今日は、誰もが一度は経験したことがある「許せない」という感情について、深掘りしていきたいと思います。
あなたにも、こんな経験ありませんか?
実は私も、30数年の人生で2つや3つ、そういった経験があります。
今回ご紹介するのは、臨床心理士として30年以上活躍されている杉山崇志さんの著書『いつまでも消えない怒りがなくなる 許す練習』の内容です。
この本を読んで、私自身、「許せない」という感情との付き合い方が大きく変わりました。
それでは、一緒に学んでいきましょう!
まず、あなたの「誰かを許せない経験」を思い出してみてください。
その経験って、なかなか頭から離れないことじゃないですか?
「あんな奴のことなんか思い出したくないのに、どうしても思い出してしまう」 「今それ考えても仕方ないのに...他にやるべきことがあるのに...」
こんな風に、思い出したくないのに余計考えてしまうこと、ありますよね。私もしょっちゅうあります。
実はこれ、心理学では**「ルミネーション」**と呼ばれている状態なんです。
この状態になると:
と言われています。
こうなると、その嫌なことが世界の全てに見えてしまう危険な状態です。
「許せない」という感情によるストレスは、身も心も削られてしまうので、いいことは一つもありません。決してこれに囚われてはいけないんです。
ここで重要な質問です。
なぜ私たちは、誰かを許せないと感じてしまうのでしょうか?
結論から言ってしまうと、これは 社会の中で生きていて、人間の脳の仕組みとしてそう作られているからなんです。
ちょっと具体例で説明しますね。
池で泳いでいる鯉を思い浮かべてみましょう。
鯉に餌を与えると、一斉に餌を食べ出しますよね。でも餌がなくなると、何事もなかったかのようにまた泳ぎ出します。
餌を食べられたことを根に持ったり、許せなくて攻撃している鯉なんて1匹もいないんです。
これが人間だったら、必ず「許せない」という感情が起こり、揉めていると思います。
でもこれは、鯉が潔い性格というわけではないんです。
鯉は社会を作っていないため、脳の働き自体が人間と違うんです。
人の脳は、社会で生き抜くために様々なルールや規則などを忘れないように記憶する必要があります。
また、私たちの社会は、みんなで助け合うというシンプルなものではなく、 敵がいて味方がいて、それを記憶するように進化したんです。
これが判別できないと、生き残れません。
一方、鯉の場合、もちろん鯉として生きる上で必要なことは記憶しています。しかし、池の中で生活していても、そこに「社会」というものはなく、それぞれが1匹の自立した鯉としての命を全うしているだけなんです。
従って、鯉同士の敵味方の関係や勝ち負けの区別を考えても、意味自体がないんです。
つまり、餌を取られたと意識することなく、それを根に持つといった「覚えること」自体が不要なのでしないんです。
人間は社会を形成し、その中で生きるために覚えることが多いんです。
だからこそ、 許せない相手や嫉妬、恨みを全て頭の中に溜め込んでいるんです。
つまり、許せない理由は 人間の宿命なんですよ。
まず「許せないのは人間だから当たり前」。これを自覚しましょう。
ここで疑問が生まれます。
「許せない」という感情には、先ほど説明したようにデメリットがたくさんあるのに、なぜ存在するんでしょう?
実は、 人の心には全く無駄なことなんてありません。
あらゆる感情は、私たちが幸せになるために必要だから存在しているんです。
だから「許せない」という思いも、無駄なことではないんです。
では、何のためにこの「許す・許さない」という感情が存在するのか?
