【登山の基礎知識】疲れない歩き方~道具編~

みなさん、山渡ってますか?

今回は疲れない歩き方の最終章の道具編です。
前回までは自力での疲れないための身体の使い方の解説でしたが、
道具は上手に取り入れることで
更に疲労を軽減したり、運動能力のサポートになります。
そこで、疲労軽減のための道具について解説します。

hiyougirl.jpg


もくじ

?@道具は使い倒せ

?Aトレッキングポール

?Bスポーツインソール(靴の中敷き)

?Cスポーツタイツ

?D膝サポーター

アミノ酸食品

?Fまとめ


?@道具は使い倒せ


登山には三種の神器以外もの様々な道具(アイテム)があります。
それぞれのハイカーのスタイルによって携帯するものしないものがあります。

まだスタイルが定まっていない初心者で運動(体力)不足を自認しているかたは、
特に疲労軽減アイテムに関しては出来るだけ活用しましょう。

SNSなどで涼しい顔して撮影された画像や動画をよく見ますが、
そのほとんどは演出や編集です。※個人の見解です。
疲労回復した後撮影していると思われます。(私もそうしてます)
それを見て、「楽そうだ」「体力無くても大丈夫」と思わないでください。

コースによっては、経験者でも疲労困憊になることもあります。
なので、初心者の方こそ、疲労軽減グッズを使い倒してください!
疲労したまま、登山することは危険極まりないのです。

次第に体力が付き、自分の登山スタイルが確立するにしたがって、疲労軽減グッズは取捨選択されていきます。
それまでは、初心者の方は疲労軽減グッズを使いましょう!(大事なことなので三度言いました)

?Aトレッキングポール


トレッキングポールについては別記事でも解説していますが、
体力に自信のない初心者の方は、出来るだけ活用しましょう。
ポールを使うメリットは
1.転倒防止
2.下半身の負担の分散
3.推進力の強化
です。
「転倒防止」を重要視する方は、T型ポールの1本使いをおすすめします。
疲労軽減よりは、つまずきや体の支えとしての効果を期待する活用法です。
主に下山時で使用すると、不整地な坂道をバランス良く降りることができます。

疲労軽減目的の効果は2と3で、I型ポールの2本使いをおすすめします。
2本のポールを使うことで、足とポールで常に3点支持(足と2本ポール、または両足と1本ポールの3点が接地している状態)となっているため、転倒しにくい安定した姿勢になっています。
そして足1本だけでなくポールを使って支えているので、下半身の負担はかなり軽減されます。
また、ポールを交互または同時に使うことで、体を前進させたり、押し上げるといった推進力増加のサポートもできます。

初心者の方は、まずはポールの準備しましょう!

?Bスポーツインソール(靴の中敷き)


ランニングをする方なら既にご存じと思われますが、スポーツインソールは、登山でも有効です。

一般的にインソール(靴の中敷き)というと、臭い消しやクッション向上のイメージが強いと思いますが、
このカップインソールは、踵の骨の位置を正しくすることで、土踏まずの落ち込みを防ぎ、
足→足首→膝→股関節→骨盤→背骨→肩→首関節→頭蓋骨 といった流れで、
傾いた姿勢を正し、身体の使い方の無駄をなくす効果が期待できます。
身体の使い方に無駄がなくなれば、疲労もそうと軽減できるようになります。

シダス、スーパーフィートなどが人気のブランドですが、個人差やシューズによって合う合わないがありますので、出来るだけ専門店で相談して選びましょう。

ジャストフィットすれば、これ以上のサポートアイテムはありません!!

?Cスポーツタイツ


こちらもランニングする方ならご存じのアイテムです。
C-WXやC3Fitといったブランドが人気です。
このサポートタイツのメリットは、
1.膝関節周りや脚部の筋肉の安定化
2.段階着圧による血液やリンパの循環サポート
です。

このタイツが登場する前は、下半身の筋疲労や関節への衝撃軽減のために膝周りや太ももにはテーピングで筋肉の位置をズラさないように巻いていました。
ただし、テーピングを巻くためには技術が必要でしたので、初心者の方にはかなり難しいものでした。
しかしこの画期的なアイテムの登場で、テーピング技術がなくてもタイツをはくことで同様の効果を得ることができるようになりました。

更に、2の段階着圧という機能により血液・リンパの循環が促進され、疲労物質を流しすことで疲労軽減や回復サポート効果が得られます。

翌日以降の疲労や筋肉痛も抑えられるので、初心者の方は、かなりおススメです!!

?D膝サポーター


膝サポーターは疲労軽減というよりは、下山時のストレス軽減です。
個人差もありますが、年齢を重ねると歩行時に膝の痛みを感じやすくなります。
様々な要因が考えられますが、主な原因は「膝軟骨のすり減り」と思われます。
登山では登りも下りも膝を酷使します。特に下山時は、重力による落下加速度に上半身全体の体重が乗る衝撃が膝にかかるため、かなりの激痛が走ることがあります。
それを緩和するために前述のサポータータイツも有効ですが、膝ピンポイントのサポートが必要の場合は、
テーピングか膝サポーターの着用です。
サポーターの方がテーピングよりは簡易的なのでおススメです。
特に着脱がスムーズな面テープを使用したサポーターがマストです。

?Eアミノ酸食品


登山では、疲労回復・栄養補給のため「行動食(おやつ)」を携帯します。
持っていくものは個人の好みそれぞれですが、より効果を求めるなら
チョコなどのお菓子ではなく、機能性食品を活用しましょう。
こういった、機能性食品は、携帯性が優れ、栄養価も高いので登山の行動食の一つとして携帯しましょう。
特にアミノ酸を配合したものは、疲労回復に効果がありおススメです。難点としては満腹感はないので、
満足感を得たい場合は、ほかの行動食の一緒に摂りましょう。

?Fまとめ


最後までお読みいただきありがとうございました。

今回で疲れない歩き方シリーズは一旦終了です。
皆さんの登山の一助となれば幸いです。

何かご意見があれば、参考にしたいと思います。

それでは、安全安心装備でクライムオーーーーン
posted by yamwataritabi at 12:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 登山
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登山歴は20年余り。スタイルは基本ボッチ登山です。 無雪期は、低山ハイクからテント泊縦走まで、雪山は日帰りハイクとテレマークでのBCスキーを楽しんでます。
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2024年04月26日

あったらいいな♪ 登山のちょい足しアイテム7選

無くてもいいけど、あったらめっちゃイイ!っていうアイテムをご紹介します。

これで、アナタの登山をレベルアップする「ちょい足しアイテム」はいかがですか?

もくじ
?@折り畳み座布団 休憩時どこ座る?
?Aウェットティシュ ポケットティシュより丈夫で使い勝手がいい
?Bマルチナイフ ちっちゃいはさみが神
?Cミニ折りたたみ傘 ちょっとした移動時、雨中にザックを開ける時、微妙な雨降りの時
?Dレジ袋(大き目) ゴミ袋、レインパンツ履くとき、レインウェアをしまう時
?E結束バンド 緊急修理に活躍
?F浄水器 水場の水の衛生管理
?Fまとめ
mochimono.jpg

?@折り畳み座布団

一部の低山や有名どころの高山の登山道には休憩箇所があり、ベンチが設置されています。
しかしながらそれほど多くなく、座って休みたい時に座るところが無いのは、登山あるあるです。

そんな時にあると便利な折り畳み座布団です。インフレータブルの座布団もありますが、
これは収納性に優れていますが空気を注入しないと使えません。

そこで、 サッと出せる折り畳み座布団が神アイテムとなります。
地面や岩に直に座るのとでは天地との差があります。



?Aウェットティッシュ

通常のポケットティッシュでも構いませんが、汚れを取る際にウェットティッシュの方がはるかに優秀です。
特に食事の際、山小屋以外ではなかなか水場が無く、手の汚れを拭き取ったり、山メシ調理後の食器やコッヘルの汚れを拭き取ったりと、ドライなティッシュペーパーではやりにくい汚れとりが簡単にできます。

?Bマルチツールナイフ

ビクトリノックスなどのマルチツールは、持っているだけでもアウトドアモチベーションが上がります。
しかし、いわゆるキャンプではなく登山というシーンでは、ナイフはそんなに出番がありません。
そのため、長い刃のナイフは特に初級者には必要ないでしょう。

