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2024年10月11日
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カテゴリ: クラシック



 1階右方

 モーツァルト:交響曲第32番ト長調 K.318
        ピアノ協奏曲第27番変ロ長調 K.595
 <独奏アンコール>
 シューベルト:即興曲 D.899-3

 J.ハイドン:交響曲第101番ニ長調 「時計」
 <アンコール>
 モーツァルト:セレナード第7番ニ長調 K.250


 NHK交響楽団
 指揮:広上淳一

 2週間ぶりくらいに聞きに行ったわけです。2週前は新日。なんていうかね、こちらの都合もあるんだけれど、なんかオケ以外に聞くもんがあんまなくてですね。
 だからってN響なの、って話なんですが、まぁ、安いチケットが出たので。そういう選び方もどうよって話ではありますが。今月はブロムシュテットが来るのですが、いろいろ予定が重なってて、あんまり行けないんですよね。今回はオーチャード定期にも出てくれないし。そんな中、月初めに広上淳一と組んで幾つかコンサートをやると。いや、独奏が小山実稚恵。そういや最近はオーチャードでのリサイタルシリーズも終わってしまって、あまり聞く機会もないし、久々に聞こうかなと。安かったし。

 かつしかシンフォニーヒルズも久々です。改めて見ると、バブリーな感じが漂いますよね、このホール。出来たのは1992年らしく、つまり、丁度バブル末期にブイブイ言いながら建ててたホールの一つってところでしょう。中のシャンデリアもそうだし、ホールの内装は他とも一脈通ずるような感じ。既視感があります。例えばティアラこうとうなんかもこういう系統だったなと。フィリアホールもそうかな。浜離宮もか。雰囲気似てるんですよね。ただ、このホール、なにしろ葛飾区青砥駅から10分くらいの住宅街の真ん中に突然現れるという不思議な立地。元は葛飾区役所の場所だったらしいです。まぁ、葛飾区ってのもちょっと領域がイメージしにくいところですが。世田谷区もあれで実はイメージしにくくて、区役所は上町にあるんですよね。知らん人はどこそれ?ってなるでしょうけど。三軒茶屋でもなく、二子玉川でもなく、成城学園前でもなく、つまり田園都市線でも小田急線でもついでに言うと京王線でもない。上町。世田谷線沿線。ま、そんなことはどうでもいい。1500人も入らない、むしろ1000人級のイメージに近いホールでしょうか。
 主催はまぁホール側ということのようで、タイトルは「N響ベストクラシック」ってなってますが、まぁ、あくまでかつしかシンフォニーヒルズの公演。それかあらぬか、かなりお客が少ない。なにしろ1階にいたので上は分かりませんが、1階はいいとこ5割の入り、多分それ以下。前の方はそこそこ入ってましたが、後ろの方はガラガラな感じ。ただ、なんか客が少なくてなぁ.....という悲壮感は無くて。のんびりした感じですかね。こういうのも悪くない。というかただでさえ小さいホールなので、なんというか、贅沢ですね。その割にバブル期のホールなので、それほど窮屈でもないし。あまり音響は、こう、素晴らしいというわけではない、ってところですかね。ちょっと定在波出てる感じはありますが、まぁ、それ言ったら国際フォーラムのホールCだって盛大に出てますからね。目くじら立てるもんじゃないかな。

 前半はモーツァルト。32番って、単一楽章の、交響曲というよりはシンフォニア、つまり序曲の類に近いような曲。まぁ、幕開けには丁度いい感じ。
 そうねぇ.................まぁ、良かったんじゃないかとは思います。ただ、なんというか、音が硬い。これはこの後の協奏曲でも感じたのですが、オケの音が硬い。編成は一所懸命見てないけど、第1ヴァイオリンが5プルト10本はあって、コントラバスが4本くらいだったので、このホールの大きさを考えると、そんなに頑張らなくてもいい筈。実際、よくある力入れて突っ張らかってるような演奏ではなかったと思います。ただ、硬い。むしろ本来の意味では固い、の方か。コンサートマスターは篠崎史紀。正直、私はこの人はあまり好きではないのだけれど、ただ、そういうことではないのだと思います。なんだろうな、この固さは。

 続いては、小山実稚恵の独奏でモーツァルト最後の協奏曲、なのですが.........うん、やっぱりオケの音が固いなぁ。ピアノは良かったですけどね。アンコールにシューベルトの即興曲だったのですが、演奏はまぁいいんだけど、途中で盛大にミスをやらかして迷子に........まぁ、時々ですけど、あるんですよね、小山実稚恵。ミスタッチなんていうものではなくてフレーズが違ってるとか、違う和声進行しちゃってなんか知らないとこ通って本来の経路に戻る、みたいな。凄いなと思うのは、間違え方がそういう意味で良くも悪くも音楽的というか..........まぁ、御愛嬌。

 で、後半はハイドンの「時計」。そういや、この間も新日でハイドン聞いたのですが......
 うーん....................なんというか、ハイドンって、難しいよね..........


 これ、私が正しいかどうか、もうさっぱりわからないんですけどね。この日のハイドンは、なんというか、ベートーヴェンみたいに響いたのですよ。確かに、ザロモン・セットの時代というのは、もうベートーヴェンが世に出つつある頃なので、時代的にベートーヴェンみたいに響いてもおかしくない、という考え方はひょっとするとあるのかも知れない。でも、やっぱりハイドンとベートーヴェンの間には大きな隔たりがあると思うんですよね。それは、ハイドンが古くてベートーヴェンが新しい、というよりは、様式感の違いみたいなものだと思うのです。やっぱり様式的には、ハイドンはモーツァルトなんかと同じ、後付けで言えば「古典派」と呼ばれる類のスタイルで、構成と同様に響き方も楽器の使い方や語法も「古典派」なのだろうなと。
 この間佐渡裕で新日聞いてた時は思い出さなかったのですが、ブリュッヘンが以前新日でハイドンを集中的に振るという企画をやったことがあって、その時の演奏は最近一部はCDにもなって出たのですが、正直新日は兎も角として、ブリュッヘンのアプローチはなるほどと思わせるものでした。なるほど、ハイドンってこういうものか、という感じで。演奏は、まぁ、新日なんだけどね。ただ、時期的にはアルミンク時代なので、今の新日よりはずっと...........ゲフンゲフン
 で、ブリュッヘンは同時期にベートーヴェンも新日でやって、これも録音が残ってるわけですが、同じブリュッヘンで聞いてもはっきり違うんですよね。近くにいるし、何処かで繋がっているけど、違う。
 で、この日の広上指揮のN響のハイドンは、何処かベートーヴェンに寄ってる気がするんです。フレーズの取り方とか、管楽器の扱いとか。そう、例えば、ハイドンって、やっぱり弦五部がオーケストラの主力なんですよ。時にはコントラバスを通奏低音的に扱ったりするのだけれど、ただ、管楽器は彩りであって、主題を支える役ではない、といった。ベートーヴェンは、でも、管楽器をもっと主題に使ったりする。いや、使う使わないならどっちも使うけれど、弦五部と対等くらいの勢いだったりする。そういうところが、微妙にバグってる感じなんですよね。

 そういう意味では、うっかりすると、モーツァルトの方がハイドンよりもベートーヴェンに近かったりするのかも知れません。別にハイドンは古い、とかいうことではなくて。ただ、この日聞いていて思ったのは、やっぱりハイドンは難しいのだな、少なくとも日本のオケには、ということ。いや、実際、アンコールのモーツァルトのセレナードを聞いて、特にそう思ったのですね。





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最終更新日  2024年10月11日 02時17分29秒
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