【第六回】IO ScotFestでのチャールズ・ホスキンソン氏による基調演説「Voltaire時代」37:04〜45:50 〜画期的サイドチェーンに懸ける情熱〜







【第五回】の記事は コチラ

(以下、講演内容)

Mithrilは、実はエジンバラ大学から出てきたもう1つの素晴らしいイノベーションで、アテネ大学の著者も何人か取り組んでいたと思います。

Mithrilの何が本当に凄いのかというと、基本的に、携帯電話やブラウザでブロックチェーンやプロトコルとどのように相互作用し、しかも、ブロックチェーンとまるっきり同じトラストモデルと同じセキュリティ前提条件でそれが実現できるかについて議論できるようなフレームワークを提供してくれることです。

ブロックチェーンがテラバイト、ペタバイト、ヨタバイト級になってくると、そういうものが必要になってくるし、大きくなってくれば、それなりのことが起きてきます。

サイドチェーンエコシステムがあればどうでしょう。35個のサイドチェーンがあるとして、そのブロックチェーンを1つ1つダウンロードして、各サイドチェーンと相互作用するのでしょうか。そういうわけにはいきません。それにはプルーフシステムが必要です。

今年、私たちにできることは、とにかく取り組み続け、単なる論文の中のコンセプトから抜け出して、14〜15の開発段階を疾走し、SPOたちが実際にすでにテストしたり、実行したりするところまで来ることでした。

私たちがこれまでにしてきた中でも最も速く進んだ開発のうちのひとつがそれです。
何が素晴らしいかって、Mithrilは来年、進化するだけでなく、ウォレットに実装されるところまで突き進むことです。

インプット・エンドーサーのようなコンセプトに向かって進みます。
そのコンセプトをさらに拡大してデータ可用性や多くの分野のために活かすことについて検討し始めることもでき、これが2023〜2024年、2025年から先、とんでもなく重要になっていきます。

さて、これで終わりでしょうか。いいえ、終わりません。
ほかにも必要な技術があります。
Hydraについて聞いたことがある人はここにどれくらいいますか。
少しはいますね。

Hydraを統合しようとしているウォレットがあるのを知っていますか?今現在、搭載しているウォレットは1つですが。
SundaeSwapもそれを検討中です。

それが実際に、カルダノエコシステムのもうひとつの素晴らしいサクセスストーリーになっています。
最初は小さかったオープンソースのチームや多くの企業、(obsidian R is the foundation?)が共に取り組み、ひとつのコンセプトで書かれた論文から抜け出して、コードを使って自らの製品に統合し始めるところまで来れたのですから、実に誇らしいです。

自らの製品にコードを統合する人は皆、不満を言うものですが、それでいいんです。なぜなら、それだけでは自分のしたいことが全部できるわけではないからです。私たちがこれまでにできたことと言えば、パイプラインを作って、作業を効率化し、そこでその不満を新しい機能や新しいコードに変えていくことでした。

こうして、Hydraは猛烈なスピードで進化し、ターンキーインフラストラクチャを生み出すようなかたちになり、dApp開発者が自らのdAppsのスピードアップを図り、chain blowを少なくするためにこれを使うのです。

ターンキーソリューション:納品後、直ちに稼働できる状態にある情報システム
ターンキー:完成品引渡し方式の、ターンキー方式の、直ちに操業[作動]できる


カルダノ上には、全部が全部、必要なわけではないと言われるようなものがいくつかあります。
未来のひとつのビジョンとして、あなた方にはインプット・エンドーサーがあり、これがあまりにも良くて、よだれが出そうなほどです。

イーサリアムは絶対に、eUTXOやPlutusには行き着かないことから、ここにいるあなた方にはある程度の競争抑止力があります。ビットコインは遅すぎて何も採用できません。

なので、基本的に、私たちが舵を取れるようになり、この先ずっと最も速く最良な状態でいられます。ここには多くのメリットが内蔵されているということです。

しかし、2016年を振り返ってみると、私は「Why Cardano(なぜカルダノなのか)」という論文を書き、カルダノのSL(決済層)やCL(計算層)のことを言っていました。

今でも忘れたことはないですが、CLはControl LayerだったりComputation Layerだっだりしたもので、その日の気分次第だったところもあり、名称を定めてはいませんでした。

しかし、最終的に、私たちはこのマルチ計算モデルという概念にトライしてみることになりました。なぜなら、設計に関する意思決定は日々、カルダノにストックされている状態で、自分たちの足手まといになっているビジネス理論ゆえにそれに反対したり、賛成しなかったりする正しい人も間違った人もいるはずだからです。

つまり、公平だということです。

あなたには2つの選択肢があります。
選択肢Aは、これまでのことは忘れて、謝罪し、ただただ、私たちのやり方を唯一の方法として受け入れるしかないというものです。私たちはそれをビットコインアプローチと呼んでいます。選択肢Bは、その人たちを受け入れ、あなたたちのエコシステムに参入させるものを構築できるという道です。

これがサイドチェーンのコンセプトで、Domたちが率いる最もストイックなチームの1つなんですが、Domはここにも来てるはずだけど、あ、いたいた、Domはどうにかして、私たちがこれをやり遂げる方法やこれを使って何をするかについてアイデアを出さねばと頑張っていて、Neil Koblitz(ワシントン大学の数学教授)の楕円曲線暗号ほどではないにせよ、少し曲がりくねった道でした。

