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「 きだみのる は ファーブル「昆虫記」 の訳者で、戦中 「モロッコ紀行」 を書いたブライ派の学者である。 雑誌「世界」 に連載した 「気違い部落周遊紀行」 はベストセラーになり、映画化され、大ヒット。 嵐山 は 雑誌「太陽」 の 編集部員 であった 28歳 のとき、 きだみのる(75歳) と、 謎の美少女ミミくん(7歳) と一緒に取材で各地をまわった。フランス趣味と知識人への嫌悪。反国家、反警察、反左翼、反文壇で女好き。果てることのない食い意地。人間のさまざまな欲望がからみあった冒険者。きだ怪人のハテンコウな行状に隠された謎とはなにか。」(本書腰巻)
28歳の青年が、75歳の怪人と運命的に出会う。そしてそこに少年のような7歳の少女。これは 「きだみのる」の評伝 であり、しかも 嵐山光三郎の青春記 でもある。 どうです?面白そうでしょ。まず著者の 嵐山光三郎 ですが、 怪しい探検隊 の 椎名誠 が流行っていたころ、ともに 「昭和軽薄体」 と呼ばれて登場した人だったと思いますが、ぼく自身は 「素人包丁記」(講談社文庫) とか 「文人悪食」(新潮文庫) とかの、 「くいしんぼ」エッセ とか、 「温泉」エッセイ でお世話になってきた人です。伝記(?)では 「桃仙人小説 深沢七郎」 (中公文庫) 、 「 悪党芭蕉」(新潮文庫) とかが評判になりました。
「嵐山は73歳になった」 と、 嵐山さん は書いている。
きだみのる は、名著をものした学者にして、すこぶる魅力的な怪人だが、私はその名著を未読である。
いま猛烈に、 きだみのる の本を読んでみたいと思っている。
まちがいなくこの本は 嵐山光三郎 の最高傑作である。(P281)
「なるほどなあ、そういう繋がりでお読みになっていらっしゃるのか。」 と、まあ、皆さんの紹介を読みながら、いつものことではあるのですが、今回も感心することしきりで、
「じゃあ、ぼくも読んでみようかな…」 というわけで、早速、借り込んできた 「半分のぼった黄色い太陽」(くぼたのぞみ訳 河出書房新社) とか 「アメリカーナ」(くぼたのぞみ訳 河出書房新社) とかをパラパラしながらそのあまりの分厚さにちょっとたじろぎました。両方とも 2段組み で 500ページ を超えるのです。
「こりゃ、すぐに読むのは無理やな(笑)。じゃあ、 89日目は何にしようかな?」 で、 89日目の付け筋 ですが 「半分のぼった黄色い太陽」 をラジオ番組で紹介していたという 西加奈子 という作家は 1977年 、父の任地 イラン で生まれた人で、いったん帰国しながら、小学生時代には エジプト に渡り、帰国後、 通天閣の街 を描いた 「通天閣」(ちくま文庫) で 織田作之助賞を とって登場したのが 2007年 です。
「アフリカから帰ってきた女」 というわけで、ぼくのこじつけですが、本書の主人公 きだみのる は
「アフリカから帰ってきた男」 というわけです。ハハハ、こじつけです。 嵐山さん が帰ってきたわけではありません。で、いいわけですが、 コロナから帰ってきたシマクマ君 は、少々不調でして、文章の脈絡が整理できていません。なにを書いているのか、実は、よく分からないのです(笑)
追記
100days 100bookcovers Challenge備忘録 … 2024.05.10
100days 100bookcovers Challenge備忘録 … 2024.03.20
100days 100bookcovers Challenge備忘録 … 2024.03.07