【登山初心者の疑問にお答えします!】トレッキングポールは必要?

みなさん、山渡ってますか?

登山に誘われた時、装備のアドバイスで
「トレッキングポール用意したほうがいいよ」
と言われることがあると思います。
また、実際登山に行ってみたり、富士登山の報道を見たりすると、
かなりの割合でトレッキングポールを使っている登山者を見ます。

果たして、トレッキングポールは必要か
トレッキングポールの特徴と使用上のメリット・デメリットを解説します。

tozansha2.jpg




?@トレッキングポールの種類


トレッキングポールは大きくグリップのデザインで2種類に分けられます。
丁字になっているT型とストレートなI型になります。

●T型グリップの特徴と使用方法
T型グリップは、一般的な歩行用の杖のような感じで使います。
基本的に一本使いです。
グリップの上部を握り込んで、歩行時に体を支えるような感じになります。
快適なグリップ位置は、自分のベルトの高さにセットすると長さを持てあますことが無いでしょう。

●I型グリップの特徴と使用方法
I型グリップの場合は、左右のバランスを取りながら、転倒防止し、
推進力が増す動きになります。
その為、基本的に2本使いです。
ニュートラルなグリップ位置は、肘を90°に曲げた手の高さです。
これを基準に登りは短く、下りは長く調整して、快適なポジションで使います。


?A価格の違い


価格の違いは、シャフトとグリップの素材の違いで変わります。
シャフトの素材は、主にアルミとカーボンになります。
アルミは加工しやすく、比較的安価。
カーボンは、柔軟性があって非常に軽量。
登山用品で同機能なら軽量なものが神なので、この場合はカーボンの方が高価になります。

グリップの素材ですが、主にプラスチック、樹脂(ゴム)、コルク、サーモスポンジ
ですが、ここは快適さで価格が変わります。
プラスチック<樹脂<コルク≒サーモ
といった感じでプラスチック製が一番安価です。ただし、硬いためマメができやすく滑るといったマイナス面があります。

?Bメリット


トレッキングポールを使うメリットとは、

1.転倒防止
トレッキングポールの最大の役割は「転倒防止」です。
荒れた登山道を歩くと、つまづいたり、スリップしたり、転倒の危険性があります。
なぜなら、歩くとき人は毎歩一本足で立っていて不安定だからです。
そこにポールを使うと支点が増え、バランスをとることが出来ます。
これによって、転倒防止につながります。

2.下半身の疲労軽減
荷物を背負って坂道を登ったり、降りたりすることは、日常生活と比較して、
かなり下半身に負担をかけています。
人は毎歩一本足で全体の8割以上を支えているので、かなりの筋疲労です。
よく、下山時に膝が笑うのはこのためです。
ポールを使うと支点が増え、荷重が分散し、足だけではなく上半身(腕や肩)の筋力を使う為、
下半身に負担が集中しなくなります。
よって下半身の疲労軽減につながります。
ロングトレイルや装備重量が増した場合は、トレッキングポールのありがたさが身に沁みます。

3.歩行スピードアップ
特にI型グリップのダブルポール使いの場合、進行方向に突いて体を支えるだけではなく、後方に突いて体を押し出し、推進力をアップさせる歩き方ができます。
また、上り坂でも片足で体を押し上げるよりも、両手を使って3つの力で押しあげた方が楽ですし、スピードも増します。
歩行スピードが上がってくればば、今まで以上のコースタイムの山にチャレンジでき、さらなる世界へ歩いていけるでしょう。

?Cデメリット


トレッキングポールを使うデメリットとは、

1.登山道を疲弊させる
これは、よく言われる登山道維持問題で、ポールを使わなくでも人が大勢歩く登山道は削れていき疲弊します。そこに、ポールを突き立てることで、さらに道が掘り返されて疲弊は進みます。また、高山植物の植生を荒らしてしまうこともあります。
また、人工物ですが、木道や階段もポールによって穴が開いたり削れてしまいます。

対策としては、
特に日本の登山では登山保護の観点から、ポールキャップをはめて使用することが推奨されています。
ポールキャップを外して使う状況は、主に雪上とされています。

2.荷物になる
スタートからゴールまでトレッキングポールを使うスタイルならば荷物とは感じませんが、公共交通k機関で移動する際は、「荷物になる」「邪魔」「他人に迷惑をかけているのでは」と感じます。

対策としては、
トレッキングポールケースを用意して、リュックに取り付ける方法があります。
私の対処は、ポールを3つのパーツにばらしてリュックの中入れてしまいます。

3.適切に使わないと逆に危険
フラットな登山道からある程度荒れた登山道の登り降りではトレッキングポールは活躍しますが、はしごや鎖場、ロープ場といった急坂では使用を控えるべきでしょう。

トレッキングポールは身体を支えるギアですが、です。

また、ポールを手首からぶら下げたまま鎖やロープを握ったり、はしごを使うとポールが行動を邪魔したり、引っかけて滑落の危険性があります。
鎖場、ロープ場、はしごでは面倒でもトレッキングポールはリュックに取り付けましょう。

?Dまとめ


最後までお読みいただきありがとうございました。

登山を始めたばかりのころ、やはり後半の疲れがあり、あまりコースタイムの長い登山や高所は苦労しました。
そこで、その対策としてトレッキングポールを使った時の衝撃は今も色褪せません。
トレッキングポールが私の登山の世界を広げてくれました。

私はトレッキングポール使用肯定派です。
ただし、今はポールのメリットを最大限に活かすため、低山や訓練的な課題登山の時は敢えてポールに使用を控えています。

皆さんはどうでしょうか?

それでは、安心安全装備でクライムオーーーーン!!



posted by yamwataritabi at 09:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 登山
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登山歴は20年余り。スタイルは基本ボッチ登山です。 無雪期は、低山ハイクからテント泊縦走まで、雪山は日帰りハイクとテレマークでのBCスキーを楽しんでます。
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2024年03月15日

2024年03月11日

【登山の基礎知識】山の疲れない歩き方 〜登り編〜

みなさん、山渡ってますか?

疲れない登山なんて無い
疲れるから登山なんです!
だからこそ見れる景色がある!

というのは、私の持論です

でも、へとへとになるのは色々と問題があります。

基礎体力(脚力)は必要ですが、疲労軽減する歩き方はあります。

そこで、今回は疲れにくい歩き方を解説します。

tozansha1.jpg



?@平地の歩き方のままでは疲れます


初心者は、どうしても無意識に平地の歩き方と同じように山を歩いてしまいます。

平地の歩き方とは、
かかとで着地してそこから足裏を接地させ、つま先で次の一歩を蹴り出す
という運動です。

「歩く」はどちらかの足が接地していますが、蹴り出しを強くすることで歩幅を広くしながら両足とも宙に浮く動きが「走る」になります。
つまり、体を進めるためには、 「蹴り出す」「歩幅を広げる」 という運動が必要になります。
そして、この運動には意外と筋力を使います。

したがって普段無意識で歩いている歩法で不整地の坂道を登るということは、実はかなりの筋力が求められます。
更に普段以上の重量の荷物を背負えば尚更です。

また、この歩き方は、かかととつま先しか接地していないため、靴底のグリップ力を活かせません。
つまずきやスリップなどヒヤリハットの原因になりえます。

では、登山道に適した歩き方とは…

?A登山道の基本歩法〜フラットフッティング〜


登山道では、 フラットフッティング が安全で疲れにくい歩き方として推奨されています。

歩き方は、
足裏全体を同時に接地させ、蹴り出すのでは無く、重心移動を意識して足をスライドさせるように足を運びます。イメージとしては、ノッシ、ノッシと歩くゾウのような感じですね。

この歩法を意識すると、自然と歩幅は普段の半分ぐらいになります。
したがって、「蹴り出す」という筋力と「歩幅を広げる」という筋力を抑えることができるので、運動量を抑え疲労軽減につながります。

確かに、この歩法は歩行速度は落ちます。

しかし、登山はスピードを競う競技ではありませんので、歩行スピードをアップさせるのではなく、 自分に合ったコースタイム計画を練ることの方が重要です。

また、フラットフッティングすると、靴底全体を接地するので、靴本来のグリップ力を最大化できます。

?B歩幅


フラットフッティングすることによる疲れにくい歩幅は、
自分の足一つ分(22〜25?p程度)
が目安です。

足を前へ踏み出すというよりか、後ろ足に重心を残したまま前足をスライドさせて着地。前足の安定を確認しながら重心を移動させて、そっと後ろ足を地面から離すイメージで歩くと、おおよそこの幅になると思います。
そしてこの歩幅なら、お尻の筋肉、太ももの筋肉、ふくらはぎの筋肉の動きが最小限になっていることを感じられます。

?C姿勢


不安定な登山道で重い荷物を背負って歩くと、どうしても足元が気になってうつむきがちです。

確かに、予想外のつまずきやスリップを予防する上で、足元を確認することは間違いないのですが、
下ばかり向いていると猫背になり、肺に新鮮な空気が入りにくくなります。

呼吸も浅くなりがちで、これによって疲労感が増すようになります。
そのため、姿勢はできるだけ正しくしながら、こまめに目線を上げましょう。

これによって胸が開いて新鮮な空気をより多く肺に入れられるようになります。
特に下りより上りの方が運動量が多いので、たくさん空気を吸った方が疲れにくくなります。

?D登り坂・階段の歩き方のコツ


最も意識することは歩幅です。

そこそこの斜面や階段を見るとついつい歩幅を広げて登りがちですが、これでかなりスタミナを削られます!
歩幅を意識して、前足を踏み出そうとはせず、ジグザグに、ちょこちょこと、歩幅を狭めて歩きます。
早くやっつけようとしてまっすぐ直登することが一番疲れます。

歩き方の重心移動の基本は一緒です。
後ろ足に重心を残しながら体を持ち上げて前足を着地させます。
前足に重心を移動させながら膝を曲げ、前足に重心が移ったら後ろ足をそっと引き上げます。
この時、お尻の大きい筋肉を使うイメージで登ると、かなり太ももの筋肉の疲労感は抑えらえます。

?Eまとめ


最後までお読みいただきありがとうございました。

今回は、【登り編】でしたが、【下り編】【道具編】もご用意する予定です。

登山は登りが一番キツイです。

登ってるときは、
「なんでこんなキツイことやってんだろう?」とつらつら思ってますが
登った先のご褒美があるから下山後に、
「次どこ登る?」
と、あのつらさをを忘れているんですよね。(登山好きあるある)

今回の内容が参考になれば幸いです。

それでは、安心安全装備でクライムオーーーーン!!


posted by yamwataritabi at 09:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 登山

2024年03月07日

【登山初級者必見です】登山リュックの謎を解説します!

皆さんはご存じでしょうか?
登山リュックのほとんどには取扱説明書が付いていません!

それなのにあちこちにファスナーやらポケットやら、無駄に長いベルトがついていて、

これってどう使うの?
まったくわからなーい!

という人多いんじゃないですか?

初心者の方だけでなく、結構な年数登山されている方でも使い方が不明なパーツがたくさんあるのでは?

