異論・極論・直言――マスコミが言わない解説、提言

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2010.06.27
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カテゴリ: カテゴリ未分類
(派遣社員は正社員の雇用保障のためにある)

にしろというのが、今の日本のマスコミや評論家の論調のようであ
り、民主党政権は法改正も準備しているが、これはおかしいと思う。

 日本で派遣社員がなぜ増えるかと言えば、最大の理由は正社員の
雇用が世界でも一番と言ってよいほど、身分保証されていて、仕事
をしていなくても、能力がなくても、会社の経営が悪化しても、正
社員を解雇するのが極めて難しいからである。

 身分を保障され首の心配がなくなると、仕事をしない人は当然、
増えてくる。それではたまらないので、会社は正社員の数を絞って


 派遣社員を正社員並みにするという話が出てくるなら、正社員が
仕事をしていなかったり、会社の経営が悪化した時に、正社員を解
雇することが今よりも簡便にできるようにするということをセット
で行わないと、会社は経営がしていけなくなる。

(人気取りの議論)
 現在の消費税論議の時に、日本共産党は「大企業減税をして、消
費税をあげるのはおかしい。大企業のもっと税負担を求めろ。防衛
費を削れ」という主張をしている。

 これは一見、格好よく聞こえるが、日本の企業に対する税金は先
進国の中では、かなり重く、国際競争に負けないようにするために
は、企業減税はせざると得ない。また、防衛費や減らせ、米軍は日
本、沖縄から出ていけというなら、外国から攻められた時に、どう


 鳩山前首相が「できれば国外、最低でも県外」と言って、沖縄問
題を更に悪化させたのと同じ発想法である。現実にあり、交渉相手
があり、利害が対立している人や国がある時に、理想論や人気取り
の話をしてみても仕方がない。

(物事は全体像を見ての論議を)
 日本で何か問題について議論をする時の一番の問題は、その議論

に以前よりも悪くするというやり方である。

 派閥政治が悪い、だから、中選挙区はだめで、小選挙区にしろ、
これはマスコミが声を大にして叫んだことである。その結果、何が
起きたかと言えば、小沢一郎のように、党を仕切る人間が絶対権限
を持って恐怖政治を行うようになり、批判もできなくなった。

 そして、国会議員が天下国家ではなく、限られた小さな選挙区の
利益代表者になるという、市町村会議員並みとなって、前よりも悪
い事態となった。

 官僚の天下り禁止も一緒である。天下りは若い時に、優秀な官僚
が安い給料で過酷な労働をすることをしてきたことの見返りという
セットで行われていたものである。天下りを禁止するなら、キャリ
アと言われる国会公務員の待遇を大幅改善しないと、優秀な人間は
集まらない。現実に、そうなりつつある。

(派遣を取り締まるなら、労働法を改正を)
 派遣を厳しく取り締まり、企業が派遣労働者を使うのが難しくす
るなら、正社員の雇用を弾力化し、景気や働く人の能力で、待遇や
雇用を調整できないと、企業はやっていけない。それをするために
は、強すぎる労働者の雇用保障を謳っている労働法を改正しないと
いけないが、この議論がほとんどされていない。

 正社員の雇用を欧米のように、簡単に切ることができる社会なら、
日本の企業も、派遣社員をより多く雇わないといけないことはない
し、派遣社員と正社員の区別をする必要もほとんどなくなってくる。

 でも、企業が派遣の待遇を改善するから、正社員の解雇を欧米並
みに比較的難しくなくできるようにしてほしい、労働法を改正して
ほしいと言ったら、今度は正社員や労働組合が猛反対するのは必至
である。

(どうして派遣社員になったかを考えるべき)
 派遣社員の大変さを新聞、テレビがよくとりあげている。もっと、
人間らしい生活をというトーンである。でも、大卒にしろ、高卒に
しろ、中卒にせよ、卒業時点で、きちんと就職すれば、派遣でなく、
正社員になれる人がほとんどで、その時に、遊びや趣味を優先して
派遣社員になっておいて、待遇が悪いと、今度は待遇をよくしろと
いうのは、勝手すぎる話である。

 日本は会社も、個人も、新卒第一主義、ひとつの会社に入って、
そこで定年まで迎えるのが一番幸せという考えで、戦後ずっと進ん
できた。良い悪いは別と、これはほとんどの日本人が知っていて、
それをよしとしてきたことである。

 この全体のルールを自ら破って、勝手をしておいて、一定年齢に
なって、正社員よりも待遇が悪かったり、派遣切りにあったりした
ら、「なんとかしろ」というのは、おかしな話である。

 新卒の時に間違えた、失敗した。こういう人を救済して、新卒至
上主義を止めろという話が、よく評論家、学者から出てくる。でも、
それは10年、20年先は別として、当分変わることはない。

理由は簡単で、企業も働く個人、学生も大多数の人がそれが便利、
または自分たちの考えに合っていると思っているからである。こう
した状態のものは、ちょっとやそっとでは変わらない。

(派遣廃止なら、消費者が安物買いを止めないと)
 派遣の人の労働条件を上げるために必要なことは、更にある。そ
れは「一般の国民が1円でも安いものを求める」という今の風潮を
改め、「安いものには理由がある」と考え、極端に安いものを買う
のを止めることである。

 労賃が上がれば、製品単価も上がる。コストが上がったら、売値
を上げないといけない。これをせずに、1円でも安いものを求める
生活をしていて、派遣社員の待遇を変えろと言われても、「当社は
慈善事業でないので」という反応となるだけである。

 「派遣が気の毒だから、少し割高なものでも買います」。消費者
がそういう行動をとるなら、企業も派遣をやめてもよいという話に
なるだろう。労働法改正もだめ、正社員の雇用は厳重に守れ、そし
て、商品は割安に、そんなことはできるわけがない。





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Last updated  2010.06.27 15:32:50
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