【第五回】IO ScotFestでのチャールズ・ホスキンソン氏による基調演説「Voltaire時代」29:02〜37:04 〜Bashoへの取り組みと学ぶべきこと〜







【第四回】の記事は コチラ

(以下、講演内容)

とにかくどうにかこうにかしてちゃんとVoltaireに行き着くと思っています。私は狂ってるんでね。

皮肉にもBashoは(Voltaire)よりも簡単です。なぜなら、これは純粋にコンピュータサイエンスなので。
もっと良い機能を、速く、安く、と思っている人はここにいますか?
いいね、いいね。ちゃんと話を聞いているということですね。

私たちは実に良い意思決定をし、実に良い策もいくつか編み出しました。たとえば、イーサリアムが採用しているアカウントモデルが酷いものだということに気付きました。あれは、やってはダメです。

そこで私たちは、拡張UTXO(eUTXO)というものを創出しました。

今、思えば、これは私たちの思いつきではなく、UTXOは実際にはSatoshiが発明したもので、確か、「実はあれは自分が発明したんだ」とか言っていた90年代のコンピューター科学者が何人かいたと思いますが、まあ、いいでしょう。

そのモデルの流通に行き着いたのがビットコインです。

そして、私たちがしたのは、そこに”e”を付けることでした。
なぜなら、”e”は、驚くほど拡張された(extended)状態を意味するからです。

これは凄いことで、私たちはそれにこの美しいプログラミング言語を結び付けたのです。それがPlutusで、その上に構築できるMarloweなどのようなあらゆるDSL (ドメイン固有言語)もあります。

さて、拡張UTXOの力は、関数対命令文というか、関数対オブジェクト指向というかたちをとります。

オブジェクト指向:データと手続きとを一体化したモジュールであるオブジェクト (object)を対象に処理すること

このように、完璧なプログラミング言語とは何かというのも普遍的に議論されていますね。

分散型システムの中で生きていくなら、決定論がないことを招くような構想は最悪です。

単にコードを実行し、意図したとおりになることを神頼みするしかない人々を当てにしようというのは最悪な考え方だということです。自らがやろうとしていることについて、各所である程度の決定論と予測可能性が見込める能力が必要なのです。

私たちはこのような教訓を何度も何度も学んできました。

アーラン(Erlang、プログラミング言語)はエリクソン社によって作られました。
大きな並行システムを構築する人が皆、GoogleやAmazonなどの人々のように関数に興味を示す理由はそこにあります。

アーラン:Erlang、並行処理指向のオープンソースソフトウェアプログラミング言語。並行処理/分散処理/耐障害性などの特徴を備えた関数型プログラミング言語およびその実行環境のこと

痛みと困難を味わいながら、そのような道を行くのです。

C言語やJava言語で何かを機能させようと懸命に取り組み、しぶしぶと腹立たしさを覚えながら形式手法を採用し、こうして関数型プログラミング言語をやってみてどうだったか。真実を教えてほしいです。

私たちは何をすべきなのでしょうか。
これまでの人たちが辿った道をただ行くだけなら、何度でも、10年、20年経っても、EVM界隈でまたこの過ちを繰り返していることがわかるのです。

他の皆が選んだ地獄へと続く道とまったく同じ道を選んでは、ステロイドを打つような真似をしています。なぜなら皆して、地獄へと続くその道でないと生きられないようにして、皆でその状態を分かち合わざるを得ない状態にしているからです。

それはいいアイデアとは言えません。
なので、もし、芭蕉のように良いアイデアを探してさまようとすれば、江戸時代なら自分が潰されないようにそれをするのは本当に大変だったと思います。強いて言えば、実行するのは本当に簡単で、生き残るのが難しいのです。

基本的に並列性に優れたステートレスな関数型のモデルが必要になります。

問題は、これをレイヤーで構築しなければならないことです。
そこで、去年も今年も、AlonzoとVasilでそれを実施しました。

私たちがしようとしていたのは、まったく新しいパラダイムを導入することでした。PlutusやeUTXOです。しかし、私たちは並列性や並行性を実現する方法を探る道を行きませんでした。なぜなら、現実的に、これを実現するには追加しなければならないものがいくつかあったからです。

これまでとは異なるデータ構造やコンセンサスプロトコルなどが必要で、今朝、皆さんにお見せしたのがインプット・エンドーサーの最初の実例なのですが、実際には私たちが言っていたような方法は、EVMのアカウントモデルでは実行できませんでした。実際には、eUTXOなどが必要で、ほかにはMithrilというのも素晴らしいです。

何年か前にPhil Wadler (Philip Wadler [コンピューター科学者]?)みたいに頭脳明晰な人々を雇いましたが、あちこちの部屋に素晴らしい人たちがいて、その人たちには自由に何かを構築してもらいました。