逆にちょっとしたものを切りたい(袋が開かない、紐の余剰をカットしたい。。)シーンはあります。
その為、 ハサミが神アイテムとなります。

オススメとしては、小さくで邪魔にならない「ビクトリノックス クラッシックSD」です。
7つの機能ですがこれで十分といえます。
ただし、小さすぎてなくさないように注意してください。


?Cミニ折りたたみ傘

登山ではレインウェアを着るから、傘は使わないでしょう。と思うかもしれませんが、
実は雨中でザックを開けなくてはいけない時に「傘があれば・・・」と思うはずです。

また、登山口までのアクセスや帰路での突然の雨の場合は、レインウェアを引っ張り出すよりは傘の方が
断然便利です。




?Dレジ袋(大き目)

レジ袋は2〜3枚は用意したいです。
使い方は、大きく4つです。

ゴミ袋…これは当たり前ですよね。
レインパンツを履く時…レインパンツを履く時、登山靴は脱ぎません。そのまま履きます。そこで靴をレジ袋で覆ってレインパンツを履くと内側が濡れたり、汚れたりしません。
レインウェアをしまう時…レインウェアには収納袋がありますが、濡れた状態であの小さい袋にしまうのは結構難儀です。リュック内を濡らさないようにレジ袋2重にしてしっかりと縛って収納します。
明かりを広げる時…夜テント内で過ごす際ランタンを用意しますが、ヘッドランプとレジ袋でランタンの代用ができます。ヘッドランプをレジ袋で覆って点灯すると光が袋に当たって拡散されます。装備を軽量化する一つの技です。

?E結束バンド

電源コードをまとめるベルト状のアイテムです。
実はこれは緊急時に役に立ちます。一番はシューズのソール剥がれの修理です。
一般的に紹介されているのは、?@細引きテープで縛る?A針金で縛る?B粘着テープで止めるとありますが、
針金以外は歩行中に切れたり、緩んだりします。
そこで結束バンドの出番です。細引きより切れにくく、針金より固定しやすいのでおススメです。
150?oを10本くらい携帯するといいでしょう。

?F浄水器

登山で大切な「水」。登山前にたっぷり汲んで携行するほか、山小屋の水や湧水を使うこともありますが、気になるのが衛生面。お腹を壊したりしないか心配になりますよね。一度バーナー等で煮沸すれば回避できますが、毎回準備するのは非効率です。そこで、浄水器の出番です。

防災用品としても間違いなく重宝しますので、この際用意してみてはいかがでしょうか?





?Gまとめ

最後までお読みいただきありがとうございます。

登山をしているとき、ちょっとした不満や不具合を「山だし、やむなし」とそのままにしていることはありませんか? もちろん少し我慢すれば済むことかもしれませんが、快適になるならそれに越したことありません。
登るたびに不便に気づいたら小物をアップデートしてみましょう。そしてぜひ登山仲間に教えてあげてほしいと思います。

posted by yamwataritabi at 15:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 登山

2024年04月15日

【汗っかきさん必見!!】おススメ登山用アンダーウェア5選

みなさん、山 渡ってますか?

アンダーウェアは登山における大事なアイテムの一つです。
アンダーウェアによって遭難時には生死を分ける場合もあります。

でも、ご意見として
「基本的に汗をかかないペースで歩けば、特段、専用のアンダーウェアは必要ない」
というものがあります。

正論です!

が、登山はある意味スポーツと同様にある程度負荷がかかります。
どんなペースでも上り坂では汗かきの私は汗を止めることはほぼ不可能です。

個人差があり、またコースによる負荷もそれぞれですので、今回は「汗っかきさん」に向けて
解説します。

もくじ
?@登山用アンダーウェアの選び方
1.素材
2.デザイン
?Aおススメアンダーウェア3選
1.ミレー ドライナミックメッシュ
2.ファイントラック ドライレイヤー
3.スマートウール クラッシックオールシーズンメリノウールベースレイヤー
4.モンベル ジオラインL.W.
5.Patagonia キャプリーン

?Bまとめ

?@登山用アンダーの選び方

1.素材・機能
まず原則としてコットン素材100%のウェアは、アンダーでもアウターでも極力避けることをお勧めします。

理由としては、
・硬い、重い、運動性が低い:コットン100%素材の生地は、丈夫ですがその分重さと硬さがあります。
             そして、伸縮性に乏しいため、縫製によっては動きにくさがあります。
             これは、登山中の歩きにくさや疲労などのストレスとなります。
             デニムやコットンパンツを想像していただければ、ご理解は早いと思います。

・乾きにくい:吸水性に優れていますが、保水性が高いため乾きにくい。
       汗を吸ってくれるので、その時は具合は良いのですが、その後は長い時間乾かないため、
       べたつき感が不快になります。

・冷たい:コットンは保温性が低いため、濡れてしまうと外気温のまま冷えてしまいます。
     運動時体温が向上している状態では快適ですが、平熱状態に落ち着くとそこからと体温を奪ってい    
     くため相当冷えます。

以上により、近年の登山用アンダーウェアの素材は、吸汗速乾機能と保温性、ドライタッチが求められています。
そのため最も多く使われている素材は、ポリエステルやナイロンなどの化学繊維です。
更に、その糸自体に加工を施してさらに機能向上を各メーカーは競っています。

次によく使われている素材はウールです。
ウール(羊毛)と聞くと冬用じゃないか、と思われる方も多いと思いますが、
アンダーウェアの素材としては万能ではないかと思うくらい高機能な素材です。

ウールは、吸湿性はあるものの保水性は無いため、汗を吸ってもべたつきがありません。
そして、ウール本来の保温性が発揮されるので、汗冷えが起こりにくく、冷えによる疲労は抑えられます。
また、バクテリアの繁殖を抑える効果があり、何日も着用しても臭くなりずらい。
デメリットとしては、高価格というところでしょうか。

2.デザイン
基本デザインとして、ノースリーブ、ショートスリーブ(半袖)、ロングスリーブ(長袖)の3パターンです。
袖が長い方が、保温性やプロテクト能力は上がりますが、汗かきさんには
夏山…ノースリーブ
春・秋山…ショートスリーブ
冬山…ロングスリーブ
が、体温調節する上でおすすめです。
個人差もありますので、まずはショートスリーブを使用してみてください。

?Aオススメアンダー5選

1.MILLET ドライナミックメッシュ

フランスの老舗アウトドアブランドのMILLETから発売されている「ドライナミックメッシュ」。
これが新発売されてから、登山に行くなら、今はほぼこれ一択となっています。

見た目は全身網タイツ的な見栄えですが、この 厚みのあるメッシュが、
肌とウェア(Tシャツなど)の布地との間にあるため、
汗で濡れた布地の接着面がほぼなくなり、直にべったりと張り付かなくなります。
よって、汗濡れによる肌表面からの気化熱が発生しにくくなり、体温を奪われにくくなります。

また、メッシュ生地との重ね着のため、必要以上の衣服内の熱はこもりにくく、
通気性抜群なのでクールダウンしながら、汗冷え感はありません。

大汗をかいたとしても、胸から腹にかけて布地が張り付かないので、あの嫌なべたつきと冷えは全くと言っていい程感じません。
またショルダーベルト下や背中は、ザックのパッドがあるため外気に触れにくいので乾きは遅いですが、
ザックを下ろした後の背中のゾクゾクもほぼありません。

マイナス面は見た目ぐらいしか見当たりません。

先日の登山で休憩時にちょっとご一緒したオジサンが「あの忍者下着は調子いいゾ」と言っていたので、
これですか?とシャツをめくって見せたら、「アンタも着ていたんでね」となり、なんだか同志感がありました。

マイナス面は着用したときの見た目ぐらいしか見当たりません。
今の私のイチオシです!

