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2018年02月09日

東京新聞・望月衣塑子記者の追及パターンを追及する

アゴラ より 

東京新聞・望月衣塑子記者の追及パターンを追及する

喫緊の課題が山積する中、 今年も通常国会が開会し、 野党による森友・加計問題を中心とする 政権スキャンダルの追及が始まりました。 この野党の主張をマスメディアが一方的に報道し、 再び昨年と同じような 非生産的な国会が再現されようとしています。 国の政策を議論する 国会の注目トピックがスキャンダルの追及であり、 国会が野党とマスメディアの プレゼンスをアピールする舞台として 利用されていることは、 国民にとって極めて不幸なことと言えます。 そんな中、 菅義偉官房長官会見における 政権スキャンダルのヒステリックな追及で知られる 東京新聞・望月衣塑子記者が 自由党の森ゆうこ議員と共著で 「追及力 権力の暴走を食い止める」 という対談本を出版しました。 本書の評価についてはあえて避けますが、 上から目線で政府の倫理を批判するマスメディアの記者と 野党議員の トホホな思考プロセスを 把握する上では非常に興味深い書であると言えます(笑)。 官房長官会見で望月記者が行っていることは、 一定の注目を集める政府と マスメディアの情報伝達の場を利用して、 個人的な倫理観で政権を罵倒するものであり、 ジャーナリズムをエクスキューズにして 国民のための会見をジャックしています。 ジャーナリズムが 政権を論理的にチェックすることは、 民主主義社会にとって不可欠な要求機能と言えますが、 政権の追及自体を目的化する 似非ジャーナリズムが政権を非論理的に悪魔化して 信頼低下させることは、 民主主義社会に不必要な政治の 停滞をもたらすことに他なりません。 この記事では、 そんな望月記者の質問パターンに着目し、 その不合理性を指摘したいと考えます。 過去における望月記者の質問を分析すると次の3つの類型に大別できます。 ・不当な根拠に基づく質問 ・不要な回答を求める質問 ・政治的主張のための修辞的質問 以下、これらの基本パターンをそれぞれブレイクダウンして詳しく見ていきたいと思います。

1.不当な根拠に基づく質問

まず、 東京新聞・望月衣塑子記者の 質問に特徴的なこととして、 政府を追及する論拠に 客観性がほとんど保障されていないことを 挙げることができます。 事実であることが 確かめられていない情報を 官房長官に一方的に提示して、 それに対する感想を強要するという ダメモトの質問メソッドは、 ジャーナリズムの公正性を逸脱したものであり、 けっして「追及」には値しないものです。 実際、誤謬という観点から見れば、 彼女の論証方法は 【個人的直感に訴える論証 appeal to intuition / truthiness】 【個人的憶測に訴える論証 confident speculation】 【個人的確信に訴える論証 personal assurance】 【個人的先入観に訴える論証 apriority】 【個人的懐疑に訴える論証 argument from personal incredulity】 という個人の勝手な考えを根拠にする ハチャメチャなものです。 このパターンの質問は、 主として (1)主観的憶測に基づく質問、 (2)真偽不明情報に基づく質問、 (3) 虚偽情報に基づく質問 の3つに細分類することができます。

