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2023年07月23日

何年にもわたって暮らしを地味に盛り上げてくれたアメリカ工業製品ふたつ

このブログで、すでにもう2〜3回も取り上げてる製品ですが、

ひとつは、めちゃゴツ重いパイレックス(PYREX)の耐熱ガラス製 500?t計量カップ、もうひとつはJBLの手の平サイズの防水スピーカー『JBL GO 2』、




パイレックスというのは、耐熱ガラス製造では世界最古とか、

1851年、ニューヨーク州で起業したコーニングという会社の製品で、1915年に世界初となる耐熱ガラスの登録商標としてPYREX(パイレックス)というブランドが誕生したそうや、

ウィキペディアによると、スティーブ・ジョブズ氏がiPhoneやiPadを開発するにあたって、コーニング社に強化ガラス(ゴリラガラス)の製造を依頼していて、これがきっかけで、スマホやタブレットの分野でもかなりな利益を上げてるようです、

地味で堅実な食器メーカーだとばっかり思ってたけど、創業当時から、エジソンの白熱電球用ガラスや、アメリカ・カナダの鉄道信号用ガラスを全受注するとか、けっこう荒々しくハデに登りつめてきた企業みたいや、

そのせいか、いかにもアメリカ的な独善的自信に満ちあふれる耐熱性計量カップというか、サイズも重さも、日本製の倍かそれ以上のジャンボサイズ、

おなじ計量カップといっても、日米それぞれに個性があってそれぞれに便利やけど、パイレックスのほうは、これが無くなってしまうとちょっと寂しくなるくらい強い個性があって、

やりすぎとも思える、このサイズ感とずっしり感がたまらんと、

自分の手が大きいせいもあるけど、ぶあつく重デカい計量カップについた、これまたデカい取っ手を握って、液体を計量してると、そのたびに『ああオレ今、液体、計ってるんや』的充実感・・・大げさになるけど、液体を計るたんびに、人生が少しずつ豊かになってくような、

高価な耐熱ガラスをこれでもかとタップリ使った分厚くデカ重い計量カップ・・・コストや取り回しや収納性を考えれば、確実にマイナスだらけなのに、

そのマイナス面が、むしろ豊かで大らかな気持ちにさせてくれるんや・・・変な話やけど、この計量カップが台所の棚(たな)に置かれてるだけで、台所全体まで明るく華(はな)やぐような、

個人差はあるにしろ、何年も使い続けて、変わらずそう感じるってことは、やはりすぐれて個性的・魅力的な工業製品ってことすね、

で、次に紹介する工業製品は、この真逆を行くアメリカらしくない手のひらサイズのミニスピーカー、







筆者がいまも愛用してる前のモデル 『JBL Go2』とその改良型『JBL Essential』の違いが、とても分かりやすく解説されてます。ちなみに『JBL Go 3』も売られていますが、『2』でも少し作為的に感じられた低音域が、さらに強調されているので、個人的にはEssentialのほうがオススメかも。
https://av.watch.impress.co.jp/docs/review/review/1423691.html


ふつうなら左右2台置いてステレオ再生するのが一般的ですが、これは最初からステレオ再生をあきらめることで、より安価で小型で高音質という3つを同時に実現して大成功、

しかも、防水・充電式・Bluetooth接続という心強さ、

2017年7月27日、第7世代で販売終了した iPod nano と組み合わせれば、最小最強のオーディオシステム、いやミニシアターすら可能という、

3?p×5.5?pのミニ画面で『七人の侍』ってどういう感じですか、

オリジナルの画面サイズだと両端がトリミングされてさらに小さい画面になるけど、ここまで小さくなるとむしろ新鮮なくらいで、ワンタッチでオリジナル画面の上下をトリミングした全画面ワイド表示もできて、さらなる発見や驚きもあって、とてもたのしい、

厚みこそだいぶ違うものの、タテヨコサイズはiPod nanoと似たり寄ったり・・・けど、ノイズキャンセリング機能が付いたワイヤレスイヤホンなら、さらに小さく静かにできるのに、

たしかにノイズキャンセリングイヤホンの進化は目を見張るモノがあるけど、VRのヘッドセットと一緒で、けっきょく画面や音源が近すぎると、生理的心理的にしんどいという大問題があって、

この季節、もはや騒音レベルと断言できる田舎のセミ時雨(しぐれ)ですが、それでもノイズキャンセリングのイヤホンはかなり抵抗があると、

もっといえば、このセミ時雨などの生活騒音も受け入れたうえで、手の平サイズスピーカーを鳴らしたいような、

どういうことすか、

暮らしの騒音もある程度受け入れて鳴らすお気軽スピーカーというか、暮らしなかに溶け込んでいくふだん使いのオーディオというか、

ジャンルは特に何でもええと、

ジャンルは選ばんけど、手の平サイズなんで手の平にのせて聴くと、スピーカー全体が低音で震える感触が伝わって、より生々しい低音が実感できるし、高音がきつ過ぎたら、音の出る面を横や後ろに向けたり、耳に近づけたり遠ざけたりすれば瞬時に繊細な音量調節もできると、

モノラルスピーカーなんで、モノラル音源ならさらに相性が良いような、

そのとおり、ちゃんとしたシステムで向き合うと、むしろアラが目立って聴くのがつらい、1950年代までのジャズやオーケストラの名盤を鳴らす時こそ、このスピーカーが最高に光り輝く時で、これでないと聴く気にならないほどまとまりある高音質を実感できる、

なるほど、生活に溶け込みように使うも良し、音質に難ありの古いモノラル音源の再生では、さらなる実力を発揮すると、

おもに戦前に活躍した大指揮者、フルトヴェングラーやクナッパーツブッシュやトスカニーニなどの歴史的名演は、気難しい高級オーディオよりも、手の平スピーカーのほうが、即座に最適解とも思えるバランス良好な音を出してくれるんで、これやないと聴く気にならんほど、

しかも、YouTubeならかなりな名演が無料で聴けますし、

どうしようもないほど音質の悪い録音もあるにはあるけど、そんな中、大きな出会いがあったら最後、一生モンの手ごたえある音楽が人生を潤(うるお)し続けてくれるわけで、

まずはこの夏、セミしぐれと共に、JBLの手の平スピーカーで、手当たりしだい、古(いにしえ)のモノラル音源を鳴らしてみるのも、アリかもしれませんね、

2023年07月19日

かっこいいロードバイク乗りも、つぶさに見てくと、それなりに大変やな…

ここ数年ですっかり定着した、猛暑日の早朝サイクリング、

還暦過ぎると、朝早く目覚めることも多くなって、たとえば午前4時過ぎに起床して、午後5時過ぎには走り始めたり・・・そうなってくると、予想最高気温35度の猛暑日であっても、走り始めはむしろ肌寒く、1枚羽織りたくなるほど、

それにどうせなら、近所のスーパーで買い物も済ませて帰宅したいとなれば、なにかと荷物も増えてきて、

そうなると、やっぱりフロントバッグがあったら、そうとう便利なわけで、

今まで使ってたオストリッチのフロントバッグじゃあきませんの、

容量も大きく着脱自由なのもええけど、その代(か)わり、けっこう大きめなブラケット(バッグ取り付け用具)をハンドルに固定したままなんで、バッグを外して走る時はかなり見苦しく・・・なもんでマジックテープで簡単に着脱できるこんなタイプが欲しかったんや、




(訂正!) オストリッチさんにも同じような製品がありました。



小さいながらメッシュのサイドポケットも付いてるし、500?tより少し大きめな600?tのペットボトルもすんなり入る大きさもあって、なかなか使えそうすね、

フロントバッグを付けると、その部分のハンドルは握れなくなるし、それなりにフロントヘビー(重いハンドルまわり)にもなるんで、基本なにも付けないで走りたいし、かといって荷物が多い時はしっかり入るバッグもほしい・・・そうなると、瞬時に着脱可能なこういうタイプが理想的、

3千円とお求めやすいのも、

オストリッチさんからは、ストイックなロードバイク乗りに特化した、さらに容量を減らして軽量化したフロントバッグも用意されてるけど、なにせ価格がこの2倍近いんで、のんびり派にはちょっと突き詰めすぎてる印象で手が出しづらい、

こちらはロードバイク練習用にしぼりこんだストイックなモデル



しかし、そもそもガチなロードバイク乗りなら、バッグ自体付けたがるかどうか、という問題も、

たしかに、ロードバイク・ガチ勢(ぜい)ともなれば、ジャージの背中ポケットに、厳選された一切合切(いっさいがっさい)を収納して、しかも背中はほとんど盛り上がらないスマートさ、

サドルバッグも付けないんすか、

徹底的に軽量化にこだわれば、付けないやろうし、もし付けても最小限のパンク修理キットくらいで、

そんでもって、我々にはとうてい着用が許されない、水着のようにパッツンパッツンのパンツをはいて、堂々としていなければならないし、専用シューズの底には巨大なクリートが付いてて、足とペダルをガッチリ固定するから、ペンギン歩きでコンビに立ち寄っても、堂々としていなければならない、

