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花间令 In Blossom第9話楊采薇(ヤンツァイウェイ)殺害犯を差し出し、幕引きを図ろうとした百花宮(ヒャッカグウ)宮主・青帝(チンディー)。しかし思いがけず銀雨楼(ギンウロウ)少主・卓瀾江(ジュオランジアン)が現れ、殺害犯が身代わりだとばれてしまう。青帝は郡主の後ろ盾がある潘樾(パンユエ)に少主が下手なことをすれば、四大宗族の禾陽(カヨウ)での地位も危うくなる故、裏切り者の手下を差し出して争いを収めたかったと釈明した。「俺のためにやった?…ふっ、感謝しないとな、身内の問題は後でいい、今は潘樾に話がある」楊采薇は旧友の阿江(アジアン)が銀雨楼の少主だと知って仰天。実は卓瀾江は白小笙(バイシャオション)から潘樾が楊采薇を死に追いやったと聞いて潘樾こそ真犯人だと確信していた。「楊采薇には命を救われた、その恩に報いる、今日は何としても潘大人とけりをつけなければ」「生死坊(セイシボウ)で助けてくれたのは己の手で報復するためだったか」すると潘樾はゆっくり立ち上がり、卓瀾江の前までやって来た。「この手で殺してこそ友を失った恨みを晴らせる」卓瀾江が剣を抜くと同時に潘樾も阿澤(アーヅー)から剣を受け取った。互いに剣を突きつけ対峙する潘樾と卓瀾江。その時、驚いた采薇が2人の間に割って入り、卓瀾江の前に立ちはだかった。「血の気が多い荒くれ者ね!やめなさい!無実の人を殺したらお友だちが化けて出るわよ!」卓瀾江は呆然となった。上官芷(シャングワンジー)はまるであの夜、自分を救ってくれた楊采薇の姿そのものだ。『黙って!血の気が多い荒くれ者ね!死ぬわよ?』その時、卓瀾江は白小笙と上官芷が親しい本当の理由に気づき、思わず高笑いした。(* ゚д゚).oO(笑っとる…私だって気づいたの? ꉂꉂ(ᵔᗜᵔ )ぶははははは~!「今の言葉で目が覚めた、私が軽率だった だが″無実の人を殺すな″とは?まさか本当の黒幕を知っているのか?」「そうよ、潘大人と生死坊(セイシボウ)に行ったのは犯人を捕まえるためだったの」すると卓瀾江は剣を収め、″7日の約束″を白紙に戻して大人しく引き上げて行った。潘樾の失脚を楽しみにしていた済善堂(サイゼンドウ)堂主・顧雍(グーヨン)はつまらなそうに帰って行った。「騒ぎ立てたくせに空振りか…(ボソッ」堂主は片足をひきずりながら公堂を出て行ったが、潘樾はその様子を見逃さなかった。楊采薇は潘樾が怒っていると分かった。このままでは追い出されるかもしれないと思ったが、捕吏たちは上官芷が役所を助けてくれたと絶賛してくれる。すると潘樾は卓瀾江とやり合い、犯人の話まで出した上官芷を叱責、また危険な真似をすれば上官府に送り返すと釘を刺して書斎へ戻った。( ˙꒳˙ )ん?許してくれた? (」゚ロ゚)」<ありがとうございます!だ~れん!役所の料理人・李胖(リーパン)が食料の仕入れ用だった銀子を持ち逃げした。銀子のことより昼食が食べられないと嘆く捕吏たち。するとこれも主のためだと侍女・凌児(リンアル)が腕を振るう。捕吏たちは凌児の料理に舌鼓を打ちながら上官芷の功績を称え、毎年4月6日は酒を飲んで祝おうと盛り上がった。( ゚ロ゚)!!.oO(そうだ、今日は6日…阿江と飲む日だわ楊采薇は阿江が自分の正体に気づいたのなら、酒屋で待っているはずだと考えた。確かに卓瀾江は酒屋にいた。以前は阿江をただの酔っ払いと蔑んでいた給仕たちも今や借りてきた猫のよう。そこで店で一番上等な酒を出したが、以前と同じ酒を持ってこいと叱られてしまう。「俺を少主と呼ぶな、知らないふりを…」「はい!」卓瀾江は空席を見つめながら、ふと昔を思い出した…楊采薇は遺体の山で倒れていた阿江を救出それ以来、2人は友となり、毎月6日この酒屋で一緒に飲むようになった采薇は自分と酒を飲んでくれるのが阿江ともう1人だけだと言ったが、卓瀾江は采薇しかいないというすると采薇は阿江が一旗あげるために田舎から出てきた貧乏人だと誤解した卓瀾江は失笑したが、確かに孤独なのは事実だという『ならなぜここにいるの?』『お前がいる、毎月こうして酒を飲める親友だ』…楊采薇との思い出に浸る卓瀾江。しかし配下が駆けつけ、急に現実に引き戻された。実は四大宗族の招集がかかったという。卓瀾江は仕方なく席を立ち、給仕に自分の友が飲みに来ると伝えた。「酒を温めましょうか?」「いいや、あいつは冷たい酒を好む」楊采薇は酒屋に駆けつけたが卓瀾江の姿はなかった。しかしいつもの席に采薇好みの冷や酒がある。「ふふ、やっぱり阿江は私の一番の理解者ね」その夜、百花宮に四大宗族が集まった。顧雍は告発をうやむやにした銀雨楼少主に不満を募らせたが、卓瀾江は事案が解決しただけだとあしらい、それより生死坊坊主・蔡昇(ツァイション)がなぜ潘樾を見逃したのか聞きたいという。すると蔡昇は潘樾が面倒を起こさない限り干渉しないと言った。生死坊では相手が賭けに勝てば負けを認めて公平な機会を与えるのが掟だという。「済善堂と一緒にされては困る、銭のためなら実の母親さえ殺すとは…(ボソッ」これまで四大宗族は家族として結束して来たが、どうやら一枚岩ではなくなったらしい。実は卓瀾江も明日から役所を警護することにしたという。「英雄も美人には勝てないのね~」青帝は小主と上官芷が目配せしていたと指摘したが、卓瀾江も青帝と潘樾の関係を匂わせた。しかし青帝は全て四大宗族のために動いただけ、やましいことはないという。潘樾は生死坊で自害した刺客が四大宗族どれかの配下だと疑った。しかし自分を見逃した生死坊とは思えない。刺客の口ぶりから銀雨楼でもなさそうだが確信は持てず、かと言って青帝は敵か味方か計り知れない。「残るは済善堂か…阿澤(アーヅー)、済善堂の動きを見張らせろ、上官芷は?」「昨日は独りで飲みに出かけました、異常はありません」一方、楊采薇は刺客が残した証拠の令牌の数字″6″が何を表しているのか考えあぐねていた。そこで保管庫で調べることにしたが、偶然にも潘樾とかち合ってしまう。楊采薇と潘樾はこれまでの事件から手掛かりを探すことにした。そこで手分けして疑わしい記録を集めることにしたが、潘樾は上官芷が引っ張り出した古い記録のほこりのせいでくしゃみが出てしまう。すると采薇は潘家と楊家の縁談が潘樾のくしゃみだったことを思い出した…あの時、まだ幼かった楊采薇と潘樾は祭壇にある月餅を見つけた『宮中の月餅は嫦娥(ジョウガ)仙女の手作りなんだって、食べたら本当に昇れるかな?』采薇は一口かじってみたが、何も変化はないその時、皇帝来訪の先触れが聞こえた2人は慌てて物陰に隠れたが、皇帝は祭壇の前に落ちているかじりかけの月餅に気づいて立ち止まるすると潘樾がうっかりくしゃみをした『誰だ?!曲者か?!』潘樾は采薇を守るため独りで御前に参上、自分が月餅を食べたと罪を認めたしかし采薇が駆けつけ、本当の犯人は自分だと名乗り出る驚いた2人の父親は子供の過ちを許して欲しいと嘆願したが、皇帝はかばい合う幼い2人の姿に思わず笑った『竹馬の友は天下の良縁、喜ばしい、2人に婚姻を与える』…楊采薇と潘樾は思いの外、未解決事件が多いことを知った。2人は言葉にせずとも互いに真の黒幕を暴いて代償を払わせようと心に誓う。一方、卓瀾江も当時のことを思い出していた。あの日、楊采薇が結婚すると聞いて慌てて義荘(ギソウ)へ駆けつけたが、屋敷は荒らされ采薇の姿もない。すると配下が駆けつけ、楊采薇が死んだと知った。「楊采薇がなぜ上官芷になった?俺がいない間に何があった?」卓瀾江の手には完成した楊采薇の木彫り人形があった。潘樾は上官芷に冷たかったが、それとなく気遣ってくれた。疲れていると見れば休むよう勧め、寒そうにすれば黙って窓を閉めてくれる。「…早く終わらせるぞ?」「うん」肩を並べて懸命に令牌の手がかりを探す潘樾と楊采薇。すると外が明るくなる頃、采薇はついにある記録から水紋模様の令牌″4″を発見した。「大人、これを…」「灯会の事案か」潘樾は劉(リウ)捕吏を呼び、灯会の事案で見つかった証拠の令牌はどこにあるのか聞いた。しかし令牌は盗まれ、当時の捕吏頭・孫方(スンファン)が責任を問われて免職になったという。それ以来、孫方も音沙汰がなかった。「探してくれ、目立たぬようにな」朝一番に卓瀾江が役所に現れ、書斎に結納品を運び込んだ。なんでも上官芷の勇敢な姿に惹かれ、縁談を申し込むという。驚いた楊采薇はまずは友だちからと提案、卓瀾江も機会をもらえただけで嬉しいと喜んだ。潘樾は困惑する上官芷を尻目に、それより楊采薇が少主の恩人とは初耳だという。「聞いてないのか?信用されていなかったんだな」「相思相愛だから彼女も嫁ぐと決めた、そなたのことなど忘れてしまったのだろう」「どうかな?…楊采薇よ楊采薇、あの世から教えて欲しい、この者を恨むのか、信じるか」卓瀾江はわざと上官芷に揺さぶりをかけた。「…楊姑娘は真相を求める人だと聞いたわ、だから黒幕を知りたいはずよ」すると卓瀾江は上官芷のためならどんなことも引き受けると約束した。「それから上官小姐への私の想いは本物、よく考えて欲しい」采薇は潘樾の反応が気になったが、潘樾は至って冷静だった。潘樾は捕吏たちを集め、手分けして5年前の灯会の事案を再調査するよう命じた。しかし事案は蛟(ミズチ)の所業と結論が出たはず、捕吏たちは祟りを恐れて困惑する。実は水に囲まれた禾陽には蛟の伝説があった。龍になれなかった蛟は岸辺で遊ぶ人を水に引き込み、その血を吸い尽くすという。災いを恐れた民は毎年、夏至に盛大な灯会を催し、蛟が龍となって天に昇れるよう祈祷した。やがて灯会は楽しい祭りへと変化、しかし5年前のある日、死亡事案が発生する。遺体は川辺で見つかり、喀血による窒息死とされた。天突(テントツ)にある深さ3寸ほどの傷は獣の歯形に似ており、奇妙なことに傷口は平らで青紫だが、周辺の皮膚は青白く、血痕はない。現場に争った痕跡がなく、抵抗した様子もなかった。すると翌年も再び死人が出る。状況は前年と全く同じ、人々は蛟の仕業だと噂した。当時の県令は3年目の灯会に大勢の配下を潜伏させた。万一の時に犯人を捕らえるためだったが、結局、3人もの犠牲者を出してしまう。発見場所は繁華街からそれほど離れていないが、誰も争う声を聞いていなかった。民は人に非る者の所業だと恐れ、去年から灯会は中止となる。潘樾は事件を解決し、半月後の灯会を復活させると決めた。「死者の家族と証人を聴取しろ、通報者もだ、記録を見直し、糸口を探せ」捕吏たちはそれぞれの記録を選び、解散した。楊采薇は最初の死者・強叔(チアンシュー)の娘を訪ねることになった。阿澤は潘樾の指示で上官芷を尾行することにしたが、上官芷は県署の門を出て早々、卓瀾江の馬車に乗ってしまう。「上官小姐、出かけるなら乗せていくよ」楊采薇と卓瀾江は再会を喜んだ。「阿江、生きて会えたわね?」「また阿江と呼ばれる日が来るとはな…役所に押しかけたから怒っているか?」「分かってる、私には銀雨楼がついていると知らしめるためでしょう?」卓瀾江は縁談も半分本気だったが、笑ってごまかすしかなかった。「それよりその顔はどうした?」采薇は上官芷が潘樾に嫁ぐため自分と身体を入れ替えたが、殺されてしまったと説明した。そこでこの姿を利用して役所に戻り、身代わりとなって殺された上官芷のためにも黒幕を探したいという。「あなたこそ…3年前に知り合った荒くれ者がいつの間に銀雨楼の少主に?」「銀雨楼の少主だと言ったら友になったか?」謎の黒幕のもとに役所の間者から密書が届いた。…潘樾の再調査の目的は水紋の令牌…そこでその夜、済善堂堂主・顧雍を呼び出す。「数年ぶりに私に会うのは昔話のためではなかろう」「これのためだ」黒幕の手には水紋の令牌があった。つづく( ゚ェ゚)え?身バレが唐突すぎない?何度か見直したけれどイマイチ分からなかった( ̄▽ ̄;)
2025.02.28
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长相思 第二季 lost you forever S2最終話西炎(セイエン)軍と辰栄(シンエイ)残党軍の決戦。洪江(コウコウ)に成り済ました相柳(ソウリュウ)は敵兵を死陣に誘き寄せたが、あと一歩のところで敵将・蓐収(ジョクシュウ)に正体を見抜かれ、兵士が後退してしまう。秘策は失敗、すると相柳は一矢を報いるため、7つ全ての命を使って霊力を解放した。先鋒隊は逃げ出したが巻き込まれ、驚いた蓐収は慌てて号令をかける。「ファンジィェン(放箭)!」無数の矢が相柳の全身に突き刺さった。そしてついに6つ頭が力尽きて離散し、相柳は静かにうなだれる。兵士たちは最後に相柳の骸を切り刻んで同志の敵を討とうと叫んだが、蓐収が止めた。「どんな恨みがあろうと敵ながら尊敬に値する人物だ」すると蓐収は深々と頭を下げて敬意を表し、立ったまま動かなくなった相柳を残して撤退した。相柳の毒が弓矢を溶かしながら流れ出し、付近の物すべてを黒く変えた。その時、小夭(ショウヨウ)の涙の珠が現れ、暗闇を照らす月のように輝く。相柳は珠を見てうっすら笑みを浮かべたが、そのまま後ろにばったり倒れた。すると珠は相柳の瞳の中へ落下し、涙となってこぼれ落ちる…私が教えた弓術で身を守れるな?もう危険な時に身を挺したりするな望む男を得て、頼れる者もできた、もう返事もせぬ影に話す必要はない私の血を与えたことで海中でも自由自在だもう帰る場所がある、人に追われて逃げる必要もない小夭、これからは守ってやれぬ、己の身は己で守れこれから先は幸多かれと願う…小夭は相柳との最後が喧嘩別れだったことを後悔した。「あれほど血をあげたのに足りなかったの?」小夭は久しぶりに猩猩(ショウジョウ)の鏡を出して相柳との思い出を懐かしもうとしたが、すでに記憶は消されていた。「あなたはとっくに忘れたと思っていた…まさか鏡の記憶を消し去っていたなんて 相柳、そこまで私を嫌っていたの?ささやかな思い出すら残さないなんて…」太尊の宿願だった真の天下統一が実現した。これも全て瑲玹(ソウゲン)のおかげだと感謝したが、やはり洪江と相柳が惜しまれてならない。すると瑲玹はふと相柳が小夭を救う代わりに辰栄山の峰のひとつを要求されたことを思い出した@32話S1。…その峰を禁制の地とし、兵たちの遺骨を故国の地に眠らせて欲しい…話を聞いた太尊は約束を果たすよう言ったが、その時、西炎山の太上から文が届いた。「私と爺爺に来て欲しいと…」何でも塗⼭璟(トザンケイ)から話があるという。塗山璟は小夭との婚姻の許しをもらうため朝雲(チョウウン)堂を訪ねた。太尊は孫の幸せを願って賛成し、小夭の父である太上も苦難を乗り越えてきた2人の縁談を喜んでくれる。すると瑲玹が玉座を離れ、塗山璟の前までやって来た。「豊隆(ホウリュウ)が臨終に明かした、中原を手にいれる策はお前の考えだったと… 小夭を得るために私を支持したのか?」「いいえ、民の暮らしは君主に左右される 私が五王や七王を支持しなかったのは小夭のためであり民のため 陛下の才覚なら間違いないと確信したからです」瑲玹は本当の知己が塗山璟だったと気づき、ついに小夭との婚姻を認めた。瑲玹と小夭は懐かしい鳳凰林を散策した。すると瑲玹は母の形見であり、想い人に渡すよう託された若木(ジャクボク)花を贈る。「私にこれほど尽くしてくれた者がいるか?この花はお前の物だ」小夭はもらえないと拒んだが、瑲玹はなかば強引に小夭の髪に挿してしまう。「私からの嫁荷と思え…娘(ニャン)も姑姑もお前が着けていたら喜ぶ」実は若木花は亡き母の若水族を動かせる令牌でもあった。瑲玹は幼い頃、この鳳凰林で小夭と誓った言葉を忘れていなかった。『私はずっと妹妹でいる』『じゃあ私は哥哥だ、何があろうと一緒にいよう!』『私たちは永遠に離れない、約束よ?』『約束だ!』小夭は瑲玹がまだ覚えていてくれたことに驚きを隠せず、涙があふれた。「私が王位を目指したのはお前を守るためだった、2度と離れぬためだ 爺爺に聞かれたよ、王位と小夭とどちらを選ぶのかとな その時は答えられなかったが、夜、独りになってから答えが分かった」「…王位なのね」「お前を失うとしても、たとえやり直せたとしても、私は同じ選択をするだろう すまない、私はもう昔の瑲玹ではないのだ… この世界はお前が命を懸けたから私の手に入った、だが私はお前を選ぶことができない 小夭、すまぬ」「見返りなど求めていなかったわ、2人共こうして生きている、最善の結果でしょう?」瑲玹と小夭はしばし抱き合って涙した。かつて無邪気に駆け回っていた鳳凰林は今も美しいままだったが、その時の幼い2人は大人になり、別々の道を歩むことになる…。小夭と塗山璟は家族に見守られる中、夫婦となった。2人は西炎山の墓園で先祖に挨拶を済ませ、最後に小夭は亡き母に塗山璟を紹介する。「もう重荷は全部、下ろした、塗山族長、あなたは?」「私は自由の身だ、塗山族長は瑱(テン)児が継いだよ」小夭と塗山璟が墓園を出ると、物陰から瑲玹が現れた。夫婦の背中を母と叔母と一緒に見送る瑲玹。…娘、姑姑、どうかご心配なく…小夭と塗山璟は清水(セイスイ)鎮へ帰ることにした。まずは各地を回って薬草や処方を集め、医書の編纂を続けるという。太尊と父と一緒に城門まで見送りに出た阿念(アネン)は別れ際、餞別に人形を渡した。「いつまでもむつまじく共白髪まで幸せにね 姐姐、この人形と天下を巡って、一緒に…私の代わりに連れて行って」阿念は相柳との誓いを守り、その人形が相柳の形見だと言わなかった。まさかこの人形の中に自分が相柳へ最後に贈った思い出の毒薬が入ってるとは小夭も気づくまい。「分かったわ、この人形…ふふ、可愛いわね」3人は夫婦の姿が見えなくなるまで見送った。すると太上がうっかり瑲玹に小夭の出立を伝えなかったと気づく。太尊もすっかり忘れていたと笑い、天下が太平ならば小夭も幸せに暮らせるだろうと言った。その頃、瑲玹は朝議に出ていた。鄞(ギン)医師は57年かけて医書が完成したと報告、名前を賜りたいと上奏する。そこで瑲玹は生死について書かれた37巻を″済民外鑑(セイミンガイカン)″、養生の道を説いた18巻を″済民内鑑(セイミンナイカン)″と名付けた。しかし医書に関わった医師の中には薬草の収集のために命を失った者、病を押して編纂に没頭し事切れた者もいたという。すると鄞医師が編纂者名簿を献上した。瑲玹は編纂者一覧の筆頭にある″西陵玖瑤(セイリョウキュウヨウ)″の名を見てふいに微笑んだが、一瞬で君主の顔を取り戻す。「記念の碑を建て、編纂に関わった全ての医師の名と共にその功績を刻むべし この偉業を後世まで伝えるよすがとせよ」清水鎮はかつての賑わいを取り戻していた。石妖の茶屋は相変わらず大盛況、今日も民謡にも歌われたいにしえの天下の物語が始まる。瑲玹は阿念を連れて久しぶりに清水鎮を訪ねた。「小夭は自分の居場所に戻った、今、どうしているのだろう?」「姐姐はあの花売りの娘かもしれないし、子供を連れたあの夫人かもしれない もしやあの居眠りしている老板かも…」その店主はかつての玟小六(ビンショウロク)のように長椅子に横たわっていた。「民の姿を見れば、姐姐がどこにいようと幸せだと分かる」「小夭は民の中にいる、民の姿が小夭の姿か…」すると瑲玹は石妖の講談を聞くことにした。完( ๑≧ꇴ≦)終わった!配信の時はなぜ小夭が塗山璟に惹かれたのか分からなかったけれど、字幕のおかげで納得できましたそれにしてもあれほどしつこかったのに最後は潔い相柳想い人に嫁ぐならさぞや気合いを入れてくるかと思ったら何でそれ?な小夭最後は哥哥のアップからの清水鎮で終わりましたということは″lost you forever″なのは哥哥ってことでオッケーでしょうか?これでもかというヤンズーらしいドラマでした
2025.02.26
