Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

2009/01/28
XML
カテゴリ: 今宵も、BARへ…
その10:席でのマナー(3)

◆全面禁煙の流れは自業自得の部分も
 「BARには紫煙が似合う」と言われていたのはもう過去の話だ。世界的な禁煙・嫌煙の流れもあって、愛煙家には厳しいご時世だ。BARでもタバコ呑みは煙たがられ、小さくなっている。日本国内でも、店内禁煙の酒場も最近では時々見かけるようになってきた(世界的には英国内やフランス、オランダ、スウェーデン、ニューヨーク州など米国内の22州、台湾などはすでに酒場やレストランでは全面禁煙となっている)。At the Bar10

 喫煙禁止の広がりはある意味、これまで周りにまったく気遣いもせず、好き放題にスパスパやってきた報いだろう。だが、うらんかんろは実は、たまにタバコを吸う喫煙者である。

 だからという訳でもないが、BARからタバコを全面的に追放するのは行きすぎのような気がする。そこまで、禁欲的に、健康第一的な世の中=人生もつまらないと思う。人生には「ある程度の害毒」が存在することも知ることは必要だ。

 だから、日本のBARが全面禁煙にならないためにも、貴方が喫煙者であればちょっとしたマナーを心掛けたい。店側にも、非喫煙者に思いやりを持ってほしい(分煙も一つの方法だろう)。JTのCMじゃないけれど、貴方がマナーを守り、BAR経営者の意識が変われば、今後も店内での「共存」はできるに違いない。

◆タバコは周りの人に断ってから
 まず、そのBARにいる客が全員吸っていない場合は、マスターに確認してから吸いたい(ひょっとして全面禁煙のBARかもしれない)。もし禁煙でなかったら、吸うのはOKだが、カウンターでは必ず隣客に断ってから吸うこと。それが基本マナーだ。

 貴方が「吸ってもいいですか?」と隣客に尋ねて、「困ります」と言われることはまずないだろう。だが、万一そう言われたら、残念だけど我慢しよう。貴方に吸う権利があるのと同等に、隣客にも受動喫煙の被害に遭わない権利がある。「店が認めてるじゃないか!」という気持ちも分かる。しかし、今は店内のルールをすべて経営者が決められるという時代ではない。公共の空間である以上、「他人に迷惑をかけない」「他人を思いやる」というのが基本である。

 吸う場合も店内の空調(風)の流れに注意して、吸わない人の方へ煙が流れたら、席を替わるくらいの心遣いをしたい。言わずもがなだが、タバコを口にくわえ、吸いながら店に入って来るなど論外だ。無自覚にプカプカ吸いたい放題をやっていては、いずれ日本もBARでの喫煙が法律で禁止されるだろう。そうならないためにもマナーを守ろう。

◆シガー類やパイプ煙草はNG
 これには反論もあるだろう。現に、シガーやパイプ煙草を認めて、店内で販売もしているBARもある。「店が認めているんだから、吸ってどこが悪い」という意見もあって当然だ。しかし、シガー類やパイプ煙草は、匂いがきついために、貴方はよくても周りには迷惑になる。おまけにシングル・モルトやワインの、せっかくの味や香りを台無しにする。At the Bar12

 シガーやパイプ煙草は、普通のBARでは控えるのが、うらんかんろは「良きマナー」だと思う。普通のタバコの煙なら何とか我慢できるという人でも、シガーやパイプ煙草は迷惑千万であることが多い(うらんかんろもシガー類やパイプは御免だ)。店も客も「公共の空間である」ということを忘れてはいけない。最近では「シガーBar」と銘打って、葉巻をおおっぴらに吸えるBarもある。吸いたい人はそこへ行けばいい。

 ついでに言えば、上記のような理由でヘビー・スモーカーやシガー(またはパイプ煙草)スモーカーのウイスキー評論家、ワイン評論家=著名な評論家でも結構いる=による味の評価や意見というものを、僕はほとんど信用していない。シガー等の香りをかぎながら、ウイスキーやワインの芳醇な香りや味や香りをまっとうに、客観的に評価できるとはとても思えない。

 たとえ評論家ではなくとも、1人の酒呑みとして考えても、香りを楽しむものを味わいながら、別の香りで打ち消すのは邪道以外の何ものでもない。シガーを吸いたければ、シガーだけの時間にして、モルト・ウイスキーやワインを飲む際は、それに専念すべし。