今回は、そんな登山リュックの疑問について、それぞれのパーツの使い方やその用途を踏まえてを解説します。

DSC_0036-1.JPG


もくじ
?@無駄に長く感じるベルトの数々
・ショルダーベルトの長さは必要?
・フロントコンプレッションベルトのあまりが長すぎる問題
・ボトムベルト
?Aリュックのボトム部にあるループ
?Bリッドにあるループ

?@無駄に長く感じるベルトの数々

・ショルダーベルトの長さは必要?

ショルダーベルトをの長さを調整するストラップ部分
「こんな長さいるっっっ」ってくらい長いですよね。
他のカジュアルスタイルのデイパックも長いけど、本格的登山リュックのストラップはわざと長くしています。

その最大の理由は、

ショルダーベルトのパッド部分を快適な位置に調整しやすい

グローブをしていてもしっかり握りやすく、滑らず引っ張りやすい

もし、ストラップが短かったり、ギリギリの設定の場合、
荷物の重量が増すほど、背負い心地を左右する肩のショルダーパッドの位置の調整範囲が狭くなり、
フィットする人が限られてしまい、快適ではなくなってしまいます。

また、長さ調整をする際、ストラップが短いと指でつまむ形になるのでしっかり引っ張れません。さらにグローブなどをしていると滑ったりしてベルト調整に手間取ってしまいます。

以上の事から、しっかり握って引っ張れるように長くなっています。

行動中、どうしてもブラブラして気になる!

という人には、別売りでベルトクリップがあるので試してみてはいかがでしょうか?



・フロントコンプレッションベルト

フロントコンプレッションベルトは、トップリッド(雨蓋)と本体をつないでいるバックル付きのベルトです。
デザインによって「一本締め」と「二本締め」の2パターンありますが、最近は「二本締め」が主流のようです。
トップリッドが動ないように締め付けるというのはお分かりと思います。

確かに引っ張るときにはある程度長い方が締め付けやすいけど、余ってるベルトがめっちゃ長い

でもこれにも使い方があるのです。

恐らくほとんどの方は、リュック本体から物を取り出す際、バックルを外して、トップリッドを上げて、
内側の巾着コードを緩めていると思います。

しかし、開け方の正解は
「バックルをスライドする」
です。実は

このコンプレッションベルトをギリギリまでスライドさせると、トップリッドが開くんです!
この余ったベルトをスライドさせると。。
DSC_0221.JPG


こんな感じでトップリッドが開いて荷物が取り出せます!
DSC_0222.JPG



そして、仕舞うときは、そのままベルトを締めれば元通り。

この操作のメリットは、
グローブをつけている場合(特に秋冬)、グローブの厚さで意外とバックルが押せなくて外せないからです!

想像してみてください。
雪が降ってる中、
一度グローブを脱いで→バックルを外して→中身を出して→再度グローブはめて
→バッグを閉じてバックルをはめる
手順が長いと思いませんか?グローブしたまま作業ができれば、寒くないし、時短になります。
トップリッドのスライドオープンはグローブしたままで簡単に操作できます!
※防寒対策でインナーグローブ着用してもアウターグローブの着脱手順が入るので変わりません。

特に最近リュックのバックルは軽量化のためかなり小さくなったので、なおさらです!

慣れるとメッチャ楽なんで
一度やってみて!


・ボトムベルト

このベルトは2気室タイプというリュックの下部からも出し入れできる機種に多く見られます。
そのため、多くは35リットル以上の中型〜大型リュックにつけられているベルトです。

使い方は2つ
・容量調節のためコンプレッション機能
・ウレタンマットの外付け用ベルト


◎装備の総量が少なくて、リュック内に隙間がある場合
中身が動かないようにサイドのコンプレッションベルトを締めます。
そして、中身の重心が下に降りてこないように、このボトムベルトを締めます。

30〜35リットルのリュックで日帰り登山をするとき、装備が少なく、リュック内がスカスカになります。
その時そのままパッキングすると中身の重心が下がってしまい、肩に余分なストレスを与えてしまいます。
そこで、ボトムベルトをしっかり締めて降りてこないようにするだけで、かなり疲労軽減します!

◎装備の総量が多くて荷物が入らない場合
テント泊登山では、ザックの中に日帰り装備にテント・シュラフが増えます。
でも、テントで寝るときはシュラフだけでは背中が痛くなるし、時期のよっては地面の冷えにより寒くて寝られません。
そこで必ずマットも装備として持っていくのですが、マットも大きく2パターンあります。

・インフレータブルタイプ:空気を入れて厚みを持たせる
・ウレタンタイプ:ウレタンの厚みがクッションになる。ロールタイプと折り畳みタイプあり

収納性や断熱性からインフレータブルのほうがメリットがありますが、かなり高価セッティング時と撤収時に時間がかかる、不意のトラブル(穴が開く)で使い物にならなくなる、といったデメリットがあります。
ウレタンは、安価だけど収納性ゼロ、といったデメリットがあります。

インフレータブルは、相当小さくなるのでリュック内に収納可能ですが、ウレタンマットは無理。
そこで、ボトムベルトが長くなっているモデルなら、ここに挟んで携帯できます。


【参考;マット外付けには3つの流派あり】
一、ボトム派
これは先ほど解説したようにボトムベルトを使った取り付け方です。比較的ロングトレイルする方に多いのでは。
二、サイド派
サイドコンプレッションベルトに挟む取り付け方です。ベルトの長さに余裕がないと難しいですが、岩場を多く通過するコースを選択する場合やULスタイルの方に多く見られます。
三、トップ派
トップリッドにあるループにコンプレッションベルトを通してそこにマットを挟む取り付け方です。
ややクラッシックスタイルですが、行動中のバランスはいいので、高重量装備の長期縦走する方に見られます。(最近は少数派) 

?Aリュックのボトム部にあるループ

スポーツバッグのリュックとアウトドアリュックの大きな違いの一つで、登山初心者が全く使い道がわからないパーツ??1ではないでしょうか。

このループの名称は
ピッケル/トレッキングポールループ
といいます。 ※諸説呼称あり
DSC_0219~2-thumbnail2.jpg

その名の通り雪山アイテムのピッケルやトレッキングポールを取り付けるためのループです。

だが、しかし!