(1) 主観的憶測に基づく質問

望月記者は、 しばしば客観性を伴わない個人的主観に基づき 事態を勝手に憶測し、 その憶測に対する 菅官房長官の考えを聞く質問を行います。 以下にいくつかの例を挙げます (Qは望月記者の質問、Aは菅官房長官の回答とします)。 Q: 共有ホルダーの調査を行う必要がないことを 文科省が判断したというよりも 安倍総理・菅さん達が 判断したと思うが、どうなのか。 A: ありえない。 Q: 和泉補佐官が色々な形で動き回るのは、 独自の判断というよりは 菅氏や総理の意向を受けていると推察するが、 どうなのか。 A: まったくない。 Q: 報道では杉田副長官の留任という話が出ている。 内閣の改造とともに 杉田氏の留任と併せて 和泉補佐官の留任、 及びあれだけ叩かれた甘利氏の大臣就任という話も出ている。 こういう骨格とする人々が 代わらないということであれば 大臣をいくら刷新しても 何一つ安倍政権の体制を 変えようという気は ないのではないかという 批判も出かねないと思うが、 その点に関してどうか。 A: 憶測による質問には答えない。 Q: 概算要求で攻撃型ミサイルの研究開発費が 計上されていることは、 政府としてより攻撃型の装備を 積極的に進めていく必要があると認識をしているのか。 A: そうした主観の下の質問に答えることは控える。 「〜と思うが、どう思うか」 という型式をとるこの質問パターンは、 回答者が認めていない主張を 前提に含めた曖昧な質問に回答させることによって その主張を回答者に自動的に肯定させるものであり、 【多重質問/複合質問 complex question / loaded question / double-barreled question】 と呼ばれます。 すなわち、望月記者の 「〜と思うが」に対して、 「どう思うか」を菅官房長官が回答した場合、 菅官房長官は望月記者の 「〜と思うが」を 自動的に認めることになります。 そんな中で、 菅官房長官は、 見事なまでに 「〜と思うが」の部分を否定し、 絶対に「どう思うか」を言及しません。 【多重質問】を寄せ付けない 極めて論理的な対応であると言えます。

(2) 真偽不明情報に基づく質問

(3) 虚偽情報に基づく質問

望月記者は、 しばしば完璧な虚偽情報にとびつき、 ワイドショー情報を 無批判に信じる情報弱者のように 政権を批判します。 Q: フジテレビの報道で 8月15日の日米電話会談のやりとりの一部が報道された。 安倍総理の 「北朝鮮との戦争は絶対にやめてほしい。 有事になれば甚大な被害が及ぶ。」 という話に対して、 トランプ大統領が 「現状では戦争する気はないが、 核兵器・ICBMを放棄してもらいたい。 嫌なら迷わず我慢しない。 そのころには攻撃準備が整っているだろう」 と詳細な内容が出たが、 この点について政府の見解が聞きたい。 A: テレビの報道に答える場ではない。 Q: 報道に出ていることが 会見での質問に含まれることは問題か。 A: 首脳間の電話会談が 表に出ることはあり得ない。 そうした報道に政府の立場として 答えることはすべきではない。 Q: イヴァンカ基金に対しても 57億円とかなりの金額が費やされるという話が出た。 本来あてるべき 国内の教育費の無償化に対する 予算が削られてでもそういうものに出すと見受けられる。 政府としては、 無償化に財源を与える以上に イヴァンカ基金、防衛装備品の さらなる拡大が必要だという意見なのか。 A: 事実に基づいて質問してほしい。 イヴァンカ基金なんかない。 サミットで世銀と各国が立ち上げた女性起業資金だ。 各国と同じように拠出するだけだ。 質問の趣旨が違う。 Q: 11月に国連人権委員会の特別報告者の デイヴィッド・ケイ氏が 官房長官や総務大臣と面会したいというときも 政府側がドタキャンをしたという経緯があった。 国際的に高く評価されている方々と 政府の要職にある方々が きっちりと会って話をして 世界にメッセージを発信していくということの必要性を どの程度真剣に考えているのか。 A: ドタキャンなんかしていない。 事実に基づいて質問してほしい。 日米電話首脳会談を お見通しのワイドショーのトンデモ報道、 イヴァンカ基金、デイヴィッド・ケイ氏に対する ドタキャンなど、 報道記者の常識を持ち合わせていなくとも、 一般常識さえ持ち合わせていれば、 質問に値しない情報であることは自明です。 このようなナイーヴな人物が 虚偽情報を基に 官房長官に喰らいついている状況は 日本国民にとって不幸であると言えるかと思います。

2.不要な回答を求める質問

ジャーナリズムの本来の目的を逸脱し、 国民を混乱させる回答、 国民にとって無意味な回答、 国民に損失を与えかねない回答等を 官房長官に求めるのも 東京新聞・望月衣塑子記者の質問の特徴と言えます。 このパターンの質問は、 主として (1)仮定に基づく質問、 (2)筋違いの質問、 (3)悪魔の証明を求める質問、 (4)秘匿事項に関する質問の4つに細分類することができます。

