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2006.09.13
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カテゴリ: 最近読んだ本
「翼」 村山由佳 集英社文庫

父の自殺、学校での苛め、母には徹底的に拒まれて・・。
N.Y.大学の学生、篠崎真冬は心に深い傷を抱えて
生きてきた。恋人ラリーの幼い息子ティムも、実の母親から
虐待をうけて育った子供だった。
自分の居場所を求めて模索幸せをつかみかけたそのとき、
真冬にさらなる過酷な運命が襲いかかる。
傷ついた魂は再び羽ばたくことができるのか・・・。

人種差別、虐待、苛め、遺産相続をめぐるトラブルなど、


虐待を受けている子供というのは、虐待をうけることが
愛情だとおもっているから、ふつうに愛をもって接することに
違和感をしめす。
あたりまえが違うのか・・
それを治していくのには充分な時間と愛がいる。

ただこの重たい問題に対してどうしよう、っていうのは
まだなんといっていいのかわからない。
その時期がくるまでいろんなこと学んでおこう。

自分の心の中にこんな問題もあるんだぞって問題提起してくれた
だけでもよしとしようか。

もちろん読み始めたら最後まで引き込まれるから、おもしろいのは


自分の中のひっかかり
・p35ラリーは多くの意味でフェアな男だった。フェアでいながら、
 人の落ち度や欠点を糾弾することがない。
 誰とどんな激論を闘わせても、相手の最後の逃げ道をふさぐこと
 は決してしない。それが、自信のなさからくる態度ではなくむしろ


・p113彼の境遇への同情は、自分に余裕があるからできることなのかも
 しれないのだ。さらには、黒人なのだから差別されたはずだ、
 ここまでの道のりは大変だったはずだ、とステレオタイプの決めつけ
 をしてしまうこと、もしかしてそれさえも、無意識の中に潜んでいる
 一種の優越感なり差別意識なりの表れではないかと思うと、彼女は
 立ちすくんでしまう。何かを「はずだ」と考えるのは、それを
 当たり前だと考えるのと、ほとんど紙一重なのではないだろうか・・?

・p181「いいかね。どこで、誰の子として生まれたかなんてのは、
 たいした問題じゃない。どうでもいいこった。それより大事なのはな、
 その人間が、どこで生きていくことを選び、何者になろうとしているか
 なんじゃ。わかるか?」

・p390「そういえば昔、ラリーに言われたっけな。金や食べ物と違って
 愛情とか思いやりってのは、本人が充分にもらって満たされていない限り、
 誰かにわけてやりたいと思っても無理なんだそうだ」

・p443「覚えておきなさい、マフユ。目に見えるものが真実とは限らんのじゃよ。
 人々は、答えを自分の外に探そうとする。外側にあるものなら、目で見て
 安心できるからな。だが、惑わされちゃいけない。本物の答えは、いつも
 自分の中にある。目に見えないもの、手でさわれないもの、耳に聞こえないもの
 の中にこそ、真実が隠されているんじゃ。そういうものを信じて、つかんで
 放さずにいるのは難しい。が、不可能ではない」





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Last updated  2006.09.13 23:45:53
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