達人のひとりごと(JKLab)

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2012.03.18
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 前回述べたように、2段差動増幅として、その後にカソードフォロワーのドライブ段を置き、出力管のグリッドがプラスになる領域まで強力にドライブする。出力段は3極管接続にした6CA7のパラレルPPということで、全体の構成は図のようになった。

 少し補足が必要だろう。2段差動増幅であれば、カソードの共通抵抗は普通の抵抗としても位相反転の平衡度は問題ないはずである。2段目で平衡度が大きく改善されるからだ。しかし、次の2つの理由から、初段のカソード側には定電流回路を入れてある。1つは、歪み打ち消しを行うために2段目の差動増幅の共通抵抗をわざと小さくする必要があるため、もう1つは、初段管には選別が必要なため、選別に漏れた球を有効に活用するためである。定電流回路は2つのユニットを並列にしている。
 差動増幅段のGainはあまり高くする必要がないので、12AU7の2段増幅とした。NFBも少量で、残留雑音を減らすにはGainが小さい方が好都合だからである。これによって高域特性もよくなった。その後のカソードフォロワー段は、最初、前段と同じ12AU7を1本ずつと考えたのだが、やってみるとグリッド電流がかなり流れて歪みが大きくなるため、結局5687を1本ずつということになった。細かいところは追々詳しく説明していこうと思う。





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最終更新日  2012.03.18 18:32:04
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