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古相思曲 An Ancient Love Song第4話「私たちの家」沈不言(シンフゲン)を眠らせ、自ら陸時(リクジ)の身代わりとなった陸鳶(リクエン)。宇文破軍(ウブンハブン)率いる追風(ツイフウ)隊は琉璃谷(リュウリコク)で虎豹(コヒョウ)軍を包囲したが、殺神の仮面の下から現れたのは女子だった。李擁(リヨウ)は琉璃谷の戦況を聞いても慌てるどころか落ち着き払っていた。たとえ虎豹軍が身代わりを立てようと陸時の奇襲作戦は失敗する。実は今日に限って琉璃谷は晴れていた。しかし陸時の身代わりが陸鳶だと知ると一転、李擁の顔色が青ざめる。一方、琉璃谷では追風隊が劣勢に立たされていた。陸時の身代わりと侮っていたが、少数の奇襲隊では連携力が高い虎豹軍に敵わない。そこで宇文破軍は接近戦をあきらめ、弓で攻撃するよう命じた。虎豹隊は盾で囲いを作り陸鳶を守ったが、未だ陸時が現れる様子はない。すると宇文破軍は高笑いし、霧がなければ陸時に勝算はないと蔑んだ。「今頃は矢だるまになっているだろう!ぶはははは~!」追い詰められた虎豹軍は…。沈不言は陸鳶が自分の代わりに出陣したと知って陣営を飛び出した。しかし時すでに遅く、戦場となった琉璃谷は屍が埋め尽くし、その中に虚しく転がる殺神の仮面を見つける。『私はここに来るべきじゃなかった 君と出会い、信じてもらおうとしなければ… 私は事態を悪化させただけだった 陸鳶、やはり私は何も…』その時、陸鳶が現れ、泣き崩れる沈不言の手を取った。「勝ったのよ」「勝った?…勝ったのか!」「あなたは陸時の運命を変え、私たちを救ってくれた」沈不言の策は見事に成功、2人は抱き合って喜んだ。…実は出陣前、陸時は斥候が持ち帰った木炭がやけに軽いことに気づき、沈不言に状況が変わったと知らせた『明日の琉璃谷は晴れる…』そこで沈不言は″古土(コド)法″で煙幕弾を作り、人工の霧で高台を覆うことにした。何も知らず身代わりにかまけていた宇文破軍たちは突然、山道が霧に包まれ動揺。気がついた時には陸時の放った矢が宇文破軍の首を貫通した。火烽堡(カホウホウ)が北烈に占拠されて8年。ついに虎豹営は宿願を果たし、故郷に戻った。残念ながら北安(ホクアン)王は奪還を待たずして自害してしまったが、苦境に耐えてきた民衆は歓喜の涙を流す。しかし陸時は犠牲になった若い兵士の姿に胸が痛み、自分を責めた。すると倚華(イカ)が現れ、愛しい人を優しく抱きしめる。「誰かがこの乱世を終わらせなくては…陸大哥、必ず太平の世が訪れるわ」一方、城楼では沈不言が陸鳶に手紙を読んだことを伝えた。陸鳶が隠していたのは、今までの経緯から運命は変えられないと思ったからだという。「長年、彼に従ってきたけれど機会はなかった、李擁を倒すのは容易ではないわ」「決めた、ここで君と共に立ち向かう、それに元啓5年は… ″陸鳶は皇帝を惑わせ、寵愛を受け、鳳牌(ホウハイ)を使い皇后になる″」「鳳牌のことまで…」実は陸鳶は確かに5年前、皇帝から鳳牌を賜っていた。「皇后となって李擁に対するつもりだったの、でも心に決めた人がいる」「心に決めた人?…はっ」沈不言は自分のことだと気づいて照れ臭くなった。すると陸鳶が家に帰ろうと誘う。「家?」「ええ、私たちの家に」陸鳶たちが住んでいた家は千年前の南夢湖(ナンムコ)にあった。かつての面影がそのまま残る懐かしい祖父の家。陸鳶たちは毎年の供養でしか訪れることを許されなかったという。その時、奥の部屋から物音が聞こえた。陸時が咄嗟に剣を抜いて戸を開けると、驚いたことに赤子を抱いた郭(カク)伯伯(ボボ)がいる。「阿鳶…阿時…」郭伯伯は陸家の息子と娘が皇宮で高官に就いたと知り、ずっと助けを待っていたと涙した。しかし李擁がいると思うと自分から訪ねることができなかったという。「義父が?一緒に来ていませんが、なぜ恐れるのです?」「義父?…阿時、血迷ったのか?」実は北安王は自害ではなく、李擁の手で秘密裏に殺されたという。陸時は義父を侮辱したと憤慨したが、陸鳶は弟をたしなめ、李擁の裏の顔を明かした。「丞相は残忍な人よ、私欲のため敵に通じ、忠臣さえも殺す… あなたは素直で嘘がつけないから隠していたの 虎豹隊と羽林衛が衝突して内乱となれば敵国の思うつぼ 何より李擁の罪を暴くには周到な準備が必要なの、焦らないで」郭伯伯が抱いていた赤子は北安王の忘れ形見だった。李擁は血筋を絶やしたつもりだったが、下女がみごもっているとは思いもよらなかっただろう。その下女は郭伯伯の娘で、難産のすえ北安王の子を産み落とし、この世を去っていた。すると郭伯伯は赤子が確かに皇家楚(ソ)氏の末裔である明かしとして北安王の王印を示す。「陛下には跡継ぎがおらず、ただ1人の甥を守らねば、李擁に簒奪されかねん」沈不言はこの赤子の正体に気づいた。しかしまだ名前がないという。そこで郭伯伯は皆で名前をつけて欲しいと頼んだ。「…″鎧はあれど民と同じ裳を着て、王の指揮のもと甲兵を修め、共に戦わん″」陸鳶は赤子がいつか兵士や民と共にある王になることを願った。「この子が″楚同裳(ソドウショウ)″か!」沈不言は名の由来を知り、思わず陸鳶の養子の名を叫んだ。「九国を統一した晟武(セイブ)帝・楚同裳… 文献は多くないがこの子は明君になる、将来、太平の世を築くよ」すると郭伯伯は沈不言を易者だと誤解した。丞相府では趙啓龍(チョウケイリュウ)が絶望していた。北烈は大敗、故郷に帰れば命はない。趙啓龍はこの怒りを李擁にぶつけていたが、李擁はまだ陸時を暗殺できる機会があると気づいた。「あいつが凱旋すれば鎧を脱いで行く場所がある、警戒を解く場所が…」陸鳶は楚同裳を引き取ると決めた。すると伝令兵が駆けつけ、難民について相談があるため楊(ヨウ)副将が待っているという。陸鳶は部屋から聞こえる赤子の鳴き声が気になったが、沈不言と一緒に出かけて行った。赤子は腹を空かせて泣いているようだった。そこで郭伯伯は馬乳を飲ませるため、陸時と倚華に赤子を任せて馬屋へ急ぐ。しかし庭には刺客が潜んでいた。つづく(  ̄꒳ ̄)え?いきなり急接近?いや軍営で…え?
2025.02.24
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古相思曲 An Ancient Love Song第3話「全てを知る者」火烽堡(カホウホウ)の北烈(ホクレツ)軍が西に移動していると知り、陸時(リクジ)はその隙に領土を奪還すべきと訴えた。丞相・李擁(リヨウ)は民を苦しめる戦に反対したが、立ち聞きしていた沈不言(シンフゲン)は思わず失笑する。…よく言うよ、北烈と通じているんだろう?…するといつもは義父に従順な陸時が故郷のためとあって反発した。陸鳶(リクエン)は李擁の顔を立てて弟をたしなめたが、事が重大ゆえ朝議で話し合うよう提案する。「国のために心を砕いているのはどちらも同じ、阿鳶の演奏で労いましょう」紫光(シコウ)殿に流れる美しい箜篌(クウゴ)の音。しかし沈不言は陸鳶と李擁の仲に嫉妬して機嫌が悪かった。元啓(ゲンケイ)はなぜ怒っているのか不思議だったが、どうやら自分と同じように陸鳶が好きなのだと見抜く。「まっ、まさか~何を言うんです?!」沈不言は動揺したが、その時、わずかに箜篌の音が外れたことを沈不言だけが気づいた。沈不言は結局、そのまま皇帝の寝所で一夜を過ごした。すると朝議の時間になり、何も知らずに陸鳶が元啓を起こしにやって来る。「あなたがなぜここに?」朝議と言っても元啓は御簾の向こうで座っているだけだった。そのため陸時が火烽堡の奪還を上奏しても李擁が反対すれば大臣たちも同調してしまう。しかしその時、虎豹(コヒョウ)営の范松(ハンショウ)が駆けつけた。実は昨夜、皇帝が北烈の間者に襲われたと町中の噂になり、民が報復すべきと声をあげているという。沈不言は脇殿で陸鳶と范松の報告を聞いていた。「そうか、陸時のため、戦を煽ったのか」確か南晟には音による伝達術があり、音程を外す間隔で情報を送ることができる。沈不言は陸鳶が表向き丞相に従順と見せかけ、密かに伝達網を敷いて操っていると分かった。昨夜、陸鳶は箜篌を弾きながら回廊に控えていた侍女・倚華(イカ)に暗号を送った。倚華は宮殿から笛で侍衛へ知らせ、さらに侍衛は口笛で城下の仲間に伝達する。そして解読された暗号は講談師の手に渡り、あっという間に噂が流れた。「李擁に隠れて動くのはいいが…この戦は陸時に不幸を招くぞ?」実は元啓5年の″火烽堡の戦い″で陸時は命を落としていた。このままでは10年後、また髪に白い花を挿した倚華を見ることになってしまう。しかし民心を無視できない李擁が火烽堡への出征を容認、皇帝の勅命を受け取った。李擁が屋敷へ戻ると書斎で北烈の間者・趙啓龍(チョウケイリュウ)が待っていた。趙啓龍の身勝手な行動で足を引っ張られ、憤懣やるかたない李擁。しかし趙啓龍は恩着せがましく、皇帝を殺して西榮(セイエイ)を目の敵にさせようとしたのは李擁を帝位にのし上げるためだったという。「火烽堡を攻めるなら北烈は力になれませんぞ?」すると李擁はその代わり戦を利用して北烈が最も恐れる”殺神"陸時を暗殺すると決めた。「名刀も言うことを聞かねば使い物にならぬ…」沈不言の予言を聞いた陸鳶は弟に考え直すよう勧めた。しかし8年前に琉璃谷(リュウリコク)で敵と対峙しながら失った故郷を自分の手で取り戻すという陸時の決心は固い。結局、陸鳶も故郷で祖先を祭ると称して虎豹営に同行すると決めた。すると出ていったと思っていた沈不言が現れる。「まだいたの?」「私も連れて行ってくれ、以前は運命が変わった、今回も助けられる そうすれば信じてくれるだろう?君の10年後の話を…」虎豹営は南夢湖(ナンムコ)に到着、琉璃谷を通れば火烽堡はすぐだ。史実によれば陸時は元啓5年の春、虎豹軍を率いて琉璃谷に入った際、伏兵に襲撃され、濃霧の中、数十の矢を受け倒れている。北烈の追風(ツイフウ)隊を率いるは宇文破軍(ウブンハブン)と宇文破曉(ウブンハギョウ)。しかし戦術会議で陸時は斥候の伏兵なしという報告を信じ、迂回すべきとの沈不言の進言を退けてしまう。「明日の卯の刻、出陣する!」陸時は沈不言と一芝居打ち、敵の奇襲を逆手に取ることにした。「密偵が潜んでいるからか?」「これで琉璃谷に進軍するとの報告が北烈に伝わるはずだ」「ふっ、信じ込ませるにはもう一押し」そこで沈不言は間者に油断していると思わせるため、その夜、陸鳶と倚華を誘って4人で肉を焼いて食べた。想い人を心配していた倚華は陸時にからかわれて憤慨したが、そこでやっと事情を聞いて余計に腹が立ってしまう。すると陸時は笑いながら逃げ出し、倚華は後を追った。陸鳶は沈不言に明日の計画を聞いた。実は琉璃谷は年に300日も霧が出るため、伏兵を置く側が優勢となる。宇文兄弟も裏をかかれるのは想定外のはずだ。そこで身代わりが敵を谷に引きつけ、その隙に陸時が主力を率いて山頂を攻め、敵より高所を取るという。陸鳶は身代わりの大役を担うのが沈不言だと気づき、無事に逃げられるのかと聞いた。…そうだったぁぁぁ!失敗したら死ぬの俺?いや現代に戻るのか?…「とにかく安心して、明日、陸時を救ったら私の話を信じてくれるかい?」「明日になれば分かるわ」すると陸鳶は軍営に戻ってしまう。…明日おとりになったら歴史上では私が死んだことになるのか?陸鳶に会えるのは今夜が最後になるかも…「陸姑娘!」翌朝、倚華は姿の見えない陸鳶を探していた。仕方なく最後に沈不言の幕舎を訪ねたが、呆然と立ちすくむ沈不言の手に陸鳶の文がある。「…私を知っていたんだな?鏡花楼の前で会った時、初対面のふりをしたのか?! 全部、知っていたのか!私が全て真実を話していると!」沈不言は10年前にやって来たという単純な話ではなく、逆行する時の中で出会ったのだと分かった。「私が会う彼女は若くなり、彼女は何も知らない私に出会う… まさか最初の出会いが最後の別れだなんて…」実は陸鳶は沈不言を出陣させまいと眠りについた沈不言に催眠香を嗅がせていた。…やっと胸の内を打ち明けられます、出会いは偶然ではなく、あなたは私の人生に何度も現れる…あの夜、沈不言と再会した陸鳶は彼が何も知らないと気づき、やはり自分が伝えなかったのだと分かった説明しても彼を混乱させるだけ、この因果はなぜ続くのか彼を想えば知り合うべきではないしかしどうしても知りたくて今が何年だと思うか尋ねてしまった『今は元啓15年かと…』その時、陸鳶は次に沈不言に会えるのが10年後だと知った『…元啓5年よ』「本当に運命が変えられるのならこの仮面をかぶるのはあなたではない 誰かが死ぬ運命なら、それは私でありますように あなたも陸時と同じく、私の人生の中で大切な人なのだから」その時、琉璃谷には”殺神″の面をつけた陸鳶がいた。つづく"(ノ*>∀
2025.02.22
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花间令 In Blossom第8話敵の矢が腹に命中した楊采薇(ヤンツァイウェイ)。しかしちょうど懐に入れていた名帖(メイジョウ)に当たり、命拾いした。潘樾(パンユエ)は安堵したが逃げ道はなく、思い切って生死坊(セイシボウ)坊主・蔡昇(ツァイション)と交渉しようと決める。「蔡坊主!手を下す前に私と話を!」成りすましの男は県令の潘樾だった。潘樾は誰も殺した覚えがないと否定、蔡昇に賭けを持ちかける。実は蔡昇は脱走奴隷からの成り上がりだった。猛獣の檻の中で命懸けで戦い、最後まで生き延びた蔡昇。こうして自由だけでなく大金を手にした蔡昇は賭けで財を成し、生死坊を買い取って銀雨楼(ギンウロウ)に継ぐ勢力までにのし上げた。「あなたに倣い、この命を賭けよう もし私が生きて出られたら、今後一切、人命に関わる賭け事を催さず、法を守ってくれ」蔡昇は鼻であしらい、一時後に始めると告げた。「それまでに遺書を書いておけ」潘樾は万が一のため当初から逃げ道を想定していた。そこで遺書ではなく生死坊の地図を描き、上官芷(シャングワンジー)に計画を説明する。「標的の私がここで時間を稼ぐ、その間に坊主の書斎で鍵を探してくれ 見つけたら最上階で合流しよう」「はお!」線香が燃え尽きると蔡昇は配下に上階の部屋へ向かわせた。すると潘樾が回廊に現れ、高い武功で次々と配下を片付けてしまう。その間に楊采薇は蔡昇の書斎に侵入、鍵を発見して急いで階段を登った。危うく配下に追いつかれそうになったが潘樾が駆けつけ応戦し、2人は何とか塔屋に逃げ込む。しかし最上階は煉丹房、出口はなく、大きな丹炉に火がはいっていた。潘樾は一か八か薬材を混ぜて瓶に詰め始めたが、その時、ついに配下が扉を壊し、蔡昇が現れる。「勝負はついたな、負けを認めるか?」「まさか」潘樾は薬瓶を丹炉に投げ入れた。丹炉が爆発、壁が吹き飛ぶと、潘樾は上官芷を連れて飛び降りてしまう。爆発を逃れた蔡昇が下をのぞくと、潘樾と女は小舟に乗って去って行った。配下は今なら追いつくと言ったが、蔡昇は止める。「私の負けだ」楊采薇は上官芷を殺したのが潘樾ではなかったと知った。「あなたは一体どんな人?…禾陽に来てからあなたが分からなくなった」「そなたこそ、以前とは別人だ…ふっ、気のせいだろう」潘樾はなぜか上官芷と楊采薇が似ていると感じていた。…潘樾、気のせいじゃないと告げてもいいの?…その頃、楊采薇殺害の犯人だった阿成(アチョン)の亡骸が主の元へ届いた。すると主は胸の傷に気づき、令牌を奪われたと知る。「我々の秘密は隠し通せまい…」そこで主は県署にいる間者に潘樾の一挙手一投足を報告させろと命じた。翌朝、楊采薇は令牌のことを考えながら回廊を歩いていた。恐らく父は密告文を基に水紋の組織を調べ始め、その結果、殺されたのだろう。それから10年後、娘の消息を知って自分に成り変わった上官芷を殺したのだ。…潘樾は犯人じゃなかったし、正体を明かしてもいいかしら?…その時、薬材の袋を持った阿澤(アーヅー)と出くわした。潘樾の背中の傷がひどいため、色々な薬を試しているという。采薇は狼の爪の傷なら生肌散(ショウキサン)で治ると気づき、上官芷の薬箱にあると思い出した。楊采薇は薬箱に玉佩を隠していた。そこでこの機会に身につけると決め、薬瓶を持って潘越を訪ねる。すると潘樾はちょうど肌着を脱いで背中の血を拭き取ろうと苦戦していた。「やはり代わりに拭いてくれ」潘樾は阿澤だと誤解して采薇に手当てを頼み、薬を塗り終わって包帯を巻き始めた時、ようやくすらりとした指を見て驚愕した。「なぜそなたが?!」焦った潘樾は慌てて肌着をまとったが、うっかり寝台にぶつかって倒れそうになった。楊采薇は咄嗟に潘樾の腕をつかむも、一緒に倒れてしまう。その時、運悪く阿澤がやって来た。「公子!郡主から文が…はっ!私は何も見ていません!」阿澤は潘樾に文を渡すと逃げるように出ていった。…そうだった、潘樾には郡主がいるんだわ…↓お互いに唇は死守w楊采薇が肩を落として歩いていると、阿澤が洗濯中の凌児(リンアル)に絡んでいた。「公子には郡主がいる、上官小姐に諦めるよう言ってくれ」「花嫁の死後、すぐ郡主に取り入る男なんて、小姐に代わって願い下げよ」すると憤慨した阿澤は潘樾が勘当されても楊采薇を探しに来たと明かした。…家族と絶縁してまで私を探しに来たなんて…楊采薇は今さら自分が現れても潘樾の出世を邪魔してしまうと考え、潔く死のうと決めた。そこで裏庭の木の下に身分を証明する玉を埋めてしまう。一方、潘樾は上官芷に楊采薇の面影が重なることに困惑していた。ついには上官芷が夢にまで現れ、病かもしれないと動揺する。しかし翌朝、潘樾は偶然、凌児と阿澤の言い争いを聞いて胸を撫で下ろした。「上官小姐なんて書類の整理をしているだけだろう?」「小姐は見返りを求めず、自ら身分を落として検視まで学んでいるのよ?!」潘樾は上官芷が楊采薇を真似ていると知り、それが原因だと分かった。潘樾は百花宮(ヒャッカグウ)に宮主・青帝(チンディー)を訪ねた。「情報通の宮主のこと、この令牌に見覚えはないか?」「…ないわ」潘樾はそれ以上、追求しなかったが、明日はいよいよ銀雨楼との約束の期限だった。「安心して、手はずは整えてある」一方、楊采薇は鬼市で白小笙(バイシャオション)と接触した。小笙も水紋を知らなかったが、采薇は褒美を弾むと約束して情報を集めてもらうことにする。その様子を密かに阿江が見ていた。阿江は男装の小笙を男だと思い込み、上官芷と一緒に自分を助けてくれた男だと気づく。…だがなぜ都の小姐が鬼市の商人と交友を?…阿江は白小笙が独りになったところで捕まえたが、実は女子だと気づいて慌てて離れた。「情報が欲しい」「銀子を弾めば何でも話すよ」すると阿江は上官芷の情報が欲しいと頼み、なぜ自分を助けたのか聞いた。「なぜあの小姐が蘭花結びを?」小笙は阿江の目的が楊采薇だと気づき、采薇は自分にとって姐も同然だと話した。蘭花結びも采薇から教えてもらったという。「あんたが酔って楊姐姐の名前を叫んでいたから友だちに違いないと思って助けたんだ 上官小姐も一緒にね…彼女は私のお得意様なの、噂ほど悪い人じゃない 全部、潘樾のせいさ、楊姐姐を死に追いやっただけでなく、上官小姐の心を弄んだ 潘樾は私たち共通の敵、だから7日の約束に乗じてヤツを倒す糸口を探して…はっ! じゃあもう行くよ!」小笙は話し過ぎたと気づいて急いで逃げ出した。翌朝、潘樾と銀雨楼の決着を見届けようと県署には他の宗族や民たちが集まった。すると思いがけず楊采薇殺害の犯人が捕まったと報告が届く。楊采薇は青宮主が言った″贈り物″が身代わりだと気づき、潘樾が焦っていないはずだと合点がいった。真犯人は李(リ)家惨殺の首謀者だった陳(チェン)香主@2話の配下だった。敵を討とうと来賓を装って婚儀に忍び込み、楊采薇を殴って窓から突き落としたという。すると青帝は少主も民を愛しむからこそ告発したのだとかばい、銀雨楼に罪はないとして一件落着とした。その時、公に姿を現したことがない少主・卓瀾江(ジュオランジアン)がやって来る。…阿江?!阿江が銀雨楼の少主なの?!…つづく( ๑≧ꇴ≦)えーっ?!
