Blog

「ピーナツ味噌」 New! はなだんなさん

LADY BIRD の こんな… Lady Birdさん
きのこ徒然日誌  … aracashiさん
きんちゃんの部屋へ… きんちゃん1690さん
猫じゃらしの猫まんま 武則天さん
久里風のホームページ 久里風さん
閑話休題 ~今日を… 汪(ワン)さん
BARで描く絵日記 パブデ・ピカソさん
ブログ版 南堀江法… やまうち27さん
イタリアワインと音… yoda3さん

© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: