2008/09/14
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カテゴリ: 北アメリカ産
anndara 1


と私を知る石好きさんに怪訝な顔をさせた(らしい)アンダラです。
自他共に認める「パワーわからん人」の私が、見た目と触感のみで感じたところでは、先日書いたように手触り・温度・重さは水晶(石英)よりもガラス。

似た形の最強引っかけ要員の水晶(石英)のかけらと比べると、割れ方がなめらか、つやつやであるように思えますが、ガラスでもそのようなものがあり、逆にアンダラでもごつごつ割れているものを見たことがあるので、これはこのピースが、たまたまこのように割れたということでしょう。
一カ所気泡によると思われるような穴があり、これも水晶(石英)ではないことを裏付けています。

実は、今回の参加型実験企画でアンダラをネタに取り上げ、名前候補の中にアネラクリスタルを入れたところ、アネラクリスタルについてのメッセージを続けて複数の方からいただきました。
たまたま、アネラ・クリスタルには問題(?)が持ち上がっており、そのためであると思われます。本来なら直接お返事すべきところですが、もしかしたら、今後同じような思いでメッセージをくださる方もいらっしゃるかもしれませんので、今回、個人的意見を書かせていただきたいと思います。
なにぶんにも、今回、企画としてアンダラやアネラの名前を上げはしましたが、私個人はアンダラを買うにもその説明ではなく、手元の人工ガラスと比べてみたいという、ある意味失礼な興味で手にしたので、ちょっと素っ気ない言い方になってしまう点はご容赦ください。

アネラ・クリスタルとは、見た目アンダラそっくりの、アクアマリンのような淡い水色のガラス状の石です。2008年1月、(アンダラクリスタルの発見者)ネリー氏がヒンズー人に寄贈したアンダラ(シエラネバダ産)が「爆発」するという出来事があり、これを母胎にして生まれたのがアネラクリスタルである……というのが、最初の情報でした(と、記憶しています)。


アネラクリスタルにはアンダラの発見者ネリー氏は関わっていない、アネラクリスタルは爆発したアンダラのかけらではない……という情報が出たかと思えば、ネリー氏がアンダラとアネラはいとこだと言っている……という情報も。

私がとりあえず頭の中を整理したところでは、アネラクリスタルは爆発したアンダラではない。アンダラとは「いとこ」ということだが、では何かというといまいち不明……というところでしょうか。

……で、いただいたメッセージおよび、いくつかのブログを拝見したかぎりでは、販売サイドの説明が根拠だったのに、その根拠が一気に揺らいだことで、返品すべきか否か? 産地や正体が不明なものを売るのは違法ではないのか? 店の対応はこれでいいのか? アンダラは? ……など、かなり疑問や不安を抱えておられるようす。

もちろん、返品するもしないもそれは個人の判断です。
私はそれに対して何を言いませんし、言う権利もありません。
逆の立場だったら言って欲しくありません。

「違法では?」という点については、一般的に考えるなら変だと思います。ですが「違法」という厳密な言葉のもとで判断を……ということなら、それ相応の機関の判断を仰ぐのが適切であるとしか言えません。

「お店の対応に納得がいかない」……これについてもショップ側と納得がいくまで(冷静に)話し合いをされることをおすすめします。
参考までに、私自身が見聞きしたケースでは、お店で販売された石が名前が違っていて返品受付……という場合は、間違っていたその石のみが対象でした。

アネラクリスタルの情報が間違いならアンダラも不安で返品したい……という方もいらっしゃるでしょうが、たとえば、スーパーマーケットで牛肉に産地偽装があった。となると豚肉も不安だから返品したい……という話として考えると、それはちょっと。
やはり問題が商品のみ……というのが妥当ではないでしょうか。


産地が違っていた、石の種類が違っていたというのは、間違いです。そのままでいいはずがありません。販売側として訂正し、対処する義務があると思います。
ただ……石は、ともすると個人の主観と深く結びついているので、商品の情報違い→返品という対応にも主観が入り込んでこじれてしまう可能性もあるかと思いますので、ここは努めて冷静に、客観的に……。
たとえばのお話ですが、二つのお店が同じ石を売っていたとして、A店は店員の対応が親切だからいい石、B店は店員の態度が悪いから、あそこの石は偽物だ……というのは変ですよね。

今回この問題が持ち上がったことで、石の産地、この石が本当にその石なのか……という点について、改めて考えた方もおられたことでしょう。
説明を信じて買ったのに、それが覆ったときの不安な感じ……。


ロシレムはウラルの「ブルーエンジェル」である、アゼツライトはノースカロライナとバーモントと南インドのサチャロカである。そういう話は出てきますが、ではそれはどこだ……となった場合、実はよくわからない。
ノースカロライナ州と言っても広いし、南インドでサチャロカがどこだかわからない。アンダラに至っては未だに天然説・人工説がある。アンダラもアゼツライトも、最初は「限られた量しか採れなかった(もう採れない)希少な石」というふれこみだったと記憶していますが、その後新しいタイプが続々と……アネラばかりがわからないわけではないと思います。

これがほかの石だと、鉱物標本としても流通するので、そちらの方面から調べて、たとえば確かに水晶らしい、海外サイトで同じ産地のラベルで特徴が似通った石が出ているから、産地としても間違いではないらしい……などと確認し、ミネラルショーでちゃっかりゲットできたりします。

私は、隙間系石好きとして、説明でその石に興味を持ったとしても、買うか買わないかの段階になると、「そういう説明がついている石だから」ではなくて、石の形や内包物やそういったものが占める割合が大きいので、自分が調べた結果に納得できれば、売っている店や売られ方は問題にしません。

ただ、ヒーラーが名前を付けた石では、違う方面からの確認が難しいです。
スーパーセブンやボージーストーン、ロシアンレムリアンくらいまでは、なんとか鉱物標本としても見かけることがありましたが、アゼツライトやアンダラは、名付け親のヒーラーやその関係者が流通も一手に握っていて、鉱物標本として売られた場合、どのような表示になるか……というような確認もとれません。

石を買う場合、自分が価値を置くポイントはどこなのか、そのポイントや値段と石そのもののバランスは納得できているのか……、そのような点について自分に問いかけ、自分で答えを出さなければならないと思います。
自分の価値基準に問いかけるのですから、自分でなければ最終決断できないはずです。

アゼツやアンダラの場合、私がポイントを置く産地や石の情報についてが不鮮明、値段については財布の中身と相容れない……ということで、「買わない」という選択をしてきました。
今回企画に登場しているのは、値段の点が何とかクリアされたからです。(アゼツに至っては320円でしたから……汗)

相場について気にされている人がおられましたが、これまで何回か述べてきたように石の相場は一概に言えません。石一つ一つの条件も違えば、店や流通経路によっても大きく違います。石そのものとは関係ない店の必要経費で差が出る場合も多いです。
同じ店に同じ産地・種類の石が入荷しても、そのときの為替相場や産地の政治情勢で変動したりもします。
慣れと勘と自分の希望で判断するしかありません。

最後にある意味ショックな写真をもう一枚。

andara2

撮り方を変えた、同じアンダラクリスタルです。
撮り方ひとつで、こんなに見た目大変化するんだから、自分で納得できないと買えない!
写真を撮ることで、そんな考えが身に染みついたのかも……。






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Last updated  2008/09/15 11:39:13 AM
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フォレスト@ Re:”メタ”からアゼツを考える。(09/28) アゼツライトは水晶にもならないただの石…
スターブラリー@ Re:名前を使う、意味を使う(10/08) この写真に掲載されている水晶は、販売予…
spiranthes@ Re:Vサイン!(11/15) 55度24分のベローダ(Belowda)式双晶かもし…
販売者@ Re:分りやすいです。(09/30) スーパーセブンが、過去くず石だったとい…
通さん@ Re[4]:深紅であるはずの石(12/10) わ!わ!こちらにお返事をありがとうござ…

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