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2018年03月09日
レンジローバー SVクーぺ
ジャガー・ランドローバーのSVO部門には3つの部門があり、SV:ラグジュアリー、SVR:パフォーマンス、SVX:オフロードでこれまでにレンジローバースポーツSVRやディスカバリーSVX、ジャガーF-タイプSVR、F-タイプ・プロジェクト7や、ジャガーXE SVプロジェクト8など特別な車を生産してきました。
しかし、XE SVプロジェクト8と大きく異なるのは、ボディを独自に作成しているところで、プラットフォームは標準のレンジローバーがベースですが、細かくモディファイを加えておりその結果、ボディパーツでレンジローバーと共通できたのはボンネットとテールゲートの下半分のみとなています。車高は標準のレンジローバーより8mm低く、全長は13mm長くなっていて、ホイールは23インチが標準となっているほか、特別な16層のペインティングを施されています。
SVOのデザインディレクターのゲーリー・マクガバーン氏はSVクーぺを「紳士淑女のための馬車のようなもの」という表現していて、「デザインは極限までこだわりぬきました。それゆえの繊細さも結果として滲んでいます」とも話しています。デザイン上重視されたのはフォーマルであることと、内面的なパワーを両立させることだったようです。そして、「古くからレンジローバーを知っていただいているかたには、SVクーペが初代のオマージュであることはおわかりいただけるでしょう」と続けていて、シートは前後で色合いを変えることができるようで、公開された写真にはフロントがホワイト基調、リアがダークなレザーが選ばれています。「これは、ドライバーと後席の住人のどちらを主役にするかで変わるでしょう。たとえば後席に女王が座る場合、リアが華やか、ドライバーズシートが控えめといった配色がよいと思っています」と語っています。
フロントシートは20ウェイの調整式で、リアシートは10ウェイの調整式になります。そして、ダイアモンド・キルティングによるフィニッシュや、ノーティカと呼ばれるウッドパネルもまたSVクーペの特徴になっています。
レンジローバーよりも小さいモデルのクーペについてマクガバーン氏は「どれくらいのボリュームが見込めるかにかかっていると思います」と答えています。「だって、同じ金額を払うならばドア枚数が多いほうがいいと考えるでしょう。また、そういった考えのひとのは、ヴェラール・クーペもご用意しています。『特別であること』にお金を惜しみなく払えるかたが、SVクーペの対象になるのです」と話しています。
SVクーペはパフォーマンスの面でも最上になっているようで、エンジンは5リッターV8スーパーチャージャーで、これはレンジローバーSVオートバイオグラフィーLWBと同じですが、最高出力は565馬力、最大トルクは71.3kg-mにまで引き上げられていて、0-100km/hタイムは5.3秒、最高速度は266km/hに達します。
トランスミッションは8速オートマティックで、ロータリー式のセレクターとパドルシフトで操作します。
2スピードのトランスファーボックスを備える4WDシステムが動力を伝え、可変ロックリアディファレンシャルはランドローバーのテレイン・レスポンス2が装備され走破性も持ち合わせています。
車高が標準のレンジローバーより8mm低いのは、動的性能を高めるためとのことで、速度が105km/hに達すると、スタビリティと燃費向上のために自動で車高が15mm下がるセッティングになっています。
サスペンションは5段階で車高を調整することが可能で、もっとも激しいオフロードを走行する場合は通常時より75mm車高が上げることが可能で、この場合時速50km/hの走行まで可能になっています。渡河水深限界は900mmになっています。最大牽引重量は3500kgまでになっていて、これはベントレー・ベンテイガと同等です。
オートクロージャー機能がドアに組みあわされるのもレンジローバーとしては初めてのことで、2ドアだけにドアサイズは1.4mになっています。その結果、車内からドアを閉めようにも届かないレベルになってしまっているようで、オートクロージャー機能は必須になっています。
インフォテインメントシステムは、ヴェラールと共通のインコントロール・タッチ・プロ・デュオシステムが使われていて、コントロールパネルは10インチ、ドライバー用のディスプレイは12インチになり、さらに10インチのヘッドアップディスプレイがそなわり、メリディアン製のスピーカーは23個あり、そう出力は1700Wとパワフルになっています。
SVクーペの生産台数は999台の限定生産になり、デリバリーはことしの秋を予定しています。
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