でも、目的地に近いところまで来ているので、お祝いを言ってもいいくらいですね。
あなた方は本当に良い精神を示してくれています。基本的に私たちは多くの時間と労力と資金を費やしたと考えています。

これは、(ホワイトボードに図を描きながら)雑ですが、クロックを実行しているところで、この実にセキュアなレイヤー1カルダノを構築するのに多くの時間と労力と資金を費やしました。ウロボロスやeUTXOなどあれやこれやとあらゆるものにとてつもない労力を費やしました。そして、それがここで私たちが手にしている信用への堅くてしっかりとしたルートなのです。一度それを手にすれば、ここにあるあらゆるプロトコルが実に高速で実に有能で実に最適化されたものになり、信じがたいほどのスループットで実行することができ、ファイナリティーのほか、あらゆる優れた特性を備えるようになります。しかし、人々は、パーミッションドな環境に住んでいるため、定員数が決められているか、誰かが行って、実例となるしかありません。

【参考記事】
パーミッションド/パーミッションレス
https://ameblo.jp/blockchainjapan/entry-12718009922.html


あ、この説明には違う色を使えばいいですね。わざわざ一色にせずに、違う色も使えばもっと(説明が)上手くいくんだから。

よし、ブルーにしましょう。
仮にブリッジを構築して、他のネットワークを自分自身の暗号通貨のようにできたらすごく素敵だと思いませんか?そこには自身の通貨政策があり、ロジックがあり、計算モデルがあるのです。なので、基本的に、スクリプトなども全部、自分がしたいようにできます。

そして、そういう仕組みを手に入れて、正しいアプローチで正しくブリッジを構築すれば、双方にとってベストなものができて、絶対に落ちたりしない安全なコアができ、立派な信用のルートを築き、他のシステムとともに実験したり、最適化したりできるのです。
ところで、このように繋がった他のシステムにもその背後に巨大なエコシステムが存在する場合があります。

なので、Mambaチームもサイドチェーンチームも皆、一丸となって、本当に懸命に、素晴らしいプルーフ・オブ・コンセプト(概念実証)、BFT(ビザンチン耐性の)EVMチェーンであるMambaという参照チェーンの構築に取り組みました。

Mambaに関する記事と説明
https://sipo.tokyo/?p=16215
「Mambaはカルダノのサイドチェーン全体の戦略である。Mambaはメインチェーンとサイドチェーンが対話するためのメカニズムとしてのブリッジを提供し、ユーザーが独自のサイドチェーンを作成する機能を提供する。」
チャールズさんのIO ScotFestの説明によれば、「サイドチェーンとメインネットワークの間でユーザー、情報や価値を移動させるためのブリッジ」とのこと。


そして、メンバーは、サイドチェーンとメインネットワークの間で価値を移動させるための素晴らしいブリッジを書きました。間もなくテストネットで実行できるか、もう実行している頃かとも思いますし、年末までには、ほとんどのことが片付いていると思います。

これは、真新しく美しいシステムとEVMという根本的に異なる2つのシステムの間で情報、ユーザー、価値を移動させる方法として素晴らしい例です。

素晴らしいことは素晴らしいですが、私は全部を丸ごと欲しいのであって、2つ3つあればいいというのではありません。

こうするのはどうか?Cosmosでやるのはどうか?

あるプロジェクトがあります。World Mobileについて聞いたことがありますか?
少しいらっしゃるようですね。

ブロックチェーンにはそれぞれ独特な需要がたくさんあって、その需要を分類してカルダノに取り入れてみることもできるし、そのためのスポークのようなものを構築することだってできるでしょう。

ならば、World Mobileトークンを使ったサイドチェーンやCosmosを使ったカルダノのサイドチェーンを作ったらどうか。

そして、突如として、私たちはIBCネットワークにいたなんてことになります。カルダノが接続されているわけでもないのにです。どうですか?

IBCは、Cosmosネットワークにあるようなアプリケーション特化型のブロックチェーンに不可欠で、互いに通信する必要がある2つの異なるチェーン上のアプリケーションに、標準的な通信チャネルを提供するものである。
https://tutorials.cosmos.network/academy/3-ibc/1-what-is-ibc.html


今、それに取り組んでいるところで、Hyperledger Fabricに繋がるサイドチェーンが構築されたら超クールだと思いませんか?大量な作業もあるので、少し時間がかかりますが。それでも何と言っても世界最大のパーミッションドエコシステムになるので、素晴らしいことなんです。

そんな外部のテクノロジーとカルダノのテクノロジーが協力して、突如として、カルダノがこっちにもあっちにもルートを作って進めるようになるのは素晴らしいでしょう?

そして、もちろん、これを実際のイーサリアムと接続して、相互運用性によって行き来することができるようになり、これが、私たちが言い続けてきた第三世代というもので、そう言った以上は、そこに到達できるインフラを構築しなければならないということです。

このサイドチェーンチームは素晴らしいチームで、私たちは誇らしいです。チームは驚くべき作業をこなし、これを実現する方法を見つけ出しつつあり、今はそのプロトコルの裏づけをしています。このようなエコシステムをどのように繋げるかによって違いが生じてくるので、2023年を通じて私たちはそれについて考えていきます。ラーニング・バイ・ドゥーイング(試行錯誤しながら学ぶ)というやり方は大いに賛成です。

そして、もう1つ、私たちが4年間にわたって取り組んできた素敵なサプライズがあります。これはもう、ワクワクするような内容だと思いますよ。私はワクワクしています。

(第六回は以上)

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以上をご了承の上でご利用ください。


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2022年12月05日

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