4520942

殿上人日記

2009年03月26日

雪に閉ざされた遥か遠き山里は、今は高速道路ですぐそこ

(56)

テーマ：ちいさな旅～お散歩・日帰り・ちょっと１泊(42340)

カテゴリ：飛騨の旅

　　前日は高山を観光し、平湯で泊まった次の日は
　　是非、新穂高ロープウェイで天空に近い展望台から
　　真っ白な北アルプスの絶景を楽しんで、そこから
　　松本方面に抜ける予定でいた

　　ところが旅館のテレビチャンネルに、奥穂高の
　　観光地各所のライブテレビが見れるのがあって
　　新穂高の展望台・・・・周囲の山に厚い雲で見えない

　　さらに「ロープウェイ代が高い」とケチ娘がごねるので
　　「じゃ、雲もお金もかからん所へ行くでいいわ！」と
　　出かけた先は～

　　岐阜県が世界に誇る至宝「合掌造り」（がっしょうづくり）の
　　白川郷～。お隣の韓国の世界遺産は観光ツアーで一度に
　　全部見たのに、肝心の日本のしかも地元である一番近い
　　世界遺産には、出かけた事が一度も無かった

　　それは高山までなら兎も角も、そこからの白川郷への
　　道は遠く、うちのあたりから数時間はかかるぞと、既に
　　出かけたことのある人たちに言われて、恐れをなして
　　いたのだが・・・以前、郡上などでも紹介をした尾張地方と
　　日本海を結ぶ東海北陸自動車道が開通をして状況が一変

　　高山からは、中部縦貫自動車道の高山清見道路（今は
　　無料）によって飛騨清見ＪＣＴで接続出来るようになり
　　１時間もかからず快適に白川郷に行く事が出来、しかも
　　料金が、東海北陸自動車道部分の６００円だけなのだ

　　ちなみに中部縦貫自動車道とは長野県松本市と、福井県を
　　結んでいる高規格幹線道路で、未完成で部分的に有料

　　高速から、既に下界に見える、まるで昔話の世界に迷い
　　込んだような合掌造りの集落の荘厳な景色に、ケチ娘も
　　大興奮。しかも、ここはテーマパークではなくご先祖から
　　受け継いだ家屋を、大切に守ってきた一般の方が住んで
　　おられるのだから頭が下がるばかりだ

　　雪深い飛騨に住む事というだけで、現代生活を営むには
　　リスクが高く、観光業の他にはさして産業も無く、全国でも
　　有数の平成の大合併を断行した岐阜県では飛騨市、高山市
　　郡上市がまわりの町村を幾つも飲み込んだ事で、公務員の
　　数が減り飛騨地方の人口も目減りしたくらいの状況である

　　そんな中で白川村は、合併をすれば市の中心部まで車で
　　２時間はかかるような大きな市の一部になって、世界遺産
　　白川郷を守っていけるのかと、単独で生きる道を村民は
　　選んだのだ

　　一般会計の予算規模を、１０年間で２５％削減する方針を
　　打ち出し職員を大幅に削減し、住民にも痛みを伴う事で
　　岐阜県北部の飛騨地域では、唯一の町村となった

　　もともと白川郷は、岐阜県内の庄川流域の呼称で、白川村と
　　旧荘川村（高山市）に相当し、前者を下白川郷、後者を
　　上白川郷と呼んでいたそうだが、今は白川村のみに使われる
　　事が多く、中でも白川村の荻町地区が合掌造りの集落として
　　知られている。そのメインストリート

　　合掌造りと同様に白川郷で有名なのが、村内各所の神社で
　　毎年秋に行われるどぶろく祭で、私的な酒造が厳しく規制
　　されていた時代でも連綿と受け継がれ、神社の酒蔵で独特の
　　製法で醸造されたどぶろくが、参詣者にふるまわれるのだ
　　こちらは荻町の白川八幡神社

　　「野外博物館合掌造り民家園」は、県重文９棟を含んだ
　　２５棟の合掌造りを保存公開する博物館で、そのなかでも
　　山下家は、白川村に現存する数少ない１８世紀の合掌造り
　　だそうだが、有料なのでケチ娘＆旦那から当然のごとく却下
　　くそ～！　この二人がいると、かなり観光に制約がある

　　ウソかマコトか「これでも猛犬」のワンコらしいので一応
　　顔を隠しましたが、否応にして観光地のペットは、観光客に
　　いじられる危険も大きいし、もしも噛んだら飼い主の責任に
　　されてしまうんだろうし、こう書かざるおえない飼い主の
　　心情もわかるなぁ

　　私もかつて、ぼへぇ～と車庫から家に入ろうとしたら合併
　　問題でカメラマン＆記者に捕まって、ノーメイクで長野の
　　地方の夕刻のニュースの冒頭を飾って、親戚から電話があり
　　恐縮（うちのあたりは名古屋の放送で、視聴ができず恥を
　　さらさずに良かった）　常に見られるプライバシーの無さは
　　観光業で無い人にはね～。その上、世界遺産なんだし制約も
　　いろいろあるんだろうな　

　　世界遺産登録に、昨年の東海北陸自動車道の全線開通に
　　今週末から始まるＥＴＣによる高速料金１０００円で週末は
　　白川郷は人まるけ必至

　　白川郷はテーマパークではなく、普通の人が住んでいる所と
　　心して、私有地には立ち入らず、がやがやと騒いだりして
　　住民に、迷惑をかけないように見学をしたいものである　　

　　　　　　　　平成２１年３月１日に岐阜県白川郷で撮影

　　　　　　前回の日記にも沢山のコメントを頂戴しまして有難う
　　　　　　ございました。日記更新を先にさせていただきましたが
　　　　　　皆さんのブログに本日中にうかがわさせていただきます

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう

最終更新日 2009年03月26日 15時31分58秒
コメント(56) | コメントを書く

[飛騨の旅] カテゴリの最新記事

やっぱり飛騨の高山へ行ってしまいました… 2021年02月09日コメント(94)
ゲロゲロゲロっの下呂温泉ステイと、我が… 2021年02月05日コメント(51)
１０月はＧＯＴＯゲロ！　飛騨牛食べて秋… 2020年10月20日コメント(94)

■コメント

Re:雪に閉ざされた遥か遠き山里は、今は高速道路ですぐそこ(03/26)

マリリンたちのパパさん

白川郷は村のままですか
かなり財政的には苦しいでしょうね
ワンちゃんの目を隠すと　どんな猛犬かわからなくなりますね
東京で　何気なく犬にカメラを向けますと「この子にも肖像権があります」と　タレントのようなことを言う人もいました
いつから　犬も肖像権を主張する知恵がついたのか　
田舎育ちの私には　理解できない時代になってきました (2009年03月26日 09時37分56秒)