2025.02.21
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花间令 In Blossom第7話楊采薇(ヤンツァイウェイ)殺害の新たな手がかりを得た潘樾(パンユエ)。実は潘樾は今も自分が楊采薇を殺してしまったと自責の念に駆られていた。あれは2ヶ月前のこと…潘瑾(パンジン)は屋敷に突然、戻ってきた潘樾の様子に驚いた『その白髪はどうした?』『楊采薇が死んだ…』『こうなることを恐れてあの女子からお前を遠ざけたのに…奴らには勝てぬ』潘瑾は10年前、当時の廷尉だった楊済安(ヤンジーアン)の補佐官だったある時、楊済安は告発状を受け取って朝廷内に潜む反逆勢力の存在を知り、禾陽(カヨウ)に手がかりを見つけて訪ねたというしかし帰京するなり何者かに陥れられ、一家流刑に処されてしまうそれからの結末は潘樾も知っての通り敵が強大な勢力だと気づいた潘瑾は無知を装って楊家との縁を切るしかなかったという『組織はずっと潘家を監視していた、お前が探しに行かねばこんなことには』潘樾は自分のせいで楊采薇が死んだと知り、自暴自棄になった楊采薇の棺の前で酒に溺れる潘樾すると衛兵が駆けつけ、民を無理やり娶って死に追いやったと弾劾された潘樾を連行するというしかし泥酔した潘樾は抵抗、兵士に腹を刺されてしまう…あの時、楊采薇が偶然、見てしまった潘樾の腹の傷跡にはそんなわけがあった。金六郎(ジンリウラン)を探し当てた潘樾が生死坊へ向かった。報告を聞いた車椅子の要人は暗殺を命じたが、潘樾が郡主の許嫁という特殊な身分のため、他人の刀で斬らせるよう指示する。一方、楊采薇はひと足先に生死坊に潜入していた。しかし名帖(メイジョウ)がないため硬貨の換金所がある場内に入ることができず、門衛に追い払われてしまう。するとちょうど場外に到着した潘樾に見つかった。潘樾はすぐ帰るよう叱ったが、上官芷(シャングワンジー)から置き去りにするなら泣いて騒ぐと脅されてしまう。「ギギギ…よかろう、私から離れるな」潘樾は誰かの名帖を使って場内へ入ることにした。その時、ちょうど自分たちと体格や年齢が近い男女が上階の個室へ上っていく。潘樾と楊采薇は2人をつけて部屋に押し入り、衣装を取り替えて名帖を奪うことに成功した。一方、銀雨楼(ギンウロウ)の少主・卓瀾江(ジュオランジアン)は今夜も木彫りの人形作りに没頭していた。すると配下から潘樾と上官芷が生死坊へ行ったと知らせが届く。その頃、楊采薇は江南(コウナン)富商の娘・陳卿卿(チェンチンチン)に成り済まし、彼女の名帖を使って若い燕に扮した潘樾と場内に入ることに成功した。2人は道すがら換金所の場所を確認、やがて格闘場を見渡せる眺めの良い個室へ通される。その日の勝負は特別で、美女たちの中に狼を放ち、誰が最後まで生き残れるか賭けると分かった。采薇は悪趣味だと顔をしかめたが、いざ試合が始まると次第に全身が熱くなり、様子が一変する。(″ ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾<2番!2番!2番!…(੭*ˊ꒳ˋ)੭<勝った~!潘樾は上官芷の異変に気づき、自分が換金所へ行ってくると言った。しかし楊采薇は潘樾が持っている硬貨をかっさらって出て行ってしまう。楊采薇は換金所に金六郎が残した証拠の硬貨を出した。「この硬貨を替えて…元は1000両だから半分で500両よ」「破損した硬貨は換金できません」采薇は思わず振り返り、換金に集まった客たちに訴えた。「ねえ、半分欠けた硬貨が無効だと思う?」人混みに紛れていた潘樾はこの機に乗じ、客たちを煽った。「いかにも!都合が良すぎるぞ?」潘樾の声を聞いた客たちは采薇に肩入れ、思わぬ騒ぎに発展してしまう。「私たちに勝たせたくないんでしょう?!」「換えろ!換えろ!換えろ!」その時、潘樾が用心棒たちの姿に気づき、咄嗟に硬貨を回収して上官芷を連れて逃げ出した。上官芷が急に足を止め、恍惚の表情を浮かべて何かを追いかけ始めた。「上官芷、どうした?」「私は上官芷じゃない!」「バカなことを…」すると潘樾は上官芷に熱があると気づいた。上官芷はふらふらしていたが、その時、ふいに潘樾を見つめて頬に口づけしてしまう。動揺した潘樾は上官芷を突き飛ばすと、そこにちょうど客にお茶を届ける侍女が通りかかった。「待て…この茶には何が入っている?」「五石散(ゴセキサン)と幻草(ゲンソウ)です、一番人気の飲み物ですよ?」潘樾は場内の客や上官芷がなぜ興奮気味なのかやっと分かった。潘樾は上官芷に大量の水を飲ませて茶を吐き出させた。おかげでしらふに戻った上官芷だったが、潘樾に口づけしたことを思い出し、慌てて厠に逃げ込んでしまう。潘樾は回廊で待っていたが、その時、上官芷の悲鳴が聞こえた。格闘場では次の試合が始まっていた。楊采薇は暴漢に襲われ上階の個室へ逃げたが、ついに追い詰められてしまう。「硬貨を渡せ…金六郎から何を聞いた?」「知らない」すると窓から逃げ出した楊采薇は足を滑らせ、屋根から格闘場に落ちてしまう。上官芷を探して個室に戻った潘樾は怪しい男と出くわし、蹴り飛ばしてから格闘場へ降りた。すると上官芷をかばって背中を狼の鋭い爪で引っかかれてしまう。しかし咄嗟に護身用の短剣で狼を刺し、潘樾は上官芷を連れて上階へ飛び上がった。何事かと騒然となる客人たち、その時、誰かがこっそり手を伸ばし、檻のそばで死んでいる狼から潘樾の短剣を抜き去ってしまう。阿江(アジアン)が生死坊へ到着すると、なぜか客たちが一斉に帰ろうとしていた。聞けば坊主・蔡昇(ツァイション)の女が殺されたという。実はその女は狼との格闘で初戦を制したあの2番だった。暴漢が目を覚ますと拘束されていた。「また会ったな?」潘樾は婚儀の日、この男と回廊ですれ違いざまにぶつかっていた。その時の様子に違和感があり、顔を覚えていたという。「楽師を装って侵入し、私を宴席から遠ざけたな?」潘樾は実家から使者が来たと聞いて宴席を立った。楽師に成りすました男はその隙にこっそり抜け出し、潘樾に成りすまして婚房へ入ったのだろう。潘樾はついに楊采薇を殺した犯人を突き止めた。すると激情に駆られ、男の首を締め上げてしまう。「潘樾!私を見て、潘樾!」采薇が潘樾の腕をつかんで必死に止めると、潘樾はなぜか上官芷に采薇の姿が重なり、手を離した。「お前が禾陽に来て以来、ここに隠れていた まさか金六郎が硬貨を腹に隠していたとはね〜完璧な暗殺だったのに(ボソッ 例え金針が見つかっても、依頼に行ったのは潘樾だ だからあの目の見えない母親はお前と依頼人の声が同じだったと証言する それが…詰めが甘かったな、ふっ、惜しかった」潘樾は黒幕を明かすよう迫ったが、男は不敵な笑みを浮かべ、奥歯に仕込んでいた毒を噛み砕いて自害してしまう。「あの方を怒らせた、俺より惨めに死ぬぞ?」知らせを聞いた蔡昇が格闘場にやって来た。実は場内に男女の成りすましが侵入、亡骸に刺さっている短剣はその男の物だという。「一時の間にその2人を見つけよ」その様子を阿江が見ていた。潘樾は男の身包みをはいだが、手がかりはなかった。すると上官芷が男の胸にある傷口に違和感があると訴える。その時、思いがけず阿江が部屋に飛び込んできた。…阿江…楊采薇が目を丸くしていると、阿江はなぜか2人に手を貸してくれる。「殺しの罪を着せられるぞ?早く逃げろ…今、死なれては困るんでね」阿江は2人を連れて脱出しようとしたが、すでに場内は手が回っていた。そこで采薇は阿江を先に逃がすことにする。「あなたを巻き込むわけにいかないわ」「では用心しろ」潘樾は変わった男ながら正義感があると感心していたが、采薇はやはり遺体を調べたいと引き返してしまう。楊采薇は机にあった小刀で男の傷を切り裂き、異物を取り出した。「大人、これをご覧ください、令牌です」潘樾は手際よく検視する上官芷にまた楊采薇の姿が重なり困惑した。その時、采薇は令牌に彫られている図柄に見覚えがあると気づく。確か子供の頃に見た父の描いていた絵だ。『これは何?』『この水紋はある悪の組織を表す模様だ、奴らの正体は謎で多くの悪事を働いてきた だからある手がかりを頼りに奴らを全員、探し出し、一網打尽にしたいのだ』…もしや上官芷と父上の死はこの組織と関わりが?…蔡昇は男女が隠れている個室を包囲、弩を放った。潘樾は上官芷を連れて咄嗟に衝立の後ろに隠れたが、その時、衝立を貫通した矢が上官芷の腹を直撃する。「あっ…まだ死にたくない」「上官芷っ!」つづく( ゚ェ゚)ってか子役… ←そこ?w
2025.02.21
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长相思 第二季 lost you forever S2第22話昏睡した小夭(ショウヨウ)を連れて玉(ギョク)山の瑤池(ヨウチ)に乗り出した相柳(ソウリュウ)。その様子を心配そうに阿念(アネン)と王母(オウボ)が眺めていた。相柳が情蠱(ジョウコ)を解けないのは本当だった。実は西炎瑲玹(セイエンソウゲン)の蠱虫が解けたのは当時、瑲玹の心に小夭がいなかったため根づかなかったという。「私はお前の蠱虫を心から受け入れた…解くことはできぬが殺すことはできる」すると相柳は自分と小夭の手の平に傷をつけて硬く握り締め、互いの血と血を合わせた。相柳は自分の命を削って蠱虫を始末した。9つの蛇頭のうち2つが消えるのを見た阿念は何が起きたのか分からなかったが、王母は全てを理解する。「2つの命で蠱虫を誘い出し、蠱虫を道連れに討ち死にさせたのよ 小夭の蠱毒をこんな風に解けるのは九命相柳だけね」相柳が小夭を連れて戻ってきた。すると相柳は小夭から″今生で2度と相まみえない″と縁を切られたことを伝え、決して明かさないよう懇願する。王母は自分が解いたことにすると安心させ、阿念も三つ指を立てて口外しないと誓った。「少し休んでいきなさい、数日なら構わないわ」「いいえ、西炎軍との戦が待っている、どうせ程なく散る命だ」相柳は毛球(ケダマ)に乗って颯爽と飛び出し、やがて貝殻の船も消散してしまう。黙って見送った阿念だったが、ふと相柳がもう2度と愛する人と会う機会がないのだと悟った。「何も残さずに去るなんて…」一方、瑲玹は塗山璟(トザンケイ)の恩に報いるため、今も離戎昶(リジュウチョウ)に捜索を続けさせていた。清水(セイスイ)鎮の西炎軍も蓐収(ジョクシュウ)のおかげで落ち着きを取り戻し、王母が小夭の蠱毒を解いてくれたと聞いた瑲玹は近々、辰栄残党軍へ総攻撃をかけると決める。しかし気を損なったせいで小夭は未だ昏睡していた。小月頂で報告を聞いた太尊は塗山璟の死を確信し、瑲玹が今度こそ小夭を手に入れるつもりだと気づく。「小夭が辰栄馨悦(シンエイケイエツ)を殺すと言ったら同意するのか?」「いいえ、豊隆(ホウリュウ)との約束がある、何より君主として争いを避けねばなりません」「ではどちらを選ぶ? 王位を捨てて小夭と一緒になる道か小夭を諦めて西炎王であり続ける道か 小夭を後宮の女子の1人にするつもりなら、お前は小夭を侮っている それ以上に己を軽んじている… 望み通りになる者などこの世におらぬ、天下の主人となればなおさらだ 人生のどの1歩にもどの選択にも利害が付きまとう、得失を秤にかけたら2つの道しか残らぬ 小夭か王位か、どちらだ?」瑲玹は言葉に詰まったが、その時、思いがけない急報が届き、選択する必要がなくなった。「陛下、離戎族長からです」…重傷の塗山璟を発見、命に別条なし…瑲玹と老桑(ロウソウ)が玉山に駆けつけると、すでに目を覚ました小夭が独り瑤池を眺めていた。「豊隆が辰栄馨悦の悪事を隠し、阿爺も瑲玹もそのことを知っていた、私は最後に知ったの」小夭は水面に映った自分の顔に話しかけていた。「王母はまもなく寿命が尽きるから玉山を小夭に任せたいって言ったわ 王母になるとここから離れられない、でもそれも悪くないかも? 天下がどんなに広くても私の居場所はない、だって王后が塗山璟を殺したから… 瑲玹に頼む?いいえ、瑲玹はもう私だけの哥哥じゃない、天下の主だもの 私が敵を討つことを許すはずないわ」老桑は小夭が孤独なせいで独り言を言っているのだと考えた。「話し相手がいないなら陛下に話せばいいのに…」「私のせいで話し相手がいないのだ」「はあ?陛下、喧嘩ですか?謝ればすぐ許してくれますよ?」「小夭は誰より私に優しいからな…だが小夭が会いたいのは私ではない」その時だった。「小夭!」小夭は懐かしい声を聞いた。恐らく塗山璟を想うあまり彼の声が聞こえる気がするのだろう。しかし今度ははっきりと愛しい人の声が聞こえた。「小夭っ!」小夭が半信半疑でゆっくり振り返ると塗山璟が元気な姿で立っていた。「璟児?」「ただいま!」瑲玹は小夭と塗山璟の感動の再会を見届け、帰ることにした。未練がないと言えば嘘になるが、それでも幸せそうな小夭の姿を受け入れるしかない。「姑姑も父王も私も小夭を裏切ったが、塗山璟だけが小夭の信頼に応えた 塗山璟は常に小夭に救われてきたんだな」塗山璟は小夭の白髪に気づき、霊力で黒色に戻した。「苦労させて済まない…君が私を助けてくれた」あの時、塗山璟は塗山篌(トザンコウ)から渾身の一撃を受けながらも、身代わり人形のお陰で一命を取り留めた。しかし心脈が傷つき霊力も尽きて気を失い、いつの間にか海まで流されていたという。運良く海獣に襲われなかったが渦に巻き込まれ、海底の洞窟へ落ちて再び負傷した。その時、小夭が万が一に備えて贈った霊薬@8話があることを思い出し、そのお陰で生きて抜け出せたという。「君に救われたんだ」塗山璟は空になった小夭の手作りの巾着を見せた。すると小夭がいきなり奪い取って瑤池に投げ捨ててしまう。「縁起が悪いわ、これからは毎年、新調してあげる…それからどうしたの?」塗山璟は何度、落下しても諦めず洞窟を脱出。しかし力尽きて再び意識を失い、大海原をさまよっていた。幸い海獣や水妖の獲物になる前に離戎昶が発見してくれたという。「でもこれも諦めずに捜索を続けてくれた陛下のおかげだ」小夭はいささか出来すぎた話だと思ったが、塗山璟さえ無事なら他のことはどうでも良かった。…西炎瑲玹の命を受けた蓐収は重装兵で包囲網を築き、辰栄残党軍を完全に包囲した短期決戦を期すため、鉄壁の守りを固めて掃滅作戦山に火を放ち敵の逃げ場をなくすことで、激しい争いの中、包囲網は次第に狭まり、ついに両軍が対峙した…その夜、決戦を目前に控えた相柳は高台に登り、毛球を逃すことにした。しかし毛球が共に戦うとすがりつき、仕方なく許すことにする。「分かった分かった」相柳は器を召喚して酒を注いでやった。喜んだ毛球は小鳥に戻って飲み始めたが、意識を失ってしまう。「言っただろう?人は信用ならぬ、安易に信じるなと… 私がいなくなってもそのことを忘れるなよ」すると相柳は器の中で眠る毛球を安全な場所まで飛ばした。「命を助けた私に300年も付き従ってくれた、もう十分だ」独りになった相柳は小夭から最後に受け取った美しい毒薬を眺めながら、あの日のことを思い出した。…蠱虫を殺して6つ頭となった相柳すると玉山から戻った海上で偶然、意識を失った塗山璟を見つけたその時、ちょうど海獣が神族を食べようと狙っていたが、相柳は深手を負った身体で塗山璟を守り、無事に助け出されるまで空から見守る…「夢に入るなと言ったな?@S1-19話 ならば約束しろ、日々、幸せな夢を見て安らかに眠るとな、さもないと…」しかし相柳はこれから先の話をしても無駄だと知っていた。西炎軍が辰栄反乱軍を包囲して6日。依然、相柳の姿は見つからなかったが、洪江は最後の独りになってもなお抵抗していた。その凄まじい気迫に驚きを隠せない蓐収。しかしどこか違和感を感じて咄嗟に全軍へ号令をかけた。「下がれーっ!近づいてはならぬっ!…お前は相柳だな?!」実は洪江の姿で戦っていたのは相柳だった。危ないところだったが蓐収の咄嗟の判断が功を奏し、兵士たちは相柳の陣の外まで退却している。それでも相柳の名の前には蓐収の知略など霞んだ。「すでに辰栄反乱軍は全滅、もはや逃げ道はない!意地を捨てて話を聞け! 陛下に代わって約束する!お前を王に封じて領土を賜うと!」「…西炎と皓翎(コウレイ)の戦いで投降を促されたらどうした?お前なら投降したか?! 自分ができぬことで私を煩わせるな!」つづく↓毛球〜(꒦ິ⌑꒦ີ)
2025.02.19