(1) 仮定に基づく質問

望月記者は、 しばしば不確定な事象を仮定して質問します。 「もし〜したとしたら、どうするか」 という型式をとるこの質問は、 行政に将来予測をさせて 不必要に社会を混乱させたり、 行政のオプションを減らして 特定の人物に不当に 利益・損失を与えかねない回答を 要求するものです。 Q: 稲田大臣が説明を果たした上で 辞任も含めた検討を するべきだという考えか A: 仮定のことについて話すべきでない。 Q: 今後近畿財務局が 報告した上で あのような答弁をしていたとしたら 非常な大問題となると思うが。 A: 仮定のことについて答えることは控える。 Q: 9条改正論議が 国会で熟す前に先んじて 敵基地攻撃能力の保有とも見られるような 巡航ミサイルや 護衛艦いずもの空母化も検討ということだ。 9条改憲論議が煮詰まらない中で 先んじて防衛装備の拡大だけが 急ピッチに行われているという批判の声が 野党からも出ているが、 この点に関して政府としての意見は。 A: 仮定の質問に対して答えることは控える。 国民に対して行政機関が 最適なサービスを行うためには、 ときの情勢に最適なオプションを選択するのが基本です。 このため、 国民の権利を保障することが 目的の案件でない限り 事前に裁量の選択肢を狭めることは不合理であり、 不要不急の政府見解を 事前に宣言することは 国民の利益損失リスクを高めることになります。 また、法治国家において行政は 法に従って執行されるものであり、 望月記者がしばしば質問するような 立法を伴う仮定の話に対して 官房長官が回答することは 越権行為になってしまいます。 望月記者のナイーブな質問ぶりは、 「朝生」での某漫才師の発言といい勝負です。

(2) 筋違いの質問

望月記者は、 しばしば答える立場にない官房長官に対して 好き勝手な質問をします。 これは望月記者が、 民主主義における行政や立法の役割を 理解していないためであると考えられます。 担当大臣の案件、国会の案件、 自民党の案件、米国の案件などについても 臆することなく、官房長官に質問してしまいます。 Q: (自民党は)都議選の総括を 都議選後にやるという話だったが、 まだ出ていない。 A: 政府として答えることではない。 党でやる話だ。 Q: 個人的に菅官房長官自身は 加計幸太郎理事長が しっかりと説明した方がよいと考えているか。 A: 私はこの場に個人的立場で立っているわけではない。 望月記者は、 このような非常識の他に、 国会で政府が既に答弁している内容を 官房長官に再質問するという 「国会軽視」の常習犯でもあります。

(3) 悪魔の証明を求める質問

望月記者は、しばしば典型的な 【悪魔の証明 probatio diabolica】 を政府に求めます。 Q: 加計学園サイドへの取材で、 ほとんど総理と理事長の間での飲食・ゴルフの代金は、 加計理事長の方で もっているとの話をいくつか聞いた。 本当に奢ったり奢られたりなのか、 まったく饗応を受けていないということが証明できるのか。 客観的証拠で立証できるようなものを 長官は見た上で通常の交際なので 問題はないと発言したのか否か。 A: 総理が発言した通りだ。 Q: 国民感情としては疑念を払拭できない。 「ないこと」の証明は不可能なので、 事案の挙証責任は望月記者にあります。 矛盾しているのは、 「加計学園サイドへの取材で飲食・ゴルフの代金を 加計理事長の方でもっているという話をいくつか聞いた」 という望月記者が 「あること」を証明できていない点です。 論理的に考えれば、 望月記者に対する疑念を払拭できません。

(4) 秘匿事項に関する質問

望月記者は、しばしば国益損失の回避や 法律上の制約などで 官房長官が答えることができない質問を投げかけ、 官房長官が質問に答えないことを批判します。 Q: 北朝鮮のミサイル発射について、 前夜にある程度の状況を把握していたとなると、 なぜそれを事前に国民に知らせていないのか。 事前に通知することの方が 国民の安心・安全を保つためには必要ではないか。 A: 言葉の性質上答えることは控えるが、 政府としては万全の体制で臨んでいる。 こうした挑発行動を国連決議にも従わずに 繰り返す無謀な国家があるのは事実だ。 そうした中で私達は万全の体制をとっている。 それに尽きる。 Q: 公邸に泊まった日だけ 次の日発射されている。 今後政府が何も言わなくても 首相動静を見て公邸に泊まると思ったら 次の日はミサイルが跳ぶのかと。 9月9日建国記念日にまた発射の情報が流れているが、 今回もそのような情報が入れば 公邸に前夜に泊まることになるのか。 A: 政権として万全の態勢を整えて 国民の安全安心を守ることが 何か悪いことのような質問に聞こえたが。 政府としては常日頃から冷静に 国民の安全・安心を守ることに万全を尽くしている。 それにすべてが尽きる。 敵に自分の戦略を事前に通告することは 敵に有利なオプションを 選択する機会を与えることに他なりません。 日本の戦略を丸裸にすることなど、 日本国民の安全に 何の責任を取る必要もない望月記者にとっては 何でもないことかもしれませんが、 この質問は日本国民の安全を 大きく脅かす重大な危険行為と言えます。 仮にミサイル発射の前日に、 政府が北朝鮮のミサイルに備えるよう国民に伝達すれば、 北朝鮮はそれを日本の挑発的行為とみなしたり、 ミサイルの発射時間や軌道を より過激に変えてくる可能性すらあります。 このような質問をすること自体が 北朝鮮を利することは間違いありません。 このやり取りは、 望月記者が国民の不利益よりも 政権追及を優先していることを示唆するものと言えます。 ちなみに、望月記者は、 しばしば警察で捜査中の事案に対しても 官房長官のコメントを求めます。 当然のことながら、 仮に官房長官がコメントすれば それは行政の介入にあたり、 捜査に影響を与える可能性がありますが、 望月記者にはそんなことお構いなしのようです。 その一方で官僚の忖度を問題視しているわけですから 本末転倒と言うより他ありません(笑)。 勿論、官房長官はこのような質問に対して一切回答しません。

3.政治的主張のための修辞的質問

もう一つ東京新聞・望月衣塑子記者の質問に特徴的なのは、 ほとんどの質問が広義の 【レトリカル・クエスチョン rhetorical question】 であるということです。 望月記者の質問の目的は、 菅官房長官に事案の真偽を問うことではなく、 質問を行うことで自らの政治的メッセージを 情報受信者に示すことであるものと考えられます。 このパターンの質問は、 主として (1)レトリカル・クエスチョン(狭義)、 (2)政治的要求、 (3)繰り返し質問 の3つに細分類することができます。

(1) レトリカル・クエスチョン

望月記者は、しばしば質問の形式をとった反語表現である 【レトリカル・クエスチョン】 を使って政治的主張を繰り返します。 官房長官会見はインターネットを介して 毎日動画で配信され、 テレビのニュースでも頻繁に参照されます。 すなわち、会見の質問者が 【レトリカル・クエスチョン】 を使えば、 政治的プロパガンダを効率的に 社会に拡散することが可能となります。 Q: 都議選での秋葉原の声を 有権者の疑惑解明に対して もっときっちり説明するべきだと言う声という受けとめは 政府・安倍首相もしていないということか。 Q: 「このような人には負けるわけにはいかない」 という発言は、 有権者を軽視している発言とも思える。 発言自体に問題があると思わないか。 Q: 秋葉原であれほどの歓声の中で あのような声が出てくること自体、 国民の政権に対する怒りの声だという受け止めは 特にないという理解でよいか。 Q: 二階幹事長は、都議選の前に(マスメディアに対して) 「落とせるものなら落としてみろ」 という強気の発言があり、 その発言を含めて批判を浴びていた。 まったく自民党として 「反省してないじゃないか」 ととられかねない。 極めて重い発言だ。 これについて問題がないという認識か。 これらの質問について、 官房長官が額面通り質問に回答したとしても ほとんど意味はありません。 望月記者が質問を終えた段階で 既にプロパガンダとしての政治的主張は 反語表現として成立しているからです。 国民の負託を受けてもいない私人が、 記者であるという特権を使って、 あたかも国民の代弁者を装いながら 公の場で堂々と政府批判を行っていると言えます。

