同時に作業すれば効率がよいウォーターポンプも交換してみました。
作業は自分で行ってみました。
さて、上手くいくのでしょうか?
私のサンバーの簡単なデータですが、
- 平成20年6月新規登録
- 現在走行距離:約28,000キロ
というものです。
年式の割りに走行距離が短いのはメインがオートバイだからです。
大型と125ccクラスのバイクが複数台あり、サンバーに乗るのは悪天候な時が多いのでこのような走行距離なのですね。
しかし、新規登録から10年を超えましたので、経年劣化するベルト類が心配になってきました。
よく、タイミングベルトは10万キロ又は10年で交換推奨などと聞いていましたので、ファンベルトやウォーターポンプもまとめて交換してみることにしました。
今回事前に以下のようなパーツを準備してみました。
タイミングベルト自体の値段はおおよそ2,000円前後と安いものですが、ディーラーに頼んだりすると高額になるのは工賃が高いからです。
今回は自分で交換しますのでベルト代だけで済みました。
サンバーのベルトの 4PK825の意味は
4 がベルトの山の数
PKはベルトの形
825は長さが825ミリ
ということです。
タイミングベルトの張りを調整するプーリーですがベアリングの劣化もあるために価格も安いので状態に関わらず交換すべきパーツです。
ウォーターポンプは純正品ではありませんが、互換品として数多くの交換実績があり信頼できるGMB製のウォーターポンプを選びました。
シール用のパッキン(Oリング)も付属しています。
タイミングベルトの交換だけなら不要なのですが、今回はウォーターポンプも交換しますので交換時に流れ出してしまうLLCを補充ではなく全て交換しました。
最近は「スーパークーラント」と呼ばれる青色の長期で使用できるクーラントもありますが高価なのがネックです。
私は数年ごとに自分で交換しているので安いものを使用しています。(何でもOK)
赤系と緑系がありますが、なぜか緑系が好きです。
作業の前にサンバーTVおよびTT,TWのタイミングベルト交換作業の流れを調べてみました。
1. タイヤの外しとジャッキアップ
右リヤ側から作業を行います。ジャッキで右リヤを持ち上げ、タイヤを外します。冷却水は抜かずに、ウォーターポンプを交換する際に出てくるのを待ちます。
2. ベルト類の外し
ホイールハウス内側のカバーとショックを外します。
ドライブベルトを外します。オルタネーターのボルトを緩め、オルタネーターを押し下げてベルトのテンションを解放します。
クランクプーリーのボルトを緩めて外します。緩まない場合はスターターを外してフライホイールにバールをかけて外します。
3. タイミングベルトの交換
クランクプーリーを外し、タイミングベルトカバーを外します。
カムスプロケットのボルトを緩めておきます(まだ外さないでください)。
4. 新しいベルトの取り付け
タイミングベルト、テンショナー、カムオイルシール、クランクオイルシール、ウォーターポンプを交換します。
ベルトの合いマークを新品に転写して組み付けます。
5. 組み付け
クランクを2回転させて元に戻るか確認します。
他の部品を付けていきます。
注意: これは一般的な手順であり、車両ごとに異なる場合があります。整備書を参照して作業してください。作業が難しい場合は専門家に相談することをお勧めします。
今回サンバーのタイミングベルト交換をして感じたのが、作業性がとても良いということです。
タイミングベルト周りがよく見えるので手探りな作業が必要ないんですね!
