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2017年10月08日

ムツゴロウさんのSF小説「海からきたチフス」は本当に面白いんです!

ムツゴロウさんの名作の話


ナツノナカノです。

さて、日曜日なんで本の話の続きをすこし…

前回から続く“児童文学”の世界ですが、私が今まで読んだ児童文学ベストバイはこれです。



畑正憲さん、ご存知の方も多いと思います。
ええ、ムツゴロウさんですよ。ムツゴロウ王国の!
あの、小型から大型動物までボーダーレスでじゃれて飛びつき、一緒に抱き合いながら転がりまわり、動物に顔中をベロンベロン舐め回されて、至福の笑顔を見せる、あの方ですよ。プロ雀士でありナチュラリストであり、小説家でもあるんです。その畑正憲先生が書いたSF小説が「海からきたチフス」です。

お話は夏休みに家族と大島へ旅行に来た少年が海からあがってきた深海生物“ヌル”と対峙し、謎を解明していく物語です。

ヌルは生物に食べられることによってその生物をコピーしてしまうんです。
例えば人だったらヌルを食べてから三日間くらい熱を出して寝込み、熱が下がると同時に体の外へヌルが出て行くわけです。その生物に似た外観を持って。知らない生物に体をコピーされてしまう恐怖ですよ。当時、小学生でしたからモーロック人同様、ヌルに対しても怖くてたまらなかった気がします。


畑正憲さんは私が子供の頃はしょっちゅうテレビに出ていらっしゃいました。ムツゴロウ王国の特番は何度も観ていましたし、たしか麻雀テーブルのCMにでも出ていらっしゃったような…。で、私にとっては動物好きなおじさんというイメージだったんですが、この小説を読んでみてびっくりしたんですよ。テレビから感じるムツゴロウさんのイメージとは違う、小説家、さらには生物学者としての側面に打ちのめされたというか…

まず、舞台が大島。私など離島に行くという経験もない小学生時代でしたから。
飛行機に乗って大島へ行くシーンやら、綺麗な海!美味しい海産物!に羨ましすぎて悶え苦しんでいたような気がします(笑)


大島の素晴らしい自然、海の底からやってきた謎の恐ろしい深海生物の恐怖もしっかりと伝えてくれました。主人公の男の子が最後、自分の身を使ってヌルの謎を解明しようとする姿も印象的でしたね。さらには、人間をコピーしたヌルが島のストアに行って、甘納豆を袋ごと流し込んで食べる姿がやけに記憶にあるんです。
あの本を読んでからゆうに30年以上が過ぎているのに…です。

この本は残念ながら手元にはないんですよ。絶版なんですよね、実は。
あぁ、もう少し内容を詳しくお話したい…でも記憶が曖昧ww

ぜひ、この作品は映像化されたものが観たいなぁ。

夏休みのスペシャルドラマとかで、やってくれればいいのに。
きっと今の中高生にも必ず響く、そんなお話です。

児童文学には大人でも楽しめたり面白いものもたくさんあります。
ぜひ、図書館や本屋さんに足を運んでみてください!

ヌルナカノjpg.jpg

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