(2) 政治的要求

望月記者は、しばしば質問という行為を逸脱して、 レトリカル・クエスチョンを使うなどして 官房長官に政治的要求を行っています。 Q: 例えば菅官房長官が出会い系バーに行って そこでどういう女の子たちがああいうバーに通い、 その背景事情、教育の実態がどうなのかを 聴くなどの対応をとることはないのか。 こういうバーに実際に官房長官が足を運んで どういう実情が背景にあるのかを知ることが必要だと思う。 Q: 文科省の共有ホルダーを 第三者によって適切に調べてもらいたい。 Q: 昭恵夫人の100万円の受け渡しについて、 逮捕された籠池理事長は 証人喚問という場できっちりと説明した。 昭恵氏自身にもきっちりと説明する必要があると思うが。 Q: 総理の口から、加計理事長との関係に 問題がないというのであれば、 その根拠となるものもさし示しながら 説明していただきたいが、 明日は期待できると考えてよいか。 A: この会見場は貴方の要望に応える場所ではない。 事実に基づく質問に答える場所だ。 Q: 金正恩委員長は、北朝鮮の基地を叩いたり、 金委員長の斬首計画を行ったり、 レイダーに映る飛行はしないよう 再三にわたって米国に求めている。 このようなことを米韓合同演習を続けていることが、 金委員長のICBM発射ということを促していると言える。 米国側・韓国側との対話の中で、 合同演習の内容をある程度金委員長側の要求に応えるよう 冷静になって対応するようにとの働きかけを 日本政府はやっているのか。 A: 我が国は対話と圧力、行動対行動の基本姿勢の下に 日米の強力な同盟の中で 国民の安全を守りきっていく万全の体制に取り組んでいる。 その内容については、 北朝鮮の委員長に聞かれたらどうか。 望月記者は、 金正恩の要求に応えるよう 日本政府が米韓に働きかけているのかを 疑問文で聞いています。 望月記者はこの疑問文を 「質問」と主張していますが、これは明らかな詭弁です。 このような極めて具体性に富んだ 仮定条件と限定された対応内容を含んだ文言の 最後の部分だけが不自然な疑問形になっている構文を、 普通の国語能力を持った人が聞けば、 それを「要求」と解釈するのが普通です。 そもそも、 あのヒステリックな大声で 官房長官を威圧するように疑問文を提示すれば、 ほとんどの人はそれを 【レトリカル・クエスチョン】 による「要求」と解釈するものと考えられます。

(3) 繰り返し質問

望月記者は、しばしば同じ質問を何度も繰り返します。 Q: 本当に文書がないのか、 第三者による調査をやるべきだ。 A: 今の質問はこの場で何回したのか。 何回も何回も繰り返されている。 自分自身が納得できないからと言って 説明していないと断じることはいかがかと思う。 担当大臣が委員会で説明していることに尽きる。 Q: 何回も聞いているのは何回聞いても同じ回答しか出てなくて、 その結果私だけではなく、 国民の世論調査で説明責任を 果たしていないという数字が出ている。 都議選の結果を含めて重くとらえないといけない。 答弁の内容が納得できないという結果が 都議選の惨敗に繋がっていると各紙の分析から見える。 そのことに対する認識があまりにも弱い。 貴方が思っているからではないかではない。 この世論調査の結果を以下に真摯に受け止められるか。 そこを政府としてどう考えているのか。 A:同じ答えだ。 繰り返し質問には、 質問に含まれるメッセージを 情報受信者に深く記銘させる効果と、 官房長官が望月記者の質問に答えない印象を 造る効果があります。 今では虚しい「小池劇場」は メディアが主導して造ったものですが、 それが最高潮に達した都議選後に、 望月記者のヒステリックな声も 最大のヴォルテージに達したと言えます。