それでは始めてみます。
まず最初にリアをジャッキアップしてリジッドラック(ウマ)で固定します。
※安全の為に絶対に不安定な状態で作業しないようにして下さい。
最初の作業はファンベルトの取り外しです。
荷室のメンテナンスハッチを4箇所のボルトを外して開きます。
メンテナンスハッチを上から見て右側にあるオルタネーターの2箇所のナットを緩めるとオルタネーターを下に下げてベルトのハリを緩めることが出来ますので、古いベルトを取り外しておきます。
右が古い方ですが見た感じあまり変わりは無いようでした。
そして 右側のリアタイヤを外します。
次に 右リアショックを外しますが、リアサスが伸び切ってテンションが掛かり、外しにくいのでリアサスを下からジャッキで少し持ち上げると外しやすくなります。
そして タイヤハウス内のカバーを外せばタイミングベルトカバーとクランクプーリーが見えます。
タイヤハウスのカバーはタイヤハウス内2箇所と下側1箇所のボルト・ナットを外せば取り外すことが出来ます。
この17ミリのボルトを外したいのですが、プーリーが一緒に回ってしまい、固定しないとボルトを緩めることが出来ません。
最初にスクーターのクラッチ交換に使う周り止めで固定して緩めようとしたのですが、スリップしてしまって緩めることが出来ませんでした。
そこで、ネット情報(みんから)からスターターモーターを外してフライホイールのギアにバールを噛ませて固定してからやってみたら間単に緩めることが出来ました。
スターターモーターの取り外しはエアクリーナーケースを固定している3箇所のボルト・ナットを外せばスターターモーターを固定している上下2箇所のナットを緩めることが出来ました。
クランクプーリーの17ミリボルトは高トルクで締め付けてあるのでメガネレンチでは難しいかもしれません。
私はバイクの整備でも使用しているロングスピンナハンドルで緩めました。
これが1本あると本当に便利です。
ホイールのナットを緩めるのも軽い力でOKです。
でも締めるのには使わない方が良いです。(トルクレンチを使えばOK)
ロングスピンナハンドルを右側の隙間から差し込めばストレートにクランクプーリー固定ボルトにアプローチできます。
プーリーとスプロケットは四角いボッチでかみ合うようになっています。
プーリーが外れるとタイミングベルトカバーを取り外すことが出来ます。
まだ汚れは少ないようでしたが、ウォーターポンプ下側から若干LLCの漏れた痕がありました。
ベルトを取り外して交換する前にスプロケット回転させてをエンジン側の固定位置のマークに合わせます。
あわせ位置は前側のクランクスプロケット側とリア側のカムスプロケットにもありますので両方が同時に会うまでクランクを回転させます。
回転させるのはカムを直接手で回すかプーリー固定ボルトを再度取り付けて工具で回します。
分かりやすい写真を撮り忘れてしまいましたが、リアも矢印のあたりに合わせ位置の切りかきがあります。
2箇所のスプロケットを合わせ位置にあわせたらタイミングベルトを取り外してもOKです。
ベルトを取り外すにはテンショナー・プーリーをベルトが緩む上側にずらして固定するのですが今回は交換するので取り外します。
テンショナー・プーリーを外してしまうとベルトの張りが無くなりタイミングベルトを取り外せるようになります。
外したベルトですが目立つようなヒビなどはありませんでした。
ヒビに見えるようなスジが沢山ありますが、新品も同じようなスジがありました。
左が新品ですがあまり違わない?古い方がツヤがありました。
取り外したスバル純正は日本製で、新しく取り付けるのはタイ製です。
ベルトを外したらウォーターポンプを外すのですが、その前にポンプの4すみにあるゴムを無くさないように外しておきます。
ウォーターポンプを取り外す前にLLC(冷却水)が抜けるので下に受け皿を用意しておきます。
ウォーターポンプを固定しているボルトを緩めていくとLLCが漏れ出します。
LLCが出てくるのが納まったら6箇所のボルトを全て外してウォーターポンプを取り外すのですが、今回は位置合わせのための上下のノックピンの内、上側が錆びて固着していてゴムハンマーなどで叩いたりしながらやっと外すことが出来ました。
取り外したところです。黄色い丸が上下のノックピンです。
新しいウォーターポンプの取り付けは付属の説明書に液体ガスケットなどを付けるなという指示があったのでそのまま取り付けました。
取り付け前には汚れをスクレパーで傷をつけないように落としてあります。
ウォーターポンプを取り付けたら、ベルトを取り付ける前に4隅のゴムを取り付けてからテンショナー・プーリーを取り付けます。
プーリーはベルトを取り付けやすくするために上側に持ち上げて固定ボルトでとめておきます。
バネのテンションが掛かるので持ち上げにくかったので、下側からバールでプーリーを持ち上げながら固定しました。
スプロケットの位置が合わせマークと合っているか再確認してからベルトを取り付けます。
新しいベルトには2箇所に白いあわせ位置のマークがしてあり確認が楽でした。
次にテンショナー・プーリーを固定ボルトを緩めてバネのテンションでタイミングベルトを張るのですが、バネの勢いで一気に張った状態では張りすぎらしいので、手で押さえながらゆっくりテンションを掛けた位置でボルトで固定しておきました。
あとはタイヤハウスのカバーやリアショックを元通りに組み付ければ完成ですが、今回はLLCを抜いてしまったので 次回はLLCの交換を行います。