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长相思 第二季 lost you forever S2第21話戦のため住民が避難し、かつての賑わいを失った清水(セイスイ)鎮。鎮で1番の豪邸を宿舎にしたと聞いた西炎瑲玹(セイエンソウゲン)は兪(ユ)府だと気づいたが、小夭(ショウヨウ)は構わないと言った。しかし屋敷の中庭を見ると当時の塗山璟(トザンケイ)の姿を思い出し、涙があふれてしまう。すると胸の蠱虫(コチュウ)が激しく痛んだ。赤水豊隆(セキスイホウリュウ)は宿舎に到着した西炎王と出くわし、自分の短慮で大敗したことを謝罪した。盟友への信頼が揺らぐことはなかったが、瑲玹はなぜ無謀な追撃をしたのかが気になる。豊隆は思わず口をつぐむと、寛大な瑲玹は話せる時で構わないと笑った。しかし瑲玹が話を切り上げて門を出た時、突然、鷲の甲高い鳴き声と共に相柳(ソウリュウ)が現れる。瑲玹は咄嗟に強力な陣で防御したが、驚いたことに相柳の放った弓矢は陣を突き抜けた。その時、豊隆が飛び出し、瑲玹の盾となって矢を受けてしまう。西炎王の暗殺に失敗した相柳は次の矢をつがえたが、駆けつけた兵士が西炎王を囲って狙いが定まらず、断念して引き返した。相柳は小夭を呼んで豊隆の治療を任せた。運良く矢は急所を外れて出血もすぐ止まったが、安心したのも束の間、みるみる身体中の軽脈が赤く浮き上がってくる。小夭は相柳が瑲玹を仕留めるつもりで臨んできたと気づき、激しく動揺した。「毒矢だったの、毒は相柳の血、毒薬で修練する相柳を倒せる毒は天下にないわ 私にも解けない…ごめんなさい」居たたまれなくなった小夭は寝台を離れ、肩を震わせた。瑲玹は自分の身代わりとなった豊隆に最後の望みを聞いた。すると豊隆は妹のことだけが心残りだという。実は塗山璟と小夭の命を狙ったのは王后・辰栄馨悦(シンエイケイエツ)だった。「私情から隠していました…愚かな娘をどうか許してください」瑲玹は小夭の反応を心配していたが、馨悦の安泰を保証し、王后として誰からも敬わせると誓った。「どん底の私を信じてくれたのは2人だけ、小夭とお前だ 私は常にお前を友と思ってきた、お前は知己と呼ぶべき存在だ」しかし瑲玹は豊隆から思いがけない告白を聞く。「陛下…″西炎山を捨てて辰栄山を取れ″との策は私ではなく璟の考えでした 陛下の才覚を見抜いた璟が私に進言させ、中原の氏族を従わせたのです すみません、陛下…すまない、璟」西炎軍の総帥・赤水豊隆がこの世を去った。しかし悲しみに浸る間もなく、劣勢の前線から援軍要請が来る。瑲玹は弔い合戦に自ら出征すると決意し、軍営を禺彊(グウキョウ)に任せることにした。すると小夭が現れる。「ここは私に任せて禺彊をお連れください」「…禺彊!共に出征せよ!」小夭は蠱虫のせいで相柳に瑲玹の動向を知られたと気づき、その夜、独りで西河のほとりに出かけた。「相柳!どこにいるの?!出てきなさい!」すると相柳が現れた。「瑲玹の死は無数の民の命を奪うことになるのよ?!」「だから何だ?」小夭は弓矢を召喚、再び戦乱の世になることを危惧して相柳に矢を放ったが、どうしても急所を狙えなかった。「今度、瑲玹の命を狙ったら私が洪江(コウコウ)を殺す 私の毒はあなたには効かないけれど洪江なら造作もなく殺せるわ」宣戦布告した小夭は帰ることにしたが、相柳に引き止められた。「お前は私に少なからぬ恩を受けた、だが返したと言えるか?」「何が欲しいの?」「お前の血だ」相柳は器を召喚して小夭に渡した。すると小夭は弓の弦で自分の手首を続け様に切り裂き、血を流す。「誰もが九命相柳は冷酷で無情だと言うわ、違うと思ってたのに、今では私もそう思う」「ふ、私は血も涙も無い妖怪だ、お前が馬鹿なのだ」「そうね、私が馬鹿だった」ついに敵同士となった小夭と相柳。「受けた恩には血をもって報いた、これでもう他人よ、今生で2度と会うことはない」しかし小夭は貧血を起こして倒れてしまう。その時、瞬時に駆けつけた相柳が小夭を抱き止めた。愛しい小夭の頬を伝う涙…。相柳は自分のせいで切りつけた生々しい手首の傷跡を霊術で治すと、しばし気を失った小夭を抱きしめて泣いた。↓ェ…ちょっとキ…ゲフンゲフン!w小夭が目を覚ますと阿念(アネン)と馬車に乗っていた。蓐収(ジョクシュウ)と覃芒(タンボウ)が清水鎮に呼ばれ、瑲玹が蓐収を総帥にして戦を続けるという。一方、蓐収のおかげで西炎軍が安定した瑲玹は赤水豊隆の棺と共に辰栄山に戻った。そこで小月頂を訪ね、祖父に小夭を西炎山に帰したと報告する。辰栄馨悦の所業を知った小夭を辰栄山に連れ戻すのは危険だと判断、ちょうど阿念も清水鎮に駆けつけたため、小夭が昏睡している間に行かせたという。しかしこっそり抜け出した小夭に何があったのか誰も知らなかった。「争った形跡はなかった、恐らく相柳に関係しているのかと…」すると太尊は赤水豊隆の死を無駄にしないよう助言した。瑲玹は赤水豊隆との約束通り辰栄馨悦の処遇を改め、王后として復権させた。しかし馨悦は兄との引き換えに手に入れた権勢がいかに無意味なものか思い知り、かつて兄からもらった赤水紅蓮の簫を叩き壊してしまう。「私のことなど眼中にない男のために私は誇りを捨て、自由を失った 人に疎まれる狭量な女子になり、哥哥を死なせてしまったのよ」馨悦は今さらながら誰より自分を愛し、心配してくれたのが兄だったと嘆いた。「もう愚かな真似はしない、哥哥が命と引き換えに取り戻してくれた王后の実権 これからは立派な王后になる、でも西炎瑲玹の王后ではない 辰栄氏と赤水氏の王后よ!(キリッ!」一方、瑲玹は独りやけ酒をあおっていた。まさか自分を王座につけてくれた陰の立役者が塗山璟だったとは。思えばいつも瑲玹の危機を救ってくれたのは塗山璟だった。瑲玹は小夭を奪った塗山璟へのわだかまりが消えたわけではなかったが、恩には恩で報いなければならない。それが亡き母からの教えだった。「必ずこれに報いる、心に恥じぬようにな…借りは作らぬ」阿念は薬で小夭を眠らせ、相柳との約束通り玉(ギョク)山に連れてきた。すると相柳は小夭を預かり、貝殻の船で瑤池(ヨウチ)に出てしまう。相柳はふと思い出して小夭の猩猩(ショウジョウ)の鏡をのぞくと、清水鎮での2人の思い出が記録されていた。当時はしがらみもなく楽しかった相柳と小夭。相柳は思わず失笑し、鏡を返した。「馬鹿め、運命を共にする情蠱(ジョウコ)を気軽に使うとは…情蠱を解く術はない 瑲玹の蠱虫が解けたのは当時、瑲玹の心にお前がいなくて根付かなかったからだ だが私はお前の蠱虫を心から受け入れた」 つづくo(`ω´ )o キィーッ!<辰栄氏と赤水氏の王后よ!って馨悦…やっぱり民のためじゃないんだw
2025.02.18
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花间令 In Blossom第6話上官芷(シャングワンジー)の亡骸は氷の棺で手厚く葬られていた。「私に成り代わって殺されるなんて…無念だったでしょうね」楊采薇(ヤンツァイウェイ)は早速、師匠からもらった道具を広げ、手袋をはめて検死を始めた。確かに報告書通り目立った外傷も内臓破裂も見られず、遺体はうっすら目を開けている。その時、采薇は師匠の言葉を思い出した。…頭部の経絡が傷つくと目の筋肉が麻痺してまぶたが閉じない…采薇は改めて頭を触診、すると上官芷の頭部に深く刺さった細い針を発見した。やはり潘樾(パンユエ)が殺し、窓から落として自害を装ったのだろうか。↓タシッ!って、んなわけあるかwwwwww突然、廟の扉が開いた。驚いた采薇は抜き出した針を隠して検視道具をしまったが、隠れる時間はない。すると潘樾が現れた。「銀雨楼(ギンウロウ)が遺体を見つけたと噂に聞いて待っていたが…まさかそなたが現れるとは」「…濡れ衣を着せられた身として、この手で犯人を探し、あなたに謝らせたかったの」潘樾はそれ以上、追求しなかったが、2度と廟には来るなと念を押した。翌朝、楊采薇は捕吏たちと朝食を共にしながら、それとなく情報を集めた。すると禾陽でも華勝(カショウ)という宝飾店の腕が良いと分かり、訪ねてみることにする。出がけに潘樾と出くわしてしまったが、女子の品を買いに行くとごまかした。一方、悪酔いして倒れた阿江(アージアン)は見知らぬ客桟で目を覚ました。すると倒れた時に怪我をした腕に包帯が巻かれている。「はっ!蘭花結び?!」阿江はかつて自分を救ってくれた楊采薇の結び目と同じだと気づき、希望が見えた。楊采薇は久しぶりに千金らしい出で立ちで華勝にやって来た。店主は上客の来店を喜び、早速、上等な金飾りを準備してくると言って奥に消える。その間に采薇は店内のかんざしを調べ始めたが、その時、潘樾がやって来た。「慌てていたゆえ、銀子を忘れやしないかと心配でな」「ぁ…大したものはありませんでした」結局、期待したような細い金飾りは見つからず、采薇はあきらめて潘樾と一緒に帰ることにした。しかし帰りの馬車の中、実は潘樾が全てお見通しだったと分かる。「探していた金針が見つからなかったのか? 上官芷、証拠を隠して公務を妨害すれば罪に問えるぞ?承知の上か?」潘樾は廟から上官芷を追い出した後、楊采薇の遺体の頭部にある傷に気づき、上官芷が調べたと分かった。今朝は捕吏たちに金針が凶器になるのか探りを入れ、金飾りまで確認に来たとなれば証拠を見つけたのは明らかだろう。仕方なく采薇は上官芷の頭部から見つけた金針を渡した。「よく見つけたな?」「美しくなるために骨格や経絡の書を読破しました だから遺体の顔のこわばりに気づいて原因を探ったのです… 華勝のかんざし飾りは緻密ですが細さが足りない、あの店でこの金針は作れないかと」すると采薇は腕の良い職人を探す手っ取り早い方法を思いついた。一方、阿江は酔い潰れた酒屋を訪ね、自分を送った夫人が誰か聞いた。給仕の話では確かに男と女が助け、男の顔は見なかったが女は大家の小姐のような出で立ちだったという。「その時、女が払ったのは都でしか手に入らない銀子でした、最近、都から来た娘では?」すると県署に上官家の小姐がいると分かった。上官芷は潘樾を江南(コウナン)茶屋で待たせ、どこかへ出かけて行った。しばらくすると上官芷が戻ってきたが、収穫はなかったらしい。その時、告示を持った宝飾店の店主たちが茶屋に大挙して押し寄せた。「何をした?」「褒美があれば人は動きます」潘樾が告示を確認すると、″金の髪飾りを求む、皇族の婚儀に招待″と書いてあった。すると思いがけず細い金細工を施した冠を持った店主が現れる。それは禾陽一の職人で奇才と呼ばれた金六郎(ジンリウラン)の作品だったが、残念ながら先月、亡くなっていた。楊采薇と潘樾は金六郎の家を訪ねた。息子を亡くし一人残された金母は目が良く見えなかったが、潘樾の声を聞いて困惑する。しかし采薇から県令だと聞いてひとまず2人を招き入れた。金六郎が亡くなったのは潘樾の婚礼の前日だった。金母の話ではその日、息子は丸一日かけて作り上げた品を依頼主に届けに出かけたという。『この銀子で1年は暮らせる、酒で祝おう』しかし夜中になっても息子は戻らず、翌日、漁師が溺死した息子の遺体を川で発見した。潘樾は依頼主を知っているか聞いたが、金母は会っていないという。そこで楊采薇は再調査したいと頼み、金六郎の墓まで案内してもらった。潘樾は検視人を呼ぶため一旦、役所へ戻った。息子の墓標に抱きついて泣き崩れる金母。そこで楊采薇は亡くなった人が土に返って生き物の養分となり、草や花が生えると教えた。「息子さんは形を変えてそばにいますよ」すると金母は落ち着きを取り戻し、采薇にだけ重要な秘密を漏らした。実は六郎の依頼人と面識があったという。「あの時、依頼人が家に訪ねてきたんだ 明日までに作って欲しい物があると言ってね 息子は1日では無理だと言ったが、依頼人が銀子100両ならどうかって… 目は悪いがその分、耳はよく聞こえる、潘大人とあの依頼人は同じ声だ」采薇は金母がなぜ潘樾を警戒していたのか分かった。…やはりあの人が?早く検視してここから離れよう…楊采薇は金母を送り届け、農具を借りて独りで墓を掘り起こし始めた。すると思いがけず潘樾が帰ってくる。ジーッ( ー̀ωー́ ) ((((゚ロ゚ ノ)ノ<ヒイィィィ!お早いお戻りで…「役所には使いを送った」潘樾は上官芷を穴から引っ張り上げ、なぜ自分を疑い、恐れているのか聞いた。「(ワナワナ…立ち向かわねば…) なぜなら大人こそ楊采薇を殺し、金六郎を口封じした張本人だからです!(キリッ!」しかし潘樾は失笑した。自分が犯人ならわざわざ遺体を保存し、証拠となる金針を残したままのずがないという。「名声のためよ、誠実だと絶賛されれば郡主にへつらう姿を隠せる、だから検視もさせない!」「前の検視人は何も発見しなかった 着任後に検視させようと考えたが、陳三(チェンサン)の力では安心できぬ 故に都の検視人を招いた、しかし到着早々に毒に当たり、阿澤(アーヅー)が解毒している」采薇は確かに阿澤が潘樾に″例の者が到着した″と報告するのを見ていた。 「まさか美顔術にご執心の小姐が私の疑問を解いてくれるとはね 私が信じられぬのなら構わぬ、続けろ」その時、劉(リウ)捕吏たちが陳三を連れて駆けつけた。1ヶ月前の亡骸は腐敗が酷かった。確かにもがいた形跡はなく、殺されてから川に捨てられたのは分かったが、死因を特定するのは難しい。その時、楊采薇は遺体の下腹部が異様に盛り上がっていると気づいた。陳三は大量の水を飲めば膨張すると言ったが、潘樾は解剖するよう命じる。すると金六郎の腹から大量の銀子が出てきた。恐らく銀子を飲み込まされて腸が破裂し、出血多量で死亡したのだろう。潘樾は念のため銀子を確認していたが、その時、劉捕吏が見覚えのある硬貨を見つけた。「1000両だ!これは生死坊(セイシボウ)の硬貨です!」帰りの馬車の中、楊采薇は早速、調べに行こうと提案した。しかし潘樾から捜査に関わるなと突き放されてしまう。一方、阿江は県署近くの露店で上官芷を待っていた。やがて県署の前に馬車が停まり、潘県令の後に美しい姑娘が降りてくる。…都の令嬢がなぜ私を助けた?しかもあの蘭花結びは…屋敷に戻った楊采薇はこっそり検視道具を手入れしていた。すると運悪く侍女・凌児(リンアル)に見られてしまい、仕方なく潘樾を手伝うために検視を学んでいるとごまかす。「潘大人が娶った人に私も近づきたいの」「ほお~潘大人への想いがそこまで深いなんて…」単純な凌児は素直に信じてくれた。そこで采薇は阿澤が誰かに会いに行ったか聞いてみる。凌児は分からなかったが、実は昨夜、回廊で阿澤と出会い頭にぶつかり、その時、阿澤が大量の薬を持っていたと話した。どうやら阿澤が検視人を解毒しているという話は本当らしい。しかしあの時、采薇は確かに婚坊から出てくる潘樾を見た。師父も婚礼衣装を着た男に襲われ、金母も潘樾の声を聞いたと言っている。一方、潘樾は独り桃林の廟にいた。「楊采薇…私が殺したのだ」つづく( ๑≧ꇴ≦)えーっ?まさか潘樾も偽物とか?w
2025.02.17
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花间令 In Blossom第5話馬車の車輪についていた土が鉱山のものだと気づいた潘樾(パンユエ)。そこで上官芷(シャングワンジー)を連れて廃坑に向かった。「あの日、お前は楊采薇(ヤンツァイウェイ)をさらってここで危害を加えようとしたな? だが楊采薇が逃げ出し、お前は㬢園(ギエン)まで追いかけ、突き落としたのだ」潘樾はその証拠に上官芷の香袋を示し、楊采薇の遺体の近くに同じ香袋が落ちていたと明かした。…上官芷、私に成り済ましたのになぜまだ持っていたの?…さらに潘樾は上官芷が自分を酔わせて記録を盗み見たことも知っていた。恐らく現場に香袋が落ちていたか確かめたかったのだろう。「白状しろ、命で償わせるぞ?」しかし采薇には証拠があった。「下を見て」すると崖下に上官家の護衛と祈祷師の亡骸があった。上官芷は確かに楊采薇を廃坑に連れて来たと認め、盗賊に襲われて谷に落とされたと説明した。運良く上官芷たちは枝に引っかかって助かり、楊采薇を馬車で逃してから気を失ったという。「なぜ逃した?」「彼女の話を聞いて分かったの、2人の絆が強いことを…私は独り善がりだった」潘樾は楊采薇から何を聞いたのか尋ねた。すると驚いたことに上官芷が知るはずのない潘樾の告白を明かす。「10年前、彼女はあなたに門前払いされたと… 禾陽(カヨウ)に流れついても顔の傷のせいで蔑まれ、死者を頼りに生きる日々 そんな時、別世界にいると思っていたあなたが現れた 全てが誤解だと言うあなたを信じて心から嫁ぎたいと思ったそうよ ″この生涯で娶りたいのはただ1人、10年前も10年後も変わらない、そなただけ″ あなたがそう言ったと…」すると潘樾は誤解だったと気づき、上官芷に馬車で帰るよう告げて独りで行ってしまう。そんなある日、禾陽に銀雨楼(ギンウロウ)の少主が戻って来た。人を食べると噂になるほど恐れられる少主。新しい県令の着任から禾陽の勢力関係が崩れ、先日も銀雨楼の面目を潰すためか県令が40万も吹っかけてきたという。「潘樾は銀雨楼が片づけると伝えろ…私が追い出してやる」白小笙(バイシャオション)がついに老姜頭(ラオジアントウ)を探し出し、楊采薇は感動の再会を果たした。老姜頭は始めこそ上官芷の外見に戸惑っていたが、自分が教えた検視の心得を聞いて弟子だと確信する。実は老姜頭は楊采薇の婚儀の日、覆面の男に襲われていた。しかし幸い楊采薇の妙薬のおかげで症状が落ち着いていたことから、隙を見て逃げ出すことに成功したという。「顔ははっきり見えなかったが、新郎衣装だった」「潘樾ね、本当に冷酷な男だわ…師父はここで養生して、私が調べるから」老姜頭はくれぐれも用心するよう訴え、検視道具を渡した。楊采薇は帰り道、古木のうろに隠しておいた玉佩を回収した。…必ず元の身分を取り戻して見せる…潘樾は昨日の一件で上官芷が役所を辞めやしないか心配したが、翌朝も上官芷は元気に書斎へ現れた。すると突然、銀雨楼が県署に押しかけ、少主の代理だという孫震(スンジェン)が潘樾を夫人殺害の罪で告発する。嫌がらせなのは火を見るよりも明らか、しかし上官芷の死因を知りたい楊采薇にとって渡りに船だった。「潘大人が犯人だという証拠はありますか?」「証拠は役所が探せ、当時、御史として前県令の調査を妨害したとか 弾劾されると今度は県令として戻って来た 法を踏みにじる殺人犯に禾陽の長を任せられると?!」そうだ!そうだ!>ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ@銀雨楼の死ね死ね団潘樾は銀雨楼の宣戦布告と知りながら7日以内に結果を出すと約束した。「度胸のあるやつだ、お手並み拝見といこう」孫震から報告を聞いた少主はちょうどある娘の人形を彫っていた。楊采薇はこの機を利用し、検死を公開して隠し立てしない態度を見せてはどうかと進言した。しかし潘樾は楊采薇の死なら事故のため調べる必要はないという。「私に計画がある」「計画って何ですか?!」墨をすっていた采薇は思わず身を乗り出したが、潘樾は教えてくれない。その時、うっかり硯(スズリ)に触れて采薇の手が汚れてしまう。その夜、潘樾は百花宮(ヒャッカグウ)に宮主・青帝(チンディー)を訪ねた。尾行した楊采薇は上客に呼ばれたと舞い上がっている楽師たちを見かけ、どさくさに紛れて弾けもしない阮咸(ゲンカン)を持ってついて行く。すると個室ではすっかりくつろぐ潘樾の姿があった。采薇は露台で楽師たちの曲に合わせて指だけ動かしながら、帳(トバリ)で仕切られた部屋の様子をうかがう。その時、青帝が現れた。青帝は潘樾が噂通り眉目秀麗な風流才子だと絶賛した。しかしそんな潘樾でも銀雨楼の少主には手こずるはずだという。卓山巨(ジュオシャンシュー)の一人息子・卓瀾江(ジュオランジアン)は都の書生だった。実は3年前、禾陽に金水幇(キンスイホウ)という勢力が現れ銀雨楼と抗争となり、卓楼主が命を落として少主が戻ったという。「あの夜、何があったのか誰も知らない 翌朝、赤く染まった川に人々が気づいた時には金水幇全員の頭が城門に掛かっていたわ」潘樾は青帝が銀雨楼から手を引かせたいのだと思ったが、意外にも青帝は潘樾と手を組みたいと申し出た。「禾陽に来たなら四大宗族との勝負は必至、百花宮がお力添えしましょう」青帝は四大宗族の末席では満足できず、潘樾に賭けたいという。そこで誠意を示すため贈り物があると言ったが、青帝が声を落としたせいで采薇には聞こえなかった。潘樾と青帝は交渉がまとまったのか乾杯、青帝は次の曲を弾くよう命じた。その時、楊采薇は過って弦を弾いてしまい、潘樾の注意を引いてしまう。楽師たちは面紗で顔を隠していたが、潘樾は阮咸の楽師にどこか見覚えがあった。すると潘樾は楽師の手に墨の汚れがあることに気づき、その楽師が上官芷だと気づく。「私の気を引きたいようだ、今夜は私に付き合え」楊采薇は帰りの馬車で潘樾に厳しく叱られた。「何をしようと構わぬが、私は哥哥からそなたを預かっている 今度、バカな真似をしたら守れぬぞ?!」それ以来、潘樾は上官芷が尾行しないよう用心深くなった。おかげで上官芷の埋葬場所を見つける手立てを失ってしまう。しかし偶然、采薇は劉(リウ)捕吏たちの噂話を耳にした。例の7日の約束で賭けが始まり、賭場は大賑わいだという。そこで采薇は白小笙と一芝居打ち、賭場で卓少主が勝つと触れ回った。実は少主がすでに夫人の遺体を発見、勝負はついたも同然だという。賭場を後にした楊采薇と白小笙は急な雨に降られ、ひとまず酒屋の前で雨宿りした。すると小笙が令嬢となった采薇を気遣い、傘を買いに行ってくれる。その時、酒屋から男の騒ぎ声が聞こえた。「楊采薇、毎月ここで飲む約束だろう?どこへ行ったんだ?!」…阿江?…男は楊采薇がかつて無縁墓地で偶然、助けた阿江だった。驚いた采薇は給仕に銀子を払って見逃してもらったが、そこへちょうど傘を買った白小笙が戻ってくる。「お、イケメンね、誰?」「私が命を助けたの、友だちと呼べるのはあなたと彼だけよ」すると采薇は酔い潰れて倒れた阿江を助けた。屋敷に戻った楊采薇は自責の念に駆られた。師匠は自分のせいで身を隠し、小笙には気を遣わせ、苦しむ阿江に真相を明かすこともできない。…早く全てを終わらせなくては…すると約束の7日まであと2日という時、ついに噂を耳にした潘樾が動いた。「夜までに馬の用意を」そこで楊采薇は胡瓜の花粉を袋に入れ、潘樾の馬の鞍にこっそり下げてから小さな穴を開けた。その夜、楊采薇は潘樾が出かけるのを確認して屋敷を出た。すると袋の穴からこぼれた胡瓜の花粉が目印となり難なく潘樾の行き先が分かる。上官芷の墓は采薇がかつて潘樾に自分の墓を立てたいと話した桃林にあった。…なぜここに?…楊采薇は潘樾が帰るのを待ってから廟に入った。すると位牌に″亡妻楊采薇之霊″と書かれている。采薇が棺のふたを開けると、そこには花嫁姿の自分の身体が眠っていた。つづく( ゚ェ゚)パン君の白髪が増量し、師父は霊蛇のおかげでしらふに…