思考停止のルサンチマン

記者会見に参加している記者が、 国民の負託を受けた代弁者であるかのように振る舞い、 実際に国民の負託を受けている 政権を完全否定するのは 極めて理不尽な構図であると言えます。 望月記者の大きな勘違いは、 2017年7月の都議選後に投げかけられた次の 【レトリカル・クエスチョン】 に象徴されます。 Q: メディアからの政府に対する批判の声というのは、 国民の声を代弁していると思わないのか。 望月記者は、 メディアは国民の声を代弁する存在であり、 政府を糺す社会的ミッションを持っていると 理解しているものと考えられます。 しかしながら、 論理的に見れば、 国民から実際の負託を受けているのは現在の政府であり、 望月記者は国民から何の負託も受けていない メディアという単なる特権階級の 一従業員であるに過ぎません。 ニーチェは、 権力者は悪の存在であり、 権力者に対峙する者は 善の存在であると勝手に断定することで 道徳的に優位に立って権力者を不合理に見下す 【畜群 herd instinct】 という本能が人間に存在することを指摘しています。 この【畜群】の原動力となる妬み・憤慨の感情は 【ルサンチマン ressentiment】 と言い、この感情に基づく 価値判断の規範を 【奴隷道徳 slave morality】 と言います。 望月記者が普段から口にしている 「このままではどんどん日本が危ない国家になっていく。 ここで何とか私達が止めなくてはいけない」 という思考停止のステレオタイプの 【畜群】本能こそが、官房長官会見で 【奴隷道徳】を振りかざした不当質問を行う モティヴェイションになっていて、 もっぱらヒステリックな言動は 【ルサンチマン】が顕在化したものであると推察されます。 残念ながら、 望月記者と親和的な日本の革新勢力 (朝日新聞・毎日新聞・TBSテレビ・テレビ朝日・立憲民主党・共産党・社民党・自由党等) には、この【奴隷道徳】が蔓延しており、 【ルサンチマン】を毎日発揮しては 政権批判を繰り返しています。 すなわち、強い 【憤慨 re-sentiment】 の感情を前面に出して相手の 【倫理】を批判することで、 政権側に悪、反政権側に善を割り当てた構図を造り、 「悪の言う事は偽であり、善の言う事は真である」 という【信仰 belief】を原理として 【人格論証 ad hominem】を行い続けています。 【多様性】を主張しながらも 実際には自論以外を一切認めず 論敵を悪魔化する偏狭なイデオロギーが強固な 【ノイジー・マイノリティ loud minority】 を形成して日本社会の生産性を大きく低下させています。 彼ら彼女らは反論されると、 それを邪悪な意図に基づく言論弾圧と認定して より結束力を高めます。 これは【カルト cult】の行動パターンと類似しています。 そもそも物事の 【真・偽 true/false】は関係者の 【善・悪 good/evil】とは無関係です。 物事の追及に必要なのは 真・偽を見極める【論理】であり、 個人の価値観に基づき 善・悪を割り当てる【倫理】ではありません。 望月記者のようにヒステリックで 恫喝的な大声を浴びせて 関係者の【倫理】を問う必要はまったくないわけです。 逆に菅官房長官を罵倒する望月記者の 極めて攻撃的な口調は 望月記者の「追及力」の低さを露呈していると言えます。 私達国民にとって重要なのは、 論理を欠いた扇動者の扇動パターンを 共通の知識とすることで、 けっして騙されないことです。
つまり アンフェアなのだ。 そして 事実認識が 朝日新聞並みに 弱い。 さらにこれらが 厄介なのは 積極的な悪意というよりは 未成熟による 思考停止だということ。 それは 本人の自覚は あまり期待できないということだ。 事実認識が弱いということは そのまま 論理性よりも 感情ベースで 処理されていることが 多いということだ。 論理的に組み立てられたことを 感情的な視点で 批判したり いろいろな要求をしたりするから 何も噛み合うわけがない。 しかし 改めて考えれば それが今の左派を象徴する 姿勢といっても良い。 モリかけにしても 結局のところ 彼らの意図の中心は 安倍政権を悪そうに見せることで 悪い事実をしっかり論理的に組み立てて 追求することは 最初から目指していない。 つまり感情に訴えて 悪そうに見えるようにすれば 良いと思っている節がある。 それでは悪魔の証明を要求することは 非常に効果的だと感じられるのだろう。 つまり 左派の主張や追求というのは 正当な保守が考えるような 論理性とか 事実を問題にしているのではなく あくまで 感情的な問題に 軸足が置かれ 感情的な満足感を目指すものだと 考えることもできる。 またそう考えれば 今だにモリかけを追求したがる 動き方にも説明がつく。 望月さんは ともすれば 国益を損なう危うさを常に持つが 国益よりも 権力と戦うことを優先する本末転倒は やめないだろう。 本人の自覚はなく 今後も自覚する見通しがないのだから 当然だ。 健康のためなら死んでも良いというのと 同じレベルの本末転倒だ。 大いに危うい。 いつの時代も 意味あることのために 意味のないことの相手をする 多くの方々には 心から敬意を表したい。

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