戦勝国は、戦勝記念式典で盛り上がっていましたね。
戦死者や犠牲者を、悼み、偲ぶには、いい機会だと思いますが、
太陽が膨張して地球が滅亡する日まで
毎年続くのかと思うと、微妙に複雑な心境になる今日この頃です。
GW中、棚を整理していたとき、懐かしい写真と再会しました。
カーワールド'83です。
子供の頃でした。
インターネット普及前、ハンドバッグのように肩に掛ける
大きな携帯電話を一部の人たちが持つ時代。
電車も一人で乗れなかった幼いわたしは、
カーワールド'83(Car World 83)へ行きたいと親に願い出ました。
本来なら、当然却下されるところでしたが、
運よく、前年のカーワールド'82は、兄が行っていたので
「今度はわたしの番ね」と主張が通り(せこい手ぐちっ)
今は亡き母と二人で、晴海会場へ向かうことができました。
カーワールド'83のメインは、
ヒトラー暗殺未遂の跡の残るナチス・ドイツ時代の公用車、
メルセデスベンツ770Kです。
この旧ドイツ軍公用車は、
あの愛川欽也さんが、「なるほどザ・ワールド」というテレビ番組で
座席下に設けられた総統専用お立ち台に、実際に立って紹介していました。
考えられないかもしれませんが
日本は当時、ナチスドイツ関連品に対して、現在よりも寛容でした。
意外なことに、タミヤの兵隊(ドイツ)は、
近所の某有名スーパーで売っていましたし、
某有名カー用品店では、ハーケンクロイツのシールが、普通に販売されていました。
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カーワールド'83のメイン会場内では、ハーケンクロイツの旗に囲まれ、
鏡のように磨き上げられたメルセデスベンツが鎮座していました。
ヒトラーが乗ったその車の歴史を物語るかのように、
メイン会場内では、ヒトラーの演説が大ボリュームで延々と流れていました。
(○ 。 ○)
座席を上げて立てるようになっています。
分厚い防弾ガラスには、
ヒトラー暗殺未遂の銃弾の傷跡が、生々しく残っていました。
「もしも…その時、ヒトラーが…」
なんてみんな考えるんでしょうね…
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アウトバーン建設に積極的だったヒトラーですが、
運転免許は持っていませんでした。
後から知りましたが、ヒトラーが私用で、運転手をつけて移動する場合は、
メルセデスベンツではなく、わたしたちもよく知るフォルクスワーゲンの黒、
ビートルだったそうです。
誤解のないよう、わたしは、
旧ドイツ軍を擁護しているのではありません。
同盟国として、 日本の航空技術の発展に携わり
技術的な分野に於いては、重要な存在だったと解釈しています。
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2003年、 飛燕の原型である Messerschmittに会いに、
ドイツへひとり旅に行きました。
同機はダイムラーベンツDB601A発動機を搭載、それを国産化したものが
ハ40(川崎)であり、日本陸軍3式戦闘機「飛燕」のエンジンになりました。
遠い異国の地ではありながら、その面影に「飛燕」を偲ばせます。
それは、兄弟のようでした。
メッサーシュミットBf 109
(ルフトファールトミュージアムluftfahrtmuseum ハノーファーhannover)
飛燕
確かに、そこには戦友は存在し、当時の飛行機たちを、
心から愛する現代の人たちの気持ちは、
日独、なにひとつ変わりませんでした。
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ドイツ関連のもので、どうしても気になるものがあります。
以前、ラッキーベイフォートで購入した小物(セール品)です。
横浜の日の出町近くの模型店、
ラッキーベイフォートは、残念ながら閉店してしまいました。
これ、本来はドイツ軍のGI人形(持っていません)専用の
小物ですが、購入の理由は、鷲のパーツの特徴が衝撃的だったからです。
よーく鷲を見ると…
どうみても鳩ぽっぽでしょーコレ!
見る角度にもよるけど、
くちばしの部分も、猛禽類の形じゃないっ!