2025.02.15
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古相思曲 An Ancient Love Song第2話「まさかの二度目」史実と全く異なる″元啓(ゲンケイ)の変″を目撃した沈不言(シンフゲン)。孤立無援の皇后・陸鳶(リクエン)の元へ駆けつけるも、趙啓龍(チョウケイリュウ)に襲われてしまう。「はっ!またお前か」「″また″って…」沈不言が趙啓龍の言葉に困惑していると、その時、陸鳶が颯爽と飛び出し、趙啓龍に応戦した。陸鳶は武芸者だった。沈不言を守りながら孤軍奮闘する陸鳶。するとその隙に丞相・李擁(リヨウ)が弩(ド)に矢をつがえ、沈不言に狙いを定めた。「全てお前のせいだ、沈なんとやら…初めからお前がいなければ…」しかし李擁の放った矢は咄嗟に沈不言の盾となった陸鳶の背中に命中してしまう。皇后が倒れる姿を見た虎豹(コヒョウ)営は一斉に突撃。驚いた李擁たちは陸鳶の息子・楚同裳(ソドウショウ)を置いて逃亡した。血まみれの陸鳶を抱き留め、途方に暮れる沈不言。すると陸鳶は沈不言の手を握りしめながら、うっすら笑みを浮かべた。「恐れないで…あなたはまた私に会える…」その時、沈不言は激しいめまいに襲われ、気がつくと自宅の机にいた。スマホの着信画面を見た沈不言はまだ30分しか経っていないと知った。やはり夢だったのか。しかし自分の著書″南晟遺事(ナンセイイジ)″を開いてみると、″元啓の変″の結末が変わっている。…やはり夢じゃない、陸鳶は私のせいで死んだのか?…すると5つに割れていた玉がいつの間にか4つになっていた。よく見ると欠片の2つがつながり、4つになったと分かる。沈不言は試しに接着剤で玉を修復したが、やはり晟国には戻れなかった。そこで翌朝、玉を譲ってくれた露店の老婦人を頼ることにする。しかし露店は見つからず、書店の店員に尋ねても無駄だった。「露店?露店なら禁止されていますけど…」家に戻った沈不言は頭を抱えた。すると昨夜、鼻血が出たことを思い出し、試しに指に針を刺して玉に血をつけてみる。その時、急に風景が回転し始めたかと思うと、どこからともなく賑やかな声が聞こえてきた。…3月は上巳の節句!柳の露で厄を払おう!…沈不言は昨夜の古装のまま上巳節で賑わう大晟の城下にいた。どうやらタイムループして″元啓の変″の直前に戻ったらしい。沈不言は陸鳶に李擁の裏切りを伝えようと決めたが、その時、人ごみの中に陸鳶の姿を発見した。「陸鳶!陸鳶!私だ!待ってくれ!」すると沈不言の声を聞いた陸鳶が足を止め、振り返った。しかし陸鳶も侍女・倚華(イカ)も沈不言を知らず、感動の再会どころか冷たくあしらわれてしまう。…そうだった、まだ私を知らなくて当然だ…沈不言は陸鳶の後を追いかけ、江都で有名な鏡花楼(キョウカロウ)に入った。そこでちょうど風流な場にふさわしくないと邪険にされていた公子を見かけ、止めに入る。実はその子供のような公子は元啓(ゲンケイ)皇帝だった。無邪気な元啓は自分を助けてくれた沈不言に御牌(ミハイ)を渡し、上機嫌で遊びに行ってしまう。その時、店内に西榮(セイエイ)商人たちが現れ、御牌を持っている沈不言を元啓皇帝だと勘違いした。「少爺?西榮に帰りましょう、馬車で老爺がお待ちですよ?」「誰が少爺だよ…はっ!」男の短刀を見た沈不言は西榮の黒賊(コクゾク)だと気づき逃げようとしたが、捕まってしまう。…まずい、まだ陸鳶と話していないのに…しかしちょうど元啓を探していた陸鳶が現れた。陸鳶は今回も沈不言を守りながら見事な武芸を見せた。そこへ″殺神(サッシン)″の虎豹(コヒョウ)の面をつけた武将が駆けつけ加勢、黒賊を一掃する。「阿時(アジ)」「姐姐」沈不言は驚いた。陸鳶の弟・陸時(リクジ)と言えば無骨な男のはず。しかし仮面の下から現れたのは爽やかな好青年で、何より史実では陸時はもう死んでいるはずだった。陸時はまだ遊び足りないという皇帝を説得して店を出た。沈不言はまた自分を救ってくれた陸鳶に感謝し、今は元啓何年なのか確認してみる。「恐らく元啓15年かと…」「…元啓5年よ」陸鳶は皇后ではなく、まだ皇帝の世話をする掌宮(ショウキュウ)という身分だった。ともかく沈不言は10年後に李擁が国を裏切ると訴え、未来に起こる出来事を詳しく伝えておく。しかし陸鳶はでたらめだと相手にしなかった。「私に養子などいないし、丞相が裏切るはずない、もう帰って」沈不言は陸鳶を追いかけたが、店を出た陸鳶は驚いたことに李擁の馬車に乗り込んだ。沈不言は皇帝の御牌を持っていたお陰で堂々と長晟(チョウセイ)宮に入った。するとちょうど李擁が陸鳶の手を取って馬車から下ろしている姿が見える。…10年前の2人は親しかったのか、陸鳶に李擁の思惑を伝えなくては…沈不言は窓からこっそり紫光(シコウ)殿に入った。そこは皇帝の寝所だったが、まるで子供部屋のように玩具が並んでいる。正殿から漏れ聞こえる陸鳶と李擁の話し声、すると元啓が寝所にいる沈不言を見つけた。「しーっ!陛下、あの二人はどういう関係です?」「朕の鳶姐姐なのに毎晩、取られちゃうんだ 朕は文字が嫌いだが、亜父は好きなんだって」「亜父って…」李擁は元啓を傀儡にして朝廷を牛耳っていた。朝臣の中には李擁の独裁だと糾弾する上奏もあったが、陸鳶は5年前に皇帝がうつけとなって以来、政を担ってきた丞相の苦労を労う。「お前さえ分かってくれれば良い」その時、陸時がやって来た。「義父、姐姐…」鏡花楼に現れた西榮商人は北烈人だった。所持する曲刀は西榮の型だったが、素材は北烈の寒鉄だったという。沈不言は李擁が皇帝の居場所を漏らしたと気づき、晟と西榮を戦わせるためだと分かった。すると陸時も北烈が晟に戦をさせる魂胆だと進言する。「北烈と西榮の戦が始まって3ヶ月、大事な時期です 陛下を連れ去れば我が国は西榮へ攻め入り、北烈は漁夫の利を得られる…」実は最近、北烈軍が火烽堡(カホウホウ)周辺の遊牧民を装ってが西へ移動していた。陸時はこの機に山河を奪還したいと嘆願、雪辱を果たす好機だという。つづく(  ̄꒳ ̄)これは…篤姫?
2025.02.14
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花间令 In Blossom第4話翌朝、楊采薇(ヤンツァイウェイ)が目を覚ますと上官蘭(シャングワンラン)はすでに出立していた。まだ眠っている妹を起こさぬよう、大金を残して都へ帰った上官蘭。采薇は見たこともない銀子の山に度肝を抜かれながら、妹を思う兄の優しに胸が痛んだ。…この先、どうやって上官公子に真実を告げたらいいの?…潘樾(パンユエ)着任の日。楊采薇は㬢園(ギエン)を引き払い、県署に引っ越すと決めた。親友に面倒を見ると約束した手前、潘樾は許したが、我がままな上官芷(シャングワンジー)のこと、すぐに根を上げるだろう。県署には李(リー)家殺害の件で楊采薇を杖(ツエ)打ちに処し、鬼市では用心棒に潘樾がいると密告した劉(リウ)捕吏がいた。令嬢らしい微笑をたたえながら内心、怒り心頭の采薇。しかし意外にもすぐ鬱憤を晴らす機会がやって来る。実は禾陽(カヨウ)では″官位を保ちたくば四大宗族に留意せよ″という掟があった。四大宗族とは″禾陽を覆う銀雨楼(ギンウロウ)″、″妓楼が避ける百花宮(ヒャッカグウ)″、″財のため生死を賭ける生死坊(セイシボウ)″、″善を施し万家を司る済善堂(サイゼンドウ)″のことで、もし四大宗族に関わる案件が持ち込まれた場合、原告と被告の素性を調べ、四大宗族に有利になる方が白と決まっているという。すると潘樾は汚職を指南した劉捕吏を断罪し、杖打ち20回と減棒三月に処した。「上官芷、そなたが打て」「うぉ(我)?」采薇は困惑したが、確かにあの時の恨みを晴らす絶好の機会だと気づき、上官千金という身分も忘れて大きな杖を振り下ろした。(^ꇴ^)<だーれん、終わりました!ひと仕事終えて居所に落ち着いた楊采薇。すると回廊を歩いてきた潘樾の姿を見つけ、彼の部屋が上官芷の部屋のすぐ近くだと分かった。…ふっ、順調すぎて驚きよ、待っていなさい、私への借りを全部、返してもらうから…翌朝、楊采薇は侍女・凌児(リンアル)に頼んでおいた使用人の衣装で役所に現れた。少々わざとらしい継ぎはぎだったが、潘樾はすぐ上官芷がいつもと違う雰囲気だと気づく。「別人に生まれ変わったようだ」「はい、九死に一生を得たので」「九死に一生か…そう言えば㬢園に押しかけて暴れたな あれからどこへ行って、何が起きたんだ?」「(上官芷は私をさらう前、㬢園を訪れていたのね?何のため?) …あなたが他の女子を娶ると知って深く傷ついた私は遺書を残して姿を消しました 数日だけ身を隠すつもりでしたが道中で盗賊に遭い、馬車から崖下へ飛び降りたんです 盗賊には死んだと思われ、命拾いしました」どちらも腹に一物ありながらおくびにも出さない采薇と潘樾。すると潘樾は主簿が老年のため上官芷に補佐を任せ、これからは裁判の記録を取って判決を言い渡すよう命じた。「理由なく私のそばを離れぬように」上官芷は潘樾と一緒に書斎で仕事をする羽目になった。…潘樾を調べるつもりが逆に私が監視されてるじゃないの…潘樾は自分の着任宣言に上官芷を同行させることにした。しかし道中で孫万財(ソンワンツァイ)と夫人の揉め事に巻き込まれてしまう。夫人は気が触れているように見えたが、潘樾も楊采薇も夫人の腕からのぞくアザを見逃さなかった。楊采薇は夫に虐待された夫人を救うため、潘樾に暴言を吐いた罪で夫人を収監することにした。しかし潘樾が却下、心身喪失した者は罪を免れると見逃してしまう。「だが今後は夫人の言動に責任を持ってもらうぞ」「はい大人、次は私が全責任を負います!」安堵した孫万財は配下に夫人を拘束させたが、その時、激高した夫人が潘樾を″悪党″と罵った。すると潘樾は孫万財の言葉尻をとらえ、責任を取って夫人の代わりに罪を償えと迫る。劉捕吏は慌てて孫万財が銀雨楼だと教えたが、潘樾は鼻であしらった。「捕らえよ!…私の牢は善人の入るところではない」着任宣言も無事に終わり、潘樾は地元の名士たちと宴席にいた。楊采薇はその間に上官芷の事案の記録を探し出そうと保管庫へ向かう。実は保管庫はかつて検視人だった師匠が未解決の事件を調査するよう県令に懇願し、追い出された因縁のある部屋だった。保管庫に上官芷の案件の記録はなかった。主簿の話では全て潘県令が持っていったという。采薇は慌てて潘樾の部屋へ、すると大きな行李の中に錠がついた箱があった。その時、運悪く潘樾が千鳥足で戻って来る。焦った采薇は行李の影に隠れ、潘樾の着替えが終わるのを待つしかなくなった。そのお陰で潘樾が鍵を肌身離さず持っていると分かり、思いがけず腹に大きな傷跡があると知る。…見た感じ、ひと月も経ってないわね…その夜、晟喜(セイキ)楼に四大宗族が集まることになった。四大宗族の資金源である孫万財を捕まえた新人の県令・潘樾への対応を協議するためである。すると銀雨楼の使いが現れ、少主がまだ禾陽に戻らず欠席すると知らせて帰った。生死坊坊主・蔡昇(ツァイション)と済善堂堂主・顧雍(グーヨン)は若造などさっさと潰そうと息巻いたが、唯一の女子である百花宮宮主・青帝(チンディー)は妻を殴る男をかばう気はない。そもそも郡主の婿に手を出せば禾陽にいられなくなるのは自分たちだという。「まずは礼を尽くすのみ…」楊采薇は市場で商売している白小笙(バイシャオション)を頼り、強い酒を手に入れた。すると嬉しいことに小笙が師匠の手がかりが見つけたという。「続報を待っていて」采薇が酒を持って屋敷に戻ると、ちょうど四大宗族が藩越を訪ねていた。そこで回廊で立ち聞きしたが、潘樾は孫万財を釈放したければ40万払えと要求している。…昔は実直だったのに、なぜこうもひねくれたのかしら?…呆れた采薇はそこで引き上げてしまう。その夜、楊采薇は捕吏たちを夕食に誘い、実は県令も皆と仲良くしたいと吹き込んだ。悪い気はしない捕吏たち、すると偶然、潘樾が居所に戻ってくる。そこで劉捕吏が代表して県令を酒席に誘い、采薇は計画通り潘樾にも例の強い酒を飲ませることに成功した。疑われないよう采薇も乾杯したが、実は独りだけ酔い止めを飲んでいる。…早く潘樾の正体がバレて報いを受けますように…すると護衛の阿澤(アーヅー)まで凌児に無理やり飲まされ、泥酔してしまう。寝たふりをしていた楊采薇が薄目を開けると、潘樾も捕吏たちも酔い潰れていた。そこで采薇は潘樾に肩を貸して部屋まで送り届け、何とか寝台へ寝かせてから鍵を手に入れる。箱の中には鬼市で描いてもらった潘樾と自分の絵姿があったが、その下から報告書が見つかった。…楊氏が落下した当時、部屋は無人、毒も検出せず外傷もなく部屋に紛失物も損壊の跡もなし唯一、遺体のそばに奇妙な水の染みがあった…その時、潘樾が寝返りを打ち、驚いた楊采薇は箱を閉めて潘樾に鍵を戻した。「では潘大人、ごゆっくりお休みください」しかし上官芷が部屋を出て行くと潘樾が起き上がった。翌朝、楊采薇は上官芷の案件を考えあぐねていた。…あの時、婚房の明かりが一度、消えたわ、再度ろうそくを灯す前に上官芷を気絶させた?時間差で落下するよう仕組めば不在は証明できる、でも例の水はどこから?…采薇は潘樾が上官芷を殺害して亡骸を窓の前に立たせ、紐で梁に固定したと仮定した。時間を稼ぐため梁側に氷を挟み、溶けると同時に紐が外れて亡骸が窓から落ちるというからくりか。しかし仮に殴られたのなら上官芷に外傷がなくてはおかしい。唯一の手がかりは上官芷の亡骸だったが、潘樾がどこに上官芷を埋葬したのか分からなかった。潘樾は急に上官芷を連れ出し、馬車でとある民家を訪ねた。実は調査の末、頼(ライ)家の老三が上官芷を襲った盗賊だと判明し、面通ししろという。楊采薇は困惑し、盗賊なら覆面をしていたので分からないと誤魔化した。すると潘樾は物証があると教え、上官家の馬車を示す金の飾りを頼老三に投げ返す。「これを一昨日、質に入れたな?どこでこれを?」実は婚礼の日、上官家の馬車を御していたのは老三だった。通りかかった㬢園が婚礼で警備が手薄だと気づき、裏庭から侵入してめぼしい品を盗んだという。上官家の馬車は頼家の裏庭にあった。あの岩山での出来事を思い出し動揺を隠せない楊采薇。すると馬車を調べていた潘樾が車輪についている土の特徴に気づき、意味ありげに上官芷を見た。つづく( ˙꒳˙ )あのシックスパック、本人じゃなさそう?←そこ?w
2025.02.14
