2005/12/22
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カテゴリ: 北アメリカ産
エンジェル・ブレッシングと呼ばれる
アメリカはアーカンソー州産の水晶があります。

羽毛のような、あるいはあたかも天使が息を吹きかけたような、
繊細な印象の白い濁りを持つ水晶で、
普通の形状の結晶と、先端が無数の細い結晶に分かれて、
まるで「剣山」のようになっている2つのタイプがあります。

この 白い濁りは、チタンガスであると言われていますが
ガスが内包されるというのは変だし、


しかし、確かめる術もなく、他に資料もなかったので、
「チタンガスなんだって」というところで
「?」マークを残したまま、足踏みせざるを得ませんでした。

ところが!
このたび池袋のショーで新たな手がかりを得たので、
ご紹介します。
まずは、 すでに登場しているのと同じ石 ですが、写真を。



写真は、後者の「剣山」タイプの結晶です。
普通の形状のタイプでは、比較的白い濁りが淡めであるのに対し、
剣山タイプでは、濁りが濃いめであること、

「チタンガスが濃くなると、剣山のような結晶になるのだろう」
……と、考えていました。
熱水の中で成長する水晶に、ガスが濃いというのも変だとは思っていました。

ところが。
今回のショーで、まったく透明なのに、先端が剣山状になった水晶を発見。

剣山状になったのは偶然ではなく、
しかも、エンジェル・ブレッシングを見て想像したように
「チタンガス」によるものではないことがわかります。

今回見つけた水晶もアーカンソー産でしたが、
エンジェル・ブレッシングの特徴である白い濁りはまったくありません。

この「剣山」は何故……? と聞いてみると、
水晶の先端が、何か軟らかい層に刺さる感じになって、
このような形状になったのだろうということでした。
実際に透明・剣山状の水晶を採掘されたのだそうですから、
これは確かな情報です。

この新たな情報に驚き、
「エンジェル・ブレッシングと言われている水晶があって……」
と説明し、写真の石の実物を実際見ていただいたところ、
「この石なら知ってる」
そして、教えていただいたのが、
この白い濁りが「アラゴナイト」であるという、新しい情報です。

「Gaseous Aragonite」は、
アラゴナイトがガスになって入っているのではなく、
アラゴナイトがガス状に内包されているという意味です。

スミソニアン博物館の人に見てもらったのだということですから、
かなり、信憑性が高いのではないでしょうか。
チタンがガスになって入っているよりも、あり得そうです。
まあ、アラゴナイトが、ガス状に見えるくらい細く細かくなるのかと考えると不思議ですが。

それよりも、アラゴナイト説が正しいとしたら、
どうしてチタンガス……なんて話になったのでしょう?
綴りは全く似ていないんですけど。

違う情報をお持ちの方がおられましたら、
ぜひ教えて下さい!





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Last updated  2007/04/23 11:13:53 AM
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フォレスト@ Re:”メタ”からアゼツを考える。(09/28) アゼツライトは水晶にもならないただの石…
スターブラリー@ Re:名前を使う、意味を使う(10/08) この写真に掲載されている水晶は、販売予…
spiranthes@ Re:Vサイン!(11/15) 55度24分のベローダ(Belowda)式双晶かもし…
販売者@ Re:分りやすいです。(09/30) スーパーセブンが、過去くず石だったとい…
通さん@ Re[4]:深紅であるはずの石(12/10) わ!わ!こちらにお返事をありがとうござ…

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