メンズはこちら↓





レディスはこちら↓









2.ファイントラック ドライレイヤー

国内登山ブランドファイントラックのドライレイヤーは、Milletのドライナミックメッシュが登場するまで愛用していました。
今は、出番は減りましたが日帰りハイキングなどで出動しています。

このアンダーウェアも登場した当時はかなり画期的な機能でした。
柔らかな 極薄メッシュ生地 強力な撥水性を持たせ、
メッシュから通した汗は撥水によって後戻りせず、
上に着ているウェア生地に吸わせて肌から遠ざけます。
これによって、汗濡れした生地の張り付きがなくなり、肌表面はドライを保つことができます。

このアンダーウェアも極薄なので、重ね着しても熱はこもらないし、冷えもない。
ただ個人的な感想では、みぞおち当たりに汗が溜まるので、若干冷えは感じることがあります。
そのため、夏山の超滝汗が出るようなコースの場合は、予備として携帯しています。

メンズはこちら↓


レディスはこちら↓



3.スマートウール クラッシックオールシーズンメリノウールベースレイヤー

ウール素材というと冬用というイメージがあるかもしれませんが、それは生地の厚さで決まります。
wool100%でも極薄なら夏山でも活躍します。

ウールアンダーを検討したのは、北アルプスのテント縦走時の服装を考えたときでした。
8月下旬でしたが、その前に妙高山にテント泊した際、テント設営後に急激な汗冷えを覚え、(※当時はアンダーウェア着てませんでした)体が温まるまでレインジャケットを着ていました。
この失敗を元に山雑誌などで研究しウールアンダーに行き着きました。

いくつかウールアンダーを着用してみましたが、メリノウール100%ではありませんが、これが150gの薄手で軽量、一番べたつかず、チクチクもなく肌触りがいい。
現在も、秋冬のベースレイヤーとしてはもちろん、夏山縦走時には滞在用ウェアとして使用しています。




4.モンベル ジオラインL.W.

めちゃくちゃ軽量で着心地抜群。速乾性も高く快適です。ポリエステル100%で独自の親水加工で吸汗力がすごい。重ね着しても厚さが無いので予想以上に暑くなりません。
私のファースト専用アンダーウェアです。当初は1軍バリバリでしたが、滝汗をかくとやはり予備にもう一枚ないと汗冷え対策が出来ませんでした。

汗っかきでない方には、これ一枚で十分快適だと思います。

5.Patagonia キャプリーン


キャプリーンはポリエステル製アンダーウェアの先駆け的な存在で長年愛用している方も多いです。

私は当初からアンダーウェアというよりはベースレイヤーとして半袖Tシャツを愛用していました。
速乾性は抜群で、汗濡れしても夏山登山なら汗が引くのと同時に乾いていきます。

キャプリーンは、ベースレイヤーとしていくつか種類があり、今回のオススメとしては、
キャプリーン・クール・トレイルシャツ
キャプリーン・クール・ライトウェイトシャツ
の2種類です。

アンダーとしては74gという超軽量のライトウェイトシャツ、汎用性を求めるならサラッとした幅触りのトレイルシャツがオススメです。

ただし、瞬間的な滝汗になるとどうしてもべたつきが気になるので、
現在の私の一軍はミレーのドライナミックメッシュとキャプリーンクールの重ね着です。
この組み合わせは最高です!
軽量、吸汗速乾、べたつき無し
の三冠王です!






?Bまとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。

登山専用アンダーウェアはちょっと敷居が高く感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、
実際、使ってみるともう手放せません。
場合によっては日常でも使ったりします。

発汗量は個人差がありますので、あまり汗をかかない方は参考程度にとどめておいてもかまいません。
でも、汗っかきを自認している方には、キャプリーンとドライナミックメッシュの重ね着最高です。
大事なので2回言いました。

では、ご安全に

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posted by yamwataritabi at 11:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 登山

2024年04月07日

【登山初心者必見!】登山でアンダーウエアは必要?

みなさん、山渡ってますか?

登山を始めてからしばらくして行き着く疑問の一つが
アンダーウェアって必要?
ですね。
登山関連の書籍やサイトを見ると、登山の服装選びに出てきます。
今回は、自分の体験を含め、登山におけるアンダーウェアの必要性の解説をします。

もくじ
?@登山時にアンダーウェア着てますか?
?A登山時にアンダーウェアを着るメリット・デメリット
?B登山用のアンダーウェアを選ぶポイント
1.NG素材は
2.おススメ素材は
?Cまとめ

?@登山時にアンダーウェアを着てますか?
おそらく、初心者の6割以上は来ていないと思います。←個人の感想です
夏はTシャツ一枚だけで、寒かったらスェットかジャケットを着る…みたいな
春や秋の肌寒い時期は、Tシャツにトレーナー的なものを上に着て、寒ければジャケットを着る…みたいな
実は、初心者の頃の私です。
仕事の時はワイシャツが汗で張り付くのが嫌で綿のTシャツを下着代わりに来ていますが、
休日の時、長Tやポロシャツの下には下着は着ません。プリントTシャツは直に着るタイプです。
そのため、登山を始めたころもアンダーウェアは用意しませんでした。

はじめのハイキング的な運動負荷が軽いコースでは、タオルで汗を拭う程度で良かったのですが、
次第にコースタイムが長くなるにつれて運動負荷が高まり、気温によっては発汗が止まらくなりました。

体質的に汗かきなので、場合によっては滝汗となって、頭から水をかぶったようにTシャツがずぶ濡れになることもあります。
天候が落ち着いていて、比較的気温が高い時は寒さ感じませんでしたが、
標高が高くなるにつれて、気温は下がり、風が強くなると「今は夏なのか?」と思うほど
寒さを感じ、ブルブル震えた経験があります。

そこで対策として替えのTシャツを持っていくことにしました。
汗でずぶ濡れになったとき、休憩時に新しい乾いたTシャツに着替えると生き返った感じがしました。
ただそれも、コースが長くなるにつれ、一枚では足りなくなってきました。

そこでようやくアンダーウェアを取り入れることにしました。
重ね着すると暑いのではないかという疑問がありましたが、
登山用のアンダーウェアはそんなことなく、逆に濡れたTシャツの生地が肌に張り付かないので、
べた付きの不快感が解消され、汗冷えも抑えらるようになりました。

これから、より快適なアンダーウェアを探す沼にはまり込んでいきました。

?A登山時にアンダーウェアを着用するメリット・デメリット
1.メリット
汗冷え防止…実際は汗の量によっては冷えますが、Tシャツ一枚よりは圧倒的に冷えない
不快感の軽減…汗濡れしたTシャツの生地が肌に張り付くあのべたつきが解消
       素材によってはバクテリアの繁殖を抑えるので、汗臭さが抑えられる
体力温存…体を冷やさないので、スタミナ減少を抑えられる
装備軽減…着替えを最小限度に抑えられる

2.デメリット
高価…素材のよっては高価ぐらいしかデメリットが見当たらない

以上からも、アンダーウェアを活用しない手はないと思う

?Bアンダーウェアを選ぶポイント
1.NG素材は
NG素材は、コットン(木綿)です。コットン100%は日常での下着素材としては、吸水性・洗濯性・肌触り・経済性に優れていますが、機能として一番欲しい速乾性と保温性がほぼないため、
一度濡れてしまうと、乾くまで体温では時間がかかり、その間に冷たくなって体温を奪っていきます。
なぜなら、水は空気に比べて熱伝導率が20倍あり、ドライな状態より冷え方が早くなります。
これは、水の温度25℃と気温25℃の感じ方が違うのと同じ理屈です。

ただし、コースタイムや天候の状況、コットンのデメリットを踏まえた対策を講じていれば、登山のアンダーウェアにコットン素材を使用できるでしょう。
※それでもコットン混紡に限ります。

2.おすすめ素材は
圧倒的にポリエステルやナイロンなどの化学繊維です。
ただし、化学繊維でも必ずしも速乾性に優れているわけではありませんので、よく確認しましょう。
その次はウールです。
ウールは疎水性が高いので、濡れにくく、糸自体も保温性に優れているので体を冷やしにくい。
また、吸湿性も高いので、べたつきも少ないので、夏でも意外と快適です。
ただし、デメリットとしては高価な商品が多い。
でも、一回着たら手放せないのもウールアンダーです。

おススメアンダーウェアについては、別の記事で解説し提案すので、
そちらを参考にしてください。

?Cまとめ
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます!

人によっては「汗をかかないように登山をすれば、専用アンダーウェアは必要ない」といいますが、
まず、登山で汗をかかないことは無理でしょう。(特に夏山)
登山もある意味運動負荷が高いスポーツの一つといえます。
本格的にスポーツをする際、野球でもサッカーでもバスケでもアンダーウェアを着ています。
それは、汗の不快感や体を冷やすことでのパフォーマンスの低下対策のためです。

アンダーウェアは登山の三種の神器ではありませんが、
遭難時の生死を分けるアイテムともいわれています。
そんな大げさなことじゃなくても、登山中の不快感をかなり抑えることがありますので、
一度、アンダーウェアと向き合ってみてはいかがでしょうか?

