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ぼんやりと感じていたことを、すっきり解説している文章に出会いました。たまたま手に取った、いつもは縁のない「法学セミナー」6月号に掲載されている、早稲田大学・松原芳博教授の文章です。「罪刑法定主義」という題でしたか。「罪刑法定主義」などというと、私などにとっては聞き慣れないことばですが、要は、事前に法律により、こういうことをすればこういう罰が与えられるということが、決められている、ということのようです。 国王や権力者がそのときによって、自分の考えで罰するのでは、国民の活動の自由が萎縮してしまうから、事前の法律により予測可能性が保障され、国の不合理で恣意的な刑罰権の行使から国民の自由と権利が守られることが不可欠との考え方が、民主主義が確立する中で採用されたそうです。別の言い方をすれば、「人の支配から法の支配へ」ということです。 国民主権の理念から、国民の権利を剥奪する刑罰は、国民の代表である議会の制定した法律が決めます。 ところが、現代の大衆民主主義社会では、国民の多くは、自分が処罰される側に立つことを想像せず、犯罪を行うものは異質な「敵」であり、法的に保護に値しない存在だと考えています。(敵味方刑法論) そこでは、自由主義と民主主義が対立してしまうと言えます。 不安社会に置いて、不安の対象を特定したいという人々の欲求を背景にこの傾向は強まっていると教授は書いていますが、実際そんな気がします。 以下は引用です。「世論」ないし「国民感情」に従った処罰を求めては、君主から国民大衆に主体が変わったにせよ、依然として「人の支配」であって、「法の支配」とはいえないであろう。「国家からの自由」とは、単に統治機構としての政府から国民の権利を守るものにとどまらず、まさに主権者である総体としての国民から個人としての国民の権利を守ることをも含有するものでなければならない」
May 24, 2009
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薔薇の季節ですね。 リンクいただいているブロガーのかたたちも、薔薇の話題をとりあげていらっしゃいますが、昨日、白山菊理姫さん主催の薔薇を愛でる会に参加させていただきました。皆さんのお話をうかがったり、遠方からみえたかたと交流したりと、有意義な時間を過ごすことができました。白山菊理姫さん、皆様、どうもありがとうございます。 薔薇の香りの中、可憐なもの、大輪のゴージャスなもの、色あざやかなもの、清楚な白いもの、と、それぞれがすてきな薔薇を眺めながらそぞろ歩いていると、いきいきとした新たな生命力を与えられる思いがします。 オールドローズのコーナーには、南フランスの香水の産地、グラースで栽培されているローズ・ド・メや、主にブルガリアやトルコなどで栽培されているダマスクローズがあって、エッセンシャルオイルでおなじみの深い薔薇の香りがしました。バナナとシナモンの香りと説明に書いてある品種があったのですが、ちょっと涼しくて鼻が詰まってきたのでよくわかりませんでした。他の方にも嗅いでみていただいたのですが、「普通の薔薇の香り、専門家の言うことはよくわからない」「ソムリエがワインを表現するようなものなのかも」ということでした。 薔薇のソフトクリームと、薔薇の花びら入りのジェラートをたてつづけに食べてしまいました。糖分とりすぎですね。まあ、特別な日なので、よいことにしましょう。 携帯なので(言い訳)、ピンぼけですが…1945年に生まれた品種「Peace」です。やっと平和が訪れた!という喜びと希望を感じます。名前は忘れてしまったのですが、豪華な大輪です。ブラックティーみたいな色に写っていますが、実際はもっとあざやかです。クリスチャン・ディオールです。
May 17, 2009
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