そうなってくると、スネ毛(足に生える毛)をきれいに剃(そ)ってしまうという、ロードバイク乗り最大の踏み絵も待っていて、剃るか剃らないかで大げんかになって、泣く泣く恋人と別れてしまったロードバイク乗りも、世界中に少なからず居るとか居ないとか、

どっちなんすか、

スネ毛まで剃り始めると、ガチな集団に属して走りたくなって、アマチュアレースに出場したり、それに合わせて練習をつんだり、

こだわりのサイクルショップが行う真夏の朝練とか、ショップの店員さんがチーム専用ジャージを作ってくれたり、

食事にも気を使うようになって、体脂肪5%前後を維持するようになったり、

だんだん、ツールドフランスみたくなってきて、こつこつ貯(た)めたマイホームの頭金で、プロ選手とまったく同じ自転車を購入してしまったり、さらに高価なタイムトライアル専用車両にも手を出したり、

こうなると、練習用とレース用で自転車やホイールも使い分けるようになって、さらにおカネは出て行くばかり、

こんなロードバイク沼の住人をお得意さんにして生計を立ててる街のサイクルショップも、少なからずありそうな、

決戦用ホイールって前後セットで百万とか、ホンマにあるもんな・・・ちなみに自分のんは前後で2万ていどやけど、

けっこうなボーナスをもらえる公務員にして気楽な独身生活なら、ほぼ全額、高級自転車につぎ込んだり、

ここまで来ると、トライアスロンへ向かう流れも、

安田大サーカスの団長は、こないだトライアスロンの大会に出場してたけど、自転車レースのほうはどうなってるんかなあ、

以下、動画再生は『見るYouTube』をクリックして別ウィンドウからご覧ください



今年のツールドフランスは、最初からゆるみなく名勝負の連続なんで、これをきっかけに有名どころの高級ロードバイクもかなり売れそうな、



自転車もピンからキリまでスゴい開きがあって、いつもキリ(最安値)のあたりをウロウロする我々ですら、凝(こ)り始めるとけっこうな額、買ったりするし、

しまいに、既製品では飽き足らず、自分にぴったりするフレームが欲しくなって、自分が描いた設計図を元に、有名フレームビルダーと長いことミリ単位の議論を始めたり、

そういえば、広島県のグランピーさんとこで先日から売り始めた、ショップオリジナルのロードバイクは、お客さんの要望を事細かに伝えると、それに合わせたオリジナルフレームも作成してくれるそうや、

20万円のフレームセットなんで、プロ仕様というより入門用ですけど、柔軟な対応がうれしいすね、



2023年07月16日

イギリス自転車通販大手『ウィグル』のサマーセールで、とうとう伝説のアレ買(こ)うてもうた!

じゃあ、今では完成車でも見かけなくなったエンドバーが、1996年購入のマウンテンバイクには、た初めから付いてたと、

ハンドルバーの両端に付ける角(つの)みたいな補助ハンドルで、今じゃめったに見かけなくなった地味パーツやけど、これが有ると無いとじゃ大違いで、さまざまな局面で大いに効果的なんで、昨年購入したアラヤの MFD(Muddy Fox Dirt マディフォックスダート)にもけっきょく後付け(あとづけ)することにしたんや、

タイオガ Power Studs 5 (HBE013-) パワースタッド5 TIOGA

価格: 2,772円
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タイオガさんとこには、1種類しかありませんが、昔はいろんなサイズが選べたそうで、

まあ言うても、これくらいのサイズでじゅうぶんに役目を果たすわけで、

具体的に言いますと、

ドロップハンドルに比べて、グリップポジション(握る位置)がかなり制限されるマウンテンバイク用ハンドルの弱点を補ってくれて、坂を登るときもふらつかないし、ペダルにトルクをかけやすいし、きつい向かい風のときも、前傾姿勢を取りやすかったり、

でも、空気抵抗を減らすなら、両手は広げず、中心にそろえたほうがより効果的では、

なもんで、ロードバイクでは、ハンドル中央に取り付ける角(つの)みたいな補助ハンドル(TTバー・エアロバー)もあって、まれにマウンテンバイクにも取り付け可能なこんなんも売られていて、

Ridefarr アルミ エアロ ボルトオン

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エンドバー以上に買い手の少ないパーツのようで、価格もかなり高めですが、じっさい使ってみてどうすか、

ある程度スピードが上がるまでは不安定なんでエンドバーの方がええけど、いったん巡航速度に入れば、こっちの方が空気抵抗も少なく、のびのびといつまでも走っていられるような、

じゃあ低速だったり荒れた路面のばあいはバーエンドバー、ラクにスピードが出せるフラットな直線コースのばあいはこちらの補助ハンドルと、

どうせなら、両方そろえて場面に応じて使い分けしたら、ドロップハンドル並みに多様なポジションがとれて、マウンテンバイクがより楽しくなる、

ちなみに、購入から丸一年過ぎて、パンクもちょくちょく起こるようになった、アラヤ・マディフォックス・ダートですけど、そろそろタイヤ交換の時期では、

前回、取り上げた、コーダブルームさんの『KESIKI』やないけど、コトバの威力というかイメージ戦略というか、英語表記の高いデザイン性というか、

なに言ってるんすか、

次のタイヤは、走行性能よりも日本人じゃ逆立ちしてもムリのな英字のデザイン性にひと目ぼれして購入するもんで、



WTB社の『ThickSlick』…まさかのアーバン(街乗り)用タイヤにして、重量も713gとけっこうしますが、WTBって、どんな会社なんすか、

WTBは『Wilderness Trail Bikes』の略で、マウンテンバイク誕生の地として有名なカリフォルニア州マリン郡(カウンティ)で、1982年からマウンテンバイク用タイヤ・リム・サドルなどを作ってるメーカーさんみたいや、

たしかに、内外のいろんなタイヤの中でも、これほど思い切った文字デザインもなかなか無いすね、独特な字体もイケてますし、

タイヤ性能だけでいうと、もっと軽くてオフも行けるスリックタイヤがええけど、運命の出会いというか、この文字の大きさといい字体の素晴らしさといい、愛車のダウンチューブに書かれた『MuddyFox』のロゴとの相性もバッチリで、

しかし、どういうわけか、国内価格はありえないほどの高値になってますね、

サマーセール中のイギリス自転車通販大手『ウィグル』さんなら2千円しないタイヤが、国内では1万円という異常事態、いったいどうなってるんや、

なわけで、ウィグルさんから今回初めて購入するわけですが、このサマーセール、タイミング良かったというか悪かったというか、

イギリスといえば、どうしても避けて通れない有名自転車パーツメーカーが、

伝統ひと筋の本革(ほんがわ)サドルで有名なブルックスさんですか、

このサマーセールで、全世界に自慢のサドルを大いに売り込もうと、売れ筋サドルは絶賛大幅値引き中、

だけならまだしも、セール対象外の本革サドルバッグまで買(こ)うてしまうという、

サドルの後ろには思わせぶりな金具が付いてて、ここに専用サドルバッグを付けることで、初めて完成形が見えてくるわけで、どうにも我慢できんかったんや、

でも、本革のサドルバッグはセール外で1万3千円もしますし、専用のメンテナンス用オイルも必需品ですし、

結果、WTBの『ThickSlick』だけなら数千円ですむところ、あれこれ買いそろえた結果、4万円超えの出費になってもうた…どないしてくれるんや、

2010年、フレームから組み上げたテスタッチのシクロクロスが、最近Wレバー化して、よりクラシックな姿になってるタイミングなんで、これはもう運命的出会いということで受け入れるしかないんちゃいます、

たしかに・・・Brooksサドルの優秀性は、万人が認めるとこやし、自分もずっと前から気になってたし、還暦(かんれき=60才)すぎて、この先の人生は神のみぞ知る段階やし、そろそろ、節約よりも自分がホンマに欲しいモンを優先さしたほうがええのんかもしれんな、

アメリカよりもちょっと気取った紳士的発音のイギリス英語がバンバン飛び出してくる昔なつかしい雰囲気満点のビデオ…街角に目をこらすと、ミスタービーンがひらひら歩いてたりして…

2023年07月10日

『17年ぶりに好印象なグラベルバイク用ドロップハンドルを新調・・・これまでの自転車生活なども振り返りながらレビューしてみた』(後編)


今回グラベル用ドロップハンドルを購入したタイオガという自転車パーツメーカーなんすけど、品ぞろえが風変わりで、ドロップハンドルで選べるのがこのグラベル・ツーリング用の『タスクフォース グラベル』1本だけという、

ロードバイクよりもBMXやマウンテンバイクのパーツが得意なんで、そのせいちゃうか、

(ホームページなどから引用)
『タイオガの歴史』
1978年から現在に至るまで、サイクリング体験の質の向上を目指した革新的な製品開発を行う総合パーツブランド「タイオガ」(母体は日本企業マルイ)。現在では標準規格のひとつである、かつて「タイオガサイズ」と呼ばれた1.1/8インチのステアチューブや、加速力とトラクションを最大化したパターンのBMXタイヤ「コンプ?V」、ダウンヒルでのバイクコントロール性能を高めた「タイオガDHサドル」などを産み出し、2006年にはパッドを必要とせず、比類のない衝撃吸収性と快適性を持つサドル「スパイダー」を発表。この「スパイダー」サドルは、2009年のRed Dot Design Awardを受賞し、世界中にその名を広めました。

『タスクフォース グラベル』には、400?o・420?o・440?oと3種類のハンドル幅が選べて、そのなかの420?oを選んでますけど、そのわけは、

オストリッチのフロントバッグを付けるために、変速をWレバー型に変えて、ハンドル回りのシフトケーブル類をスッキリさせたんやけど、それでも今までの400?o幅だとサイドポケットの出し入れが少し窮屈(きゅうくつ)なのと、これまで400?o幅のドロップハンドルしか経験してないんで、他の長さも試したいというのがあって、




じっさい乗り比べて、左右10?oずつ広がった印象はどうすか、

どっちでもええような変化というよりも、劇的な大変化で、ハンドルひとつ換えただけやけど、ひとまわり大きな乗り物に乗ってるようなどっしりした安定感があって・・・立ちこぎする時も、左右への倒しこみがより深く自然にやれてじつに爽快・・・じぶんの身長180?pくらいなら、むしろ420?oが標準なのかも、

グラベル用ドロップハンドルの特徴として、下ハンが末広がりになってますが、その点はどうすか、

ブレーキレバーが垂直じゃなく少し「ハ」の字になるんで、個人的には見た目イマイチやけど、それを上回る快適さ、

具体的にはどんなふうに、

上ハン(ハンドル上部)をにぎってる時も、指が真下でなくほんの斜め下に伸びて、じつにささいなことやのに、これがとても手に優しくて心地(ここち)ええんや、

ツールドフランスを観てると、グラベル用じゃないふつうのドロップハンドルでも、ブラケット部分をあえて「ハ」の字型にセッティングしてる選手も多いような・・・ちなみにグラベル用ドロップハンドルになると、下ハンは上ハンより70?oも広くなって、490?oになりますが広すぎません?

マウンテンバイクにくらべるとこれでもぜんぜん狭いし、ジョイマン高木氏のように両手が広がってより深い前傾(ぜんけい)姿勢が取れるから、向かい風にも強いし、前傾による低重心に加えて上ハンより70?oも幅広なんで、安定性もより高まって、風にあおられる心配も無く、荒れ地での安定走行も可能に・・・ちょうどマウンテンバイクに昔よく付いてたバーエンドバーを握りながら、ロードバイクのような深い前傾姿勢で走るような感じ、

快適さには定評あるエルゴングリップのなかでも、あると何かと助かるバーエンドバーが一体化したこちらのモデルが最強では…

ERGON エルゴン グリップ GP2 S ロング/ロング BLK/GRY HBG21900

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じゃあ深い前傾姿勢さえ苦にならないなら、こんな理にかなったハンドルもないと・・・ちなみに、最初は苦手だった前傾姿勢が、なんでこんなにラクラクできるようになったんすか、

アホみたいな答えやけど、カラダがだんだん慣れて来たからとちゃうか、

向かい風のしんどさより、前傾姿勢のしんどさを選んで、数(かず)こなすうちに、だんだん前傾姿勢が苦にならなくなったと、

それに前傾姿勢になると、サドルとハンドルに体重が分散され、下半身だけでなく上半身も使って走れるようになるんで、総合的にはこっちの方がずいぶんラクなこともわかって来て、

ちなみに、今まで付いてた補助ブレーキやフロントバッグも外してしまいましたが、

あったらあったで便利やけど、かわりにハンドルまわりが重鈍(おもにぶ)くなるんで、このさい取り回しの軽快さを優先して、

ちなみにポジションのセッティングは、どうしてるんすか、

最初に、下ハン握って立ちこぎしてみて、きゅうくつにならない長さのステムを選んで、そのハンドル位置にあわせてサドルの前後位置を決めて、ハンドルの高さはサドルより気持ち低めにして、あとは、自分のカラダがシックリ来るまでサドルの傾きやハンドルのシャクリ(手前に引き上げる角度)を微調整して、

サドルの高さはどうするんすか、

マウンテンバイクみたいに過激な傾斜地を走る場合は足つきも大事になるけど、それ以外は基本、足が伸びきるちょっと手前あたりが、回してて心地良い、

乗りながらポジションが変わることもあるんすか、

特に今回みたいに、長年使い続けた重要なパーツを新調するばあいは、自分のカラダがそれになじんでいく時間が必要になるんで、最初の感覚で決めてしまうより、気長に距離を乗りながら、じょじょにセッティングを詰めてくほうがええような、

しかし、なんでロードバイクでなく、ツーリング系やシクロ系なんすか、

ジェイミスというメーカー同様、自分もマウンテンバイクの影響が強いからとちゃうか、

(ホームページなどから引用)
『ジェイミスの歴史』
JAMISは、1979年フロリダ州タラハシーで誕生した。最初の製品はビーチクルーザー。それはアースクルーザーと呼ばれ、その製品の評判は瞬く間にフロリダのビーチに響き渡った。創業当初、ビーチクルーザーを中心に展開していたJAMISは1983年、現在のMTBの原型ともいえるDAKOTAを発表。1985年にはDAKOTAやDAKARを発表し、名だたる世界のMTBブランドの一員となった。

そういえば、さっきジェイミスの日本向けホームページをのぞいたら、とうとうロードバイクが無くなって、グラベルロードしか選べないように、

海辺をゆったり流すビーチクルーザーを改造してマウンテンバイクが生まれたせいか、マウンテンバイクに乗ってると、スピードに急(せ)かされて走るようなことが無くなってきて、高速巡行が得意なロードバイクからどんどん遠ざかっていくような気がする、

それでジェイミスさんもロードバイクから、より低速重視のグラベルロードへ重心を移したと、

ずっと前に誰かのブログで「ロードバイクはスピードを出さないと楽しくないけれど、マウンテンバイクはゆっくり走らせても楽しい」という、名言を聞いたことがあるけど、じっさいロードバイクのようなスピードが出る自転車だと、素晴らしい風景の中を走っていても、なかなか停(と)まろうという気が起こらないけど、巡航速度の低いマウンテンバイクやグラベルロードやツーリング系の自転車だと、ロードバイクより気軽に停まれて、風景を愛(め)でながらカメラを取り出す余裕も生まれたりして、そのゆったりした時間の流れがええんや、

そういえば、京都に住んでるころ輪行にハマって、まるで自分の実家に帰るような気分で、何度もびわ湖エリアを散策して、近江大橋やびわ湖大橋をはじめとして、びわ湖へそそぐ大小いろんな川のいろんな橋に立ち止まっては、心に残る景色をカメラに収めていました、

自分にとって、自転車とカメラはワンセットなんで、より速く遠くへ移動することより、こころひかれる景色に出会ったら、そのつど気軽に立ち止まれるほうが大事なんや、

そういう意味でも、コーダブルームさんの『KESIKI(景色)』というネーミングにはしびれますね、

梅雨明(つゆあ)けも近いし、ホームページの写真もロゴもイメージゆたかで、『ぼくの夏休み』的1台として、強力にオススメしたなるなあ…

この装備で10万円以下と、そうとうお買い得感もありますし、

ドロップハンドルバージョン『KESIKI Touring』も追加されたし、サドルにまたがると斜め下に見える太陽と水平線のロゴ(=シンボルマーク)もええ感じやし、必要ないのにもう1台欲しくなってくる、

KESIKIを紹介したコーダブルームさんのホームページ
https://khodaa-bloom.com/bikes/kesiki/

これ以上シフト数を増やすと、耐久性が落ちて価格は上がるため、あえて流行を追わず堅実な8段変速を採用するあたりもシブい!!



同時期に登場したライバル、低価格帯グラベルロードの名作 MIYATA『フリーダム・プラス』と比較しながらていねいに解説されています!


熱中症をたくみにかわしながら、精神エネルギーが具現化した愛車(スタンド)と共に、忘れられない夏の景色をさがしに行こう!!