それでは、安全安心装備でクライムオーーーーン!!


posted by yamwataritabi at 14:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 登山

2024年04月01日

【登山の基礎知識】失敗しない登山の着こなし術

みなさん、山渡ってますか?

登山を始めるとき、靴やバッグなどは何となくイメージできますが、
イザ揃えるとなると一番服装で悩みませんか?

いつも着ているので十分←ホントに?
専門のウェアで揃えなきゃ←代用品はあるの?
必要な服装って何だろう?

なんていう疑問に対して、今回選ぶポイントと着こなしについてお答えします。

もくじ
?@大事なのはデザインやスタイルではない
?Aレイヤードという技を習得しよう
1.レイヤードに必要なウェアとは
2.ウェアの役割
3.基本レイヤードテクニック
?Dまとめ

?@大事なのはデザインやスタイルではない

登山ウェアを選ぶ際、デザインやスタイルも必要な項目ですが、
優先順位では下位になります。
では何が上位かというと、それは
素材
です。
優れたデザインでも、登山の環境下に適していない素材ではリスクが高く、状況によっては命の危険もあります。
ですので、どんな素材で作られているのか?をしっかり吟味しましょう。

登山ウェアでおススメの素材は
1.化繊(ナイロン、ポリエステル)
2.羊毛(ウール)
3.麻(ヘンプ)
です。
選定理由は、
1.濡れない、または濡れてもすぐ乾く
2.冷えない
3.丈夫
です。

では、逆に避けたい素材は
1.コットン(木綿)
2.再生繊維(キュプラ、レーヨン)
です。
理由は、
1.吸水に優れるが、体温で乾かない
2.重い
3.肌触りは良いが、堅牢性が低い
です。

登山ウェアの求められるは、 「体を冷やさない 」素材を使っていることです。

コットン(木綿)は肌触りよく、安価なので身の回りの衣服によく使われています。
ワイシャツ、Tシャツ、ジーンズ、綿パン、下着など
しかし、どれも汗や雨などで濡れてしまったら当分は乾きません。( 特に体温では )

濡れた衣服を着用しているとどうなるか。
それは、 体温が奪われる  です。
人は体温が奪われると、回復しようと体内から熱を発します。
体内から熱を生み出すためには、かなりのカロリーが消費されます。
そのため、じわじわと疲労していきます。
その間カロリー摂取ができず、体表面の温度が上がらい状態が続くと
低体温症を発症します。
低体温症は、寒い冬だけではなく、登山では夏山でも遭難時に発症する事例があります。

したがって、登山中は
出来る限り体を濡らさない
濡れてもすぐに乾くようにする
そして、体を冷やさない

ことが肝要です。そのための備えとして、着用するウェアの素材は大事なのです。

?Aレイヤードという技を習得しよう

前出しましたが、登山中は
出来る限り体を濡らさない
濡れてもすぐに乾くようにする
そして、体を冷やさない

ことが肝要です。
このために、素材選びは重要ですがそれだけでは不十分です。
その素材を活かすためにレイヤードという技を習得しましょう。

レイヤードとは 「重ね着する」 です。
高度差のある登山では、出発時と登頂時、下山時では気温の変化が大きくなります。
計算上では、 標高100m上昇すると0.6℃下がります
つまり地上と1000m差があれば、山頂の気温は6℃低いのです。
この気温差と運動負荷による発汗のコントロールすることがレイヤードのコツです。

1.レイヤードに必要なウェアとは

登山に必要なウェアは身体の近くから順に
アンダーウェア
ファーストレイヤー
ミドルレイヤー
インシュレーション
アウターシェル

の5種類です。これらを状に応じて組み合わせてレイヤードします。
ちなみにボトムスは、
アンダーウェア
ミドルレイヤー
インシュレーション
アウターシェルパンツ
になります。

2.それぞれのウェアの役割

・アンダーウェア
下着です。肌に密着するウェアですので、吸汗速乾機能がマストです。
登山計画においては緊急用を準備します。
※おススメアンダーウェアは別の記事で紹介します。
・ファーストレイヤー
Tシャツ類です。半袖、長袖は状況や個人の好みで選択します。
これも可能な限り吸汗速乾機能が求められます。
・ミドルレイヤー
山シャツやライトシェルジャケットやソフトシェルジャケットなどです。必要に応じて着用します。
・インシュレーション
防寒着です。基本的に中綿の入ったジャケットです。ダウンジャケットだ代表的ですが、フリースジャケットも含まれます。
・アウターシェル
一番外側に着用するウェアです。防水、防風機能があり、摩擦などに強く、外気温や雨や雪による浸水から登山者を守ります。

3.基本レイヤードテクニック

まずは、夏山で暑いからと言ってTシャツ1枚で登るのは極力避けましょう。
吸汗速乾機能があるといっても、吸汗の限界はすぐに来てしまいます。
出来るだけアンダーウェアを着用しましょう。← これメッチャ大事!

●スタート時
冬季や降雨でなければ、可能ならアンダー+ファーストで十分です。
なぜなら、登り始めればすぐに暑くなるからです。
どうしても寒いという人は、ミドルをレイヤーしてスタートします。
額や頭部にじんわり汗を感じたら即脱ぎましょう。汗が流れてからでは遅いです。
●登坂時
運動負荷があるので、ほとんどアンダー+ファーストです。
汗が酷い場合、おススメ素材のファーストの上からタオルを抑えるだけでかなり汗は処理できます。
それ以上なら、着替えを用意して適時着替えましょう。濡れたまま放置は厳禁!!
●登頂時
運動負荷がゼロになり、稜線から山頂までは風があるのでミドルまたはアウターシェルを羽織ります。
また、登頂直下で食事休憩とることが多いので、汗冷えしないよに羽織る場合もあります。
秋冬などの低温の場合は、インシュレーションを羽織ることもあります。
●下山時
下山時は心肺機能的な負担が軽減されるので、発汗はかなり抑えられます。
暑さを感じるまでは、ミドル等を羽織っていても問題はありません。

レイヤードは、汗対策とそれに伴う低体温対策なので、こまめに着たり脱いだりしましょう。
タオルを持っていれば、頭や首周りは拭けますが、背中や脇など最も発汗する部位は登山中は拭けません。
また、ミドルレイヤーは万が一のためとりあえず携帯しましょう。
※レインウェアは必携です。

?Bまとめ

最後までお読みいただきありがとうございました。

個人的なお話ですが、私はかなりの汗かきなので、晴天の夏山では上半身の汗が流れを落ち、トレッキングパンツのウェスト周りと下着のパンツは汗でぐっしょりになることがあります。
でも、速乾性のある素材ウェアは、その上からタオルを押し付けるだけで、体温で乾いてきます。
そして寒さを感じたら羽織ります。
これも最初からできたわけでなく、仲間や先輩たちのアドバイスや実体験からの工夫で今は比較的快適な登山が楽しめています。

別の記事ではそれぞれのオススメにつて解説しています。
ご興味があれば、そちらものぞいてみてください。

今回の解説が皆さんのお役に立てれば幸いです。
それでは、安全安心装備でクライムオーーーーン



posted by yamwataritabi at 14:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 登山

2024年03月31日

【初心者必見!!】失敗しない登山靴の選び方

「登山やってみたい!」「今度友人から登山に誘われたんだけど…」「会社(学校)のイベントで登山をすることになってしまった」など登山を始めるきっかけは人それぞれです。

登山に必要なアイテムの中で「登山靴・リュック・レインウェア」が三種の神器とされています。

その中でも「登山靴選び」は様々で、足のトラブルも多く、初心者ほど悩めば悩むほど沼にはまり込むアイテムです。
そこで、登山靴のそもそものとらえ方と種類、また登山に対するタイプ別に選び方をご紹介します。


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そもそも登山靴は必要?