◆店内での携帯電話使用など論外
 さすがに最近は、店内で傍若無人に携帯で話す輩(やから)は減ってきた。しかし、それでもそんな「基本のキ」すら知らない馬鹿は相変わらず見かける。「携帯電話は、かかってきたら店の外に出て話す」。これが基本だ。

 できれば、店内での待ち受け中はマナーモードにしたい。そしてマナーモードにした携帯は本体だけでカウンターの上には置かないこと(ケースに入っている場合は許そう)。机の上でガタガタ震える音は他人には耳障りでしかない。

 隣席の客が、席で携帯で話し始めたらどうするか。基本は出来る限り、お店の人から注意してもらうこと。貴方が直接注意するのはできるだけ避ける。直接注意した後、「(口のきき方が)生意気だ」などと逆襲され、ケンカになることだってある。そうなれば店にも迷惑だ。お店の人がなかなか注意してくれなかったり、注意の効果がなかったら、直接注意するのもやむを得ない。その場合も、言葉遣いはできるだけ丁寧に。At the Bar11

◆写真は撮っていいのか
 今では、ほとんどの携帯電話にカメラ機能が付いている。ブログやミクシイでBARやお酒をテーマに書いている人も多いから、最近は、BARでもよくお酒のボトル(ラベル)やカクテルの写真を撮っている人をよく見かける。店側も暗黙の了解で認めているところが多い。

 言わずもがなだが、写真を撮る時は(とくにカウンター席では)店側に「写真撮ってもいいですか?」と、断ってから撮るのが大人のマナーである。お酒やグラス(カクテル)やバック・バー(ボトルを並べている棚)の写真なら、ダメという店はまずないと思う。そして一度店側の許可をもらったら、次回からは(マスターが貴方のことを覚えてくれていたら)その都度断る必要はないだろう。



◆フラッシュはたかない
 ボトルやカクテルの写真を撮る場合は、必ずフラッシュ機能は止めて撮ろう。ピカピカ光るのは他の客に迷惑であるうえに、フラッシュをたくとラベルは反射して見にくくなる。カクテルは撮れても周りの風景が真っ黒に沈んでしまい、かえっていい写真にはならない。ノー・フラッシュで撮る方が圧倒的に綺麗に撮れる(なお、一緒に行った仲間との記念写真は、フラッシュ可だが、撮る回数は1、2回にしよう)。

 店内のライティングがとても暗いBARで、とてもノー・フラッシュでは映りそうにないという場合は、最近は簡単かつ良質の写真補正ソフト(しかも無料でダウンロードできる!)もある。とりあえず撮ってからパソコンに取り込んで、パソコン上で明るさを補正するという方法もある(とは言っても、限度はあるが…)。

 うらんかんろの場合は、小型のマグライト(携帯用懐中電灯)=サイズは長さ8cm、直径1cm=と、ライトを立てる角度可変スタンド(折り畳み式)をいつも鞄に入れている。店内が暗い場合は補助光(スポットライト)として使っているが、これは結構役に立つ。皆さんも一度お試しを。

【その11へ続く】

【おことわり】 写真は本文内容とは直接関係ありません。

こちらもクリックして見てねー! 【人気ブログランキング】





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010/08/21 10:20:06 PM
コメント(4) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Profile

うらんかんろ

うらんかんろ

Comments

kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

Free Space

▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。 ▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

神戸の残り香 [ 成田一徹 ]
価格:1980円(税込、送料無料) (2021/5/29時点)


▼コロナ禍の家飲みには、Bar UKのハウス・ウイスキーでもあるDewar's White Labelはいかが?ハイボールに最も相性が良いウイスキーですよ。 ▼ワンランク上の家飲みはいかが? Bar UKのおすすめは、”アイラの女王”ボウモア(Bowmore)です。バランスの良さに定評がある、スモーキーなモルト。ぜひストレートかロックでゆっくりと味わってみてください。クールダウンのチェイサー(水)もお忘れなく…。

Favorite Blog

「続・豚肉と大根の… はなだんなさん

東北の夫婦旅。 きんちゃん1690さん

LADY BIRD の こんな… Lady Birdさん
きのこ徒然日誌  … aracashiさん
猫じゃらしの猫まんま 武則天さん
久里風のホームページ 久里風さん
閑話休題 ~今日を… 汪(ワン)さん
BARで描く絵日記 パブデ・ピカソさん
ブログ版 南堀江法… やまうち27さん
イタリアワインと音… yoda3さん

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: