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2021年01月29日

全固体電池とは?@


今日は、測定でいろいろトラブルがあってネタがないので、全固体電池について説明しようと思います。

ます、用語ですが、全固体電池とか固体電池とか、英語だと、Solid state batteryなどと表記したりしますが、
この名称に含まれる固体とか、Solidとかが、何かというと、液体ではないもの位を指していて、明確な定義みたいなものは無いと思います。

例えば、セラミック、ガラス、柔らかい無機の硫化物材料等、ポリマー、ゲルポリマーはもちろんの事、固体と液体のハイブリッドなども固体電池とされる事もあります。様々な、先生方は、「無機材料じゃ無いと全固体電池では無い」と言う方もいますし、多くの液をポリマーに含侵していても液漏れもしないので固体と考えられる、というケースもあり、広めに捉えていると思います。

種類の大枠としては、無機材料系では、酸化物材料、硫化物系があり、ポリマー系では、液を全く含まない真性ポリマーとゲルポリマーが大枠ではあると思います。日本で様々な新聞記事で将来有望、期待の未来の技術だと謳われているのは、硫化物系材料の電池でして、EVに乗せようとトヨタはじめ産学官が一緒になって取り組んでいます。下記リンクは、NEDOのプロジェクト、SOLID-EVプロジェクトです。この電池のポテンシャルについて説明しています。
https://www.libtec.or.jp/consignment-business/2nd-term/

酸化物系の固体電池だと、電子部品のセラミックコンデンサーの様な形状の物が製品化されはじめてきました。これは、展示会で発表している物を含めると、村田製作所、TDK、FDK、太陽誘電、オハラとSii等が開発しているようです。TDKの固体電池はネット上(Digikey)で今は不明ですが市販されていましたので、手に入るようになってきました。一方で、100μAhの容量ですので、単三電池が2Ah位と考えるとその1/20000位の容量しかなく、電子部品のようなイメージですね。少し大きめのセラミック系電池では、台湾のプロロジウム、アメリカのSolid Storage System、サクティ3(今どうなってるのか?)、quantumscape、日本では日本特殊陶業、日本電気硝子等があると思います。少し異なりますが、薄膜を用いた電池として、イギリスのilika、アメリカのシンベット社等いくつかあり、日本ではアルバックが関連する企業です。

硫化物系の全固体電池は、日本では、トヨタや日立造船、日立マクセルが電池形態で展開しており、材料は出光興産や三井金属等が量産を計画してます。また、上述しましたが、SOLID-EVと言う産官民の国のプロジェクトがあり、様々な企業が名を連ねています。海外で有名なところは、日本研究所ですがサムスンが開発していることや、BMWが出資しているSOLID Power社などが有名だと思います。

ポリマー電池では、かなり多くの企業が開発しており、Ionic materialsやハイドロケベック等が有名だと思います。日本では、三洋化成工業とAPBの全樹脂電池が有名だと思います。24M社の技術を使った京セラのクレイ型電池は、ここに入るでしょうか?

こう並べてもわかるように、色々なタイプがあります。少し長くなってきましたので一度切りたいと思います。
※次回は、硫化物の全固体電池を紹介したいと思います。
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