2023年07月08日

『17年ぶりに好印象なグラベルバイク用ドロップハンドルを新調・・・これまでの自転車生活なども振り返りながらレビューしてみた』(前編)

というわけで、2006年に購入したジェイミスのツーリングバイク『オーロラ号』に付いていたドロップハンドルを先日グラベルバイク用のそれに交換したわけですが、

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アマゾンでたまたま目にとまって購入したけど、これがそうとうエエ感じなんで、さっそくレビューしてみようと、




ドロップハンドルは、2006年が初体験すか、

いや、メチャ古い話やけど、1978年に購入したブリヂストンのツーリングバイク『ユーラシア号』にもドロップハンドルは付いてたから、これが最初・・・けど、メンテナンスもろくにせず、すぐ飽きてしまい、ほとんど乗らなかったから、2006年購入の『オーロラ号』をもってドロップハンドル初体験としたい、

見てるだけでもカルチャーショックな当時のカタログをもとに興味深い考察も・・・
『追憶のカタログ展 Part49:1979 ブリヂストン ユーラシア』
https://cyclotourist.web.fc2.com/special_49.html

で、『オーロラ号』のドロップハンドルですが、最初の印象は、

1996年、自転車に目覚めて、以後10年間は幅60センチのマウンテンバイク用ハンドルに慣れてたせいで、幅40センチのドロップハンドルはメチャせまく感じて、前傾姿勢にも慣れてないから、下ハン(ハンドルの下部分)を握ることも無く、下ハンの意味すら良く分からず、

それから17年たった今では、40センチの横幅や下ハンの前傾姿勢にもすっかり慣れてますが、

向かい風がメチャきつい時、下ハン握って走ると、不思議なくらいペダルが軽くなることに気づいてから、ドロップハンドルの良さがじわじわと分かるようになって、今ではマウンテンバイクのハンドルもドロップ化したいほど、

で、今回の買い換えになるわけですが、きっかけは、

3年前購入したジオスのピストバイク『ビンテージ・ピスタ』についてたNITTO(ニットー)のドロップハンドルの下ハンがとても握りやすく、ぜひコレに近いモノが欲しくなり、



NITTOのドロップハンドルは、ピストによく付いてくる競輪用ドロップハンドルよりも前傾姿勢は穏やかで、もっともスタンダード(教科書的)な曲線を描くドロップハンドルだと思いますけど、ジェイミスの『オーロラ号』に付いてたのは、アナトミックというタイプで、コレがイマイチだったと、

リッチーというブランドの製品で、広島県の有名サイクルショップ『グランピー』の池田さんがイチ押しするドロップハンドルもリッチー製のアナトミックなんで、水差すようで何なんやけど、自分のは下ハンのグリップ感がとても窮屈(きゅうくつ)で、握るたびにストレスを感じるような作りで、

ちなみに、アナトミックってどんなハンドルなんすか、

ドロップハンドルの曲線が握りづらいヒト向けに、曲線部分に直線部分を割り込ませて、ここが握りやすいよ的な、

話題の部分から再生されます。


じゃあ、多様なグリップ位置が売りのドロップハンドルなのに、その直線部分だけ握ることが多くなると、

自分には余計なひと手間に思えるんやけど、曲線よりも直線を握りやすく感じる人々が相当数いてるのも事実のようで、

そんなアナトミックなドロップハンドルがついてたジェイミスの『オーロラ号』ですけど、わずか3年の命だったとか、

お盆休み、帰省ラッシュの新幹線車内で、移動販売用手押しワゴン車がフレームを直撃、大事なクロモリフレームにヒビが入ってしまい、3年後の2009年には早くも廃車に・・・今でも旧友を失ったようにその瞬間の衝撃が、ときどきフラッシュバックするほど、

ひどいすね、

そもそもJRが、デッキまでギュウギュウ詰めの新幹線車内で移動販売しようとする発想じたい異常なわけで、それにしぶしぶ従うお姉ちゃん達のストレスも分からんでは無いけど、なにも無言でぶち当てること無いやろ、

これにこりて、混雑が予想される場合は、いちばん端っこの車両を選ぶようになったと、

16両もあるから、端までけっこう歩かされるけど、おのれの『スタンド』(自転車のことやけど)を守るためにはしゃあないし、ここならどんな満員状態でもけっこう空(す)いてて、トイレや喫煙で動くヒトも無く、全デッキ中もっとも快適なんで、

で、大好きだったオーロラ号とわずか3年で泣く泣くお別れしたわけですが、フレーム以外のパーツ類はまだまだ使えるということで、

次の1台はフレームだけ購入して、生まれて初めて自分で組み上げようという話になり、世界的にも評価の高い『テスタッチ』という国内ブランドのシクロクロス用フレームを10万円ちょっとで購入して、オーロラ号のハンドルもそこに移植して、今まで使い続けてきたという、(後編につづく)

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2023年07月01日

RCサクセション『BEAT POPS』による坂本龍一氏追悼の試み(後編)

明るく前向きな曲ばかり残して後編が始まるわけですが、なんでわざわざ最後の曲から、

?I ハイウェイのお月様

この曲だけ、リードギターの仲井戸 麗市(なかいど れいいち)氏が歌っていて、とうぜん曲の雰囲気もここだけちょっと変わっていて、最後にこの曲が来ることでアルバム全体がしまるような・・・ちょうど映画のエンドロールに流れる曲のような、ホッとした空気感があって、このところ、サイクリングの最中は、この曲ばかり脳裏(のうり)で鳴り響いてる、

すべて出し尽くして、ホッとひと息入れたような、良い意味の脱力感というか、聴いてる側もリラックスできるような、

このアルバム『BEAT POPS』の前年(ぜんねん)1981年に、大滝詠一氏が大ヒットさせた、永遠の夏休み定番(ていばん)アルバム『A LONG VACATION』も、最後にまったく異質な『さらばシベリア鉄道』を置くことで、それまでの色んな曲想がひと夏の印象にまとめられて、スッキリした気分で聴き終われるように、

タイトルからして、夏とは真逆な極寒(ごっかん)イメージの『シベリア』・・・曲じたいもひんやり・しんみりしていて、これを聴くことで浮かれて楽しかった夏ともお別れして現実の暮らしにもどってくような切なさもあって、

ちなみに、『ハイウェイのお月様』で、印象的な歌詞といえば、

『暗い暗い暗い道に 迷わせないで』、

明るい月の夜、バックシート(後部座席)に無言の女性を乗せて、街路灯もまばらな見知らぬ街の暗い道に迷いこまないよう祈りながらドライブするシーンやけど、なんか映画を観てるようで・・・

つぎはアルバム最初の曲・・・おなじ1982年に坂本龍一とコラボした資生堂のCMソング『い・け・な・い ルージュマジック』同様、1文字ずつ点で区切られておりますが、

?@ つ・き・あ・い・た・い

歌詞に出てくる『アレ』は、最後までなにか明かされないんで大喜利のお題にも向いてるような、

どういうことすか、

『だけどそいつが、アレを持ってたら、オレは差別しない、おお付き合いたい』、この歌詞に登場する『アレ』とは、いったいナニ?

そこにお笑い芸人たちのスパイシーなひとことが入ると、 

大喜利といえば、YouTubeで携帯電話のAUが、司会進行役に漫才コンビ、モグライダーを起用して『毎日大喜利』やってるけど、CMもこんな充実した内容でやってくれたら、視聴者はカットしないで自然と見始めるし、これまでにないCM効果も、

ブラウザをBRAVEにしてから、ユーチューブからうざいCMがいっさい流れなくなって夢のようですけど、この『毎日大喜利』は、CMでありながら中身の充実したエンタメ動画になってるんで、すすんで観たくなりますよね、

司会進行を芝(しば)さんにおまかせして、横の机で大喜利修行中のともしげさんも、ほのぼのとええ感じやし、

じゃあつぎ、

?B こんなんなっちゃった

ウィキペディアによると、NHKの動物いやし系番組『ウチのどうぶつえん』のテーマ曲として、2020年からこの曲が使われてるそうで、

いま知ったけど、リードボーカルの忌野清志郎(いまわの きよしろう)って、もともと漫画家志望だったんや、

『…授業中 机に落書きしてた マンガ描くなら才能あるんだ・・・屋上に廊下にどこにでも描(か)くぜ 最高傑作が他にもあるんだ・・・特別に君だけに見て見てもらいたい…』

1曲目と同じように、軽快に駈(か)け抜けていくテンポで、

歌詞はおなじ日本語でも、フォークじゃ表現できないロックならではの爽快感が、

ロックといえば、アルバム中、もっともロックなのが、

?E SUMMER TOUR(LIVE AT 横浜球場/1982)

レコードからCDへ時代が変わるころ、「黎紅堂(れいこうどう)」なんかの貸しレコード屋で安く借りて、カセットテープにダビングして聴く者も多かったけど、レコードを定価で購入したファンなら、前半5曲が終わってレコードひっくり返して、最初に鳴り響くのが、パワフルで軽快なこの曲だったはず、

「だったはず」ってレコード持ってなかったんすか、

同じアパートの友人の部屋で任天堂の花札(はなふだ)しながら聴いてたし、その友人も貸しレコード店で借りてカセットテープにダビングして、ラジカセから聴いてたわけで、

じゃあ、なんでこんなに詳(くわ)しいんすか、

月額制のアマゾン・ミュージック・アンリミテッドに入って、あれこれ自由に聴けるようになったんで、懐(なつ)メロシリーズで聴き返してみたらすっかり気に入ってしまい、歌詞まで覚えるほどに、

