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Esprit*

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2007.08.15
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テーマ: 愛しき人へ(899)
カテゴリ: カテゴリ未分類


先輩を怒らせてしまった?・・・もうワケわかんない。
いつだって物静かな先輩が、声を荒げることなんてなかったから、
もう駄々っ子のように泣くしかなかった。


「・・じゃ、最後だから。」

「・・うっぐ。はい・・っぐ・・。」


「本当は言わない方がいいと思ってた。 俺はマキのことが好きだったよ。
 高校卒業最後の日。あの、中学校の玄関で。
 俺はマキと離れるのが嫌だった。

 待っててくれたと思う。
 でも、2年ものあいだ、俺がマキを縛り付けることで、マキのいろんな出会いや
 可能性を奪ってしまいたくなかった。
 マキとはいつかまた、この先どこかで絶対に会える・・って思ってたし、、、

 覚えてる?俺ね、俺なんかのどこがいいの?って聞いたよね。
 『俺、キミが思ってるようなイイ奴じゃないから』って言ったこと。
 俺、あのまま一緒にいたら、抱きしめてたかもしれない。
 自分の理性が壊れそうなのをずっと我慢してた。
 だから・・そのまま・・・マキをあそこに置き去りにした。
 ごめん、あのときは本当に傷つけてごめん・・。」


淡々と、でも真剣に先輩が自分の胸の内を明かしてくれる・・。



 まさか、会社に入ってくるとは思わなかったけど・・。びっくりしたよ。
 やっぱり、俺はマキが好きだった。
 でも自分に自信が持てなかったんだ・・。
 俺がマキを幸せにできる男かどうか。
 俺が本当に一人前になるまで、 自分がちゃんと胸を張って言えるように、

 一番上の資格を全部取ろうと決めた。
 そして、資格を取って、まだマキが昔と同じ気持ちのままでいてくれたのなら、
 俺はお前を迎えに行こうと思ってた。
 ・・知ってるだろ、会社の広報で。俺、社内最短で国家検査員1発合格したの。」


もう私の目からは奥から奥から涙が止まらない。


「でも、彼氏がいると他の会社の女の子から聞いて・・
 結婚ももう近々だとは聞いてて・・
 後悔したよ。1歩遅かったと思った。
 悔しかったよ。
 俺、本当にお前のことが好きだったから・・・。」


「・・せ・・・んぱいぃぃ・・・」


「最後に俺の気持ち伝えられてよかった。これで俺も諦められるよ。
 ・・うん、俺も頑張って早く彼女見つけないとな。
 ・・幸せになれよ。」


「・・・せんぱい、・・私のこと・・もう過去形なの・・??」


もう私の頭の中には何もなかった。
ただあるのは先輩のことだけ。



「好きだよ。今でも好きさ。」




何かが私の中ではじけた。
パン!とガラスが割れたような、しゃぼん玉がはじけたような。



「・・・幸せにしてくれるのは先輩じゃなきゃイヤだよ・・!!」



私はそう叫んでしまっていた。

















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Last updated  2007.08.16 01:21:49


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