2008/02/08
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カテゴリ: ブラジル産
いんくるーじょん2


最初は
「ちょっと見せてください……」
だったものが、顔見知りになるにつれて
「何か、新しい石入ってますか~?」
「遊びに来ましたー」
になり、さらにはお店の人から
「この石なんだと思う?」
とか、

なんて話も出始めます。
もちろん、本職である石屋さんの方が詳しいんですが、
最近出始めた石とか、パワーストーン分野の名前だったりすると、
たまに買う側の方が情報が早い場合があるのです。

今回の石は、石屋さんとのそんな話の中で、
『どうするか』と思わず額をつきあわせて話し込んでしまった石。
(時期的にはかなり以前になります)

「これ、カコクセナイトと言うことで入ってきたんですけど」
と石屋さん
「……カコクセナイトじゃないと思いますけど」
と私。

石の入荷ルートは、お店によって、石によって実にさまざまなようで、
中には掘っている現地で使われている
「現地名」のまま入荷してくることも多いようなのです。
「こういう、いろいろ入ってるのは、よくスーパーセブンとして売られてますけど」
と私。

「やめといた方がいいと思います」
なぜならば、今回の石はブラジルのどこかという産地が不明だから。
内包物がスーパーセブンの七つの条件のどのあたりまで満たしているかも不明。

スーパーセブンであれば欲しい人も多いだろうし、売れるかもしれないけど、
不確かなものを勝手に名前をつけて売るわけにはいかないだろう。
その場での話はそういうことになりました。
「カコクセナイトでもなくてスーパーセブンでもないとすると、どうしよう」
「……インクルージョン・クォーツでどうでしょう。
内包物(インクルージョン)が入っていることは確かだし……」

結局この水晶は、インクルージョン・クォーツということになりました。
私は、この判断に敬意を表します。
石屋さんの中には、仕入れ先の名前をそのままで売るところもあります。
それが多分一番簡単で、安全なやり方でしょう。
この場合は「カコクセナイト」として入ってきたのだから、
「カコクセナイト」として売る。そういうことになります。

しかし、ふつうこの手の石で「カコクセナイト」と通称されるのは、
金色の針状結晶が密集して入っているタイプなので、
カコクセナイトという通称で呼ぶにも疑問が残ります。

仕入れ先はカコクセナイトと呼んでいたけれど、
それも違うんじゃないかと疑問を持ち、
いかにも売れそうな「スーパーセブン」に走らず、
無難と言えば無難ですが、
ある意味正しい「インクルージョン・クォーツ」を選んだ。
すべてがすべて安全パイな名称にされてしまうのも困りますが、
明らかに違うだろう、売れる名前に変えているだろうという
売り方をされている石をあちこちで見ていると、
石によっては、そうやって独自に考えたあげくに
間違えてしまう可能性があったとしても、
言われたままを疑いもせずに右から左……というよりはずっと好感が持てます。








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Last updated  2008/02/08 11:03:40 PM
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フォレスト@ Re:”メタ”からアゼツを考える。(09/28) アゼツライトは水晶にもならないただの石…
スターブラリー@ Re:名前を使う、意味を使う(10/08) この写真に掲載されている水晶は、販売予…
spiranthes@ Re:Vサイン!(11/15) 55度24分のベローダ(Belowda)式双晶かもし…
販売者@ Re:分りやすいです。(09/30) スーパーセブンが、過去くず石だったとい…
通さん@ Re[4]:深紅であるはずの石(12/10) わ!わ!こちらにお返事をありがとうござ…

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