大石シュウの土佐日記

大石シュウの土佐日記

2006年09月09日
XML
カテゴリ: 政治
自民党の総裁選挙が行われています。
その中で、次期総理と目されている安部議員が、「道州制を3年をメドに道筋をつけたい。」と発言しました。
※道州制については2月13日の日記に書いています。

前々からこのブログでも書いている通り、
「地域のことは地域で」
という新たな理念からすれば、道州制の導入は決して悪いことではありません。
むしろ僕は活力ある地方を創造するためには必要なことだとさえ思っています。

しかし・・・・
3年後、といえばあまりにも時間がありません。

しかしそこには、「理念」や「哲学」はないままでしょう。

今の市町村合併でも同じですが、「道州制」というものは決して、「効率的に行政を運営する」ためだけに行うものではありません。
確かに行政のムダは見直すべき部分が沢山あります。
しかしそのためだけに、行政単位を変えるという大きな改革をするわけではありません。

今まで同じモノサシで運営してきた各地域が自主性を持ち、それぞれの地域ならではの豊かな暮らしを創造するために導入するべきもののはずです。

そうなればまだまだ現時点で不安なことが沢山あります。
例えば、

・自主運営していくにあたってそれを任していける人材、リーダーが地方にいるか
・自主運営していくには「住民自治」の意識が大事ですが、今それが地方にあるか
・何故「道州制か」という哲学・理念がしっかりと議論されているか
・責任の所在が明確になっているか


しかも、残念なことにこういった市町村合併にしても、道州制の議論にしても「国会」で行われています。
戦後日本の政治の仕組みは、「利益の再分配」だったため今の国会議員の中にも、中央とのパイプを盾に仕事をしてきた議員が多いはずです。
そのような議員が多い中で、本当の意味での「地域の自主運営」を進めれば進めるほど自分の仕事を減らす、つまりうまみがなくなってくるわけですから、結局は骨抜きな「道州制」でお茶を濁すような結果になる心配もしています。
既得権益を持った人たちからすれば、制度の策定も含めて短い期間で一気呵成に進めるとすれば、問題を突き詰められることもなく「うやむやなまま」制度を移行できるので、むしろ喜ばしいことなのではないでしょうか。

枠組みを変えただけで、世の中が劇的に変わるわけではありません。


最近の自民党のリーダーは、「愛国心」ということをしきりに言います。
教育基本法にも何が何でも記載したいようです。
しかしその一方で、地域や家庭の崩壊は推し進めています。

本来、自分の家族や地域を大切にする、つまり郷土愛、この延長線上に「愛国心」があるはずなのに今の議論はそこがすっぽりと抜け落ちています。
誰のための「愛国心」なのでしょうか。
誰のための「道州制」なのでしょうか。

理念・哲学なき制度改革は悪でしかありません。
次期総理になるべき政治家が、しっかりと考えてくれていることを望みます。

banner_02.gif
人気blogランキングへ
参加中です!!クリック宜しくお願いします!!





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006年09月09日 14時25分51秒
[政治] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: