Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2009/09/20
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テーマ: 中国&台湾(3304)
カテゴリ:
 9月7日、上海滞在の最終日。いつも思うのだが、旅に出ると毎日が過ぎるのがとても早く感じる。最終日になると、もう2、3日いたいなぁと思う。しかし、チケットがあるし、やはり帰らなければならない(悔しいなぁ…)。s-IMG_5855.jpg

 さて、最終日はまず、まだ訪れていなかった上海博物館へ向かった。上海博物館は市内中心部、人民広場駅のすぐそば、人民公園に隣接している。北京の故宮博物院、南京博物館とともに、中国三大博物館と言われている( 写真左 =早朝、ホテルの前では「お好み焼」のようなファスト・フードを売る屋台が。出勤前の人たちが次々と買っていった)。s-IMG_5863.jpg

 付近には、上海市人民政府庁舎や上海美術館、上海大劇院、産業展示館などもあり、文字通り、上海の中心的なエリアだ( 写真右 =あちこちで見かけた2010年上海万博のキャラクター。可愛いというより、ちょっと不気味?)。

 嬉しいことにこの博物館は入場無料。文化財の維持管理に少しはカネもかかるだろうから、少しくらい入場料を徴収してもいいのにと思うのだが…(ただし、入場の際の持ち物検査は厳しく、ペットボトルのお茶も「ここでひと口飲んでみてください」と言われた)。s-IMG_5857.jpg

 上海博物館は、青銅器や陶磁器、土器、書、絵画、彫刻、貨幣、家具など実に幅広いコレクションを誇るが、展示スペースや展示物の数は想像していたほど広くない。じっくり見ても1日あれば十分で、急いで回れば、半日でざっと鑑賞することは可能かもしれない( 写真左 =上海博物館)。s-IMG_5859.jpg

 午後2時すぎにはホテルを発って、帰国のため空港へ向かわないといけないので、僕らも駆け足で鑑賞した。印象に残ったのは、やはり唐三彩の陶磁器や古い時代の青銅器の素晴らしさ、宋代、明代の見事な書にも魅せられた( 写真右

 博物館内の展示で、中国の長い歴史の中の様々な文明の栄華を見て、僕らは改めてそのレベルの高さに感銘を受けた。しかし、そうした積み重ねの結果が、今の共産党一党支配と、とどまるところを知らない弱肉強食の資本主義経済化であるとしたら、果たしてそれは進歩と言えるのかどうか…。考え込んでしまう僕だった。s-IMG_5876.jpg

 さて、ホテルへの帰途、僕らは友人らへのお土産を買うために、南京東路近くにある、大きな食料品店に立ち寄った。月曜の昼間なのに店内は凄い人出。観光客というより、地元の人が結構買い物に来ている= 写真左

 高級食材の燕の巣や干しナマコも売っていたが、500gで(日本円換算で)数万円という日本ですらかなり躊躇してしまうようなお値段。これを買える上海庶民がどれくらいいるのだろうか?s-IMG_5871.jpg

 僕らは缶入りや袋入りの中国茶や腸詰めなどをあれこれ購入したが、お茶売り場の女性は「能不能、再便宜一点?(少し安くならない?)」と聞いても、突き放すように、「不行(プーシン=ダメです)」とただ一言。「たくさん買うんだけど…」と言っても、答えは同じ( 写真右 =乾物売り場。とにかく種類が多い!)。s-IMG_5874.jpg

 接客には笑顔一つもない。「客にモノを売って生活の糧を得ているのなら、もう少し愛想の良い接客を勉強した方がいいぞ!」と怒鳴ってやりたくなったが、やめた。彼女もこれから、資本主義経済の上海で嫌でも接客を学んでいかざるを得ないだろうから(写真右=燕の巣やや干しアワビ、干しナマコなどを売ってるコーナー。干しナマコは100g数万円から数百円のものまでピンキリ)。s-IMG_5868.jpg

 さて、上海最後の食事は昼ご飯は「麺類が食べたいなぁ」ということで意見が一致し、南京東路を直角に交わる、南北の通りで看板に「麺」とか「面」とうたっている店をあれこれ物色。そのうちの1軒、客の入りが良くてはやっている蘇州麺の店( 写真右 =店の看板の「〓州」の〓は「蘇」の簡体字です)に決めた。地元の人でにぎわっているなら、「味も大丈夫だろう」と…。s-IMG_5866.jpg

 この蘇州麺の店は上海に来て初めて食券を買うスタイル。僕らは骨付き鶏入りのラーメン( 写真左 )と冷麺( 写真右 s-IMG_5865.jpg

 中国は広い。だから、麺一つとっても、地方地方でいろんなバラエティに富んだ麺が楽しめる。今回は上海、杭州、蘇州と3カ所の麺を味わえたが、もう一つ食べてみたいと思っていた揚州麺とは、残念ながらチャンスがなかった。日本に帰ったら、どこかで揚州麺を出している店をぜひ訪ねてみたい。s-IMG_5890.jpg

 買い物と昼食を終えて、再びホテルのロビーに戻った僕らは、空港までの送迎の方と合流。上海の街に別れを告げて、ワゴン車で浦東国際空港へ向かった。しかし、相変わらずの道路工事で渋滞、また渋滞。空港までびっちり1時間かかった( 写真左 =上海では高層ビルやマンションが今なお急増中。この発展はどこまで続くのか…)。

 おまけに空港ではチェックイン・カウンターでさらに20分ほど待たされて、これじゃぁ、免税店で買い物をする時間がほとんどないじゃないか! これなら、もっと早く迎えに来てくれたらいいのに! 次回上海に来るときは時間の読めない車での送迎は断り、空港からはリニアと地下鉄を乗り継いで市内まで行こうと誓った僕らだった。

 それは、ともかく楽しく充実した3泊4日の上海の旅もおしまい。「エキサイティングで熱い街・上海」には近い将来、また訪れてみたい。だって、近いし、食べ物は美味しいし、北海道へ行くより旅行費用は安いし。国内のホテル・旅館業界、旅行業者の皆さん、殿様商売していたら、客は海外へ逃げますよー。(完)







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Last updated  2009/09/30 08:20:13 AM
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うらんかんろ

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Comments

汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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