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November 7, 2017
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カテゴリ: 教授の読書日記
寺山心一翁(翁ってなんだよ?!)著『フィンドホーンへのいざない』という本を読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。

 ニューエイジ系自己啓発思想の中心地のひとつとしてスコットランドの北部にあるフィンドホーン共同体に興味が涌きましたので、このところそっち関連の本を取り寄せては読んでいるのですが、この本もそんな一つ。

 で、本書の著者である寺山心一さんという方は、もともと早稲田出のエンジニアで、東芝で半導体の研究なんかなさっていた人らしいです。東芝・半導体というと、さて、寺山さんは昨今の東芝についてどのようにお考えか、なんてちょっと思ってしまいますけど、それはさておき、とにかく昭和の猛烈サラリーマンだったわけですな。

 で、その後退社されて別の小さな会社で働きまくっていた寺山さんを襲ったのが腎臓ガンだったと。ま、そういう病気ですから、当然、これまでの自分の人生を振り返ったり、先の見えない将来に絶望したり、そういう契機となった。ところが、そんな放射線療法やら化学療法でボロボロになっていたある時、病院の屋上で朝日が上がるのを見ていたら、その朝日のエネルギーがポンと自分の体に飛び込んでくるような体験をするんですな。まあ、一種の神秘体験と言いますか。

 で、それ以後、死の恐怖よりも、今生きていることの感謝の気持ちが強まり、また生活も採食生活・玄米生活に変えたりしたことによって段々、回復していくわけ。

 で、その回復途上で、寺山さんは安曇野にある「穂高養生園」という、ホリスティックな療養施設で過ごすのですが、ここで「フィンドホーン」に関係する様々な人々との出会いがあって、それで寺山さんもフィンドホーンに実際に行くことになる。で、彼の地でさらに癒しの体験を経た寺山さんは、以後、自分の体験を元に、より多くの日本人にフィンドホーンとその癒しの力のことを知ってもらいたいと活動を始め、今では公式に認められた立場でフィンドホーンへの日本人旅行者のツアーなどを企画するなどしていると、まあ、そういうことらしい。

 で、そういう立場から、フィンドホーンでどういうことが行われているか、というのを解説したのがこの本でございます。

 だから、この本はむしろフィンドホーンの現在の活動について説明している部分が多く、歴史的な経緯などは割とさくっと書いてあるのですが、もともとフィンドホーンの創立にかかわったのは、アイリーン・キャディとその夫のピーター・キャディ、二人の三人の子供、それに友人のドロシー・マクリーンの6人なんですと。

 ちなみに、アイリーンとピーターは、不倫みたいね。アイリーンには他に夫と子供がいたんだけど、そいつらを捨てて、ピーターと出奔したんですと。逃避行だよ、逃避行。



 ところが、神の啓示を元に経営しているという噂が広まってしまったもので、二人はホテルの経営者から突然解雇されるんですな。

 で、仕方がないので、二人と子供たち、それに友人のドロシー・マクリーン(この友人のドロシーというのもアヤシイよね・・・。不倫夫婦となぜ行動を共にするのか。解雇されて放浪する友人夫婦に、普通人は付き合うか??)の6人はトレーラーに乗って放浪し、それでフィンドホーンに到達すると。

 そしたらそこでまたアイリーンのもとに精霊からの語り掛けがありまして(いつも都合のいい時に語り掛けてくるもんだね!)、この痩せたフィンドホーンで農作物の種を播け、と命じられるんですな。で、その通りにやってみたら、一個18キロのキャベツ、一個27キロのブロッコリーが採れたと。これがいわゆる「フィンドホーンの奇跡」という奴。

 で、時折しもニューエイジの機運が高まっていた時(1960年代後半)でありまして、フィンドホーンの奇跡が人々に知れ渡ると、こここそがニューエイジの始まる場所に違いないってんで、イギリス中から人が集まって来ちゃった。で、そういう連中を収容するために7棟のバンガローが建てられ、100人分の食事が作れるキッチンが作られ・・・的に発展し、さらに70年代にはいるとデイビッド・シュパングラーというアメリカ人(本ブログでもすでに紹介済み)がやってきて、彼が中心になってフィンドホーンのことが学べるプログラムが完成、さらに噂が噂を呼び、時には数千人のアメリカのヒッピーがやってきてフィンドホーンに滞在する、などという事態にも。で、ここで成功したデイビッド・シュパングラーは、アメリカに戻って「ロリアン協会」を設立すると。

 で、1975年には「フィンドホーン財団」が設立されて、かつてキャディ夫妻を追い出した隣町のクルニーヒル・ホテルを逆に買い取り、ここをカレッジとして使うなど、フィンドホーンは順調に団体として成長しちゃうんですな。また、この頃からフィンドホーンもエコロジーに気を遣うようになり、エコ・ヴィレッジとしても成長していくと。

 ちなみにフィンドホーンは、別に独自の宗教を唱道しているわけではなく、むしろ様々な宗教的バックグラウンドの人々が集って、それらに共通するものを平和的に探しだしていこうといったスタイルを取るんですな。そこがまたニューエイジのニューエイジたるところでありまして。でも、とにかくこの土地には余程スピリチュアルな意味でのエネルギーがたまっているのか、ここを訪れた人々は、それぞれ何らかの神秘体験をし、頑なだった心が開いて、心身共に健康になるらしいんですわ。そういうこともあって、この地を訪れる人は引きも切らず、そういう訪問者が中心になって今でも年間200ものイベントが行われたり、シンポジウムや国際会議が行われたりして、お盛んな様子。寺山さんの紹介もあって、日本からも定期的にツアーが組まれ、一週間の体験入所とか、そういうのを体験する日本人も結構居るのだとか。

 で、実際、体験ツアーとかでここを訪れるとどういうことになるかと言いますと、まずそれぞれにあった仕事を割り当てられるんですって。清掃とか、畑づくりとか。それから瞑想をしたり、ヨガやらされたり。歌うたったり、ダンスさせられたりもするらしい。

 ちなみに、国連の建物の中には「瞑想室」があるんだそうですが、その瞑想室にはパワーストーンが置いてあるそうで、その石はフィンドホーンから持ち込まれた石だそうですよ。そういう意味で、フィンドホーンのパワーってのは、国連お墨付きなわけね。

 しかし・・・まあ、瞑想や畑づくりはまだしも、みんなで手をつないで歌を歌ったり、踊ったりするの、私は嫌だなあ・・・。あくまで個人的な意見ですけれども。

 だけど、そういうのを嫌がってないで、アホみたいに無心になって参加すると、いいことあるみたい。急に啓示を受けて、涙が止まらなくなったりして、何らかのカタストロフィがあるみたいよ。本書巻末には、どうやったらフィンドホーンに参加できるか、その手段や連絡先なんかも書いてありますし、色々行き詰っている人は、一度参加してみるといいんじゃないでしょうか。別に私が勧める義理はないのだけれども。

 ま、とにかく、「信じる者は救われる」という奴でしょうな。それがニューエイジであり、それがニューソートなわけですが。



 でも、ざっと現在のフィンドホーンがどんな感じのところで、どういう活動を行っているのか、ということについては概ねわかりましたので、良しとしましょうか。



【中古】フィンドホーンへのいざない—誰もが癒される不思議な場所がある 心一翁, 寺山





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Last updated  November 7, 2017 04:14:28 PM
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釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

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