じゃあ、じっくり聴いたのは、ごく最近のことなんすか、

だから自分でも驚いてるんや・・・半世紀も昔のアルバムなのに、歌詞から音楽から全く色あせないで聴けてるわけで、

?D エリーゼのために

これってピアノの練習曲で、たしかベートーベンが作曲した、

防音室完備の裕福な家庭で、半強制的なピアノのレッスンに苦しみながら、心の底では鼓膜が破れそうなロックギターをブチ鳴らしたがってる子供達のために作られた名曲、

曲の後半、当時の人気だったロックミュージシャンの名前がつぎつぎに、

RCサクセションは、僕らより少しお兄さんの世代なんで、レッドツェッペリンもエアロスミスもセックスピストルズも出てこないし、今の若い世代ならなおさら知らないミュージシャンだらけで、ベートーベンと同じくらいクラシックなイメージかも、

じっさい、われわれもジミ・ヘン(ジミー・ヘンドリックス)やジャニス・ジョップリンがスゴいとは聞いていても、ほとんど中身知らないわけですし、エアロスミスが影響を受けたヤードバーズにしても、名前だけでで素通り・・・ちなみに、次がラストの曲になりますが、最後にこの曲を持ってきたココロは、

?F あの夏のGoGo

聴けば聴くほど絵が浮かんできて、漫画家志望だった忌野清志郎らしい歌詞やなあと、

午後とGoGoをかけてるんすね、どうでもいい話ですけど、

GoGoなんてもう死語やもんな、

われわれのお兄さんの世代で、すでに終わってたんちゃいます、

都会ではゴーゴー喫茶とかゴーゴーダンスとか流行(はや)ってて、YouTubeにも当時の映像あるんちゃうか、

モンキーダンスもありますよ、



「わたくし、思い起こせば恥ずかしきことの数々(かずかず)、今はひたすら後悔と反省の日々を送っております」(映画『男はつらいよ』シリーズの最後に、寅さんがいつもハガキに書いてくる決まり文句)、

後悔と反省じゃないすけど、『クシャおじさん』、『なんちゃっておじさん』、そして『風船おじさん』も、

哀愁(あいしゅう)ただよう『風船おじさん』・・・普通の風船、アホほど身につけて、ひとりアメリカ大陸目指してびわ湖から浮上したとこまではええけど、その後すぐに消息不明・・・いまも霊界の大空をアメリカ目指してふわりふわりとさまよい続けてるんかなあ、

ところで、この曲なんすけど、夏の午後、色んな人たちの色んな過ごし方をワンフレーズで絵にしてしまう才能というか、歌詞の一部を順に抜き出すとこんな感じなんすけど…

「迷いこんだサイクリング 思わず2人あとずさり」
「ベッドの上でトランポリン」
「遠くの空に渡り鳥 ひとり浜辺でスイカ割り」
「おばさん 洗濯おどり」
「あの子 砂場で逆上がり」
「おいら泣いたよ サルスベリ」
「心はまるで坊主(ぼうず)刈り」

曲の最後には、Go Johnny GO GO GO ・・・と、1959年にリリースされたロックの名曲『Johnny B Goode』の一節も、

いま知ったんやけど、アルバム6曲目の『SUMMER TOUR(LIVE AT 横浜球場/1982)』は、『Johnny B Goode』を作曲したチャック・ベリー本人と共演したときのライブ音源なんやて、

『Johnny B Goode』といえば、1959年に登場してから、いろんなロックミュージシャンにカバーされてますが、我々にとって最もなじみ深いのは、セックスピストルズが1979年にカバーしたコレすね、

いま聴いてもぶっきらぼうで荒削(あらけず)りで、パンクロックを初めて聴いた時の衝撃がよみがえってくる、

YouTubeでは、曲のあいだに無音部分がはさまれて興(きょう)ざめですけど、できれば次の曲『Road Runner』とつなげて聴いてほしいっす、



ちなみに、1959年のオリジナルバージョンは、1962年のアメリカ西海岸が舞台の青春コメディ映画『アメリカン・グラフィティー』にも使われていて、まるでこのために書きおろされた曲のよう、



というわけで、最後になんやけど、これって坂本龍一氏の追悼(ついとう)になってるんやろか、

さあ、どうすかねえ、「追悼の試み」なんで、これくらい自由でもええんちゃいます・・・ただ、

ただ?

坂本龍一氏の追悼というなら、高橋ユキヒロ氏も同じように、

たしかに、彼の立ち上げたブランド『Bricks』の服、着られなかったことが今も心残りやし、近々(ちかぢか)とりあげんとなあ、

世界的ファッションデザイナー山本耀司(やまもと・ようじ)氏のパリコレ用音楽も手掛けてますし、

ちなみに、山本耀司氏は、

今も健在です、

よかった・・・いっとき、高橋幸宏(ユキヒロ)氏の影響でミュージシャンに転身するほど音楽に入れ込んでたし、ユキヒロ氏のぶんもぜひ多めに活動していただきたい、

堀辰雄『聖家族』冒頭の1文「死があたかもひとつの季節を開いたかのようであった」で始めた三回連続の追悼企画ですが、やってみてどうすか、

ただのアルバム紹介と言われたらそれまでやけど、今ごろ天国では、忌野清志郎と坂本龍一が再会を祝(いわ)って、そこに他のミュージシャンも駆(か)けつけて、つぎつぎと新曲をリリースしてるかもしれんなあ、

2023年06月23日

RCサクセション『BEAT POPS』による坂本龍一氏追悼の試み(中編)

しかし、メンバーが写ってる『BEAT POPS』のジャケット写真なんすけど、なんと言うか、

気味悪いとか、けっして言わないでくださいよ、

正直かなり・・・あくまで良い意味なんすけど、

なかでもリードボーカルでバンドの中心メンバーでもある忌野清志郎(いまわのきよしろう)がいちばんキモいしな、もちろんええ意味やけど、

「良い意味」付けたら何でもありなんすか、

大好きなエアロスミスのリードボーカル、スティーブン・タイラーの口元も、かなりキモいし…ええ意味やけど、

スティーブン・タイラーの娘さん、お父さんに似なくてホンマ良かったすね、

ロックスターは異様なことがプラスイメージにつながったりするけど、女優さんはなあ・・・

ちなみに、聖飢魔?Uのデーモン閣下(かっか)がよそ行きの気味悪さなら、RCサクセションはふだん着というか、

このアルバムの音作りもそうやけど、日本のロック界の頂点を極めた余裕か、もともとのバンドのキャラなのか、無理して異様さを気取るというより、等身大のにじみ出してくる気味悪さというか、出てくる音も飾り気がまったく無くて、必要最小限の音と歌詞だけで勝負していて、どこまでもスカッとわかりやすく、むし暑い日本の夏にもピッタリ、

ちなみに、アルバム全10曲を、中編・後編にわけて取り上げていくわけですが、どこらへんから、

この中編では、よりヘビーな曲から順序不同で取り上げて、後編はより軽くて元気の出る曲でまとめよう、

じゃあどう見ても、アルバム中もっともヘビーな8曲目から、

?G ナイ・ナイ

ノイズまじりのラジオから『BEAT POPS』が流れていて、リアルな咳(せき)が長く続いて、ようやく曲が始まれば、いきなり「夢も希望も無い、なにも無い」という、

夏風邪をひいて鼻が詰まって、夢も希望もまったく感じられなくなったヒトにピッタリすね、じっさいそんなつらい状況は無いほうが良いに決まってますけど、

ポップミュージック特有の軽い乗りとビートがプラスに作用して、どんな落ち込んだ状況でも、不思議とそのまんま救われてるような・・・「鍋(なべ)から吹き出しそうな…今にも垂(た)れてきそうな…あったかいスープを…」たくさん飲んで、早よ良うなっておくれやしておくれやっしゃ、

日本のロックシーンに登り詰めたけれども、1982年当時の忌野清志郎は肝臓をひどく病んでいて、あと数年の命と医者からも告げられたそうで、

ウィキペディアによると、「東洋医学療法を手当たりしだい実践して、奇跡的に健康を取りもどし・・・」とあるけど、ある意味、西洋医学の医者から見放されたことで命拾(いのちびろ)いしたのかも、

自転車にハマるのもこの頃すか、

いや2000年とあるから、20年近くもあとのこと、

残念すね、2009年には他界されてるんから、わずか10年にも満たない自転車人生、

チラッと見たことあるけど、メチャ軽くて高級そうなロードバイクで、バンドのライブツアーの途中にも、自分だけ自転車で移動したり、奥の細道のルートをたどってみたり、ハワイのイベントにも参加したりと、

奇(く)しくも(不思議なことに)、坂本龍一と同じ咽頭(いんとう)ガンで、58才の若さで天国に旅立ったんすね、

つぎも同じようにヘビーな、

?A トラブル

歌詞によれば、「オレのせいでもない、誰のせいでもない…」トラブルが転がり込んで来たみたいで、

これもヘビーな曲やけど、前曲同様、ロックでポップなビートのおかげで、落ち込むことなく聴いてられる・・・後期ロマン派の作曲家が同じ内容を曲にしたら、聴いたとたん首くくって死んでまう恐れがあるけど、

じっさい、自分らの身の回りにも、いわれのないトラブルに巻き込まれるケースって、けっこうありますし、

YouTubeのドラレコ(ドライブレコーダー=車載カメラ)特集やないけど、こっちはちゃんと運転してるのに、信じられんほどええ加減な運転に巻き込まれて事故るケースなんて、いくらでもあるしな、

クルマだから軽傷で済んでるけど、これがバイクなら確実に重症かあの世行きという事故もそうとう多く、

数年前まで、真剣に中型バイクの免許取ろうかと思ってたけど、あれだけ危険なシーンをつぎつぎ見せらると、やっぱり周囲の音も敏感に察知できて、煽られずにゆっくり走れて、お財布にもメチャ優しい『自転車』が最高や…おまけに自分のカラダも思うぞんぶん動かせてストレス発散になるし、

じゃあ、次なるヘビーな曲へ、

?C 恐るべきジェネレーションの違い (Oh,Ya!)

