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2007.05.28
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西澤保彦が実在する作家・森奈津子を主人公にすえて書いているシリーズの最新巻を読んだ。

○ストーリー
イラストレータのあかりは,20年前中学2年生の夏休みに一度出会ったきりの少女のことが忘れられず,あらゆる願いをかなえてくれるという,”レイディN(奈津子)”を訪ねる。死んだはずの少女に再会したとき,あかりは・・・

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「なつこ、孤島にとらわれ」「両性具有迷宮」に続く,森奈津子シリーズの第3巻だ。中編の文庫本の第1巻,長編の第2巻に続き,今回は短編集だ。そのためだろうか,各編の主人公は奈津子以外のキャラクターだし,また実験小説的な作品が多い。

百合系ユーモア小説を目指している森奈津子シリーズは,ギャグの場面だけでなく,エロチックな場面が多く,通勤の電車で本を読む僕としてはちょっと周りを警戒してしまう。特に今回は,本の装丁が裸に近い女性のイラストだらけなので,余計緊張してしまった。

けれども収録されている短編の第1作と第2作の途中まで進んでしまうと,エロチックな表現は減ってしまい,上に書いた実験小説的な雰囲気が濃くなってくる。だから中盤からは,堂々とページを広げて読める???

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ミステリ作家としては,ミステリのシリーズ,SFのシリーズ,ギャグのシリーズとジャンルの異なるものを複数持っていると仕事をしやすい,ということは想像できる。でもこの短編集では,森奈津子シリーズの雰囲気が変化しつつあるのが感じられる。せっかくのエロチックユーモア小説なのだから,それを保った方が長い目ではいいと思う。



各編について簡単に述べる。
「勃って逝け、乙女のもとへ」:死ぬ前に思いっ切り放蕩したい,その望みをかなえてもらった男は・・・もっとも森奈津子シリーズらしい作品。でも読後感はあまり良くない。

「うらがえし」:かつてあこがれた男たちの息子を手玉に取る女性の真の目的とは・・・この作品から作中作という設定が始まり,微妙にエロティックユーモアからずれていくような気がする。

「キス」:一度だけ夏休みの高原で出会った少女を忘れられない私は”レイディN”の部屋を訪ねるが・・・幻想的な作品。予想通り「ハーレクイン」の遠い親戚だ。

「舞踏会の夜」:生活のために小説を書き始めたシロクマ星人は・・・「両性具有迷宮」のシロクマ星人が主人公の作品だ。作中作の連続で,エロが消え,ついにはユーモアまで消えてしまう。










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Last updated  2007.06.03 18:46:48
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