結論から言うと、 許すこととは、本当に大切な何かを見つけることができるんです。
あなたが「許せない」時のことを思い出してみてください。
それは例えば:
こういった時ではないでしょうか。
人はそもそも、本当に大切にしている部分に気づくことが苦手です。
というのも、人はまず「許す・許さない」の前に、怒りに飲み込まれたり、怯えに支配されます。
何か嫌なことをされたら「この野郎、ふざけるな!」こうやって怒りが最初に来ますよね。
すると、その後に「許せない」という感情になるため、この「許す・許さない」という感情は何なのか、ということを改めて考えることもしないので、気づくことができないんです。
人は、自分らしく自分自身の人生を生きたいという思いを邪魔された時に、「許せない」という感情になるんです。
ですので、あなたの過去の「許せないこと」、それはあなたにとって何なのか、一度ゆっくりと考えてみてください。
ついに本題です。ここからは具体的に、許すためにはどうしたらいいのかを説明していきます。
冒頭でも話しましたが、その方法は:
この3つです。
感謝をすることは、 自分を大切にしてくれる誰かの存在を実感していることなんです。
これが本当に効果があって、その理由があります。
人間は原始時代から「馬の脳」と呼ばれるリスクをモニタリングしている脳があり、もしリスクを感じたら心が痛いと感じるようになっています。
これは、社会から排除されたら生きていけないために備わった機能で、社会的価値を疑わせる劣等感に対して敏感に痛みを感じます。
この心の痛みを和らげるのが、誰かから好意を向けてもらうことなんです。
感謝できる相手がいるということは、誰かの好意を実感している。言い換えれば、 自分には味方がいると感じられるんです。
あなたも、味方がいるってだけで安心しますよね。
あなたの心の中に感謝する人が多ければ多いほど、あなたが「許せない」という感情から離れて生きることができるんです。
つまり、日頃から周りの人に感謝している人は、トラブルが少ないのは「許す習慣」があるからなんです。
これは、誰かに「許さない」と思われている時にも有効です。
例えば、あなたが上司から理不尽なことを言われたとします。
そんな時はこう言ってみましょう。
「私の認識不足でした。ご指導ありがとうございます」
これは、あなたが本当にその相手を感謝しなくてもいいんです。
あなたが相手へ感謝の態度を示すことで、理不尽な相手の怒りを鎮めて、あなたへの「許せない」という感情を和らげてくれるんです。
そうすれば、「許せない」から起こる自尊心の奪い合いバトルから抜け出すことができるんです。
どうですか?これ結構使えそうですよね。
ただ、やはり感謝にも限界があって、それは モラルがない理不尽な相手に関しては、感謝では対応できません。
パワハラやセクハラ、もうモラルが欠如した相手とは、巻き込まれてしまうこと自体が負けです。
この場合は「逃げるが勝ち」一択で、関わらない工夫をするようにしましょう。
あなたも、怒りから相手を「許せない」という思いに囚われることがあるかと思います。
しかし、その「許せない」という思いに囚われている状態は、気分も落ち、心もすり減り、デメリットしかありません。
そんなことを考える暇があるなら、 あなたがしたいこと、本来の目標や人生で大切にしていることに集中した方が、よっぽどいいですよね。
つまり、「許せない」と考えることは損失である。
こうやって損得を広い視野で合理的に考えることができるようになれば、あなたは「許せる習慣」を身につけられるんです。
今後、何か「許せない」と思った時は、あなたの強い目標を考え直してみてください。
そうすれば、「許せない」と考えることがもったいないことに気づくことができます。
これは、私も聞いたことがなかったので、とても面白い考え方でした。
自尊心が高いと、素直になって周りの人に「ありがとう」とか「お世話になった」「迷惑をかけた」とは思うことができません。
ですが、 自尊心を低くすると、人を敬うことに抵抗がなくなります。
すると、相手に感謝もしやすくなり、あなたの心の中に尊敬できる、感謝できる人を増やすことができるんです。
ここでポイントなのが、 自尊心と自信は違います。そして自己肯定感も違います。
ですので、自尊心を例え低く設定しても、自信がなくなったり惨めな思いを抱えるわけではありません。
自尊心をあえて低くして、あなたの社会的価値をあなたの中だけで低く設定しても、「自分にはこれができる」と自信を持っていていいんです。
ここからは私の意見ですが、YouTuberでも芸能人でも経営者でも、自尊心が高くて感謝の気持ちを持っていない人は、誰かと裁判になったり不祥事を起こしたり、そういった問題が結構多いんです。
これも「誰かを許せない」という感情が原因で起こっているのかもしれません。
例え、あなたがあなた自身の社会的価値を低くしても、周りからの評価は全く変わらないんです。
そして、もっと価値の高い人物になろうと努力することができます。
言われてみると、有名な人の中でも本当に超一流の人って、自尊心が低く、誰かに怒り散らかしたりしないっていう人多いですよね。
この「自尊心をあえて低くする」というのは、私も初耳だったので、とても勉強になりました。
今回の内容をまとめると:
過去にどうしても許せない経験があるというあなた、この本を読んでみることをおすすめします。
最後に、素敵な言葉を贈ります。
「自分自身を扱う際には頭を用いなさい。ただし他人を扱う際には心を用いなさい」
嫌な奴がいない生活、最高ですよね。
でも、完全にそれを実現するのは難しいかもしれません。
だからこそ、「許す技術」を身につけることで、あなたの人生はもっと楽に、もっと豊かになるんです。
今日からできることは、まず「許せない」と感じた時に、一呼吸置いて、この3つの方法を思い出してみてください。
あなたの人生が、少しでも軽やかになりますように。
【今回紹介した本】『いつまでも消えない怒りがなくなる 許す練習』杉山崇志 著
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それでは、また次回の記事でお会いしましょう。
とっすぃ
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