『Oh,Ya! 』とアパートの『大家(おおや)』をかけてるんやけど、今の若い世代にこの掛詞(掛けコトバ)が分かってもらえるかどうか、

我々が最後の世代じゃないすか、アパートの大家さんっていう存在をリアルタイムで知ってるのは、

コンピューター、インターネット、さらに携帯電話の登場によって、人間関係はどんどん希薄になって来たけど、オレらが学生のころは、基本的な娯楽の王者はまだまだ麻雀(マージャン)で、正方形のこたつを4人で囲み、タバコのけむりが濛々(もうもう)と立ち込める安アパートの一室で、なけなしのお金を賭(か)けあって何時間も過ごすわけで、

『徹マン』(てつまん=徹夜マージャン)というコトバがあったり、どうしても4人そろわないときは、イマイチ盛り上がりに欠ける『サンマ』(3人麻雀)で我慢したり、

4人そろって夜中にずっとマージャンやってると、だんだん疲れてきて、深夜に何でもない話で爆笑したりして、どう考えてもそうとう近所迷惑なわけで、ある日、我慢の限界を越えたアパートの大家さんが怒鳴り込んで来るわけで、

このままでは、マジでアパート追い出されるから、2人で静かに遊べる野球盤に切り替えるんやけど、これもこれでヒマな学生が集まって来てリーグ戦になり、マージャン以上の大騒ぎになってしまい、状況はさらに悪化、

最後は、いちばんの親友というか悪友と、深夜ひっそり花札(はなふだ)やって過ごしたなあ・・・最初から勉学ひとすじの学生生活であれば、そもそもこんな騒動自体、回避できたけど・・・ほんまアホアホな学生で、すんませんでした、

そんなとき、親友のラジカセからよく流れてたのが、RCサクセションの『BEAT POPS』、そして坂本龍一がYMO加入の翌年1979年6月21日にリリースしたソロアルバム『サマー・ナーヴス』、これもいまだに色あせないポップな名曲ぞろいや、

日本語に訳すと『夏の神経症』…アルバムジャケットの教授も、むち打ち用のコルセット、首に巻いてますけど、

タイトルやジャケットとは真逆の内容で、どこまでも夏らしく、YMOのメンバーになったばかりで、これから世界的ミュージシャンに羽ばたいて行こうとする充実した雰囲気にあふれていて、氏のソロアルバム中、もっとも青春を感じさせてくれる名作、

1980年代なかば、任天堂の地元京都での学生生活に話をもどしますと・・・当時、花札(はなふだ)といえば任天堂なわけで、まさにファミコン前夜といいますか、女装したいかりや長助みたいなアパートの大家さんといいますか・・・忌野清志郎のひどく病んだ肝臓じゃありませんが、倒産寸前に追い込まれた任天堂が、ファミコンでV字回復をとげて世界的大企業にのし上がっていくという、まるでウソみたいなサクセスストーリーが、夜な夜な音も立てずに花札(はなふだ)やってた、まさにこの街から巻き起こったんすね・・・ということで、次は中編最後の曲になりますが、

?H 君を呼んだのに

ここまで来ると、ヘビーな状況も、落ち込んだ気分もほとんど薄れて来て、

ここで始めて「バイク」にまつわる歌詞が、

「バイクを飛ばしても、どこへも帰れない、バイクを飛ばしても、帰りつづけるだけの、ぼくらは寄り道をしてるんだ」・・・なんのこっちゃ、

目的地も特に決めずに、あっち寄ったりこっち寄ったりの、あてもない放浪(ほうろう)の旅ってことじゃないすか、

帰るべき家も無いみたいな・・・ここでも体調不良の一節がリアルやなあ、「クスリを飲んで眠れ、副作用で起きて」と、

日本ロック界の頂点を極めたものの、実際はそれほど幸せじゃなかったんすね、

アメリカのジャズメン達も、人気が出るほど欲深いプロモーター(興行主(こうぎょうぬし))に使い回され、過労でヘロヘロになり、そこへつけこむように麻薬密売人が現れ・・・儲けたギャラはごっそり麻薬に消えて、心身ともボロボロにされてこの世を去っていくという、

いちばんヘビーな8曲目の『ナイ・ナイ』にもこんなフレーズが、

「・・・いくら稼(かせ)いでもしょうがない、君が行っちまうなら意味が無い・・・あんなにたくさんあったのに、みんな燃えて無くなっちまった・・・」

YMOのワールドツアーにしても、スケジュールがあまりに過密で、観光するどころか、今ここがどこなのかもハッキリしないまま移動につぐ移動の連続で、坂本龍一ほかスタッフ全員、時間に追われて泣きそうだったとも、

というわけで、中編ではヘビーな順に4曲まとめてお送りしました・・・後編では、明るく前向きな残り6曲を取り上げて、坂本龍一氏の追悼に充(あ)てたいと思います・・・ちなみに、後編でとりあげる予定の残り6曲は以下のようになっております、

?@ つ・き・あ・い・た・い
?B こんなんなっちゃった
?D エリーゼのために
?E SUMMER TOUR(LIVE AT 横浜球場/1982)
?F あの夏のGoGo
?I ハイウェイのお月様

2023年06月20日

RCサクセション『BEAT POPS』による坂本龍一氏追悼の試み(前編)

いきなりで恐縮やけど、

『死があたかもひとつの季節を開いたかのようだった。』(堀辰雄 『聖家族』冒頭)

なんでまた純文学なんすか、

コロナワクチン関連死もふくめて、次から次へと続く訃報(ふほう)をあれこれ考えてたら、これほど現状をよく表した一文(いちぶん)も無いと思い、

今年前半だけで、YMOの3分の2が冥界(めいかい)入りしたのは、ファンとしても非常にショックでした、

あっちゅう間に、YMO発起人(ほっきにん)の細野さんだけになってもうた、

高橋ユキヒロが作曲したYMOイチバン人気の「ライディーン」を、坂本龍一の作曲とまちがえて報道するアホアホニュースも話題になったり、

このさい辛気(しんき)くさい金銭欲まみれの異民族ロイヤルファミリー(=皇室)もろとも「君が代」もやめて、『ライディーン(雷電)』を国歌にしてはどうかと思ってみたり・・・けど歌詞は無いし、ドラクエのテーマのほうがふさわしいかと思ってみたり、

『ライディーン(雷電)』が日本国歌になったら、曲名どおり世界に雷(かみなり)のような衝撃が走りますね、きっと、

これだけですべての日本企業の株価が2〜3割増しになったりして、

日本同様、ひと皮めくればロクでもない輩(やから)の巣窟(そうくつ)英国王室も、ビートルズの名曲『Let it Be』を国家とするタイミングで廃止されたり、いやここは過激に、セックスピストルズの『God Saves The Qeen』に国歌にすべきか悩んでみたり、

エリザベス女王が、ローマ法王とセットでずっと以前から、信じられない数の幼児虐待の罪に問われてるのは有名な話ですし、王室内でちょっとでも常識的な正義をつらぬこうものなら、ダイアナ妃(ひ)のように事故と見せかけて消されますし、

日本の皇室も、幼児虐待に直結するアドレノクロムの製造はもとより、地上起爆させた核爆弾の特許もあるから、防弾ガラスの奥で笑って手を振るだけで、アホみたいに巨額なもうけが勝手に転がり込むし、さらに国民から巻き上げた税金で身辺警護隊までつけてのうのうと暮らしてるし、

しかし、日本の富(とみ)だけでなく、日本の民(たみ)のココロまでしっかりつかんでいる以上、悪の根源がここであることを言ったところで、

ホンマ教育やマスコミとか、さりげなく恐ろしいもんやなあ、

じっさいYMO世代のわれわれにしても、中国共産党や毛沢東(もうたくとう)に、まんまと一杯食わされたわけですし、

中国共産党がやらかした前代未聞の残虐行為、『文化大革命』を完全にプラスイメージに誤解したからこそ、YMOもファッションに人民服を選んで、誤解は全世界に拡散したんや、

坂本龍一のソロアルバム「千のナイフ」の冒頭も、毛沢東の詩の朗読で始まりますし、

『スズメの声がうるさくて眠れないから皆殺しにしろ』という毛沢東の異常性・残虐性が、今ごろになってバラされてるけど、当時はヒーローあつかいやったし、それよりはるか以前に日本国内も恐ろしい状況に、