これだけでは取付られません。相棒のホルダーがあります。

このループの真上をたどっていくと、リュックのやや上部にバンジーコード(ゴムひも)のループまたはベルクロのループがあります。
DSC_0220~3-thumbnail2.jpg
これが ピッケル/トレッキングポールホルダーです。


下部のループにピッケル/トレッキングポールを引っかけて、ホルダーを巻き付けて装着します。
このパーツの使い方がわからない方は、トレッキングポールをリュックのサイドポケットとコンプレッションベルトを使って取り付けていますね。

?Bトップリッドのループ

トップリッド(雨蓋)の上に2つまたは4つループがあるリュックがあります。
このループの名称は

トップギアリング

といいます。 ※諸説呼称あり


使い方は既出ですが、別売りのコンプレッションベルトやバンジーコードを通して、マットなどの装備を取り付けます。

私の個人的な使い方を紹介すると
縦走でごみが溜まってリュック内に収まらない時、厳重にラッピングしてこのトップリッドの上に取り付けます。

結構、レジ袋にごみを入れてリュックのフロントにあるループにぶら下げているハイカーを見かけますが、想像以上にブラブラ動いています。木の枝に引っかけてゴミをまき散らしてしまいそうなので(ていうか、現場に居合わせました)、私はこのやり方をおすすめします。

まとめ

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます。

登山リュックには取扱説明書がありません。
ブランドHPを閲覧しても新機能や推し機能の説明はありますが、基本的なパーツの説明はなかなかありません。

登山専門店に行かなくても最近はググればある程度は情報は得られます。
ただし、その情報が正しいかどうかはセカンドオピニオンが必要です。

いくつかのサイトを回るか、専門家(店員)の生の声を聴いたりして判断しましょう。

私の解説があなたの疑問を解くカギになればいいな、と思います。

それでは、リュックを正しく使ってクライムオーーーーン



posted by yamwataritabi at 22:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 登山

2024年03月02日

【登山初心者必見!】モチベーションタイプ別登山の持ち物のまとめ!

登山は登った人にしか見られない絶景やいろいろな達成感が味わえるの魅力です。
「今年は富士山目指して登山を始めよう!」とか「友人に誘われて登山に行くことになったんだけど…」など登山を始めるきっかけは人それぞれ。

だから、モチベーションもかなり差があります。
難易度別におすすめ装備をご紹介するのは当たり前のので、今回は

「モチベーションタイプ別登山三種の神器の選び方」

という切り口で、初心者の登山装備の揃え方をご紹介します。


P8230087.JPG

?@モチベーションの分類



冒頭にきっかけは人それぞれといいましたが、私は一番最初は会社での付き合いでした。
もともとキャンプは学生のころからやってましたが、登山は「なんであんなに疲れることやってんの?」というようにネガティブなイメージを持ってました。
やむなく仕事上数回登山をしたのですが、その後大ハマりしてしまいました笑

そこで登山モチベーションを

・ネガティブ:仕事(学校)行事で仕方なく、知り合いに付き合いで…
・ポジティブ:趣味として取り組みたい、体力づくりのメニューとして…

以上の2パターンに分類します。

そして、装備に対するモチベーションを

・品質重視型:価格も気になるが、安心して楽しむためには性能や品質が気になる
・コスパ重視型:できるだけ出費は抑えたい、見た目やデザインは二の次

以上の2パターンに設定し、これらを組み合わせて

・ネガティブ+品質重視型
・ネガティブ+コスパ重視型
・ポジティブ+品質重視型
・ポジティブ+コスパ重視型


の4つのタイプに分類します。

ネガティブ+品質重視型


このタイプの方の傾向は、

「会社や学校の行事で登山しなくちゃいけないけど、どうせやるならケガしないようにしたい」
「安物買いの銭失いにはなりたくない」

というように、登山に対しては積極性はありませんが、損はしたくないとう傾向にあります。

初期の私はこのタイプでした。

ネガティブ+コスパ重視型


このタイプの傾向は、

「どうせ1回しか使わないから、何でもいい。安ければ安いほどいい」
「これってホントに必要なの?」


と、装備にも関心がありません。

ポジティブ+品質重視型


このタイプの傾向は

「登山に興味があり、ちゃんと取り組みたいので機能・品質がしっかりしたもので揃えたい」
「最初は初心者レベルから始めるけど、非日常の絶景を楽しみたいので、それにも対応する装備で揃えたい」


といったようにかなり前のめりに登山に興味を示します。

ポジティブ+コスパ重視型


このタイプの傾向は、

「登山はやってみたいけど、登山用品は想像以上に高いなあ」
「見た目やブランドなどは二の次で、できるだけ出費は抑えたい」


というように、登山には前向きですが意外と登山用品は高価なものが多いので、やや機能や品質を落としても低価格のものを選びがちです。


?Aタイプ別三種の神器の選び方



「登山の三種の神器」はご存じでしょうか。登山をする上で必ず用意するアイテムを指します。

それは
『登山靴』『リュック』『レインウェア』
の3アイテムです。その他重要な装備はありますが、それは別の機会にご紹介します。

そして、これらのアイテムの基本的な選び方は、 山の難易度 滞在時間によって選びますが、今回は初心者を対象としますので、

○全コースタイム:6時間程度(朝〜日没前)
○難易度:初級者(鎖場、ロープ場が無く、比較的整備された登山道)
○装備重量:5〜7?s(リュック込み)

以上を前提条件として、3種の神器を選びます。

登山靴(トレッキングシューズ)


◇ネガティブ+品質重視型

このタイプには、ミドルカットのトレッキングシューズがオススメです。
the登山靴といったようないかついデザインではなく、どちらかといえばランニングシューズに足首パッドをつけたようなデザインです。重量も比較的軽く、やわらかい造りなので履きやすさもあります。
予算に余裕があれば、アッパーにゴアテックス、アウトソールにヴィブラムを使用していれば申し分なしです。

オススメブランドとしては、
コロンビア、メレル、サロモン、KEEN
です。

◇ネガティブ+コスパ重視型

このタイプの選びがちな傾向は、
「普段にも使えるシューズ」
というオーダー。

基本的に登山は非日常を楽しむものなので、コースによっては兼用はリスクが高い。
足首のサポートが低いので捻挫にリスクがあり、ふらつかないように意外と足の筋力が求められます。
これを認識した上で、ローカットモデル(アプローチシューズ)をおすすめします。
見た目はスニーカーとほぼ同じですが、防水性や防滑性はタウン向けシューズより強化されています。

おススメブランドとしては、
コロンビア、メレル、サロモン、KEEN
です。
アウトドアブランドに興味の無い方はレンタルという選択肢もあります



◇ポジティブ+品質重視型

このタイプには、ぜひ先を見据えて汎用性の高いハイカットモデルをおすすめします。
ただし、縦走向けのマウンテニアリングシューズではなく、もう少しソフトなトレッキングシューズを選びましょう。
マウンテニアリングシューズは、靴全体の剛性が高く重量もあります。ゆくゆく岩場のきつい北アルプスでテントを担いで長期縦走をされるときに必要ですが、今回の初心者コースにはオーバースペックです。
ややソフトなトレッキングシューズのほうが汎用性や適応力が高いモデルが多いので、様々な日帰り登山で重宝します。
そして必要な仕様は、ゴアテックスの防水力とヴィブラムソールのグリップ力はマストです。

おススメブランドは、
キャラバン、シリオ、スカルパ
です。

◇ポジティブ+コスパ重視型
このタイプにお勧めもハイカットモデルですが、コストを抑えるために仕様面のランクを落とします。
登山靴の品質を見る上で、最も問われるのは 「防水力」 「グリップ力」 です。
そのため、防水加工されていても「ゴアテックスを使ている靴」と「それ以外」に分けられたり、
アウトソールにラグ(深い溝)があるパターンでも「ヴィブラムソール」と「それ以外」に分けられがち。
そして、これらの機能素材のコストは高く、使っていいるものといないものでは2〜3割価格に差が出ます。

つまり、登山靴の安心材料の防水力とグリップ力を以下のように下げることで、選ぶシューズの価格帯を下げます。

・ほぼ完全防水のゴアテックス使用のアッパー→ウォータープルーフ(防水加工)またはウォーターリペレント(撥水加工)表示のアッパー
・ヴィブラムソール→無表示のラバーソール

このように機能を下げても、天候やコースを合わせれば心配なく使えます。

おススメブランドは
コロンビア、KEEN、HI-TECH
です。

※※コスパ重視型の方に注意勧告です※※
コスパを上げる方法として、商品を選ぶ以外に「購入方法を変える」ことがあります。
つまり、 通販やリサイクルショップを利用する 、という方法です。

確かに同スペックのシューズは、通販なら割安になっていたり、メルカリやセカンドストリートなどリサイクルショップならさらにお安く手に入れることも可能です。
ただし、それは 経験者に限る といわせていただきます。
初心者の方には申し訳ありませんが、まだ自分のスタイルが定まっていませんし、性能の良し悪しの判断基準が育っていません。
通販ではサイズ合わせしていませんし、質感や重量感などをリアルに感じられません。
よって、可能なら店舗に行って試着をして決める方法が失敗しにくくなります。

私の経験からすれば、 リアルでもシンデレラフィットすることは非常に少ない

靴が合わなくて、登山中に足を痛めることほど悲しいくてつらいことはありません。
いろいろな店舗やブランドを履き比べて選びましょう。


リュック(トレッキングザック)


登山に向いているリュックとそうでないリュックの違いは、

・チェストベルトがある
・ヒップベルトがある

この2点です。
スポーツブランドやカジュアルブランドのデイパックには、チェストベルトが付いているものは少なく、ヒップベルの関しては、ほぼ付いていません。
では、なぜこの2つのベルトが必要なのか?

アップダウンのある不整地な登山道を長時間歩き続ける際に、背負った荷物が不安定に動いてしまうのは非常にストレスになりますし、疲労にもつながります。このストレスを抑えてくれるのが2つのベルトの役割です。

・チェストベルト:ショルダーベルトのずり落ちやずり下がりを抑えます
・ヒップベルト:リュックの前後左右のバタつきを抑え、腰で重量を支えることで肩の痛みを抑えます

以上を踏まえて選んでいきましょう!

◇ネガティブ+品質重視型

日帰りの持ち物からするとリュックの容量は20〜25リットルあたりが妥当です。これは、よく通勤や通学で使われているデイパックの平均的な大きさです。
これを機に疲れにくさを求めるなら、トレッキングブランドのリュックを購入しましょう。
トレッキングブランドのリュックならほぼ先に挙げた2つのベルトはついていますので問題ありません。
ただし、雨天決行の登山や夕立の多い夏季の登山の場合は、リュックの中が濡れないように「レインカバーの有無」を確認しましょう。無い場合は、別売のカバーを購入します。

おススメブランドとしては
ノースフェイス、コロンビア、グレゴリー
です。

◇ネガティブ+コスパ重視型

まずは自分の持っているデイパックを探しましょう。
もしアウトドア系ブランドで2つのベルトが付いていればラッキー。あとはレインカバーの用意だけです。
もし2本のベルトがないデイパックを持っていたなら、登山専門店に行って後付けのチェストベルト購入して下さい。後付けのヒップベルトもありますが、リュックに合わない場合がありますので、今回は我慢してください。

リュックの購入自体避けたい方には、レンタルもあります。
やまどうぐレンタル屋


◇ポジティブ+品質重視型

このタイプにおススメは、日帰りから宿泊まで対応できる30〜35リットルのモデルです。
私が登山にはまったのは、山小屋宿泊登山の成功体験からです。それまでは日帰り数回でしたが、あるタイミングで誘われて妙高山に泊まりました。コンディションが良すぎて絶景の連続。日帰りでは見られない朝日、夕日、星空。完全にやられました。
登山のだいご味は日帰りではまだ半分です。
ガチで登山をやりたいこのタイプなら汎用性の高いこのサイズです。

30リットル以上のリュックには背面長と言って、使用者の背中の長さとリュックの背面パッドの長さを合わせる必要があります。合わせることでよりフィット感が増し、肩の疲労軽減委つながります。

専門店なら、サイズ合わせだけでなく、重りを入れてリアル体験もできます。

おススメブランドは
グレゴリー、オスプレー、カリマー、ミステリーランチ
です。

◇ポジティブ+コスパ重視型

ガチで登山をしていくなら専門店でのサイズ合わせはマストです。
それを踏まえて日帰りのみに割り切って容量ダウンするか、的を絞って通販で購入するか、です。

リサイクルショップという手もありますが、中古品の場合メルカリでは細部をできないし、リアルのショップでも専門ではないので、パーツの劣化具合や不足は確認できないのであまりお勧めしません。

レインウェア(雨具/カッパ)


「山の天気は変わりやすい」
皆さんんも耳にしたことがあると思います。
私も結構雨にやられています。前日や当日に天気予報を確認していても、山頂付近で降られたり、あと少しで下山終了なのに夕立にやられたりしました。

登山中のリスクはいろいろありますが、滑落や道迷いのように派手ではありませんが、
「体が濡れることによる低体温症」
が地味に厄介なのです。
低体温症は冬だけではありません。山では一年中通してあるリスクです。
雨や汗で濡れたままにしていると、乾く前に急激に体温を奪われます。
そこでかなりの疲労感を覚えますが、疲労感で済むか衰弱するかは事前の準備で大きく変わります。

このリスクを回避するためにも、登山にはレインウェアは必ず携帯します。
トレランのレースでは晴れていてもレインウェアを携帯しなかったために失格になるケースもあります。

◇ネガティブ+品質重視型

まずポンチョはNGです。リュックごとカバーできるるのでよさそうですが、ひらひらして枝や岩などに引っかけてしまう危険性があり、また風が強いと行動不能になります。
実はレインウェアは濡れないためだけではなく、防風防寒着の役割があるので、上下セットのモデルがマストです。
最低でも耐水圧10000?oと表示しているものを選びましょう。

◇ネガティブ+コスパ重視型

まずは誰か登山経験者から借りましょう。当てがないからと言ってビニール合羽は絶対NGです。
防水力はありますが、非常に蒸れます。登山は結構な運動量なので相当汗をかきます。ビニール合羽の内側は身体から出る湿気による結露と発汗でびしょびしょです。
これでは、雨で濡れてしまうのと変わりなく着る意味がありません。
さらに防寒着としての機能はゼロですので、低体温症のリスクが高まります。
登山にビニール合羽はダメ!絶対ダメ

ビニール合羽を買うくらいならレンタルして!
やまどうぐレンタル屋



◇ポジティブ+品質重視型

高機能レインウェアはメンテナンス保管状態が正しければ、5年以上は余裕で保ちます。
ですので、先を見るならゴアテックス使用のレインウェアを準備しましょう。間違いありません

おススメブランドは、
マムート、モンベル
です。


◇ポジティブ+コスパ重視型

これも登山靴と同じで、防水力を落として価格を下げましょう。ゴアテックスのレインウェアは大体上下で4〜6万円はしますので、ゴアテックスを使っていないアウトドアブランドのレインウェアを選びましょう。

ここで選び際のポイントですが、
三層構造(3レイヤー)のレインウェアを選べ!
です。

耐久性や防寒性は三層構造のレインウェアなら間違いなしです。
さらに価格を下げる上で一部2.5層というコストカットした物もありますが、内側の防水ラミネートが劣化するとボロボロ剥がれてきたり、加水分解でベトベトになったりします。
予算に合わせ、よく理解した上で選びましょう。

おススメブランドは、
ミズノ、モンベル、コロンビア
です。



?Bまとめ



いかがだったでしょうか。
アイテムを選ぶ際の基準は人それぞれですし、登山のノウハウ本などでは、コース別や難易度別を基準にしたり、雑誌の登山特集などでは、ブランド別やコーディネイト別などで紹介しています。

今回提示した「モチベーションタイプ」は実は私のアウトドアショップでの経験を下地にしています。
店頭にはメッチャ安い廉価商品から高価な高機能な商品までありました。
その中で、ご来店いただいたお客様にどの商品をコーディネイトしようかと思ったとき、
「このお客様の登山に対する熱量はどのくらいか?」
を探り、要望を引き出し、満足していただけるように努めていました。

廉価品だからダメで高機能だから良いというわけではありません。
人それぞれ予算がありますから…
それに、近年はレンタルという選択肢もありますので、上手に使い分けて装備をそろえましょう。

今回の記事が皆さんのアイテム選びの助けになればいいなと思います。

それでは、レッツ・クライムオーーーーン




2024年03月01日

登山リュックの謎パーツ3選

みなさん、山渡ってますか?

いざリュックを購入したけど、これってどうやって使うんだろう?
他のブランドには付いてないし、取説無いからワカラナイ???

そんなアナタに謎パーツの解説します




?@MILLETのハンドレスト


こんな感じで、ショルダーベルトに取り付けられているループです。
DSC_0226-EDIT.jpg

MILLET独自のパーツです。登山経験者でも何に使うか知らないかとも多いはず。
人によっては「熊鈴ぶら下げるの???」といった感じです。

「ハンドレスト」というように「手(腕)を休める」パーツです。

腕は意外と重量があって、登山中腕を下げた状態が長く続くとかなり肩に負担がかかったり、手先が浮腫んで疲労感を感じます。
その解消法としては、「腕組み」があります。
あまり荒れていない登山道が長く続くときは腕を組んで歩くと疲労感が軽減され、手先がパンパンに浮腫まなくなります。

それをリュックのパーツ化したものが「ハンドレスト」です。

また、このハンドレストを適度に引っ張ると肩の荷重が解放されるので、長時間歩いて肩がしんどい時に使ったりします。
DSC_227.jpg
使い方は、親指を引っかけて腕をぶら下げたり、引っ張って肩の荷重を開放します。
手首全体をループに通してしまうと、とっさの時に手が抜けず危険です。





?AGREGORYのグラスホルダー


このパーツはGREGORY独自のパーツです。
「グラス」とは眼鏡を指し、主にサングラスを取り付けます。雨天や夜間ではサングラスをかけないので、歩行中落とさないために使います。

以前は左のショルダーベルトに取り付けられたループでしたが、リュックのデザインがリニューアルした際に進化しました。
DSC_0223.JPG
以前はこの上の部分にある眼鏡マークのループだけでしたが、
下にホールド強化のバンジーコードが付きました。

DSC_0224.JPG
使い方は、サングラスの片方のツルをループに通し、バンジーコードを引き出してノーズパーツに通して留めます。
サングラスは頭にそのままかけておくと、頭部からの湿気で曇ったり、頭上の枝に引っかけて落としたりするので、
使わない時は、このホルダーに留めておくと便利です






?Bkarrimorのヘッドクリアランス


トップリッドについた3つのベルトですが、容量調整のアジャスターベルトかと思いきや、
本来の機能としては「ヘッドクリアランス」ベルトとなっています。(アジャスター機能としても有効)
DSC_0233-EDIT.jpg
DSC_0234-EDIT.jpg

この赤丸で囲ったベルトです。

装備をリュックの限界まで詰め込むと、トップリッドもパンパンです。
すると、ハイカーの後頭部がトップリッドに接触してしまい、上を見上げるときや、ツバ広のハットを被るときに当たってしまって、ちょっとしたストレスになります。
こんな感じで上を向くと後頭部が触るので、はしごや鎖場で上を向くとにストレスになります。
ハットは特に!
karimmer2.jpg

そこで、このヘッドクリアランスベルトを緩めてリュックのフロント側にずらすことで、後頭部に空間が生まれてストレスフリーになります。
これはどちらこといえば、身長が低めの方(特に女性)にとって、イイね機能だと思います。

karimmer1.jpg
こんな感じでトップリッドを逃がすと後頭部の窮屈さが解消されます。





?Cまとめ
最後までご覧いただきましてありがとうございます。

快適な登山を以下の楽しむためにリュックメーカー各社独自の工夫がありますね。

最近はメーカーのHPを開けば、ある程度取説していますが、製品の下げ札にはほぼ取説はありません。
特に初心者ので方は、なんとなく背負ってベルトを締めたり、ファスナーを開け締めする具合で色々とついているパーツの使い方までは調べないかもしれません。

でも、実はこんな機能があれば便利だなぁというパーツは既についていたりします。
もしご質問などありましたらコメント下さい。

それでは、安全・安心装備でクライムオーーーン

posted by yamwataritabi at 09:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 登山

2024年02月12日

失敗しない登山リュックの選び方【容量編】

皆さん、山登ってますか?

今回は初心者だけではなく、ステップアップする際に悩む登山リュックの容量の選び方を解説します。

実際お店で実物を比較しながらある程度判断できると思いますが、近年人気のWEBレンタルでは基礎的な知識や基準がないと検討できないですよね。

基本的に装備の総量で決まりますが、「その差はなんなんだ?」という疑問にお答えします。


もくじ

?@登山リュックの容量の種類

?A容量を選ぶ基準はこれだ!

・〜15リットル
・20〜25リットル
・30〜35リットル
・40〜45リットル
・50〜55リットル
・60リットル〜

?BULというスタイルの注意点

?Cまとめ

DSC_1711.JPG

?@登山リュックの容量の種類


登山リュックのサイズの選び方は大きく3つあります。

〇バックレングス(背面長)
〇ジェンダー(性別)
〇容量


バックレングスとは、リュックのバックパネルの長さを指し、使用者の第七頸骨から腰骨の最上部までの長さを測定しフィッティングします。体格差によるより良いフィット感を得る選び方です。
S・M・Lといったサイズ固定のものや、バックパネルにサイズ調整機能があり、それぞれ調整するモデルがあります。
※実際メジャーで測った長さに対して、フィッティング段階では3〜5センチほど幅があり、最終的には
ベルト調整でサイズ確認します。

ジェンダーは、バックレングスに更にショルダーハーネスとヒップベルトの形状を男女の骨格の違いを反映してより背負い心地を向上させるための選び方です。
快適なフィット感を得るためにショルダーハーネスの形状やつけ方、ヒップベルトの長さや角度が各メーカーの研究により開発されいます。

容量は装備の総量に合わせて選びますが、メーカーによって 表示と見た目が大きく変わります

これが悩みの大きな原因です!

30リットルの表示でも、メーカの違いで見た目が1.5倍ほど差があるように見えることもしばしばです。

近年は、構造計算して容量表示をしているそうなのですが、メインコンパートメント(本体)のみで30リットルなのか、サイドポケットやトップリッドを最大にした合計で30リットルなのか、メーカーは明らかにしていません。

そのため、最終的には実物を見て、触って、広げてみないと判断ができませんが、今回は製品表示をベースに解説します。

容量の種類は、基本5リットルピッチで

10、15、20、25、30、35、…100

と表示されているメーカーがほとんどですが、一部メーカーでは、

32、34、36、38、44…

のような表示をしています。

これは、ジェンダー分けしているメーカーに多く、レディスモデルのほうがバックレングスが短いためバックパネル自体が小さくなります。そのためメンズと同等の機種なのでですが、計算上2〜3リットル小さく表示されます。
また、同様にバックレングスの影響で、SサイズとLサイズでは同表示でも詳細設定2〜3リットル差があります。 ※メーカーのHPカタログに表記されていることがあります。

したがって、私の容量の目安としては、5リットルピッチを基順に3捨4入で設定します。
例)32リットル≒30リットル、48リットル≒45リットル


?A容量を選ぶ基準はこれだ!


容量を選ぶ基準ですが、原則として以下の2点です。

?@コース別( 難易度)基本装備の総量
?A山飯スタイル

?@基本装備としては、

・コース別に大きく差が出ないもの
レインウェア、タオル、ヘッドランプ、エマージェンシーセット

・コース別で影響の出るもの
飲料水、行動食、防寒着、宿泊装備(テント、シュラフ、マット)、着替え
安全確保器具(ヘルメット、カラビナ、ロープ、スリングなど)、特別装備(登攀装備、雪山装備)
趣味アイテム(カメラ、コーヒー、お酒など)

以上の2グループがありますが、今回は、ざっくり夏季登山で「A.日帰り」「B .テント泊(ツェルト除く)」「C.山小屋泊(避難小屋除く)」
の3パターンの登山コースを想定したものを基本装備量とします。

「A. 日帰り」…レインウェア、タオル、ヘッドランプ、エマージェンシーセット
昼食、行動食、飲料水
「B.テント泊」…テント、シュラフ、マット、着替え、がAに追加されます
「C.山小屋泊」…着替え、がAに追加されます

?A山飯スタイルは2パターン。

「?@自炊しない」…弁当持参
「?A自炊する」…自炊道具、食材を準備

以上の5つの要素を組み合わせて自分のスタイルに合ったリュックの容量を選びます。

〜15リットル:A+?@ 推定必要水分量1〜1.5リットル

登山コースとしては、日帰り、短時間(2〜3時間程度)。またはトレラン的なハイキング

20〜25リットル:A+?@ 推定必要水分量1〜1.5リットル

登山コースとしては、日帰り、4〜6時間

30〜35リットル:A+?A、C+?@ 推定必要水分量1.5〜3リットル

登山コースとしては、日帰り4〜8時間、自炊道具と食材も携帯する
山小屋泊の場合は、初日昼食は弁当、小屋では1泊2食(夕飯と翌朝朝食or弁当)

40〜45リットル:C+?@、C+?A  推定必要水分量2リットル以上

登山コースとしては山小屋泊(1泊夕飯のみ)、他食事は自炊
または、山小屋泊(2泊4食)、他食事は小屋で購入

50〜55リットル:B+?A、C+?A 推定必要水分量3リットル以上(不足分は水場で補給)

登山コースとしては、テント泊(1泊)、食事はすべて自炊
または山小屋泊(2〜3泊)、食事はすべて自炊

60リットル〜:B+?A、C+?A 推定必要水分量4リットル以上(不足分は水場で補給)

登山コースとしては、テント泊(2泊〜)、食事はすべて自炊
または、山小屋泊(3泊〜)、食事はすべて自炊

もうお気付きかと思いますが
私のリュック容量の最後の決め手は食事装備です!

この中で、初心者が一つで日帰りから宿泊まで汎用性の高いリュックの購入を検討するなら、 30〜35リットル がおすすめです。


?B ULというスタイルの注意点


近年UL(ウルトラライト)スタイルの登山がインスタなどで取り上げられています。
確かに登山において 軽さは神ですが、

軽装と軽量は全く違う!

ということを覚えていただきたい。

軽装とは、必要な装備を自己判断で削ること
軽量とは、必要な装備の重量を軽くすること


同じULスタイルに見えて、軽装は大きなリスクを背負います。
自己の経験と照らし合わせて、必要最小限の装備で臨む為、登山IQが高くない初心者の方の軽装はある意味危険行為です。

またULスタイルだから体力は必要ない、という考え方も疑問があります。
登山には必要な基礎体力(特に脚力)というものがあります。
さすがこれは無視できません。

本来のULはそれぞれのアイテムを吟味して軽量化する、どちらかといえば経験者のテクニックです。

以上を踏まえて、初心者の方は安易にULスタイル(特に軽装スタイル)を選択しない方がいい
という個人的見解です。

?Cまとめ


最後までお読みいただきましてありがとうございます。

登山において最初はそんなに無理はしない、なんて思っていても
その魅力にはまると、使う道具が変わっていきます。

特に顕著なのが登山リュックです。

活動領域の変化に合わせて、容量及び背負い心地の良さを追求するようになります。

今回は、イチバン相談される適正な容量の解説でした。

皆さんの検討する一助となれば幸いです。

それでは、安心装備でクラムオーーーン!



posted by yamwataritabi at 13:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 登山
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