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2005/05/02
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テーマ: Jazz(1978)
カテゴリ: 音楽
 ある81歳のジャズマンの死亡記事が、今日(2日)の夕刊に出ていた。パーシー・ヒース(Percy Heath)。伝説のジャズ・バンド「MJQ(モダン・ジャズ・カルテット)」のベーシストとして活躍した、素晴らしいミュージシャン。

 ビル・エバンスやピーターソンらピアノものからジャズ好きになった僕は、MJQのことは、あまり詳しくは知らない。だから、パーシー・ヒースのことをうまくは語れるはずもない。でも、彼には忘れられない思い出がある。

 8年ほど前、僕は、大手電器メーカー勤務で、米国駐在中だった友人に会うためにニューヨークを訪れた。友人はマンハッタンから川を挟んですぐ西側の、ニュージャージーに住んでいたのだが、訪問中に、僕はぜひ行きたいところがあった。それは、ビル・エバンスやソニー・ロリンズや、あるいはボブ・ディランがライブ演奏をした、あの有名な「ヴィレッジ・バンガード」。Heath Brothers

 彼も実はジャズ好きなのだが、米国に住んでいながら、なぜか「ヴィレッジ・バンガード」には一度も行ったことがないと言う。だから、喜んで僕に同行してくれた。午後8時からの1回目のライブは、すでにほぼ満員。でも、彼が事前に予約していてくれたおかげで、僕らは結構いい席に座ることができた。

 当日誰がライブをするかには、正直言って、僕はあまり関心はなかった。ただ、あの歴史的なライブ・スポットで生のジャズが聴けることだけが楽しみだった。実際、その夜、ライブ・ステージに登場した高齢のジャズメンたちが誰かは、僕は全然わからなかった。

 プレーヤーたちにスポットライトが当たったとき、僕の友人が叫んだ。「おいおい、あのサックスとベース、ヒース兄弟やでー(彼は関西出身)」。「ヒース兄弟って、だれー?」という僕に、彼はいろいろ解説してくれたが、その内容は、さほど頭に入らなかった。この夜、彼らは約45分ほど演奏しただろうか。ほとんどがジミーのサックスをフィーチャーした曲だったが、曲目は今となってはまったく覚えていない。

 そして、その後ジャズ・アーティストに少し詳しくなった僕は、ヒース兄弟、とくに長男のパーシー・ヒースという人は、マイルスやエバンスとも共演した、凄い人だったんだということを知る。ジャズの歴史に残るような人の生演奏を、あのヴィレッジ・バンガードで聴けたのは、なんという幸せだろうか。

 ヒース兄弟は、いずれもジャズマンだった。長男のパーシーがベース、次男はサックスのジミー、三男はドラムスのアルバート。MJQ解散後は、パーシーを中心にヒース・ブラザースというジャズ・コンボ(ピアノだけは兄弟以外のメンバー)を結成し、活躍した( 写真左上 は、ヒース・ブラザース。少し若い頃の写真なので、4人のうちのどれがパーシーか、僕にはよく分からない。誰か教えてー!)。






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Last updated  2005/05/03 12:13:54 AM
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kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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