と言いますと、

明治から、死神=現人神(あらひとがみ)天皇を国の頂点として、全員でこれにひれ伏すという異常事態が、正義であると教育され、皇室から菊の御紋の刻まれた覚せい剤入りチョコレートをごほうびにもらった10代の特攻隊員は、嬉々(きき)として爆弾もろとも敵戦艦に体当たりする始末、

全国各地には明治天皇の石碑が建(た)ち、若者は天皇陛下万歳と喜んで死んでく北朝鮮も真っ青なカルト国家の誕生・・・これにちょっとでも異論を唱(とな)えれば、密告・逮捕・監禁・拷問の日々、

1900年代は、『創価の大富豪』所ジョージの大好物『戦車』を初めとした大量破壊兵器による戦争につぐ戦争で、この国だけでなく世界中、「死があたかもひとつの季節を開いたかのようだった」わけで、

ナチスドイツが余りにユダヤ人を追放した結果、ドイツ国内はオーケストラの音まで変わりましたし、

出世欲見え見えの元ナチス党員の出たがり三流音楽家、ヘルベルト・フォン・空(カラ)ヤンが、フルトヴェングラーとユダヤ系音楽家を追放してトップの座に立った瞬間、ベルリン・フィルハーモニーの音が、中学生でも分かるほどペラッペラなベルリン・ポップス・フィルハーモニーの音に変わり果てたし、

そんなこんなでやっとこさ音楽の話題になってきて、今回から坂本龍一追悼企画ということで、意外にもRCサクセション全盛期のアルバム『BEAT POPS』を取り上げるわけですが、これもこれでペラッペラの音ですけど、

アルバム自体「ポップス」ていうくらいやから、この場はペラッペラな音ほどカッコええわけで、

自信の表れというか、不要なおかずはすべて捨て去ったこのスカスカな音作りというのは、蒸し暑い日本の夏にもピッタリすね、

歌詞もすべて日本語になってるのは、さすがフォークソング上がりのロックバンドというか、

ちなみに、リードボーカルの忌野清志郎(いまわのきよしろう)が、同じく大人気だったYMOの坂本龍一と2人で大ヒットさせた資生堂のCMソング『い・け・な・い ルージュマジック』は、このアルバムと同じ1982年のこと、

資生堂のCM担当専務は、『すてきなルージュマジック』っていうタイトルを予定してたんやけど、これはダサいと、さっそく2人からきついダメ出しを食らうという、

このタイトルだと、体育館でお行儀(ぎょうぎ)良く体育座りで聞かされる、教育委員会推薦のロックバンドみたいな、

当時、坂本龍一は忌野清志郎の作詞センスや歌唱力を高く評価していて、自身のソロアルバムに参加して欲しかったようで・・・けどRCサクセションが絶頂期で超多忙なため実現できなかったとか、

たしかに、坂本龍一の作る曲は、歌詞の無い曲が大半で、歌じたいも、ボソボソッとつぶやくようで、お世辞にもうまいとは、

なもんで、忌野清志郎の歌声がふんだんに入ってる、RCサクセションでいちばん人気のアルバム『BEAT POPS』を流せば、坂本龍一の追悼(ついとう)にもちょうピッタリくるんじゃないかと、

なわけで、次回からアルバム『BEAT POPS』を2回に分けて聴いていこうと、

「オオ〜 サマーツアー いそいで旅立てジャック…」、このアルバム、夏に聴くとホンマ最高やな、

2023年06月14日

自分からすすんで暗闇の山中へマウンテンバイクを走らせてしまった不思議な体験

しかし、『千と千尋(ちひろ)の神隠し』やけど、

いきなりすか、

なんどか観るにつれて、だんだん怖くなってきた音の錯覚があって…暗いトンネルで耳にする電車の音なんやけど、

映画も最初のほうのシーンすね、神隠しにあう直前というか、むしろ直後というべきかもしれませんが、

山あいのニュータウンに引っ越すシーンで、クルマが道に迷いこむんやけど、

その道はすぐ行き止まりになってて、そこから先はクルマを降りて、家族三人でちょっと不気味な小さいトンネルを、おそるおそる歩いていくんすね、

そのとき聞こえてくる電車の音でみんなホッとするんやけど、その音はすでにこの世のものじゃ無いわけで、この瞬間、三人が三人とも気づかぬまま神隠しにあってて、あの世とこの世を完全に取り違えて、どんどん先へ進んでしまうという、

暗い静かなトンネルの中で電車の音を聞いたもんだから全員ホッとして、さらに奥へ進んでしまう・・・思い込みの怖さってやつですね、

この話でふと思い出すのは、やはり山の中の出来事なんやけど、今でも不思議というか、

このまま走って行けば確実に真っ暗闇(まっくらやみ)になることが分かってるのに、マウンテンバイクで吸い寄せられるように山の奥へ奥へ突き進んでいったあの体験すね・・・いま思い出しても異様な感じがしますが、

嵐山に住んでたころ、一時期とりつかれたように裏山の山道をマウンテンバイクで走り回ることがあって、その日もバイト上がりに苔寺(こけでら)や鈴虫寺といったにぎやかな観光名所の奥に細長く伸びる無人の林道へ入って行って…しかし、時刻はすでに午後4時を回っていて、

秋もだいぶ深まった11月、こんな時間帯に林道に入ったら、すぐ暗くなって走れなくなるのに、

不思議とそのときは時刻のことなんかまったく気にならず、いつも通りマウンテンバイクでえっちらおっちら坂を登り始めたんや、

この林道がまた最初の30〜40分は単調極まる景色なんすね、ジャリで走りづらくしかもかなりな登り坂で、

行けども行けども同じ景色が続くんで、先へ進んでる感覚がなくなるほど、

この時点で、自分の行動がおかしいとか気づけなかったんすか、

何度も走ってるお気に入りのコースなんで、常識的に考えたら、真っ暗闇の山ん中へ入って行くことはハッキリしてるんやけど、なぜかその日はウキウキした気分しか無くて、たぶんその時点から、どこか感覚が狂い始めてるんや、

じゃあ、真っ暗になって、ようやく自分のミスに気づいたと、

20年も昔のことなんで、細部まではハッキリせえへんけど、暗闇がどんどん深くなって、しかもだいぶ林道の奥まで進んでるんで、ここから来た道を引き返そうか、それともいつも通りのコースを先へ進もうか、2つの選択肢があったんやけど、なぜかより危険な後者を選んでしまい、

ここの判断も明らかにおかしいすね、

このコースは大きくふたつのパートに分かれていて、前半は林業のトラックが走れるほどの広い安全な道幅、後半はマウンテンバイクをかついで歩くほど細くて険しい道、

前半の広い道はどこまで続いてるんすか、

最初は単調な登り道が続いて、途中からジャリの路面もスムーズな赤土に変わって、遠くの山々まで見晴らせる素晴らしい道になり、最後は嵯峨野トロッコ電車、保津峡(ほづきょう)駅の裏山の頂上付近で行き止まりに、

ここから苔寺・鈴虫寺方面へ引き返すなら、路面も比較的安定してる上にゆるいカーブの下り道ばかりなんで、かなり暗くなってもより安全かつ短時間に引き返せる・・・ところが、なにを思ったのか、引き返すことをせず、より危険な後半のルートへ入り込んでしまうと、

ここから渡月橋の近くに降りていくコース後半は、肩幅ほどの道幅ばかりで高低差も激しく、路肩が崩れていたり、木の根っこにタイヤを取られたり、前半の何倍も危険なことは分かりきっていたんやけど、

なのに、不思議と引き返すことなど考えもしなかったと、

『千と千尋の神隠し』で家族3人が、あの世へどんどん吸い込まれていくように、あの時は、あともどりするなんて気持ちはこれっぽっちも無く、今から思えばあきらかに異様な行動なんやけど、当時はまったくそんな自分に気づくこともできず…山で遭難する典型的なパターンや、

しかし、ようひとりで行ったもんすね・・・もし踏み外してガケから転落したり大ケガで動けなくなったら、携帯電話も無いし、そのまま野垂(のた)れ死にする危険性も、

今から思うとゾッとするけど、当時はまったく平気で、むしろ1人で走りたいくらいで、

じゃあ、暗闇になってきてもそれほど怖さを感じることもなく、

いや、それは恐ろしかった・・・ただ心霊現象の恐怖というより、ライトもなく転落危険エリアもけっこうある細道をマウンテンバイクで走ることの恐怖で、とにかくここで事故ったら終わりやと自分に言い聞かせながら、できるだけゆっくり走り、ちょっと危険なポイントはすべて慎重に降りて歩いて、いつもより何倍も時間をかけて、ゆっくりゆっくり手探りで進んでいくという、

じゃあ、そのときふと聞こえてきた人々の声は幻聴ではなく、

そうなったらそのままあの世行き確定やけど、さいわいその声は渡月橋を歩く観光客のそれだったんで・・・ただ最後の危険エリアは、猿で有名な岩田山を左に見ながら、かなり滑りやすい斜面をマウンテンバイクかつぎながら歩いて降りるんで、人里まであとわずかという最後のシーンが実はいちばんきつかったりして、