登山靴は登山をするために必要な機能を付加した靴です。
足を保護する堅牢性、水の侵入を防ぐ防水性、スリップ事故防止のための防滑性などが代表的な機能です。
そのため、お値段もピンキリで高機能な靴は万単位になります。
そこで初心者の大半は

「た、高い!そもそもスニーカーじゃダメ?履き慣れてるんだけど」
と拒否反応を起こします。

結論は
やってやれないことはない!でもスニーカーではリスクが高く、快適さを捨てることになる。

私の知り合いにはワラーチという山岳向けサンダルで登山をする人もいますし、地下足袋最高!という人もいます。ただ、その両者も初心者の時は登山靴でスタートしています。その後、彼らの求める快適さの選択でサンダルや地下足袋に行き着いたということです。

ここでスニーカーに話を戻しますと、
スニーカーにはスニーカーの 快適領域があって、それと履いている本人の 基礎体力 ストレス耐性の掛け合わせで登山ができるかどうかが決まります。
一般的にはスニーカーは舗装路や整備された自然道までが快適領域です。
不整地の登山道では、岩や砂利でスリップしやすく、ぬかるみなどで不快な思いをするばかりか、転倒というリスクも負っています。
そのため、登山初心者はまずは安心材料を得るためにもに登山靴を使うことが推奨されます。
DSC_1708.JPG

登山靴の種類と特性


?@ローカット(アプローチシューズ)

デザインはスニーカーやランニングシューズとほぼ同じです。
くるぶしがむき出しとなっているので足首の可動域が広く動かしやすいつくりになっています。
スニーカーやランニングシューズと異なる点は、アッパーと呼ばれる足の甲全体に防水加工されていたり、つま先部分にラバー加工することで衝撃耐性を高めていたりします。
最も大きき違いはソール(足裏)部分で、ラグという深い溝やスパイク状のパターンで自然道でのグリップ力を高めている部分でしょう。このソールパターンで路上の石や砂、水などを排出しスリップしにくくしています。
また、登山靴の中では、比較的柔らか目でつま先が曲がるので歩行感はスニーカーに近いでしょう。

整備された自然道やアップダウンのきつくない登山道に適しています。また、背負う装備も軽量で足首の負担が少ない行程にも適しています。
7?s以上の重装備で使用できるのは、登山上級者か下半身の筋力がかなり発達した人でしょう。

?Aミドルカット

足首のパッドがくるぶしギリギリを覆うデザインの登山靴です。ハイカットモデルに比べ、足首パッドは薄く、全体的に軽量に作られています。ミドルカットの由来は、足首のあるシューレースフックが1個または2個だけでハイカットモデルより靴高が低いためです。
ソールパターンは様々で、ローカットモデルとほぼ同じものが多く、硬さも柔らか目です。

基本的に日帰り登山が適正領域で、未整備の登山道でもリスクの低い初級者向けコースや超軽量装備での縦走に適しています。

登山初心者がこれから続けるか否か決まっていない場合、最も汎用性のある機能があるモデルなのでおススメです!

?Bハイカット

足首パッドにボリュームがあり、足全体と足首をしっかりと支えることができるデザインとなっています。the登山靴というデザインです。

高重量装備に対応すべく靴全体に剛性があり、特にソールには シャンクと呼ばれる板状のパーツが内蔵されてつま先は体重をかけてもあまり曲がらないほど硬くなります。
それによって足裏の突き上げによる疲労や、足裏のねじれや傾きによる歩行中のふらつきを抑制する能力が高くなります。

パーツが多い分やや重量が増しますが、実は不整地では下半身が安定するので疲労軽減に効果ありです。

山小屋泊はもちろん、テント泊縦走でその真価を発揮します。

これから続けていきたい初心者やステップアップを望む初級者は1足持っていれば何かと活躍するモデルです。

?Cトレランシューズ(トレイルランニングシューズ)

トレイルランニングという山岳マラソンに適したシューズ。ローカット、ミドルカットの両方のデザインがあるが、圧倒的にローカットが主流。
ローカット登山靴と見た目はほぼ同じですが、重量が圧倒的に軽く仕上がっています。そのため、アウトソールが薄かったり、つま先保護をなくしたりするモデルもあります。また、競技中シューズ内の水分を排出し通気性をアップするため防水性がないモデルも多いのも登山靴との違いです。

ここ数年はトレランシューズの品質の向上とともに、軽量を求めて登山靴から乗り換える人も多くなっています。

?C雪山登山靴

厳冬期の雪山登山に適した靴です。見た目はハイカットと同じものが多いですが、靴全体に保温材を内蔵し、12本アイゼンと呼ばれる外付けの雪山登攀用のスパイクが取り付けられるコバがつま先とかかとにあるデザインとなっています。
かかとにだけコバがあり、セミワンタッチと呼ばれる12本アイゼンが取り付けられる登山靴もありますが、大半は保温材がなく厳冬期(12月下旬から2月中旬)では凍傷の恐れがありますので要注意です。


靴の重量の考察



靴を選ぶ基準として重量があります。
軽量を尊重する傾向がありますが、それが本当に正しいでしょうか?

先に挙げた種類を重量順に並べると

トレラン≦ローカット<ミドルカット<ハイカット<雪山登山靴

になります。
ではトレランシューズが万能か?というとそうではありませんよね。雪山登山靴がトレランシューズに劣るというわけではありません。それぞれに真価を発揮する領域があります。

軽さが全ての問題を解決するわけではありません。


ちなみにランニングシューズも似たようなことが言えます。
健康維持にジョギングをするためのシューズと1分1秒を競う競技用のマラソンシューズでは つくりが違います。

重量も

マラソンシューズ<ジョギングシューズ

ですが、そのためマラソンシューズは薄く(最近は厚底が主流ですが)、正しい足運びができないと逆に疲れやすかったり足にトラブルが発生したりします。
したがってまだ走り方が定まっていない初心者やファンランを主体とするジョガーは軽量よりはクッション性や快適性を重視してジョギングシューズから始めるのがよいとされています。

タイプ別失敗しない選び方



?@短時間ゆるゆるタイプ


午前中だけとかお昼前あたりからスタートして夕方までに帰るなど、おおよそ全体のコースタイムが3時間前後の登山がメインのタイプの方は、

・ローカット
・トレラン
・ミドルカット

がおすすめです。

コースタイムでは、飲料水や食料が少なく装備重量が軽く済むため、足首をはじめ下半身全体の負担が少ないので、軽量で軽快に歩けるローカット系シューズが適正領域です。登山道の難易度を高めたい場合はミドルカットも選択肢に入ります。

?Aしっかり日帰り登山タイプ


早朝から日没まで間、日帰りで山を楽しみたいタイプの方には

・ミドルカット
・ハイカット
※ローカット

がおすすめです。

しっかり日帰り登山の一般的なコースタイムは全体で6〜8時間程度。飲料水は1〜2リットル、食料も1〜2食と行動食を持参し、天候変化に対応した装備も用意するため5〜7?sくらいは背負う感じになります。
登山道も未整備はもちろん急坂のアップダウンもあり得るので、ちょっと体力に自信のない方は下半身の安全かつ安定させるためにミドルカットよりもハイカットがその真価を発揮します。
下半身の筋力がありスタミナもある方なら限定的にローカットもよいでしょう。

?B山小屋宿泊登山タイプ


山小屋にお泊りする登山ですが、営業山小屋ならベースは日帰り登山装備になります。そこに食事の準備と回数で装備重量が変わります。避難小屋のような管理人のいない山小屋の場合は、宿泊道具(シュラフ、マット、調理器具など)が増えるためかなり重量が増します。
また、宿泊数や縦走といった複数の山頂を経由すれば全行程も長くなりますので装備も増えていきます。
そのため、装備重量は8?s以上でしょう。
おすすめはモデルは

・ハイカット
※ミドル、トレラン(自己責任)


これも安心材料を得るためには断然ハイカットモデルです。ただし、UL(ウルトラライト)スタイルを求める方はリスク計算をした上で軽量のミドルやトレランを使用しています。

?Cテント泊登山タイプ


おすすめ登山靴は基本山小屋泊タイプと同様ですが、「もっと自然に近づきたい人」や「山小屋の雑魚寝に抵抗がある人」、出発時間を自由にしたい(深夜または超早朝発)人はテント泊が向いています。
ただし、テントという装備が増えるので、装備重量は10?s前後以上になるでしょう。


まとめ



今回のご紹介した登山靴選びはまだまだ最初の一歩です。
この先は自分の足型に合う木型を使ったブランドを探したり、実際精密に採寸したり、カスタムしたりなど実際に登山するまでやることがあります。(こちらはまた別の機会にお話しします)

失敗しない選び方のポイントは

?@自分の体力を知る
?A自分の山の経験値を知る
?B行きたい山の難易度を調べる
?C?@〜?Bをすり合わせて、自分やりたいの登山タイプを決める

以上を参考に靴選びしてみてください。

レッツ・クライムオーーーーン










2024年03月24日

【初心者必見!】失敗しないレインウェアの選び方

みなさん、山渡ってますか?