近所のドバトにしか見えんっ
ぽっちゃり系鳩ぽっぽに見えるから
定価9,000円が、2,000円だったのかなぁ…割引すぎや…
買い叩かれる同盟国…
Die Fahne hoch! (旗を高く掲げろ)じゃなくて
Die Fahne ぽっぽ♪(旗ポッポ)(^O^)
わざとだよね、コレ。
造形物製作者、絶対意識してるよねぇ、鳩ぽっぽ。
白ハトなら平和を願って意図したことなのだろうけど…
いや、たとえ「鳩ぽっぽ」だとしても、
ここは笑って語ることのできない世界だと承知の上です。
こうみえても沈着冷静に、「実は鳩です」とお伝えしているのです。
罪なき多くの尊い命が失われた事実を認識し、
未来の人類の歴史を築くとき、二度と繰り返さないでほしいことを
過去の歴史から学ぶ意識を忘れません。
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ドイツ、ヘクスターへ行ったとき、
おもちゃ屋さんを見つけ、入ってみました。
タミヤの兵隊のハーケンクロイツが、
マジックで消されていることが本当なのか、この目で確かめたかったのです。
ご存知の方もいらっしゃることでしょう、
ハーケンクロイツや答礼は、ドイツでは禁止されています。
店内には、全部集めたくなるリアルな馬の小物が、何十種類と並び、
数々の魅力的な品々の前を独り通り抜け、
プラモデルのコーナーへ入りました。
Revellをはじめ、壁のようにそびえる大量のプラモデルの中から、
タミヤの兵隊を発見しました。
相手はドイツ兵なのに、まるで日本人を見つけた気分でした。
何も悪いことをしているわけではないのですが
ドキドキしながら意を決し、震える手を伸ばし、箱を手に取りました。
懐かしの「突撃セット」…
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タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.30 ドイツ歩兵 突撃セット プラモデル
日本を離れて、わずか4日目くらいにもかかわらず、
ドイツ国内で、初めて見る日本語表記に
せつないほどの郷愁をかきたてられたものが、タミヤの兵隊だとは…
全てのハーケンクロイツが、黒い油性のマジックで塗り潰されていました。
箱の表、裏、側面にいたるまで丁寧に…
この時、過去の歴史に対する認識の違いを痛切に感じました。
同盟国でありながら、それぞれ異なる意識で
荒廃した街を復興し、戦後の発展を遂げてきたのでしょう。
そのうえ、 現在のドイツからは、
ポジティブで自己肯定感を、おおいに感じられます。
ぜひ見習いたいところです。
ちなみに、そのお店では「突撃セット」の他に、
タミヤのドイツ兵は5箱くらい積み重なっていました。
この時、「突撃セット」の箱が置いてあった位置ですが、わたしの
肩より少し下に納まっていましたけど、
高い位置にあったら手を伸ばして取れないじゃんかっ答礼みたいだしっ
あ〜低い位置にあって本当に良かったよぉ〜(T▽T;)
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最近のタミヤの兵隊(ドイツ)の新しいパッケージには、
ハーケンクロイツの部分が空欄になりましたね。
(旧パッケージは変わりませんが)
ちまちまちまちま手動で消す手間がはぶけるようになりました。
しかし、世界中でタミヤのドイツ兵や、旧ドイツ軍関連品が売れ、
フィクション映画などのシーンに利用されても
ドイツは、びた一文にもなりません。(あたりまえだろっ)
もしも権利が発生していたら、この70年間、今頃、
ドイツには、十数億単位の売り上げになっていたかも…
あえてコメントを控える…
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武器商人が、バカンスに、平和な地中海を、
豪華客船貸切クルーズで豪遊するために、
自分ちの近所ではない、どこかでよそで戦争してもらう…
そんな不条理が成り立つ世の中なんです。
わたしたちは、過去から、いったい何を学んだのでしょうか…
鳩ぽっぽでしょうか…
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外部リンク
AFP BBニュース(2009年)
ヒトラーの愛車メルセデスベンツ、ロシアの富豪が購入
補足:メルセデスベンツ770Kの色は、ダークブルーだそうです。
83年の写真のように、かなり黒に近い色でした。
messerschmitt
ルフトファールトミュージアム(ドイツ・ハノーファー)
各リンク先の 動作環境、注意事項を必ずお読みいただき、同意の上、 映像再生テスト後にご購入ください。
クリックで詳細ページにリンクします。詳細ページでは料金は発生しません。また、2015年5月10日の料金です。料金は変動する可能性もありますのでご購入前にご確認下さい。
ヒトラー 〜最期の12日間〜 ■視聴時間:02:35:29 ■432円/2日間
配信期間:2014/6/12〜2022/2/17
Nスペ ヒトラーの野望 人々は民族の復興を掲げたナチス・ドイツに未来を託した ■視聴時間:01:14:43 ■216円/3日間
配信期間:2014/10/1〜2016/1/3