【登山の基礎知識】疲れない歩き方~道具編~

みなさん、山渡ってますか?

今回は疲れない歩き方の最終章の道具編です。
前回までは自力での疲れないための身体の使い方の解説でしたが、
道具は上手に取り入れることで
更に疲労を軽減したり、運動能力のサポートになります。
そこで、疲労軽減のための道具について解説します。

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もくじ

?@道具は使い倒せ

?Aトレッキングポール

?Bスポーツインソール(靴の中敷き)

?Cスポーツタイツ

?D膝サポーター

アミノ酸食品

?Fまとめ


?@道具は使い倒せ


登山には三種の神器以外もの様々な道具(アイテム)があります。
それぞれのハイカーのスタイルによって携帯するものしないものがあります。

まだスタイルが定まっていない初心者で運動(体力)不足を自認しているかたは、
特に疲労軽減アイテムに関しては出来るだけ活用しましょう。

SNSなどで涼しい顔して撮影された画像や動画をよく見ますが、
そのほとんどは演出や編集です。※個人の見解です。
疲労回復した後撮影していると思われます。(私もそうしてます)
それを見て、「楽そうだ」「体力無くても大丈夫」と思わないでください。

コースによっては、経験者でも疲労困憊になることもあります。
なので、初心者の方こそ、疲労軽減グッズを使い倒してください!
疲労したまま、登山することは危険極まりないのです。

次第に体力が付き、自分の登山スタイルが確立するにしたがって、疲労軽減グッズは取捨選択されていきます。
それまでは、初心者の方は疲労軽減グッズを使いましょう!(大事なことなので三度言いました)

?Aトレッキングポール


トレッキングポールについては別記事でも解説していますが、
体力に自信のない初心者の方は、出来るだけ活用しましょう。
ポールを使うメリットは
1.転倒防止
2.下半身の負担の分散
3.推進力の強化
です。
「転倒防止」を重要視する方は、T型ポールの1本使いをおすすめします。
疲労軽減よりは、つまずきや体の支えとしての効果を期待する活用法です。
主に下山時で使用すると、不整地な坂道をバランス良く降りることができます。

疲労軽減目的の効果は2と3で、I型ポールの2本使いをおすすめします。
2本のポールを使うことで、足とポールで常に3点支持(足と2本ポール、または両足と1本ポールの3点が接地している状態)となっているため、転倒しにくい安定した姿勢になっています。
そして足1本だけでなくポールを使って支えているので、下半身の負担はかなり軽減されます。
また、ポールを交互または同時に使うことで、体を前進させたり、押し上げるといった推進力増加のサポートもできます。

初心者の方は、まずはポールの準備しましょう!

?Bスポーツインソール(靴の中敷き)


ランニングをする方なら既にご存じと思われますが、スポーツインソールは、登山でも有効です。

一般的にインソール(靴の中敷き)というと、臭い消しやクッション向上のイメージが強いと思いますが、
このカップインソールは、踵の骨の位置を正しくすることで、土踏まずの落ち込みを防ぎ、
足→足首→膝→股関節→骨盤→背骨→肩→首関節→頭蓋骨 といった流れで、
傾いた姿勢を正し、身体の使い方の無駄をなくす効果が期待できます。
身体の使い方に無駄がなくなれば、疲労もそうと軽減できるようになります。

シダス、スーパーフィートなどが人気のブランドですが、個人差やシューズによって合う合わないがありますので、出来るだけ専門店で相談して選びましょう。

ジャストフィットすれば、これ以上のサポートアイテムはありません!!

?Cスポーツタイツ


こちらもランニングする方ならご存じのアイテムです。
C-WXやC3Fitといったブランドが人気です。
このサポートタイツのメリットは、
1.膝関節周りや脚部の筋肉の安定化
2.段階着圧による血液やリンパの循環サポート
です。

このタイツが登場する前は、下半身の筋疲労や関節への衝撃軽減のために膝周りや太ももにはテーピングで筋肉の位置をズラさないように巻いていました。
ただし、テーピングを巻くためには技術が必要でしたので、初心者の方にはかなり難しいものでした。
しかしこの画期的なアイテムの登場で、テーピング技術がなくてもタイツをはくことで同様の効果を得ることができるようになりました。

更に、2の段階着圧という機能により血液・リンパの循環が促進され、疲労物質を流しすことで疲労軽減や回復サポート効果が得られます。

翌日以降の疲労や筋肉痛も抑えられるので、初心者の方は、かなりおススメです!!

?D膝サポーター


膝サポーターは疲労軽減というよりは、下山時のストレス軽減です。
個人差もありますが、年齢を重ねると歩行時に膝の痛みを感じやすくなります。
様々な要因が考えられますが、主な原因は「膝軟骨のすり減り」と思われます。
登山では登りも下りも膝を酷使します。特に下山時は、重力による落下加速度に上半身全体の体重が乗る衝撃が膝にかかるため、かなりの激痛が走ることがあります。
それを緩和するために前述のサポータータイツも有効ですが、膝ピンポイントのサポートが必要の場合は、
テーピングか膝サポーターの着用です。
サポーターの方がテーピングよりは簡易的なのでおススメです。
特に着脱がスムーズな面テープを使用したサポーターがマストです。

?Eアミノ酸食品


登山では、疲労回復・栄養補給のため「行動食(おやつ)」を携帯します。
持っていくものは個人の好みそれぞれですが、より効果を求めるなら
チョコなどのお菓子ではなく、機能性食品を活用しましょう。
こういった、機能性食品は、携帯性が優れ、栄養価も高いので登山の行動食の一つとして携帯しましょう。
特にアミノ酸を配合したものは、疲労回復に効果がありおススメです。難点としては満腹感はないので、
満足感を得たい場合は、ほかの行動食の一緒に摂りましょう。

?Fまとめ


最後までお読みいただきありがとうございました。

今回で疲れない歩き方シリーズは一旦終了です。
皆さんの登山の一助となれば幸いです。

何かご意見があれば、参考にしたいと思います。

それでは、安全安心装備でクライムオーーーーン
posted by yamwataritabi at 12:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 登山
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登山歴は20年余り。スタイルは基本ボッチ登山です。 無雪期は、低山ハイクからテント泊縦走まで、雪山は日帰りハイクとテレマークでのBCスキーを楽しんでます。
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2024年03月22日

【登山の基礎知識】疲れない歩き方〜下り編〜

みなさん山渡ってますか?

今回も、引き続き疲れない歩き方ですが、前回は登りでしたので、今回は下りです。

登山での遭難や事故、けがはどちらかというと「下山時」発生することが多いのです。

そこで、安全を配慮しながら疲れない歩き方を解説します。

P9120039 (1).jpg


もくじ
?@下山時は想像以上に転びます
?A基本は登りと同じ「フラットフッティング」
?B姿勢
?C歩幅
?Dまとめ

?@下山時は想像以上に転びます
登山での遭難事故は圧倒的に下山時に発生します。

原因は様々ですが、下りを歩く時は想像以上に下半身の筋力が求められます。
何故なら、
足を踏み出す際に、
重力による加速度が増し、
その為、自重以上の負荷があり、
転倒防止にその勢いを抑える為の抗力(ブレーキ)が求められ、
更に斜度によるスリップ防止の為に適切な重心移動と衝撃吸収
が必要になります。

階段状の斜面ならある程度安定しますが、
スロープ状や荒れた斜面では、転倒や滑落のリスクがあります。

その為、登りよりは心肺機能に負担はないものの、
登りの時の筋疲労が残っているので、負担の少ない歩き方は覚えいた方が安心です。

?A基本は登りと同じフラットフッティング
基本は登りと同じです。

重心を後ろ足に残しながら前足を下ろして
足裏全体で地面を捉えて
重心を前へ移動させます

この時、後ろ足の膝を曲げて腰を下げるのですが、
足の疲労が残っていると、膝の曲げが浅く、
前足の着地が充分でないのに重心移動してしまいます。

そのタイミングがイチバン不安定で後ろ足の踏ん張りが効かず、前足のグリップが弱いので、スリップします。

疲れていますが、丁寧に一歩一歩下りましょう。

?B姿勢
登山道の下り坂は、日常の道路の下り坂より斜度があるのですが、
実際の斜度以上に肉眼では急坂に感じます。

そのため、初心者の方は頭が下がりがちです。
おそらく急坂で足元を見ようと集中して頭近づけるのでしょう。

しかし、この姿勢になるとお尻が突き出やすくなり、いわゆる「へっぴり腰」の姿勢になります。
この姿勢は、自分では前へ向かっているつもりでも、体は後傾になっています。
歩き方で、「後ろ足に重心を残す」といいましたが、後傾の姿勢は、重心がさらに後方になってします。
登りもそうですが、リュックを背負っているので日常と重心はちょっと違います。

リュックの背負い方にもよりますが、リュックの重さでさらに後方へ引っ張られやすくなるので、
尻もちや後方へ転倒しやすくなります。

スリップ防止のためには、姿勢は正しくまっすぐに保ちながら足を下ろしていきましょう。
重心が体の真ん中「おへそのあたり」にあるとイメージするとよいでしょう。

?C歩幅
歩幅も登りと同様に開きすぎず、狭めを意識して、ちょこちょこ歩きましょう。

また、直先的な方向で降りると踏み出しの加速度が増し、下半身に負荷がかかるので、
登山道の幅を確認して、可能な限りジグザグに歩きましょう。

イメージとしては、
右へ数歩歩いたら左へ切り替えして数歩歩く

この歩き方をすると、登り同様、体に対する坂の斜度が浅くなります。
踏み出しの加速度は抑えられ、足の置き場も安定しますので、
疲労軽減・転倒防止の効果があります。

?Dまとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。

行きはフウフウ、帰りはガクガク

下山は心肺機能の負担は軽くなり目に見えた疲労はないものの、意外と脚力が疲弊して
「膝が笑った」状態でフラフラしたり、ひどい場合は、腿の筋肉が攣ったりして歩行が困難になることがあります。
この状態ですから、集中力を切らすと転倒や滑落などの遭難事故につながることがあります。
基本は基礎体力をつけることですが、歩き方の工夫で疲労軽減し、安全無事に下山しましょう。

この解説があなたの参考になれば幸いです。

それでは、次回の【道具編】の解説をお楽しみに…

posted by yamwataritabi at 21:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 登山
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