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长相思 第二季 lost you forever S2第20話小夭(ショウヨウ)も結局は両親や父王のように天下万民のため、復讐より大義を選んだ。独り残された瑲玹(ソウゲン)は小夭を抱きしめ号泣。しかしその時、不意に目が覚めて小月頂で祖父と一緒にいると気づく。「はっ!爺爺(イェイェ)、このお茶は一体…私は幻境にいました」太尊が瑲玹に飲ませた茶は″因果″と呼ばれ、3000年に1度だけ開花し、次の3000年で実をつけ、更に3000年で実が熟し、9000年を経て実る果だという。瑲玹は祖父から塗山璟(トザンケイ)を殺したか聞かれたことを思い出し、自分ではないと否定した。太尊も瑲玹でないと分かっていたが、その実、塗山璟の不幸を喜んでいたはずだという。「小夭の目はごまかせぬぞ?お前が本気で調べ上げねば猜疑の念に苦しむだろう」太尊は瑲玹より気の短い者が手を下していなければ、いずれ幻境が現実になっていたと釘を刺した。≡≡≡≡≡≡ ⊂⌒~⊃。Д。)⊃ ズコーッ!赤水豊隆(セキスイホウリュウ)は塗山篌(トザンコウ)と防風意映(ボウフウイエイ)をけしかけた黒幕が妹だと気づいていた。辰栄馨悦(シンエイケイエツ)は見えすいた嘘をついたが、兄をごまかせるはずもない。実は秘法で顔を消していた死士は王后となった妹を守るため辰栄氏が育てた私兵だった。「従兄を殺すとは」「塗山璟は単なるついでよ、本当の標的は西陵玖瑤(セイリョウキュウヨウ)だった まさか防風意映が仏心を出して裏切るとはね、おまけに塗山篌までしくじった」馨悦は事の重大さに気づいていないのか、何の証拠もないので問題ないと悪びれる様子もない。 「後悔している…徳のないお前を王后にしたせいで災いを招いてしまった!」「そうよ!徳がないから人質にされたのよっ!」しかし馨悦は万が一の時は自分1人で責任を負い、一族に迷惑をかけないと約束した。すると豊隆はすでにこの件を処理しておいたと教える。「だが忘れるな、今回だけだ、2度と過ちを犯すな」( ๑≧ꇴ≦)お前だったのかーい!すっかり忘れていたわw瑲玹は恐る恐る小夭の部屋を訪ねた。現実の世界では何事もなく医書を編纂している小夭、しかし美しい黒髪に白髪がある。「小夭、その髪は…」「何本か色が変わっただけよ…分かってるわ、婚礼のことで怒っているのね?」「小夭…お前が生きていれば私はどんなことでも受け入れられる」「心配しないで、早まったりしない、それに璟を待たなくては」すると瑲玹は婚礼を阻止しようとした時、小夭が″あの時とは違う″と言った意味を聞いた。「だって娘(ニャン)と璟では違うから…娘は子供より責任が大事だったのね 両立できないから私が捨てられた、仕方がないわ、だって西炎の王姫で責任も重大だもの でも璟は違う、彼にとって一番大事なのは私 娘は私を捨てて死んだけれど、璟は私のために生きる、私を捨てて逝くはずない 何があろうと必ず戻ってくるわ」小夭は幻境でも現実でも塗山璟が自分にとっていかに大切かを訴えた。「璟は生きている…哥哥、分かってくれる?」 「分かるよ、これからも捜索させる」瑲玹は思わず小夭を強く抱きしめた。「忘れないでくれ、全て私が悪かった、私のせいなのだ、最初から私が間違っていた」「ふふ、分かった、じゃあ私が過ちを犯しても全て哥哥のせいね?」その夜、王后の寝宮に西炎王が現れた。久しぶりの来訪を喜ぶ辰栄馨悦だったが、人払いした瑲玹から塗山璟の一件を追及されてしまう。「そなたが塗山璟を殺した目的は何だ?何の利がある?」「彼が消えれば陛下は想い人を娶れます、陛下は塗山璟が消えて欲しいと思っていたのでは?」「なぜ殺したのか聞いたのだ!」「なぜか?…ふっ、陛下は私など全く眼中になかったのですね」「まさか標的は小夭だったのか?」「そうです!」馨悦は瑲玹こそ自分の王位のために愛する女子を他の男の元に送りながら、王位を得たら奪い返そうとしたと蔑んだ。バシッ!⊂彡☆))Д´)アゥ!瑲玹は怒りに任せて馨悦の頬を引っ叩いたが、気位の高い馨悦は毅然としていた。「西 炎 瑲 玹 ! 度胸があるなら私を殺しなさい!」「できるかっ!…その位は奪わぬ、だが王后の権利は与えぬ! 誰にとっても目障りな存在となり、死ぬまで苦しむのだ 辰栄馨悦よ、しかと王后の座を享受するがいい」( ๑≧ꇴ≦)馨悦wwwww~振り返ったところ最高w辰栄残党軍の洪江(コウコウ)は再三の説得にも応じず、瑲玹はいよいよ挙兵して内患を解決することになった。そこで蓐収(ジョクシュウ)を総帥、覃芒(タンボウ)を副将に決めたが、赤水豊隆は自分に任せて欲しいと嘆願する。しかしそんな息子の姿を辰栄熠(ユウ)が苦々しく見ていた。赤水豊隆は総帥に命じられた。すると屋敷に戻ってから父に厳しく叱責されてしまう。「敵に帰順した私は今も父親(フーチン)に恥じている それなのに息子のお前が兵を率いて辰栄残党軍を滅ぼすというのか?! 中原の氏族を出征させぬのは陛下のご配慮なのに!」すると豊隆は私欲で名乗りをあげたのではないと訴え、事情を明かした。実は王后が小夭と塗山璟の暗殺を企て、小夭は無事だったものの塗山璟は未だ行方不明だという。「馨悦の過ちは死罪に値する だが陛下は中原の氏族を敵に回せず、馨悦を罰することができません しかし馨悦の人生は終わったも同然 真相に気づいて私が秘密裏に処理しましたが、陛下にも璟にも合わせる顔がない…」真実を知った辰栄熠は呆然となり、腰が抜けてへたり込んでしまう。赤水豊隆は出征前に妹を訪ねた。しかし頑な辰栄馨悦は兄の気遣いに感謝するどころか、2度と来るなと冷たく追い返してしまう。そしていよいよ西炎軍が出陣する日を迎え、西炎王自ら見送りに出た。「勝ちを急ぐな、兵力の損失を抑え、敵の消耗を待って一撃で倒せ」「承知しました!」太尊は編纂に没頭する小夭を訪ねた。実は今朝、赤水豊隆が洪江討伐のため兵を率いて出征したという。しかし瑲玹がすでに清水(セイスイ)鎮から民を避難させたと安心させた。太尊は相柳(ソウリュウ)と近しい小夭の反応が心配だったが、思いのほか小夭は冷静に見える。「分かったわ…」すると小夭はふいに窓際に立って外を眺めながら、初めて回春堂での生活や塗山璟、相柳との出会いを明かした。その頃、空き家となって久しい回春堂に相柳がやって来た。中庭には今でも玟⼩六(ビンショウリク)が横になっていた長椅子がある。小夭と相柳は時を同じくして偶然にも回春堂で過ごした時間を懐かしんでいた。「傷を負って訪ねてきた相柳は動けなかったの だからかまどの木炭で目を7つ描いてやったわ、本物の目と合わせてちょうど9つよ 相柳は憎々しげに私を睨みつけていた、でも不思議ね、相柳から殺気は感じなかった」相柳はあの時のように玟小六の寝台に腰掛けた。するとふいに蠱虫(コチュウ)がうずいて左胸に手を当てる。…2つの地で抱かれる1つの愁いか…相柳は寝台に横になると、当時、自分に寝床を奪われふて腐れていた玟小六の顔を思い出して微笑んだ。洪江は最後の決戦を前に、去りたい者は去るよう勧めた。しかし残党軍は誰一人、逃げ出す者などいない。「軍師が残るのに我々が去るとでも?!最後まで共に戦おう!」おーっ!>ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ<おーっ!戦が始まって1年、洪江は相柳に反対され前線には出なかった。そんなある日、相柳から今夜、西炎軍に奇襲をかけて欲しいと頼まれる。「派手な方がいい、赤水豊隆を動揺させる」「なぜ今夜なのだ?」「…時機が来たのだ」一方、豊隆も西炎の国力があれば勝利を急ぐ必要はないと分かっていた。「だが妹の性分では長くは待てまい…」その時、にわかに軍営が騒がしくなった。「洪江の奇襲です!兵糧に火が放たれました!」豊隆はついに敵将が現れたと知り、これを好機と見て出撃してしまう。赤水豊隆は功を急いで洪江を追いかけ、相柳の策にはまって大敗を喫した。西炎の氏族は総帥を代えるよう上奏、しかし豊隆を降ろせば中原の氏族が黙っていないだろう。瑲玹は祖父に戦況を報告し、自ら清水鎮へ赴くと伝えた。すると小夭が一緒に行くという。瑲玹は危険だと反対したが、祖父は小夭もケリをつけたい思いがあるとして認めた。「分かりました、小夭、ただし私から離れず、勝手に動くなよ」「はお」こうして小夭と瑲玹は因縁深い清水鎮にやって来た。つづく( ;∀;)回春堂での時間が確かに懐かしい〜
2025.02.11
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长相思 第二季 lost you forever S2第19話かつて小夭(ショウヨウ)と瑲玹(ソウゲン)は亡き祖母の前で誓いを立てた。生涯お互いを信じ、その誠意を疑わない、そしてお互いを思い合い、決して裏切らないと…。小夭は誠心誠意、瑲玹を支えてきたが、まさかその見返りに愛する人を失うとは思わなかった。「うぇいしぇんむぁぁぁぁぁぁぁ~!」小夭は逆上、ちょうど部屋にあった小刀で瑲玹に襲いかかった。瑲玹は小刀を突きつけられ、小夭が本気だと知って慌ててかわした。すると小夭が振り回した刃がわずかに瑲玹の首をかすめ、血が滲む。「塗山璟(トザンケイ)のために私を殺すのか?!」「彼は私の夫君(フージュン)よ!」「私は哥哥だぞ?!」「もう哥哥じゃないっ!」瑲玹は自分に向ける小夭の激しい殺意に呆然、その時、小夭の小刀が瑲玹の左肩に突き刺さった。瑲玹はその場で崩れ落ちるようにひざをついた。「どこで間違った…こんなはずじゃなかった…私はお前が好きだ、いけないか? お前を娶りたいと望むことが過ちか?小夭と添い遂げたいと願うのが過ちなのか?!」瑲玹の小夭への真心は男女の情だった。これまで小夭を婚礼に参列させず、祝辞を断ってきたのも、小夭が自分の婚姻を認めていないと思い込むためだったという。「黙って…黙りなさい!殺すわよ!」小夭はにわかに信じられず、激しく動揺した。すると瑲玹は小夭の小刀を素手でつかみ、自分の首に当てる「結ばれぬのならいっそ共に死にたい!」瑲玹の手から流れる鮮血を見た小夭は恐ろしくなり絶叫、その声を聞いた太尊たちが駆けつけた。老桑(ロウソウ)と瀟瀟(ショウショウ)は興奮する瑲玹を強引に連れて帰った。太尊は念のため小夭の手と足を拘束して監禁、侍衛たちに見張らせる。やがて日が暮れる頃、太尊は小夭と面会し、私情のため天下を乱して民を苦しめるような真似をするなと叱った。しかし深く傷ついた小夭の心に祖父の道理は届かない。「九尾狐の檻に30年いたけれど、あなたはいつまで私を閉じ込めておけるかしら? 復讐を止めたいなら、今ここで殺すのね」小夭は悪態をついて祖父を追い返したが、ふと瑲玹の告白を思い出して悲しくなった。「…私が悪いの、全て私のせいよ、私が悪い」翌朝、苗莆(ビョウホ)は小夭に着替えと西炎王からの差し入れを届けた。「陛下からはお手製の氷葚子(ヒョウシンシ)をお預かりしました」「瑲玹は会う度胸もないのね」「太尊に止められているのです、では帰ります」小夭はつかめるだけ氷葚子を手に取り握りつぶしたが、思いがけず鍵が入っていた。瑲玹が鳳凰樹林にある鞦韆(ブランコ)で待っていると小夭が現れた。「鍵をありがとう」小夭は瑲玹のおかげで拘束具を外し、小月頂を簡単に脱出していた。しかし実は危険に備えて常に毒薬を身につけていたという。それも祖父や瑲玹に心配をかけずに済むためだった。「まさか…」「私や爺爺にそれを使うことになるとはな…鞦韆に乗るか?」「ええ」すると小夭は朝雲(チョウウン)峰での幸せな日々を懐かしんだ。「楽しい時は共に笑い合い、疲れた時は哥哥がおぶってくれた 機嫌を損ねれば哥哥があやしてくれたし、苦難の時には全て哥哥に任せればよかった 私は疑り深くて誰も信じない、実の両親さえ信じられなかったけれど、哥哥は特別だった あなたは塗山璟を殺した、と同時にそんな哥哥まで殺してしまった」小夭は鞦韆を降りると摘んでおいた鳳凰花の籠を取った。「どうして罪のない璟を殺したの?あなたは璟の敵、私が敵を討たなくては」すると小夭は瑲玹に鳳凰花を差し出した。「この鳳凰花に毒を仕込んだわ」しかし瑲玹はためらわず鳳凰花の蜜を吸ってしまう。「独りでは逝かせない、私も逝くわ」「それもいい、お前を残して行くのは忍びないからな…一緒に逝けるなら心残りはない」小夭と瑲玹は真っ赤な絨毯のごとく舞い落ちた鳳凰花の上に並んで腰掛けた。鳳凰花の蜜を吸いながら、これまでの長い苦難の道を思い出す2人。その時、先に毒が回った小夭が喀血し、驚いた瑲玹が小夭を腕に抱いた。「小夭、塗山璟が私を殺したら敵を討ってくれるか?」「彼は哥哥とは違う…あなたを決して殺さないわ…私にとってあなたが大切だと知っているから たとえ自分が苦しくても、絶対、私を悲しませたりしない」「…すまない」瑲玹は初めから自分が間違っていたと後悔した。塗山氏と赤水(セキスイ)氏の支援を得たいばかりに小夭を利用し、塗山璟を近づけてしまった自分が恨めしい。「哥哥…哥哥…泣かないで、もういいの…」「小夭、もう一度やり直せるなら王姫になったお前から絶対に目を離すものか その時は私を選んでくれるか?」しかし小夭は答える前に激しく血を吐いて苦しみ出した。すると小夭の血を浴びた鳳凰花が一瞬で黒くなってしまう。瑲玹はなぜ自分が未だに無事なのか分からなかった。「…馬鹿ね、あなたの薬はしびれ薬よ…だってあなたを守ると誓ったから…」その時、小夭の身体から力が抜けた。「小夭?!小夭ォォォォォォォォォォォォ~!」つづく・:*+.\(( °ω° ))/.:+*:・ ヒャァァァァァァァァァ~!
2025.02.11
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古相思曲 An Ancient Love Song第1話「始まりと終わり」…不思議な夢を見た『妖后(ヨウゴウ)!妖后!』『妖后を倒せ!』城楼にいる妖后はなぜか私と特別な関係があるような気がしたよく見えなかったが彼女は私を見つめているようで、そのまなざしはまるで全てを見通すかのようだその時、妖后が城楼から身を投げたすると空中に舞った妖后の玉佩も地面に叩きつけられ、あっけなく割れてしまう…九国(キュウコク)史で有名なアカウント・今朝残陽(キンチョウザンヨウ)こと沈不言(シンフゲン)の動画更新が止まって4ヶ月余り。ファンの間では様々な憶測が飛び交っていたが、本人の消息は分からないままだった。全ての始まりは4ヶ月前にさかのぼる。南夢湖の書店で開かれた沈不言の歴史小説・″南晟遺事(ナンセイイジ)″の新書交流会でのことだった。「林(リン)編集長、私の本に興味がなくてもいい、だがせめて名前は正しく表記を ″妖后・陸鳶(リクエン)″のエンは″鳶″だ、″鴛″じゃない」ポスターの間違いを指摘された編集長は慌ててインターンの誤字だと謝罪したが、そこで交流会をお開きにしてしまう。林編集長は仕事があると急いで帰って行った。憮然とする沈不言、すると会場のそばで工芸品を売っていた老婦人が声をかけてくる。「怒っているのは字の間違いのせい?それとも本当の陸鳶が妖后ではないと思っているから?」「老人家、私は事実を重んじます、名前の間違いは礼を欠く、でも彼女が妖后なのは史実です」陸皇后と言えば賢相・李擁(リヨウ)を殺めて皇帝を操り、贅沢三昧で国を傾かせた妖后として知られている。しかし老婦人は民の願望がそう言わしめたのかもしれないと言った。すると観光客のカップルが現れ、老婦人から願掛け用の札を買っていく。確かに老婦人の後ろには大きな願掛けの木があった。その時、沈不言は工芸品の中に見覚えのある割れた玉を見つける。「はっ!この玉はどこで?」沈不言は思いがけず夢の中で見た玉を手に入れ家に戻った。するとその夜、林編集長から″南晟遺事2″を執筆して欲しいと連絡が来る。実は″南晟遺事″のドラマ化のオファーがあり、先方は3部作を希望していた。沈不言は史料となる″起居注(キキョチュウ)″が不完全のため続きが書けないと断ったが、編集長は創作しろと迫る。「嫌なら他を当たる、ゴネるなら投稿アカウントも止めるぞ?(ガチャン!」沈不言は編集者の無神経さに憤慨、頭を抱えた。すると頭に血が上ったせいか鼻血を出し、うっかり机に置いた玉に垂らしてしまう。鼻血に気づいた沈不言はティッシュに手を伸ばしたが、次の瞬間、なぜか夜の宮廷の石段で雨に降られていた。…また夢を見ているのか?…その時、仮面をつけた兵士たちが通りかかり、沈不言に気づいた。<何者だ?!「あれは大晟(セイ)の虎豹(コヒョウ)営?」虎豹営は皇后の弟・陸時(リクジ)率いる精鋭軍で、仮面をかぶり豹や虎のごとく俊敏で勇猛と恐れられていた。沈不言は実物を見て興奮したが、我にかえって慌てて逃走する。すると逃げ込んだ部屋は偶然にも御書房だった。「大晟の御書房ってことは…そうだ″起居注″!あれが手に入れば続編が書けるぞ!」沈不言が御書房をあさっていると、ついに棚にある″起居注″を見つけた。しかし手を伸ばしたその時、皇后の侍女・倚華(イカ)が現れ、奪われてしまう。「迎えに来ました、行きましょう、小姐のもとへ、長らくお待ちでした あなたの求めるものはこの書にはない、答えは小姐がお持ちです」「小姐?」沈不言は大人しく倚華について行くことにした。すると倚華が髪に挿している白い花に目を留める。「姑娘、ご愁傷様…南晟の人は一途で恋人を亡くすと10年は喪に服すとか」「あなたも悲しませぬように」やがて宮殿の奥に進むと、激しい雨の中、水月亭で真紅の豪華な衣装をまとった威厳ある女人がいた。「あなたをずっと待っていたわ」実は沈不言を待っていたのは妖后・陸鳶だった。陸鳶はまるで沈不言を知っているかのように親しげだった。驚いた沈不言は隠し持っていた花瓶の破片を突きつけ解放するよう迫ったが、あっけなく手首を捻りあげられてしまう。「横暴だな、やっぱり妖后だ…」「ふふ、倚華、今は何刻?」「戌の刻です」「…沈公子、時間がありません、疑問もあるでしょうから私と取引を」陸鳶は3つの要求に応えてくれたら3つの質問に答えると約束した。「なぜ私の名前を…」陸鳶の最初の要求はこの時代の装いに着替えることだった。すると衣はまるで沈不言のために仕立てたようにピッタリ、しかもこの時代にまげを結ったかつらまであるとは驚きだ。その時、母を訪ねて幼い少年がやって来た。「母后(ムゥホゥ)」ちょうど着替えを済ませた沈不言は衝立からこっそり様子を見ることにした。史実によれば元啓(ゲンケイ)皇帝は側室を持たず、陸鳶との間に子もいない。沈不言はあの少年が陸鳶の養子で、いずれ九国を統一することになる楚同裳(ソドウショウ)だと分かった。「上巳(ジョウシ)節の贈り物に献上品の金絲軟甲(キンシナンコウ)を…あとで着るように」一見、母子関係は良さそうだった。しかし史実では楚同裳がいずれ陸鳶を粛清することになる。…息子に殺されるとはやはり悪辣なのだろう…一方、元啓皇帝は紫光(シコウ)殿の玉座でのんきに眠っていた。すると丞相・李擁が現れ、こっそり書簡に玉璽を押し、防衛図を盗んでしまう。陸鳶の2つ目の要求は一緒に食事をすることだった。妖后が何をしたいのか皆目見当がつかない沈不言だったが、あることに気づく。「品数が多い…今日は何日だ?」「春は3月、上巳の節句…旬の食材の家庭料理よ?」「家庭料理?…その風習なら本で読んだ」沈不言は料理を楽しんだが、意外にも陸鳶は妖后らしからぬ気さくな人柄だった。すると倚華が現れ、残り1刻だと知らせる。「上巳ゆえ人出が多い、城下に外出禁止令を…沈公子、私と城下を歩きましょう 人がいる場所ではこの仮面をつけて」皇后が外出禁止令を出した。上巳節の祭りで民に紛れて脱出するはずだった李擁たちは計画を変更せざるを得なくなってしまう。趙啓龍(チョウケイリュウ)はいっそ皇后を始末してはどうかと進言したが、李擁は旧情を忘れられなかった。陸鳶の3つ目の要求は城下の散策だった。いつもなら賑やかな鏡花楼(キョウカロウ)も閑散としている。沈不言は思わず私欲で外出禁止令を出すとは妖后らしいと呆れたが陸鳶はどこ吹く風、今夜だけは自分を庶民だと思えばいいと笑った。「来世では普通の民になりたい、人間らしく暮らし、自由気ままに生きるの もう皇后にはなりたくない」「なぜ?」「それが最初の質問ね?…人生には心残りが付き物よ、あなたも運命に従うのみ」「心残りって?」「私はある人と上巳節を過ごせなかった」「その人は誰?」「もう3つ目よ?…次回、分かるわ」沈不言は約束違反だと憤慨したが、その時、陸鳶が柳の枝を折って水瓶に浸し、沈不言に水滴を浴びせた。「何をするんだ?!」「大晨での上巳の習わしよ、こうして露で厄を払うの」「節句を祝ったことはない、無意味だ」陸鳶は沈不言の言葉に落胆し、黙って柳を置いた。「意味はあるわ…儀式は終わりよ」「じゃあこれで私はお役御免だな」すると陸鳶はあっさり沈不言を解放した。沈不言は大街を独り歩きながら、陸鳶が想像と全く違うことに困惑していた。その時、夜空に照明弾が上がる。「上巳は3月3日…まさか今日は元啓15年の3月3日か?…はっ!″元啓の変″か!」史実によるとその日は陸鳶が李擁を襲撃する日だった。李擁は追っ手の目をごまかすため、私兵を四路に分けて逃走した。報告を聞いた陸鳶は水利に長ける李擁が水路に通じる東門から逃げると確信、虎豹営を率いて向かう。一方、沈不言は一足先に東門に到着していた。すると李擁たちが門衛を惨殺する様子を見てしまう。「あれが私の知る李擁?」しかし東門を開けようとしたその時、陸鳶たちが駆けつけた。「李擁、裏切りの証拠は揃っている、観念なさい」李擁は大局を見極めるよう陸鳶を説得した。北烈(ホクレツ)と西榮(セイエイ)が迫っている今、どちらかに和議を求めねば国が滅びるのは目に見えている。「弱国は従属してこそ生き延びられるのだ」「敵を招き、国を滅ぼすと?…私が北烈からの見返りを知らぬとでも?」沈不言は陸鳶の襲撃の理由が李擁の裏切りだと知った。「阿鳶…私の長年の恩情を無下にするつもりか?」「私の幼名を2度と口にするでない!」すると趙啓龍が連れ去った楚同裳を袋から出し、李擁が剣を突きつけた。「母后!」「皇后娘娘(ニャンニャン)、この子の正体を私が知らぬと思ったか? 私に抵抗できると見込んで養子として迎えたのであろう? いつかお前と対峙する時、弱点になると思って見逃してきたのだ」楚同裳は母に防衛図を盗まれたと伝え、虎豹営に退くなと叫んだ。しかし陸鳶は息子を助けるため、虎豹軍を場内に戻してしまう。物陰から見ていた沈不言は自分が知る歴史と全く違うことに動揺した。…陸鳶が劣勢なのか?まずい!…そこで沈不言は仮面で顔を隠し、陸鳶の元へ単身、飛び出してしまう。「丞相は甘い、従属は危険です!北烈は小国を利用したいだけ 防衛図を渡して国が滅びればあなたはお払い箱です! 投降後に重用されることなど歴史上まれなことだ」すると李擁の心変わりを恐れた趙啓龍がいきなり沈不言に襲いかかり、仮面が外れてしまう。「はっ…またお前か?!」σ( ˙꒳˙ )<え?また私ってつづく( ゚д゚)見た?見た?見た?男主の美しい指を!←そこかwww