この頃はもう、完全に日も沈んで真っ暗闇すね、

なもんで、頭上の木々が途切れると月明かりが地面をハッキリ照らし出してくれて、月に光がこんなにありがたいと感じたのはこの時が初めて、

けっきょくこの勘違いって何だったんすか・・・後(あと)にも先にもこんな経験は一度きりですが、

これと同じころ、大きな霊園を抜けて山道に入って行ったら、その夜、その霊園からお墓のセールスの電話がかかってきてゾッとしたことがあったけど、やっぱり山の主(ぬし)というか、そういう霊的な存在が自分の動きをずっと見ていて、ちょっと、いたずらしたくなったんかなあ、

そういえば嵐山のアパートで深夜マージャンしてたら、

あったなあ、心霊現象がリアルに見える友人がいて、「ああ、いるなあ、窓の外に、かなりデカいな、ヒトじゃないような…」とか、つぶやき始めて、なんでわざわざ来てるのか聞いたら、「深夜騒いでるから、ただ気になって、見に来てるだけ」と、

じゃあ、危害を加えるとかいうタイプではなかったと、

自分自身は霊的なアンテナは強くないんで、くわしいことは分からんけど、嵐山周辺は、住めば住むほど、走れば走るほどココロをきれいにしてくれるようなエリアで・・・ああそう言えば、今回のマウンテンバイクコースの途中に天下の嵐山もふくまれてたなあ、

嵐山という山そのものは、観光とは無縁な地味でひっそりした存在なんすね、

なもんで嵐山エリアで不吉で邪悪な雰囲気を感じることはいっさい無かったけど、死者の霊はまず近所の山に登って行くとかいうし、仏教寺院をさして「山」とか呼んだりするし、お盆の恒例行事、京都五山(ござん)の送り火は、死者の魂が迷うことなくあの世へ向かうための仏教行事やし、山はもともとこの世とあの世を結ぶトンネルみたいな役目もあるんやろな、

思い出しましたが、吉本の芸人さん、ガリガリガリクソンがあの世の女性に取りつかれて危うく命を落としかけた心霊マンションも、

そうや、嵐山というよりは、渡月橋を渡った先の嵯峨野エリアやけど、

嵯峨野といえば、友人が人魂(ひとだま)を見ていたり、

両親からは、念仏寺だけは行かんように注意されたり・・・あまりに送り返してくる心霊写真が多すぎてとうとう撮影禁止になったいわくつきのお寺で、

まあ、ともかく大ケガや神隠しが無くて何よりでしたが、

帰ったあともこれという怪奇現象も起きなかったし、体調をいきなり崩したことも無かったし・・・ただ、さびしい山奥へ出向くときは、大小さまざまな危険がつきまとうから、明るい時間帯に数人で走るべきやな・・・20年たった今ごろ言うてもあまりに遅すぎるけど・・・

2023年06月07日

還暦(60歳)過ぎて初めて乗ったピストバイク(無変速自転車)、こいつにこれほどハマってまうとは…GIOS(ジオス)ビンテージピスト、その後の状況

ところで、ジオスのピストは、その後どうすか、

そもそも重めのクロモリ素材にもかかわらず驚きの8?s台を実現したジオス・ビンテージピスト…評価は高いものの、2020年当時8万円台という驚きの価格だけあって、いくつか無理してるパーツもあり、石よりも固いサドルは絶対交換パーツやし、イズミの厚歯チェーンを装着するとノイズを発生させるフリーコグはホイール一体型で、取りはずし不可能なんで、結局それなりに追加料金がかかってしまうという、

その他、気づいた点とか、

チェーンを張りすぎれば、性能の高いシマノ製のコグでもノイズが発生するし、かといって余りにゆるめるとガタピシ道で、チェーンが暴れてはずれたりするんで、ほんちょっと気持ちだけゆるめにしてやるのがミソ(=大事なコツ)、ということがわかったり・・・あとドロップハンドルについても、変速ありだとブレーキレバーが変速レバーも兼ねているため、ついついブラケット(あと付けするメカ部分のグリップ)ばかりを握ることになり、多様な握り方ができるドロップハンドルの良さがイマイチ実感できんかったけど、ピストにすると変速から解放されるんで、ブラケット以外も自由に握れるようになって、ドロップハンドルの恩恵をより味わえるように、

「変速機つき自転車をカメラでいうズームレンズとすれば、無変速のピストバイクは単焦点レンズみたいなもんやなあ」とこないだ言ってましたが、これについては、

変速機が付いてると、地形や体力に合わせてギア比を自由に変えながら走れるけど、それが無くなると、自分の側で走り方をあれこれ変えていく必要があって、より感覚も鋭くなるし、地形に合わせて色々なこぎ方をするようになるんで、走り自体が楽しくなってくる…不便になれば、そこを補(おぎな)うために、よりクリエイティブ(創造的)になるわけで、ズームレンズでは味わえない単焦点レンズならではの奥深さ・すがすがしさとまったく重なりあう、

具体的には、現在どんなギア比で乗ってるんすか、

フロントのチェーンリングの歯数をリアコグ(後輪の歯車)の歯数で割った数字でギア比を比較すると、フロント50t(teeth(歯)のt)にたいして、リアホイールの左右は、フリーコグの20tと16tなんで、メチャ軽い方のギア比は 50割る20で2.5、平野部へ出かける用の重いギア比は 50割る16で3.125、数値が高いほどペダルも重くなるという、

リアホイール(後輪)には、フリーコグと固定コグが選べますが、

坂の多い町に住む身としては、下り坂も強制的にペダルを回し続けなければならない固定コグは非常に苦痛かつ非常に危険でもあるため、鳥が少し羽ばたいてサーと滑空するあの感覚が楽しいフリーコグが圧倒的に魅力的、

ちなみに、ジオス、ビンテージピストのデフォルトの(もともとの)ギア比は、44割る16で2.75と一般的なピストよりもわずかに軽めの設定すね・・・定番ピスト FUJIフェザーがフロント46tリア16tで2.875なんで、

先日ためしに、デフォルトのギア比(2.75)にもどして走ってみたけど、アレっ?ていうほど面白さが感じられなくて驚いた・・・きっと両極端のギア比で走る面白さを知ってしまったあとなんで、デフォルトのギア比があまりに平均的、優等生的、八方美人的、ぬるま湯的に感じるようになったんやないかと、

じっさい、通常よりかなり軽いペダリングであるフロント50t・リア20tという坂の町仕様になると、どんな感じの走りに、

上(最高速)はぜんぜん伸びない代わりに、加速の楽しさに特化した乗り味で、急坂なら立ちこぎの楽しさも味わいながら、ぐいぐい登っていけるし、平地やゆるい登りなら、ペダルを回すほどにゾクゾクするような加速感が味わえるし、ペダルがすぐ回りきるから、フリーコグならではの足を休めて滑走(かっそう)する時間も多くなり、この時の静かでなめらかな走行感覚も楽しい、

逆にかなり重いペダリングとなる、フロント50・リア16のばあいは、

平地なら、重いペダルをぐいぐい踏み込めば踏み込むだけスピードが上がるもんで、前者とは反対に高速域での巡航(定速走行)が楽しく、ペダルが重いから、ほんの少しの坂でもカラダが敏感に反応して、手前からそうとうスピードを上げながら坂に入って、立ちこぎでもがいて、最後は歩くほどのスピードで登り切ったりと、そういった一連の流れが、重いギア比ならではのドラマチックな面白さを生み出して、こちらもそうとう魅力的な走りに、

ざっくり言えば、ペダルが重いほど踏み込むのが楽しく、軽いほど回すのが楽しくなると、

ちなみに、フリーコグ(フリーギア)なら、ペダルを休めて滑走の楽しさ(コースターフィーリング)が味わえるし、固定コグなら、ピストバイクならではの各種トリックに取り組む楽しさが、

しかし、ここんとこ踏み込み過ぎて、さっそくヒザを悪くしてますが、

重いペダルをグイグイ踏み込んで坂を上りたくなるんで、けっこうヒザにも無理がかかってるみたいで、とうとう先日、利き足の右ヒザに痛みが走るようになり・・・そういう意味でも、ギア比をひとつ選ぶとすれば、坂の町使用の、フロント50t・リア20tが自分にはふさわしいかも、

で、ヒザのほうもさっそく対策を、

痛みが慢性化するはるか手前で、しっかり痛まないヒザを作って、これからも一生楽しく走りたいもんなあ、

YouTubeにも専門家の先生たちがさまざまな対策法を紹介してますし、このさいクリート(spdシューズの底に装着する、ペダル固定金具)についても、総点検というか洗い直しというか、

適当に付けて走ってるけど、足の健康に直結する重要なパーツなんで、もういちど初心にかえって、正式なクリートの調整方法を勉強し直したほうが良さそうやな、
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