するとどうでしょう。その人たちは時間をかけて正しくそれを構築し、実に深く、慎重にそれについて思考していました。あまりのことに、開発者の何人かがうろたえ、今、欲しいのはそういう機能だったのにと怒る人たちもいて、CIP31、32、33になるまでに少し時間がかかりましたが、それをやり遂げたのです。まだやることはありますが、このモデルは基本的に健全で、インプット・エンドーサーなどとともに知るところとなり、いよいよ、スケーリング段階に入ります。

インプット・エンドーサー参考記事: https://coffeepool.jp/glossary/input-endorsor/

ここでしていることと、あちらでしていることをVoltaireによって連携させる必要があります。

これまでの私たち工学技術のやり方は、少し現実離れしている(象牙の塔)と非難されることもありました。ピアレビューのプロセスを踏んで論文を書いて、それが済むと形式仕様書を書いて、技術的な秘策をたくさん練って、最終的にはCIPのプロセスまで進んで、やがて、ハードフォークの日になるとコミュニティからたくさんお礼を言われます。

完全分散化とオープンソースのプロジェクトを望むのであれば、これでは上手くいきません。

なので、ある時点で塔を開いて、オズの魔法使いが姿を表し、コミュニティとともにそれを構築しなければなりません。インプット・エンドーサーがそれを実現する初の実例となり、プロトコルや設計に関する考察とこれを良い構想だと思う理由について私たちが書いた論文で明らかにしたように、BashoとVoltaireを美しく連結するのです。

MBOを構築し、技術スタッフを揃えて、コミュニティーメンバーが私たちとともに活動して、これを果たせば、そんな設計が変わっていくでしょう。IOはそういうコミュニティについてはあまり口にしませんでした。なぜなら、これは大きな仕事で、順番どおりではなく並列的に処理するシステムが報酬機能を変え、さまざまな方法で報酬を出すようになり、ステークプールがこの種の処理をこなす方法も変わり、これがシステムの膨大なオーバーホールとなるため、これを把握するには、皆で一緒に取り組む必要があるからです。

なので、私たちはいくつかのCIPを書いて、来年一杯はあなたがたと一緒にその内容に同時進行で取り組んでいきます。それは素晴らしい設計になりますし、コミュニティが取り組んで、その設計を構築して完成させるのです。なぜなら、一度、そこに行き着いてしまえば、何に関してもそれができるようになり、カルダノは真に完全分散化を果たしたことを世界に示すことになるからです。カルダノが真の意味で完全なオープンソースのエコシステムとコミュニティを持っていることになります。誰に頼るでもなく、共に活動する何百万人もの人々の自身の利益に依拠するようになるのです。

よって、それを果たすには、これこそが完璧なプロジェクトであり、プログラムです。複雑性もそれなりにあるため、カルダノの真髄を本当に深く理解する必要があります。あなた方は、ゲーム理論や、新しいデータ構造や2018年に書かれたパラレルチェーンの論文やその続編などについて語り、その結末、つまりトランザクションのレイテンシーとスループットなど、メリット・デメリットについて話し、それをどこに設定すべきか、おびただしい数のシミュレーションやモデル、問うべき多くの優良で興味深い質問について話し合っています。

そして、最終的には、どのセキュリティ前提が譲ってはならないものか、どの前提条件をもう少し磨けるか、いろいろな角度からみると興味深い疑問で、それは皆で一緒に取り組んでいくべきものです。ここまでがBasho計画の最初の部分です。この最初のコンセプトは未来のために私たちが計画したもので、PlutusやeUTXOなどの導入があります。これによって私たちに与えられたのは、暗号通貨分野で考えられるなかでも最もスケーラブルで高速で優秀なプロトコルが持てるという選択肢です。しかし、その選択肢については、あなた方コミュニティに声を上げてもらいます。

そして、一緒にそれを実行し、共に答えを見つけ出し、これをまた実行する。それで終わりでしょうか。いいえ、まだやることがあります。

問題は、もしカルダノが成功すれば、ブロックチェーンは本当に、私のように太ってしまうことです。

このプロジェクトを始めて以来、私は45ポンド(20 kg以上)太りました。それって、どうです?

ブロックチェーンが太るということは、そこで多くのことが実行されているということです。このプロックチェーン全体でこのようなものをダウンロードするのに3日も待つなんて、誰ができるでしょうか。

そんなことになりたくないので、これに関しては現実的に、もし、こんなことになりかねないなら、pgpを機能させていたでしょう。

PGP(Pretty Good Privacy):公開鍵の交換を事前に当事者間で行ない、その間で電子署名や暗号化されたメールのやり取りを可能にする仕組み

(第五回は以上)

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2022年12月04日

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