2025.02.10
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花间令 In Blossom第3話潘樾(パンユエ)と楊采薇(ヤンツァイウェイ)の婚礼前夜、上官芷(シャングワンジー)は采薇をさらって身体を入れ替えた。翌朝、全身の痛みで目を覚ました采薇は、上官芷に崖から突き落とされたことを思い出し、呆然となる。確かに采薇は上官芷の衣装をまとい、顔に触れると傷跡も消えていた。付近を見回すと、すでに息絶えた祈祷師と護衛の姿がある。采薇は運良く途中で一度、木に引っかかったおかげで命拾いしていた。「まさか本当に私の顔で婚儀に?早く止めなくては」痛めた足で何とか立ち上がった楊采薇、すると自分の玉佩が落ちていた。一方、拝礼の儀を済ませた潘樾は宴席で上官蘭(シャングワンラン)の祝福を受けていた。しかし実家から使者が来たと知らせが届き、潘樾は席を立ってしまう。すると今度は上官蘭に妹・上官芷からの文が届いた。…哥哥、あの人の愛を失った今、生きる意味がなくなった、さようなら、妹絶筆…驚いた上官蘭は慌てて従者と一緒に㬢園(ギエン)を飛び出した。楊采薇は祝宴で警備が手薄になった㬢園に潜入した。すると2階の婚房の窓紗に2つの人影が映っている。采薇は2人が名実ともに夫婦になってしまうと動揺したが、その時、なぜか潘樾が1人で出て行ってしまう。その隙に采薇は上官芷を捕まえるべく部屋に向おうとしたが、突然、上階の窓から自分の顔をした上官芷が降ってきた。上官芷は死んでいた。楊采薇は無我夢中で㬢園から逃げ出し、やがて体力が尽きてへたり込んでしまう。すると玉佩が外れて道に落ちた。采薇は玉佩を持っていては危険だと判断、咄嗟に古木のうろの中へ押し込んだが、そこで意識を失ってしまう。その頃、車椅子の要人が密書で楊家の娘が死んだと知り、ほくそ笑んだ。「潘公子に感謝せねばな…ふっ」上官芷がようやく目を覚ました。上官蘭や侍女・凌児(リンアル)は安堵したが、楊采薇は見ず知らずの人間に囲まれ、怯えてしまう。「芷児?…まだ全快していないのだ、もう少し休め」「ヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノ 触らないで!私は芷児じゃない!」大夫はひと月も昏睡したため神経に影響が及んだのかもしれないと診断、鍼を打つと言い出した。「来ないで!…下がって、独りになりたいの」楊采薇は身体を入れ替えなければ今頃、自分が死んでいたと思うと恐ろしくなった。婚礼の夜、一体、何があったのか。…真相が分かるまで正体を隠さなくては…その夜、楊采薇は凌児にそれとなく自分の事件の話を聞いた。凌児の話では婚房にいたのは新婦だけで役所の調査でも不審な点はなく、自害として処理されたという。上官蘭は墓の手配を申し出たが、潘樾は遺体なら埋葬したと報告していた。…即座に埋葬するなんて怪しい、もしや証拠を隠すため?…上官芷は短気で侍女に恐れられていた。しかし楊采薇は彼女のようにわがままに振る舞えず、また美を追及する独特の生活習慣に馴染めそうにない。このままでは正体がバレるのも時間の問題、そこで翌朝、屋敷を出ることにしたが、上官蘭に捕まった。「荷物はまとめた、すぐ都へ出発するぞ」楊采薇は仕方なく上官蘭と馬車に乗った。しかし市場を通りかかったところで腹が痛いと訴え、馬車を止めてしまう。上官蘭は凌児に妹を任せて近くの店に行かせたが、采薇は厠に行くと見せかけて逃げ出した。楊采薇は義荘へ戻ったが師匠の姿はなかった。しかも屋敷の中は無惨に荒らされ、床には血痕が残っている。…まさか師父も襲われたの?…采薇は師父の手がかりを探すため町へ引き返したが、そこで偶然、新任の県令が潘樾だと耳にした。「噂では郡主と婚約するはずが先帝の賜婚(シコン)が妨げだったらしい しかし晴れて婚約した今、郡主の口利きで亡き妻を偲ぶ名目で禾陽(カヨウ)の県令に… 朝廷に戻ったら郡主の婿になるんだよ」楊采薇は愕然となった。恐らく潘樾が自分を殺したのは先帝の賜婚を清算し、出世に利用するためだったのだろう。しかし県令として禾陽に舞い戻った潘樾の黒髪には白髪が混じっていた。楊采薇は潘樾の裏切りに深く傷つき、桟橋で独り泣いていた。そこへ妹を探していた上官蘭が駆けつける。妹はすでに潘樾の着任を知っていた。上官蘭が帰京を急いだのは妹を潘樾から遠ざけるためだったが、上官芷は帰らないと拒む。仕方なく上官蘭は2度と愚かな真似をしないと約束させ、妹が禾陽に残ることを許した。…上官芷、あなたの行いは許せないけれど、私の代わりに死んだのは不本意よ、あなたに成り済まして生きるのは兄君に申し訳ないけれど仕方がない、この姿で潘樾に近づき、化けの皮を剥がす、あなただって無念なはずよ?約束するわ、必ず真犯人を見つけて安息をもたらすと…覚悟を決めた楊采薇は上官芷の部屋を調べながら好みや振る舞いを会得した。そんなある日、市場へ買い物に出かけた采薇は道端で装飾品を売っている白小笙(バイシャオション)と接触する。「私よ私、楊采薇」「へっ?!楊姐姐?でもその顔…」白小笙は呆気に取られたが、確かに自分が鬼市で仕入れた偽物を売っていることを知っているのは采薇しかいない。「詳しいことは後日に…実は師父が生死不明なの、消息を探って」するとお使いを頼んだ凌児が戻ってきた。「凌児、腕輪を壊しちゃったわ、10倍の値で弁償してあげて」白小笙は黙って銭袋を受け取り馬車を見送りながら、采薇が金持ちになったことを喜んだ。上官蘭は都へ戻るため、禾陽に戻った潘樾と別れの杯をあげていた。それにしても悪名高き禾陽に自ら乗り込んで来るとは、恐らく潘樾には何か別の意図があるのだろう。「やるべきことがある、話せば長い、またの機会に…」すると突然、上官芷が現れた。上官蘭も潘樾も微妙な表情になったが、上官芷はすっかり心を入れ替えたという。「…こたび死にかけたことで無縁墓に眠る禾陽の民たちに思いを馳せたのです 樾哥哥、禾陽の秩序を正すために来たのでしょう?私も手伝います ″悪者を懲らしめ″、民の暮らしを守れたら生き延びた甲斐があるというもの 私に機会をください、必ずお役に立って見せます!」上官蘭は妹が思慮深い人間に成長したと感激もひとしおだったが、潘樾は一蹴し帰ってしまう。上官芷は潘樾を追いかけ、中庭で呼び止めた。「私を避けるのは郡主を娶るから? 外見や地位は気にしな〜いとか言ってたくせに、チャチな男 出世を手助けできずごめんなさいね〜 ホント、楊采薇も気の毒よ、あなたに踏み台にされて ちょっと顔がいいくらいで何なの?人の心を踏みにじっても当然って顔して、中身は腐ってる! だいたい突然、現れておいて私に手厳しくするなんて、なぜなの?」采薇は上官芷だということも忘れ、悪態をつきながら潘樾の肩を小突いた。上官芷らしからぬ様子に潘樾は困惑したが、楊采薇の名を聞いたせいで頭に血が昇ってしまう。「急に牙を向くとはどういう了見だ?!すぐ都へ帰れ、2度とあの者の名を出すな! さもなくば身の安全は保証せぬ!」潘樾はじりじりと上官芷に迫って欄干まで追い詰め、柱を思い切り叩いた。すると回廊の灯籠が落下し、上官芷の頭に当たってしまう。上官芷は頭を抑えてかがみ込んだが、その際、うっかり香袋を落としていた。物音に気づいた上官蘭と凌児が中庭に駆けつけた。「潘樾!やり過ぎだぞ!…確かに芷児は短気だが悪人ではない!なぜ辛く当たるんだ?!」上官蘭は自分が妹を甘やかしたせいでわがままに育ったが、今やしっかり物事を理解できるようになったという。「もう一度、機会を与えてやってもいいだろう?病み上がりなのに…」「…いいだろう、機会をやる」上官蘭は怪我をした妹を連れて慌てて屋敷に戻った。奇しくも上官芷の面倒を見ることになった潘樾。その時、上官芷が落とした香袋に気づき、顔色が一変する。潘樾は帰りの馬車の中で楊采薇の亡骸のそばに落ちていた香袋を取り出した。なぜ上官芷が全く同じ香袋を持っているのか。…やはりお前だったのか…つづく( ๑≧ꇴ≦)気になる、先が気になる!でもやっぱりキクちゃんがががw
2025.02.08
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长相思 第二季 lost you forever S2第18話小夭(ショウヨウ)は心に受けた衝撃と低体温がたたり昏迷していた。西河に落ちた塗山璟(トザンケイ)の捜索は難航、川底を全てさらっても見つからない。瑲玹(ソウゲン)は捜索範囲を海まで広げるよう命じたが、塗山璟を見つけるのは海中で針を探すようなものだった。塗山璟の事故の知らせは紫金(シキン)宮の後宮にも届いた。王妃・曋淑恵(シンシュクケイ)は不運な小夭を哀れんだが、王后・辰栄馨悦(シンエイケイエツ)は小夭こそ疫病神だと蔑む。「防風邶(ボウフウハイ)の次は塗山璟が命を落とした、不運なのはあの女子に関わった方よ」あれから昼夜を問わず塗山璟を捜索すること丸3日。依然、塗山璟は見つからず、手がかりさえつかめなかった。何より海は広く、水獣(スイジュウ)がうようよいる。離戎昶(リジュウチョウ)もさすがに深手を負った塗山璟が無事とは思えなかった。報告を聞いた瑲玹は肩を落として小屋に戻った。すると小夭が目を覚まし、黙って天井を見つめている。「私はどれくらい眠っていたの?」「丸2日だ」「哥哥…海辺に行きたい」すでに意識が戻っていた小夭は瑲玹が外で聞いた報告を知っていた。瑲玹は小夭を連れて海岸に出た。塗山璟は恐らくこの大海原のどこかにいるのだろう。実は小夭はどうしても腑に落ちないことがあった。「今まで間違いを犯した時は何を誤ったか気づいて改められた でも今回は何がいけなかったの? 重病の子供を見舞ったことは間違っていない、私が治療へ向かったのも間違いじゃない 暗衛の帯同も間違っていない 死士たちに囲まれてその場で殺されるより、決闘を選んだのも間違っていないわ 何も間違っていないのに…何が起きたの?何を間違えたの?」「小夭、お前たちは間違っていない」「哥哥…これまでは間違いを正せば良かった、それで上手くいったわ 今回はどうしたらいいの?彼が戻ってくるなら何でもする…ゥッ」小夭は悲しみのあまり血を吐いた。しかし塗山璟が自分との約束を破るはずないと奮起、いきなり海上に突き出た岩場に登ってしまう。「…塗山璟!私を娶ると言ったわ! 7日後は十五夜よ、満月の夜に婚礼を執り行いましょう! あなたは花婿よ!必ず戻ってきて!満月までに戻って! どこにいても、歩けなくても、這ってでも来て!」全軍で10日間さがしても結局、塗山璟は見つからなかった。しかし小夭は自分が決めた通り婚礼を挙げると強行、満月当日に寝宮の前に祭壇を作ってしまう。瑲玹は祖父と一緒に小夭の支度部屋を訪ねたが、小夭はすでに花嫁衣装に身を包んでいた。「阿爺、哥哥、間に合って良かった 大宗伯(ダイソウハク)の卜占(ボクセン)では酉の正三刻が大吉で婚礼に最適らしいの 普段は信じないけれど一生の大事だもの、今日はあえて信じることにしたわ」驚いた太尊は戯れ事では済まされないと叱ったが、小夭は至って真剣だという。すると瑲玹はついに現実を小夭に突きつけた。「塗山璟は死んだ!…娘亲(ニャンチン)を失った時のように辛いのは分かる だが私がいるだろう?2人でなら乗り越えられるはずだ」「哥哥、あの時とは違うの」「違うものか!いつかは過去になる!」「反対しても無駄よ、婚礼は予定通り執り行う」 太尊は小夭を追いかけようとする瑲玹を止めた。「小夭は独りで大きくなった、私にもお前にも頼ったことはない 我々が反対する権利はない」「その通りです、私の方が小夭に頼ってきた 小夭のお陰で今がある、だからこそ塗山璟のような男に小夭は渡せません!」瑲玹は声を荒らげ反発、祭場へ向かった。瑲玹は祭壇に向かって歩き出した小夭の前に立ちはだかった。「もう少し待て、消息がつかめたら日取りを決めよう」「哥哥、もう待つのは嫌なの、随分、時を無駄にしてしまった」小夭は瑲玹の横を通り過ぎたが、瑲玹は自分の許可なく婚礼をあげることは許さないと怒号を響かせる。すると驚いたことに小夭が瑲玹に平伏して嘆願した。「どうか陛下のお許しを…」瑲玹は小夭にとって塗山璟がこれほど大事な存在なのだと思い知らされ、呆然と立ちすくんだ。その時、太尊が現れ、小夭と塗山璟の婚礼を許可してしまう。瑲玹は不本意ながら祖父と一緒に新郎のいない拝礼の儀を見守った。小夭は夫婦の拝礼ができなかったが、代わりに満月を望みながら願掛けする。「璟はこの場にあらずとも、天のご加護を請い、再会の時を祈ります …いかなる姿であろうと天下の果てより渡り帰らんことを」満月に拝礼した小夭は笑顔だった。婚房に入った小夭は来るはずもない塗山璟を待った。床入りの吉時が過ぎてもまだ、小夭は寝台に腰掛けたまま微動だにせず翌朝を迎えてしまう。すると苗莆(ビョウホ)が声をかけた。「小姐?」「…着替えるわ」苗莆は小夭の冠を外して櫛を通した。その時、小夭の美しい黒髪に白髪を見つけて呆然となる。「小姐…御髪が…」「誰かを待つのは疲れるの…お腹が空いたわ」苗莆は小夭の食欲が戻ったと喜び、献立を聞いてから急いで厨房へ向かった。実は献立は全てかつて塗山璟が作ってくれた料理。小夭は玟⼩六(ビンショウリク)の頃のように肉を手掴みで食べ始めたが、やがてたがが外れたように泣き出してしまう。「璟…帰ってきて…待ってるから…」小夭は独り峰の頂上に立った。…璟、幼かった頃、西炎山で母を6年間待ち続けたけれど待ち得なかった、玉山では瑲玹と父王を待ち続けて70年を費やしたのに2人は現れなかった、誰であろうと2度と待たないと誓ったけれど、もう一度だけあなたを待ってみる、必ず戻って、何百年でも待ってる…そんなある日、塗山璟の一件に違和感を感じていた太尊は小月頂で瑲玹に探りを入れた。塗山篌(トザンコウ)は一族から追放されたはず、塗山璟に対抗し得るほどの死士たちをどこから手に入れたのだろうか。「塗山璟は慈悲深いが馬鹿ではない、処分を決めたら禍根を残さぬ 塗山篌の後ろには別の者がいる… 四大世家に対抗し得る力と登山族長を殺すだけの度胸を持っているのは天下に多くない 瑲玹…お前の仕業なのか?」瑲玹は呆然と祖父の顔を見つめたが…。工エエェェ(;╹⌓╹)ェェエエ工小夭は編纂した医書を眺めながら、ふと塗山璟を思い出して涙をこぼした。すると瑲玹が現れ、木妖(モクヨウ)の達人に手稿が傷まないよう処理させるという。小夭はあれから自分の何が間違っていたのかずっと考えていたが、どうしても分からないと嘆いた。「お前は悪くない」「…では誰のせいなの?」瑲玹は言葉に詰まったが、小夭は久しぶりに飲みたいと誘った。小夭と瑲玹は老桑(ロウソウ)が差し入れてくれた朝雲峰の桑葚(ソウシン)酒を飲んだ。「あなたは璟を見下してきた、確かに彼に非はあったけれど、私にもあったの 誤解していた、想い合う仲ならどちらかが尽くせばいいのだと… でも添い遂げるためにはお互いに努力しなくては」「お互いに?婚約解消さえできない男だぞ?!努力して何になる?!」「あはたは私が璟を助けたからしがみつかれていると思った? 実際、助けられたのは私の方なのに」小夭が瀕死の塗山璟を助けたのは九尾狐に監禁された時の自分の姿と重なったからだった。そこで何としてでもこの男を助け、苦しみや傷を克服して生き延びる姿を見たかったという。「その姿を見れば私も癒されると思ったわ」「小夭、塗山璟とお前は違う!」「哥哥には玟小六が元気そうに見えたでしょうね?でも心は病んでいた 九尾狐から逃げられたけれど、何百年たっても心はあの暗く冷たい檻に繋がれたままだったの 自分も経験したから璟のことがよく分かる なのに璟は私とは違った、全く逆だった 彼は虐待などなかったかのように善良で暖かいままだったわ 哥哥、分かる? あの檻から時をかけて私の心を解放してくれたのは彼なの 誰かを信じて尽くす心を思い出させ、希望を持って生きることを教えてくれた 哥哥、私にとって璟はとても大切な人なの…」すると小夭の声色が厳しくなった。「何物にも変え難い…」その時、小夭が強く握りしめた碗がグシャリと割れた。瑲玹は小夭の手の平から破片を取り出し、霊力で傷を治した。「見つかるまで探そう、私も一緒に塗山璟を待つ、いいか?」小夭が初めて見せた自分への殺気に瑲玹は動揺を隠せない。「…あれからずっと考えていたわ、でも間違いが見つからない ただそれ以外に分からないことがあるの 塗山篌は顔のない死士をどこから手に入れたのかしら? この広い天下に塗山璟を殺せる力と度胸を持つ者は少ない… あなたが塗山璟を殺させたの?答えて?あなたの仕業なの?!」瑲玹は言葉に詰まったが、小夭の目を見ると嘘はつけなかった。「そうだ、私だ」「どうして…なぜなのぉぉぉおおおお!」Σ(⊙∀⊙)ヒャーーー!瑲玹はこれも小夭のためだったと釈明したが無駄だった。絶望した小夭は棚にあった短刀を握りしめ、従兄の裏切りに憤る。「私はあなたを支えてきたぁぁぁ!あなたが欲しがるものは何でも手に入れさせたぁぁぁ! 私が欲しいのは塗山璟だけ、なのにたった1つの望みを奪うなんて… 私が何かした?何がいけなかったの?」「違う…お前は関係ない…」「うぇいしぇんむぁぁぁぁぁぁぁ~!」すると激情に駆られた小夭は瑲玹の首に短剣を突きつけてしまう。つづく( ๑≧ꇴ≦)出た~久しぶりのヤンズー節w