山に入る時レインウェアは携帯してますか?
特に経験や情報の少ない方は正常バイアスが働いて
「自分は大丈夫!」
という根拠の無い理由で携帯しない方がいらっしゃいます。
しかし、登山の三種の神器はハイカーの身を守る装備なので極力携帯しましょう。
今回はそんな方にスタイル別に失敗しないレインウェアの選び方を解説します。

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?@防水と撥水の違い


雨対策の水に強いウェアの素材は基本的に「防水」と「撥水」に分かれます。
この2つの機能は似て非なるものですが、混同しいる方もいますので、ちょっと解説します。
●防水加工【英;water proof】
これは生地の内側を防水加工することで、雨などが衣服内に浸水しないようにしています。
この加工により生地表面が濡れていても、浸水しないため、衣服内は濡れないようになります。

加工方法は、防水フィルムを生地にラミネート(圧着)するタイプと防水素材をコーティング(塗布)するタイプに分けられます。
この加工により防風機能も備わるのですが、衣服内の湿気が排出しにくくなりますので、合わせて「透湿機能」が加えられています。

●撥水加工【英;water repellent】
撥水加工とは、生地に水をはじく成分を付着させること。水を玉状にしてコロコロと転がり落ちるように加工します。
この「水をはじく成分」は表面に付着しているだけなので、繊維には隙間が残っている状態。だから「強い雨」や「水滴が小さい霧雨」が降ると、この隙間から水が浸透してしまいます。
撥水加工は水を完全に遮断できませんが、空気や蒸気がこの隙間から通り抜けるため、蒸れにくいのが長所です。


?A防水素材の種類


防水性を比較する上で 「耐水圧」という指標があります。
これは、生地に染み込もうとする水の圧力にどれだけ耐えられるかを数値化したものです。

生地の上に1cm円柱を立てて、筒の中に水を入れて何メートルの高さの水の水圧に耐えられるかという実験をして防水圧を算出しています。

目安としては、
20,000?o以上:嵐…台風、暴風を伴った大雨。
10,000〜20,000?o:大雨…傘の下で雨音がする。水たまりに激しい飛沫が上がる。
2,000〜10,000?o:中雨…傘が必要。水たまりができる。
300mm --- 小雨:短距離なら傘をさすのをためらう。
※ビニール傘の耐水圧:250mm程度、布帛傘は約5,000?o
※※体重75kgの人が濡れた場所に座った時のお尻かかる圧力は約2,000mm
※※※濡れた場所へ膝まずいている時の膝頭への圧力は約11,000mm

これを目安にすると、
通勤・通学に使用するレインウェアは、250〜5000?o
ゴルフやキャンプなど野外でのスポーツやレジャーで使用するなら10,000?o前後
状況によって命の危険に係わる登山で使用するなら20,000?o以上
になります。

以上を踏まえて、アウトドアブランドで使用されている素材を10選ご紹介します。
未公表もありますが、基本的に耐水圧は20,000?o以上です。


1.ゴアテックス
アメリカのゴア社が開発した透湿防水素材。
ゴアテックスメンブレンという多孔性フィルムを使用。防水性と透湿性のバランスが最も高く、市場で信頼されている素材。基本的素材メーカーなので、各アウトドアブランドで採用されている。
アウトドアでの透湿防水素材の代表的存在。

2.ベルグテック
ミズノ社の製品に使用されている素材。
登山用として開発された防水透湿素材で、約30,000mm以上高い耐水圧と優れた透湿性が特長。激しい動きの中でも雨の侵入を防ぎます。

3.オムニテック
コロンビアスポーツ社の製品に使用されている素材。
オムニテックはゴアテックスと同じくメンブレンを表地裏地で挟み、防水透湿性を実現。用途に合わせて2〜3層を展開しています。

4.ドライテック
モンベル社の製品に使用されている素材。
防水性を高めると透湿性が低下する問題を高いレベルで解決した素材。ストレッチ性がある「ストレッチ ドライテック」もあります。

5.ハイベント
ノースフェイス(ゴールドウィン社)の製品に使用されている素材。
メッシュ状の特殊コーティングが施されたフィルム。多孔性フィルムと比較すると耐久性が下がるが、製品は比較的安価になる。

6.フューチャーライト
ノースフェイスブランド(ゴールドウィン社)の製品に使用されている素材。
通気性を備えた素材で蒸れにくいので、運動量の多いアクティビティ向き。軽量で柔軟性が高く、ストレッチ性も備えており、アウトドアのみならずタウンユースまでカバーします。

7.エバーブレス
ファイントラック社の製品に使用されている素材。
長期間耐水性と透湿性を維持するのが特長。経年劣化も抑えているので、長く使えます。

8.H2No
パタゴニア社の製品に使用されている素材。
h2noは生地にポリウレタンコーディングすることで防水透湿性を実現。ゴアテックスのようなメンブレンではないので表地でカバーする必要がありません。構造が簡単で軽く耐久性が高いのが特長です。

9.ティフォン50000
ミレー社の製品に使用されている素材。
ティフォン50000は、高い防水透湿性を持ちながら柔らかで肌触りが良いので、自然な着心地と風合いが特長です。

10.パーテックス アンリミテッド
イギリスのパーセバランスミルズ社が開発した素材。
もともとパラシュート向けの生地を制作していた同社が、軽くて丈夫な性質を生かし、様々な素材を制作。各アウトドアブランドに提供している。

?B防水ウェアの見極め方


商品の下げ札を見ても、防水なのか撥水なのか見分けがつかないことが多いですよね。
また、洗濯成分表示を見ても、そこには防水に関しては触れられていません。
しかし、一発で見分ける方法があります。

それは、 ”アウターの裏の縫い合わせを見る” です。

表地がナイロン製で見た感じあまり差がないと、撥水は確実だが、防水用に仕立ててあるのか縫製加工を見ると一目瞭然です。
〇防水ウェア…裏の縫い合わせ箇所にシームテープ処理をしている
〇完全防水ウェア…シーム処理した上に、ポケットの裏地もメッシュではなく、表地と同素材を使用してる
〇撥水ウェア(ウィンドブレーカー)…縫い合わせはそのまま、特に加工なし

理由は、衣類を縫い合わせすると針を通すため、生地には実は穴が開いています。
そのため長時間または強い水圧がかかると、その縫い合わせ箇所から漏水します。その漏水を抑えるために上からシームテープを張って防水処理をします。

したがって、ゴアテックスを使っても裏側の縫い合わせにシームテープ処理をしてなければ、レインウェアとは言えません。

?Cスタイル別レインウェアの選び方



ハイキング、観光地めぐり(コースタイム3時間程度)


〇耐水圧は5000〜10,000?o
〇スタイルは、基本セパレートタイプですが、ポンチョやレインコートも状況によっていいと思います。
〇おススメ素材は、パーテックス、ハイベント、オムニテック

トレッキング・軽登山(コースタイム6時間前後)


〇耐水圧は10,000〜20,000?o
〇スタイルは、動きやすいセパレートタイプ。
山頂を目指すならポンチョやレインコートは下半身の濡れに対処できないし、稜線での風に耐えられないのでお勧めできません。
〇おススメ素材は、ベルグテック、フューチャーライト、ドライテック、H2No

重登山・縦走登山(コースタイム8時間以上)


〇耐水圧は20,000?o以上
〇スタイルは、絶対セパレートタイプ。
〇おススメ素材は、ゴアテックス、ティフォン50000、エバーブレス

?Dまとめ


最後までお読みいただきありがとうございました。

レインウェアに必要性にも別記事にて紹介していますが、個人的には、余程のことがない限りレインウェアは携帯しています。なぜなら、初心者時代に携帯せず、痛い目を何度も味わったからです。
携帯することのデメリットと携帯しないことのリスクを天秤にかければ、携帯するの一択です!

ちなみに今回はレインウェアの耐水圧をフォーカスして解説しました。透湿防水素材ですので、当然衣服内の蒸れを逃がす機能はあります。
ここで、メーカー側と使用者の認識にずれがあります。
レインウェアの生地は防水なので「水の液体」は通しませんが「水の分子」は通します。
よって、「汗の液体」や「結露の液体」は通しません。
運動量が高まって発汗した場合、この汗はすぐに解消されません。また外気温差で発生した結露も同様です。
体温などで徐々に蒸発した「水の分子」が衣服外に放出されますが、若干時間がかかります。
特に初心者の方は、汗濡れの状態を指して「漏水した」と勘違いをしてしまいがちです。
この場合の対処法もありますが、それは別記事にて解説します。

この記事が皆さんの一助となれば幸いです。

それでは、安全安心装備でクライムオーーーーン
posted by yamwataritabi at 09:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 登山

2024年03月23日

【登山初心者の疑問にお答えします】レインウェアは必要??

みなさん、山渡ってますか?

登山の三種の神器の一つ「レインウェア」ですが、
結構持っていない人が多いようです。

「レインウェアなくても大丈夫
レインウェアは買うだけ無駄」

なんていう人もいるようです。

ホントにレインウェアは必要??

ということで、登山におけるレインウェアの必要性について解説します。

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?@登山におけるレインウェアとは


なぜ、レインウェアが登山の三種の神器の一つに選ばれているのか?

それは、 レインウェアが登山者の命を守るアイテム だからです。

登山中の死亡事故は、崖や谷への滑落や落石による大けがが思いつくと思いますが、
意外と多いのが 「低体温症による死亡事故」 です。
しかも、冬季ではなく 春から秋にかけて発生します

原因としては何かしらの理由で体を濡らしてしまい、そのまま体温を奪われて衰弱してしまうパターンです。
この時レインウェアを携帯していれば、濡れることによる体温低下のリスクを回避できます。

レインウェアと一言で言っても、いろいろ種類があります。
レインコート、レインスーツ、レインポンチョ、レインジャケットなど
その中で登山におけるレインウェアとは、
レインスーツ
を指します。
レインスーツはジャケットとパンツのツーピースで、一般的には同素材で作られていて、
上下セットを1つの収納袋でまとめてリュックに携帯します。
そのため、以前は上下同サイズがセットで販売されていましたが、最近はカラーやサイズが上下別に選べるようにバラで販売されています。

なぜ登山ではスーツ(上下セット)なのか?というと
ポンチョやレインコートなど上着タイプでは、雨量によっては下半身がずぶぬれになり、さらに靴の中まで雨が溜まってしまうからです。

登山中に雨で濡れてしまったら、晴れない限り乾かすことはほぼ無理です
雨が当たらない岩場で雨宿りしても、避難小屋に駆け込もうと、濡れた衣服をすぐに乾かすことはできません。靴は絶望的です。

濡れてしまうと、乾いているときの7倍の速度で体温が奪われていきます。

したがって、登山中に体を濡らしてしまうリスクのあるレインコートやポンチョは避けるべきでしょう。

?Aレインウェアを携帯するメリット・デメリット


レインウェアの必要性は?@でお話したことがメインになりますが、

「雨の日には登らないから必要ない」

と思う初心者の方も多いと思います。

だが、しかし
レインウェアの有用性は雨だけではありません。

レインウェアを携帯する本質は、 「防寒」 です。

雨濡れによる冷え以外にも、風による冷えにも有効です。
雨を通さないから、ウィンドブレーカーとして優秀です。

登山中のリスクで一番ヤバいのは「雨&風」です。
雪や崖などは見るからにわかりやすいリスクのため、事前準備は入念にしますが、
雨や風は日常生活にあるため軽視しがちです。

しかし、登山中の雨と風は体温を奪う最大リスクです。雨に濡れた体が山中の風に当てられたら急速に体温は奪われ、それ以上に体感温度は下がります。
体感温度が下がれば、体温を回復しようとして体内で発熱活動します。寒くて体が震えるのがそうです。
これはかなりカロリーを消費しますので、次第に体力も奪われていきます。
これで回復しないと低体温症が発症します。

このようなリスク回避のためにもレインウェアの携帯はメリットがあります。
したがって「荷物になる」といったデメリットは生命リスクに比べたら無きに等しいです。

?Bレインウェアを選ぶ3つのポイント


それでは、レインウェアを選ぶポイントを3つ挙げます。

〈その1〉耐水性と透湿性

簡単に言うと「水を通さない力」と「衣服内の湿気を逃がす力」のことです。
耐水性、透湿性は数値化されていて、それを目安に自分の登山スタイルにマッチしたウェアを選びましょう。
・日常生活や観光地ハイキングなら耐水性5000〜10000?o、透湿性10000gまで
・登山なら耐水性20000?o以上、透湿性6000g以上
がおすすめです。

〈その2〉運動性の良い型紙

レインウェアを選ぶ際は必ず試着しましょう。そこで、「サイズ・肩回りの可動域、上着のすその余裕、パンツの腰回りと膝の可動域」をチェックしましょう。

・サイズ;基本はジャストサイズ。大き目という人もいますが、一定レベルのアウトドアブランドのレインウェアなら、中に防寒ウェアを着込むことも想定したつくりになっているので、必要以上の上のサイズを選ぶ必要はありません。

・肩回りの可動域;ジャケットを着て、袖のベルクロを締めた状態で、バンザイ・前へならえをしてみてください。その時、肩が突っ張る、袖が引っ張られる、袖が短くなって手首が出てしまう。
その場合は、サイズが合わないか、登山に向いていないウェアです。

・上着のすその余裕;バンザイをした際に上着のすそが持ち上げっていないかを見ましょう。持ち上がるようなら、サイズが合っていないか登山に向いていないウェアです。

・パンツの腰回りと膝の可動域;パンツをはいているズボンの上から重ね履きした状態で、膝の屈伸運動と腿上げ運動をしてください。腰回りが突っ張る、膝が上げにくい場合は、サイズが合っていないか、登山に向いていないウェアです。

登山向きのレインウェアは、登山中に着用することを想定しているので、リュックを背負っても腕がストレスなく動くか、いろいろ跨いでも歩けるように縫製されています。

〈その3〉選んではいけないレインウェア

登山に向いていないレインウェアを携帯することは逆に余計な荷物となるので、登山におススメできないレインウェアを挙げておきます。

・ビニールレインウェア;半透明のビニール製の合羽です。上下スーツタイプもあります。
メリット…安価
デメリット…耐久性が無い、非常に蒸れる、ウェア内で結露する、外気温から守れない(防寒能力が低い)

・ポンチョ;頭からかぶるタイプが多く、ケープ状のレインウェア
メリット…被るだけなので簡単、リュックも同時に雨から守れる、下が開いているので通気性が良く蒸れない
デメリット…ポンチョ単体では下半身が濡れるリスクがある、風にあおられて行動不能になる(風でめくれることがある)、裾などが木の枝などに引っかけてしまう、風通しが良いので防寒能力無し


?Cまとめ


最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。

私は、かなり雨男属性らしく登山中によく降られます。最初のころ、短時間だし晴れているからとレインウェアを持たずに登山したことがあります。その当時はお天気アプリなどありませんでしたから、前日と当日の天気予報でしか確認できませんでした。
夏だったので、下山中に予報に無かった夕立(今のゲリラ豪雨)に遭い全身ずぶぬれになり、濡れたまま運転して帰った思い出があります。
着替えもなかったので、もし公共交通機関できていたらと思うとゾッとします。

そんな経験から、レインウェアは必ず携帯するようになりました。

確かに、レインウェアはそこそこのものでも高額です。その際、品質レベルを下げるよりはレンタルするという選択も今はあります。便利な時代になりました。

それでは、安心安全装備でクライムオーーーーン



posted by yamwataritabi at 08:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 登山

2024年03月22日

【登山の基礎知識】疲れない歩き方〜下り編〜

みなさん山渡ってますか?

今回も、引き続き疲れない歩き方ですが、前回は登りでしたので、今回は下りです。

登山での遭難や事故、けがはどちらかというと「下山時」発生することが多いのです。

そこで、安全を配慮しながら疲れない歩き方を解説します。

P9120039 (1).jpg


もくじ
?@下山時は想像以上に転びます
?A基本は登りと同じ「フラットフッティング」
?B姿勢
?C歩幅
?Dまとめ

?@下山時は想像以上に転びます
登山での遭難事故は圧倒的に下山時に発生します。

原因は様々ですが、下りを歩く時は想像以上に下半身の筋力が求められます。
何故なら、
足を踏み出す際に、
重力による加速度が増し、
その為、自重以上の負荷があり、
転倒防止にその勢いを抑える為の抗力(ブレーキ)が求められ、
更に斜度によるスリップ防止の為に適切な重心移動と衝撃吸収
が必要になります。

階段状の斜面ならある程度安定しますが、
スロープ状や荒れた斜面では、転倒や滑落のリスクがあります。

その為、登りよりは心肺機能に負担はないものの、
登りの時の筋疲労が残っているので、負担の少ない歩き方は覚えいた方が安心です。

?A基本は登りと同じフラットフッティング
基本は登りと同じです。

重心を後ろ足に残しながら前足を下ろして
足裏全体で地面を捉えて
重心を前へ移動させます

この時、後ろ足の膝を曲げて腰を下げるのですが、
足の疲労が残っていると、膝の曲げが浅く、
前足の着地が充分でないのに重心移動してしまいます。

そのタイミングがイチバン不安定で後ろ足の踏ん張りが効かず、前足のグリップが弱いので、スリップします。

疲れていますが、丁寧に一歩一歩下りましょう。

?B姿勢
登山道の下り坂は、日常の道路の下り坂より斜度があるのですが、
実際の斜度以上に肉眼では急坂に感じます。

そのため、初心者の方は頭が下がりがちです。
おそらく急坂で足元を見ようと集中して頭近づけるのでしょう。

しかし、この姿勢になるとお尻が突き出やすくなり、いわゆる「へっぴり腰」の姿勢になります。
この姿勢は、自分では前へ向かっているつもりでも、体は後傾になっています。
歩き方で、「後ろ足に重心を残す」といいましたが、後傾の姿勢は、重心がさらに後方になってします。
登りもそうですが、リュックを背負っているので日常と重心はちょっと違います。

リュックの背負い方にもよりますが、リュックの重さでさらに後方へ引っ張られやすくなるので、
尻もちや後方へ転倒しやすくなります。

スリップ防止のためには、姿勢は正しくまっすぐに保ちながら足を下ろしていきましょう。
重心が体の真ん中「おへそのあたり」にあるとイメージするとよいでしょう。

?C歩幅
歩幅も登りと同様に開きすぎず、狭めを意識して、ちょこちょこ歩きましょう。

また、直先的な方向で降りると踏み出しの加速度が増し、下半身に負荷がかかるので、
登山道の幅を確認して、可能な限りジグザグに歩きましょう。

イメージとしては、
右へ数歩歩いたら左へ切り替えして数歩歩く

この歩き方をすると、登り同様、体に対する坂の斜度が浅くなります。
踏み出しの加速度は抑えられ、足の置き場も安定しますので、
疲労軽減・転倒防止の効果があります。

?Dまとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。

行きはフウフウ、帰りはガクガク

下山は心肺機能の負担は軽くなり目に見えた疲労はないものの、意外と脚力が疲弊して
「膝が笑った」状態でフラフラしたり、ひどい場合は、腿の筋肉が攣ったりして歩行が困難になることがあります。
この状態ですから、集中力を切らすと転倒や滑落などの遭難事故につながることがあります。
基本は基礎体力をつけることですが、歩き方の工夫で疲労軽減し、安全無事に下山しましょう。

この解説があなたの参考になれば幸いです。

それでは、次回の【道具編】の解説をお楽しみに…

posted by yamwataritabi at 21:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 登山

2024年03月15日

【登山初心者の疑問にお答えします!】登山リュックのヒップベルトは必要??

みなさん、山渡ってますか!

登山リュックとカジュアルデイパックのデザイン的に最も異なるパーツが
ヒップベルトです。
25リットル以下の小型の場合はテープのタイプですが、
本格的30リットルサイズになると幅広でクッションのついたベルトになります。

最近は減りましたが、時折子のヒップベルトを締めないで辛そうににしているハイカーを見かけます。

今回は、日常では馴染みのないヒップベルトについて解説します。
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?@ヒップベルトあれこれ


先にお話ししたように、ヒップベルトは登山リュック独特のパーツです。
形状としては、
1.幅2〜3?pのベルトタイプ

2.クッション付きの幅10?p以上のタイプ

があります。

?Aヒップベルトのメリット


1.幅2〜3?pベルトタイプ

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このタイプは一部スポーツメーカーでも採用されています。
登山リュックでは主に25リットル以下の小型モデルで使用されています。
このベルトが、一般的に存在理由が伝わっていないパーツです。

そのため、
「このベルトいらない」「このベルト邪魔」
といったように邪険に扱われ、一部のモデルでは着脱可能になっています。
しかし、酔狂で取り付けられているわけではありません。ちゃんとした機能があります。

その機能とは、
リュックのボトム部が無駄に動かないようにするため腰に密着させる
です。

登山時には、ハイカーはいろいろな体勢になります。
前かがみになったり、左右どちらかに傾いたり。。

その時、ベルトの無い状態では、
リュックが背中で前後にバタついたり、左右に揺れたり、上下に動いて肩を圧迫したりします。
もともと装備自体が軽いので、あまり気にしない方も多いですが、実はこれ
じわじわと体力を奪っています

また、登山道の状況ではバランスを強要される場合があり、その際リュックが動くと上半身の重心がズレるので、思わぬ転倒を引き起こすリスクがあります。

頼りなそうな細いベルトですが、登山時にはしっかり締めましょう。

2.クッション付きの幅10?p以上のタイプ

このタイプは、いかにも登山リュックです!といった30リットルのモデルにほぼ使われています。
装備重量が増してくると、肩だけでその重みを支えることに限界が来ます。
肩がつらくなるとたいていの人は、前かがみになって上半身全体を使って背負います。
すると今度は腰にも負担がかかります。

そこで、このヒップベルトが活躍します。
このヒップベルトのメリットは、
背負っている装備重量の負担を肩と腰に分散することで、正しい姿勢で歩けるようになり、
身体全体の疲労軽減につながる

ということです。
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肩の筋肉(主に僧帽筋)は荷物を担ぐための筋肉ではありません。筋繊維は横に走っていてその上にショルダーベルトを食い込ませているのですからダメージがあって当たり前です。

荷物を担ぐためには、背中の脊柱起立筋を使いますが、この筋肉は骨盤の真上にあります。
この脊柱筋をサポートすれば、肩のダメージを和らげることができます。

そして、重い荷物はさらに大きい筋肉で支えれば脊柱起立筋のダメージも回避できます。
その大きな筋肉とは、お尻と太もも(大殿筋と大腿四頭筋)です。

登山リュックは腰(下半身)で背負う

といわれるのはこのためです。
それをサポートするのが、ヒップベルトなのです。

ベルトを強くしっかり締めて骨盤を固定させることで、背負った装備の重量を腰に乗せられるので、リュックの重心が腰より下方へ引っ張られなくなります。重量は下半身全体で支えるようになるので、肩・背中の疲労緩和ができます。

イメージとしては、人をおんぶしたとき、乗った人のお尻が下がると実体重以上に重く感じるので、自分の腰の上に背負い直しますよね。それと同じ理屈です。

また、薄くて細いベルトで強く締めるとわき腹に食い込んでしまい、肌や筋肉を傷めるので、ヒップベルトにクッションが付いています。

?Bヒップベルトの正しい締め方


1.幅2〜3?pベルトタイプ

バックルがセンター(おへそ辺り)に来るように締めます。
モデルによって、センターバックルから外側へ引っ張るタイプとゆっくのボトムの左右から前方へ占めるタイプがあります。
あまり強く締めずに、リュックの背面パッドが骨盤に密着すればOKです。

2.クッション付きの幅10?p以上のタイプ

まず、骨盤上部の一番出っ張ている部分をヒップベルトのクッションの真ん中に合わせます。
バックルをはめてベルトを締めます。タイプは細いタイプと同様センターから締めるタイプとリュックから締めるタイプがあります。

締める強度は重量によりますが、重ければ重いほど強く締めます。パッドがあるので相当強く締めても痛くありません。
10?s前後なら片手で締められる限界まででいいと思います。
20?s前後になるなら、片手である程度締めてから、両手を使って左右それぞれ締めあげます。
時間が足ると自然に緩んでくるので、重い荷物の場合は強く締めることをおすすめします。

?Cまとめ


最後までお読みいただきありがとうございました。

登山リュックにとってヒップベルトは、かなり重要なパーツだということをご理解いただけたでしょうか。

私も始めたころは、「締めるのが面倒」「形だけで機能性ある?」とおもっていましたが、いろいろな山を歩くようになり、装備も重くなっていくうちにヒップベルトの重要性を感じました。

皆さんはどう感じますか?

それでは、安全・装備でクライムオーーーーン






posted by yamwataritabi at 09:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 登山
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