2025.02.06
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长相思 第二季 lost you forever S2第17話辰栄(シンエイ)軍大本営。相柳(ソウリュウ)は王位継承したばかりの西炎王が攻撃を仕掛けてくるにはまだ時間がかかるはずだと説明した。しかし洪江(コウコウ)はどちらにしても事態は変わらないという。かつて辰栄が強大だった頃、辰栄王は五神山を取ろうと皓翎(コウレイ)に出兵した。当時の皓翎王は軟弱で辰栄軍は破竹の勢いで都に迫ったが、父の命を受けた王子が1人で辰栄軍を阻んだという。「まさかあれ程の人物が戦わずして自ら最後の皓翎王になろうとはな…」洪江はもはや過去に執着する意味があるのか分からなかったが、相柳の決心は揺らがなかった。「私は最後まで戦う」一方、妹に手厳しく追い返された赤水豊隆(セキスイホウリュウ)は父に不満を漏らしていた。しかし辰栄熠(シンエイユウ)は馨悦(ケイエツ)の性格が歪んだのも人質として120年も苦労を強いられたせいであり、そのお陰で豊隆も自由に暮らせたと戒める。「豊隆、お前には辰栄氏と赤水氏の血が流れている 馨悦が頼れるのは兄であるお前だけ、陛下にお仕えする際は十分に言動を慎め 両氏族の前途も妹の地位もお前にかかっている」父の忠告で深く反省した豊水はお詫びに妹へ珍しい簫(ショウ)を贈った。赤水紅蓮の茎を用いた簫は玉のようでありながら、それ以上の品格がある。すると憮然としていた馨悦の表情が和らいだ。「陛下の琴(キン)と合奏すれば調べも格別です」「ありがとう、哥哥」「至らぬ兄だと父親(フーチン)に叱られたよ、今後はお前を支えられるようもっと気を配る」西炎山で父王に付き添っていた小夭(ショウヨウ)が小月頂(ショウゲツチョウ)に戻った。父王が新天地になじめるか心配していたが、すっかり体調も回復し、店を開いて楽しそうに過ごしているという。話を聞いた太尊は大局を見極めることができる者が少ない中、全てを捨てて新たに始められる者はさらに少ないと感心しきりだった。瑲玹(ソウゲン)が紫金(シキン)宮へ戻った。知らせを聞いた馨悦は早速、兄からもらった簫を献上することにしたが、太尊と食事するため小月頂へ行ってしまったと知る。「今の私には贈り物を渡す機会すら与えられないのね…」馨悦は瑲玹の目的が孝行ではなく小夭だと知っていた。小月頂では塗山璟(トザンケイ)が小夭の編纂を手伝っていた。太尊に挨拶に来た瑲玹だったが、小夭の部屋から漏れ聞こえる楽しそうな笑い声が気になって仕方がない。そこで太尊は術を放ち、自分たちの周りに障壁を作った。「何を考えている?」「防風意映(ボウフウイエイ)は存命です」瑲玹は死んだと発表された防風意映が密かに清水鎮で暮らしていると明かしたが、祖父もすでに知っていた。「爺爺(イェイェ)、そんな軟弱な男に小夭を任せるおつもりで?」「彼は血なま臭い裏切りのあとでも高潔な心を持ち続けている それこそが真の心の強さだと思わぬか? お前が気に入らずとも構わぬ、肝心なのは小夭が好きかどうかだ」瑲玹は切ない胸の内を誰にも理解してもらえず、赤水豊隆を誘って酒を飲んだ。「陛下、何かあったのですか?」「医書の編纂が終われば小夭は塗山璟に嫁いでしまう、優柔不断な男など小夭に合わぬ」豊隆は優しすぎるゆえ塗山璟は兄に手を下せなかったとかばった。しかしその優しさのせいで小夭は深く傷つき、大病を患っている。「味方を傷つける優しさが何になる?軟弱で無能なだけだ お前がいなければ塗山氏は今頃、四大世家から外れている」「陛下、それは…」実は豊隆の功績も塗山璟の献策のおかげだったが、ふと父の諫言を思い出して豊隆は言葉を飲み込んだ。…陛下にお仕えする際は十分に言動を慎め…天下統一を果たした西炎王にとって清水鎮に駐屯して数百年になる反乱軍は頭痛の種だった。瑲玹は側近たちを集めて知恵を絞ったが、太尊は当代きっての名将・洪江と戦術の鬼才である相柳を殺すのは惜しいという。そこで瑲玹は最後にもう一度だけ説得してみようと提案した。すると豊隆が辰栄王族の末裔である父・辰栄熠が適任だと推挙する。その頃、塗山璟が珍しく小夭の仕事中に回春堂へやって来た。実は胡珍(コチン)から塗山瑱(トザンテン)が重病だと知らせがきたという。小夭は胡珍の薬でも治せないなら普通の医者でも無理だと気づき、自分が同行すると申し出た。苗莆(ビョウホ)は留守を任されたが、小夭が心配でたまらない。しかし小夭は護衛なら塗山璟の暗衛がいると安心させ、明日には戻ると約束した。防風意映は息子のために駆けつけてくれた小夭に心から感謝した。しかし塗山瑱の診察を始めた小夭の背後からそっと近づき、いきなり手刀で首を突いて眠らせてしまう。「なぜだ?!」塗山璟は驚いて小夭を助けようとしたが、意映は小夭に短刀を突きつけた。「瑱児は毒を盛られたの、西陵(セイリョウ)小姐を殺せば解毒薬がもらえる」その時、中原を追われたはずの兄・塗山篌(トザンコウ)が配下を連れて現れた。「お前は完全に罠にハマった、暗衛なら全て始末したぞ」塗山璟は自分を陥れるために我が子を利用した兄を軽蔑したが、塗山篌は歯牙にも掛けない。「父親のためだ、息子も喜んで手を貸すさ」すると塗山篌は一対一で公平に決闘したいと申し出た。塗山璟と塗山篌は場所を移し対峙した。「幼い頃から母はお前ばかりかばって私が何をしても認めなかった… 今日はどちらかが死ぬまで戦う、お前の母親もその結果を受け入れるしかないからな」こうして2人の対決が始まった。塗山篌は塗山璟を叩きのめし、自分より劣っていると認めるよう迫ったが、塗山璟は今の兄を軽蔑するという。これに激昂した塗山篌は止めの一撃を与えようと構えた。その時、いきなり背中から弓矢が突き刺さる。塗山篌は自ら弓矢を抜き取ったが、再び背後から射抜かれた。「意映…これは私がお前に贈った矢だ…」塗山篌が振り返ると意映がゆっくり歩いてきた。防風意映の面紗が風で吹き飛んだ。その下から現れたのは生気を使い果たして枯れた老婆の肌。「この顔もあなたから贈られたものよ」実は意映がこの罠で殺したかったのは塗山璟ではなく塗山篌だった。「族長、ごめんなさい、まただましてしまったわね 篌の配下は皆、始末した、西陵小姐も三時もすれば目覚めるはずよ 瑱児には文を残したわ、私たちの過ちを伝え、両親に代わって罪を償って欲しいと」すると塗山璟がふらふらと立ち上がった。防風意映は最後に自分を本当に愛していたのか塗山篌に尋ねた。「この期に及んで本気かどうか知ってどうする?」「ふん、本気でも遊びでも構わない、あなたは約束した、私と添い遂げるとね」すると意映は塗山篌に抱きつき、貫通していた矢尻を自分の胸に突き刺してしまう。「…私が選んだ男よ、裏切りは決して許さない」「塗山璟、また人にかばってもらったな…しかも私の妻に…」愛する人の口から″妻″と聞いた意映は涙を流し、2人を突き刺す弓矢をさらに深く押し込んだ。しかし塗山篌はわずかに残った霊力を使い、握りしめていた矢を背後に放ってしまう。ふいをつかれた塗山璟は弓矢が直撃、そのまま西河に落ちた。一方、小月頂では辰栄熠が叔父の説得に失敗したと報告していた。「帰順に同意せず、最後まで戦うと申しておりました」太尊は落胆したが、瑲玹は予想通りの結果だとあきらめて辰栄熠を下げる。すると入れ違いで苗莆が駆けつけた。実は小夭と塗山璟が清水鎮で襲われたという。罠を仕掛けたのは塗山篌で、塗山璟の暗衛を全て始末し、結局、防風意映が塗山篌と心中していた。「小姐は無事です、ただ族長が行方不明に…」小夭を迎えに行った瑲玹は一緒に現場検証している赤水豊隆たちのもとへ駆けつけた。塗山篌の配下と思われる亡骸は全員、今回のために訓練した死士と思われ、秘術で顔を消されている。その時、離戎昶(リジュウチョウ)が地面に残った霊気を発見、その場で何があったのか記憶をたどった。「ここで璟は怪我を負った…その時にはすでに五臓六腑をやられて危険な状況だった しかし塗山篌が矢を受け、形勢に変化が…」地面には塗山篌の霊血と塗山璟の心の臓の血があるという。「防風意映は西陵小姐を傷つけることなく息子と一緒に隠し部屋に寝かせた 初めから敵意はなかったのでしょう 2人を隠してから塗山篌を射て、璟を救った」「璟は?璟はどこなの?」小夭は思わず身を乗り出した。すると離戎昶が塗山璟の血をたどりながら歩き始める。「防風意映は式神を養う祭祀で体力は限界でした 塗山篌はわずかな隙を突いて死の直前に璟に攻撃を…璟は西河に落ちたようです」瑲玹は豊隆に水軍を使って塗山璟を探すよう命じたが、その時、小夭が崖から飛び込んでしまう。「私が行く、皆は塗山璟を探せ!」瑲玹は迷わず小夭を追って川に飛び込んだ。相柳は毛球(ケダマ)と空を飛びながら、西河で塗山璟を探している水軍を見かけた。その時、急に胸が痛み始め、小夭に何が起こったのか気づく。「なんという事だ…こんな事になるなら…塗山璟めっ!」一方、瑲玹は小夭を引き上げ、防風意映の小屋で休ませた。つづく( ๑≧ꇴ≦)えーっ!
2025.02.06
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偷偷藏不住 Hidden Love第11話江銘(ジャンミン)が化粧室から戻ると、桑稚(サンジー)が熱心にクレーンゲームで白くまのぬいぐるみを取ろうとしていた。そこで江銘も隣の台で挑戦、見事にぬいぐるみをゲットする。しかしちょうど桑稚もぬいぐるみを手に入れたところだった。「桑稚、これ…ぁ」「ちょうど1人1匹だね」寮に戻った桑稚と江銘。江銘は一緒に学食で夕食でもどうかと誘ったが、桑稚は部屋で食べるとつれない。その時、背後から偶然、桑稚のルームメイトたちがやってきた。寧薇(ニンウェイ)は桑稚の抱きついて驚かせると、大晦日に皆で出かけようと誘う。「でも絶対に人が多いよ?」「だって~あ、江銘も来ない?にぎやかな方が楽しいし」「いいよ、じゃあ寮に戻る」江銘は大晦日も桑稚と過ごせると期待したが、当日、桑稚は来なかった。大晦日、人混みが苦手で寒がりの桑稚は結局、独りで寮に残ることにした。寧薇は出かける直前まで説得したが、虞心(ユーシン)にしつこいとたしなめられてしまう。その時、着替えを済ませた汪汪(ワンワン)が現れた。汪汪はコンタクトを入れてメガネをはずし薄化粧、珍しくミニスカートを履いている。防寒のためパンツだった寧薇は自分も着替えると言い出したが、虞心は時間がないと急かした。「じゃ桑桑、行ってくる!お土産、買ってくるね!」「気をつけてね~!」 新年快楽!>ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ待ち合わせ場所で合流した江銘は汪汪のイメチェンにすぐ気づいた。「いいね!」江銘に褒められて嬉しい汪汪、しかし江銘は桑稚が来ないと知って落胆してしまう。実は上着のポケットに桑稚のために買ったプレゼントがあったが、江銘は気まずそうに紙袋を押し込んだ。桑稚は寮の部屋で夕飯を食べようとしていた。すると段嘉許(ドワンジアシュー)から着信が鳴る。📱<会社の食事会に家族を呼べるから来ないか?( ತ _ತ)<(誰が家族じゃボケ…)夕食ならデリバリー頼んだから、行かない📱<大晦日にデリバリー?人混みが嫌なら2人でどう?( ತ _ತ)<外に出たくないの段嘉許は桑稚の揺れる乙女心など知る由もなく、食事をおごってくれる約束だという。📱<店を予約しておく、早く着替えて…もう大学に着くぞ?段嘉許はまだ会社にいたが、嘘をついて腰の重い桑稚を誘い出した。〓第十一篇 ~心動~ これが情愛なら〓段嘉許に誘われ渋々、食事に出かけた桑稚。段嘉許は上司の助言通り病院でからかったことを謝罪した。「お詫びに今日は俺がおごるよ」「私が食事をごちそうするって約束だから」「どういう意味だ?これを最後にもう会わないと? はあ~孤独で気の毒なおじさんとは食事もしたくないのか~( ߹꒳ ߹ )」「嘉許哥?ちゃんと食べて、今日は口数が多いのね」「やっと小桑稚と食事ができたんだ、口数も増えるさ」2人は話題を変えて食事を楽しんだが、その時、運悪く同じ店に姜穎(ジャンイン)が現れた。姜穎は友人と一緒に入った店で偶然、楽しそうに食事をしている段嘉許を発見、矢も盾もたまらず段嘉許の席に押しかけた。「電話に出なさいよ!」「…言っただろう?もう連絡の必要はない」段嘉許の冷たい仕打ちに怒った姜穎はいきなり段嘉許の顔にコップの水を浴びせた。桑稚は呆然となったが、すかさず立ち上がって自分のコップの水を姜穎に浴びせてしまう。「何するの?!私が水をかけた理由が分かる?」「理由なんてどうでもいい、あなたが手を出すなら私がやり返す」すると激情に駆られた姜穎が今度はテーブルの皿をつかんでしまう。姜穎の目に余る行動にさすがの段嘉許も憤慨、皿を奪い取って床に投げ捨てた。「何のつもりだ?!」「その女は誰?!支払いが終わっても一生、私に借りがあるのよ!逃さないから!」そこへ騒ぎに気づいた店主が駆けつけ、姜穎たちを店から追い出した。桑稚は気が動転している段嘉許を連れ、2人分のコートを持って店を出た。「嘉許哥、あの人は誰?」「…父親の元貸主だ」桑稚は段嘉許にコートを着せてマフラーを巻いてから自分もコートに袖を通す。「彼女を見たことがある、入院中に家に荷物を取りに行った時よ あの時、彼女はあなたに会いに来たのね」しかし桑稚は父親の元貸主なら段嘉許には関係ないと励ました。「負けちゃだめ」「俺が…どうして負ける?」段嘉許の強がりに桑稚は少し切なくなったが、その時、段嘉許はようやく笑顔を見せた。「言い忘れていた、ありがとう、桑稚」すると夜空からちらちら雪が舞い落ちてきた。宜荷(イーホー)で雪が降るのは珍しく、前に降ったのは段嘉許が高校1年の頃だった。「私はすごく運がいいのね」「俺も桑稚と一緒に雪を見られるなんて幸運だ」そこで2人はそれぞれ手を合わせ、初雪に願い事をした。…嘉許哥に辛いことが起きませんように、彼のそばにいるのが私でありますように…桑稚がずっと幸せで健康でありますように、俺も同じく一方、桑稚の友人たちも初雪の願い事をしていた。すると汪汪は片想いしている江銘に思わず何を願ったのか聞いてしまう。「あ、無理に言わなくていいの」「構わないよ、俺の好きな人が願い事をしていたら、それが必ず叶うようにと…」「その人は幸せね」姜穎が路地裏で待ち伏せしていると段嘉許が帰って来た。「許して、2度としないから」「言ったはずだ、もう2度と連絡しない」すると下手に出ていた姜穎が豹変、激しく段嘉許を責め立てた。「支払いが終わったら連絡を断つ?あなたは私に借りがあるのよ?! あなたのパパが私のパパを殺したんでしょう?!」「賠償金は払った、父さんも相応の代償を払った、借りはない」段嘉許は入り口に立ちはだかる姜穎を押し避け、鍵を開けてビルに入った。しかし姜穎が激しくドアを叩いて怒号を響かせる。<段嘉許!あなたのママが約束したわ!自分たちが一生、私の面倒を見るって!…段嘉許が高校生の頃、父が姜穎の父親を車でひき殺した段嘉許は母と2人で姜家に謝罪に向かったが、許してもらえるはずもないすると母は玄関先で泣き崩れながら、裁判所が決めた賠償金を必ず完済し、残された家族の生活を自分と息子が最後まで面倒見ると誓った実は当時、段嘉許と姜穎は同じ高校のクラスメートクラスでは事情を知った同級生たちが段嘉許を殺人犯の息子と噂したが、それでも段嘉許は学校を休まなかった…新年を祝う花火があがった。音に気づいた段嘉許は屋上に出て写真を撮っていたが、その時、ちょうど桑稚からメッセージが届く。<祝嘉許哥新年快楽 天天開心すると桑稚のスマホに″哥哥2号″から返信が届いた。<おめでとう<今、花火を見てるの<🎆俺も見てる、きれいだね段嘉許の心を唯一、明るく照らしてくれる桑稚の存在。段嘉許はアドレスの桑稚のファイルを出し、名前を″只只(ジージー)″に変えることにした。▶︎保存しますか?「はい」「いいえ」その時、ふと自分の家庭環境や年齢のことが頭をよぎり、結局、桑稚に戻した。段嘉許が部屋に戻ると着信音が鳴った。確認してみるとチャットグループ525に銭飛(チェンフェイ)からメッセージが届いている。💬報告がある、俺、結婚する!しかし新年のせいか誰も返信しなかった。💬何だよ?皆もう寝たのか?無視かよ~😢そこで段嘉許は直接、銭飛に電話した。銭飛はひとしきりノロケたあと、段嘉許にも気になる子がいるか聞いた。すると段嘉許は一瞬、考えたあと、ふいに桑稚の姿が頭に浮かんで黙り込んでしまう。「今の沈黙は…いるんだな?誰だ?言えよ?!」「結婚するんだろ?早く寝ろ(ガチャ!」「おーい!誰か教えてくれー!」段嘉許は慌てて電話を切ったが、我ながら動揺していた。「俺は何を考えているんだ?相手は子供だぞ?」江銘はキャンパスで桑稚たちと遭遇した。「桑稚、年越し来なかったね、週末どこかへ出かけない?」「テストが近いからまた終わってから…」「じゃあ、テストが終わったら皆でどこか行こうよ」すると寧薇が新しい店がオープンしたことを思い出し、早速、夕食へ行こうと提案した。しかし桑稚は親戚に会いに行くからと断ってさっさと行ってしまう。実は桑稚は段嘉許のため防犯グッズを手に入れていた。段嘉許は会議を終えて携帯をチェックした。すると桑稚からメッセージがある。…渡したい物があるから会社へ行くね、忙しければ受付に預けておく…今どこ?段嘉許はすぐ返信したが、その時、思雲(スーユン)がまた姜穎が会社に押しかけてきたと報告した。「ビルに立ち入らないよう警備員に頼んであるわ」段嘉許は桑稚と姜穎がかち合うことを恐れた。そこで急いでロビーまで降りたが、ちょうど姜穎と警備員が押し問答している。「自由に入れません!」「私は彼の親友よ!」段嘉許は仕方なく裏口から外へ出ると、ちょうど桑稚を見つけた。焦った段嘉許は急いで桑稚を引っ張ってビルの影に隠れたが、つい口調がきつくなってしまう。「桑稚、突然、会社や家に来るな、来る前に連絡してくれ」「これを私に来ただけ、ドアカメラよ、もしもの時は警察に連絡できるし… 仕事に戻って、私は授業があるから」すると桑稚は帰ってしまう。仕事を終えて家に戻った段嘉許は桑稚がくれたドアカメラを早速、取り付けた。桑稚の気遣いに心が温まる段嘉許、まさか桑稚が自分のせいで悶々としているとも知らずに…。つづくΣ(꒪꒫꒪ )ジアシュ哥の過去がヘビー過ぎて引いた
2025.02.02
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