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a.宇治川にかかる隠元(インゲン)橋から下流をながめてるけど、川が蛇行する分、宇治の平等院もずいぶん左方向になるんやなあ、
b.隠元橋の「インゲン」てインゲン豆の隠元なんすか、
a.中国の高僧、隠元さんが江戸時代に日本へもたらした豆なんで、インゲン豆って言うらしい、この橋のつきあたり、万福寺(マンプクジ)ってお寺で豆だけやなくて黄檗宗(オウバクシュウ)も広めたそうや、
b.その万福寺は話だけで、我々は宇治川にそってひたすら上流へ、
a.クルマだらけの左岸に対して、右岸はクルマも少なく、さらに途中からクルマの入れない遊歩道が宇治橋手前まで続くんで助かる、
b.宇治って実際は住宅密集地なんすね、
a.宇治茶の畑もあるにはあるけど、遠慮がちにちょこっとあるだけ、あとはそこらじゅう家だらけやなあ、
b.宇治橋の手前にユニークな建造物が見えてきました、
a.一度見たら忘れられない、京阪(ケイハン)宇治駅、
b.何とも言えませんねえ、センス良いのか悪いのか、
a.大きさはちがうけど、思い切りの良さはJR京都駅とエエ勝負や、
「思い切り、作ったあとは、それなりに」、
b.これが有名な宇治橋ですか、宮本武蔵も渡ったと伝え聞く、
a.ここは観光エリアだから住宅もぐっと少なく、よそ行きの雰囲気、
b.京都の対角線上に位置する嵐山となんか似てますね、全体的に、
a.深い谷から川が流れ出て、おもむきある橋が架かり、両岸は観光名所、
b.秀吉の時代はここからお茶の水を汲んだと言われてる宇治橋、
a.地元の人によると、少し上流に見える中州のいちばん手前が落ち着いて過ごせる穴場らしい、
b.今回も平等院はパスですか、
a.「今回も平等院はパスですよ」、友蔵そのまんまの俳句、
b.というわけで、宇治橋を過ぎると、川幅も急に狭まって、濃厚な山の気配、
a.そろそろ、山坂道の始まりでござる、皆の衆、心してかかれ、
b.ではこの吊り橋を渡る前にトイレ休憩ということで、
a.なにやら、いざとなると億劫(オックウ)になってきた、きつい坂はずっと続くし、家で立体ピクロスの続きがしたい、
b.まあ、そう言わんと、せっかくここまで2時間もかけて来たんすから、
a.そうやな、ここからがメインディッシュやった、もう食べ終わった気でいたけど、
b.それから30分後、われわれはエグい坂にさしかかっております、
a.最初の峠の最後に待ち受ける地獄のヘアピンカーブ、どれくらい登ったんやろか、吊り橋から、
b.吊り橋が海抜21m、このヘアピンが320mなんで、ほぼ300m登ってます、
a.峠が345mだから、あと25m登るだけ、ここまで来たらやったるで、
b.しかし、見かけませんねえ、自転車、
a.このコース何度も走ってるけど、今まで3〜4人しか見てない、バイクやクルマはたまに通るんやけど、
b.あと変わったところでは、10人くらいのランナーの集団が居ましたね、
a.あとは、どんな人がいたかなあ、自分くらいのオジサンが1人黙々と歩いてたり、ダイエットを目指してか、スゴい太った女性が男性に付き添われて歩いてたり、パジェロみたいな高級四駆が側溝にはまって動けなくなってたり・・・
b.そんな最初の峠をヒイヒイと越えて、ごほうびのようにひたすら下りきると、アクトパルっていう宇治市の野外活動センタ、
a.ここで休憩しないで、いったいどこで休憩したらええんや、っていう風な公共施設、1〜2回入ったことがある、
b.建物内部は木材がふんだんに使われて良い雰囲気でしたね、
a.でも、3回目から、近くの自販機でコーヒー買って、駐車場すぐ横のベンチで休憩するようになった、コレもそんな時の一枚、
b.クルマ社会っすね、こうして見ると、
a.「こうなると、ネコも杓子(シャクシ)もクルマやな」、友蔵クルマの俳句、
b.しかし、ここまで家族で来ようとしたらクルマ無しじゃちょっと無理でしょ、
a.それもそうやな、それにクルマ社会やから、山の中まで舗装されて走りやすくなってるしな、けっこう自転車もクルマ社会の恩恵受けてるんやろな、ああしかし、クルマの免許取らないで良かった、カネかかんないし、運動不足になんないし、今55にして、しみじみそう思う、
b.免許あったら乗りますもんね、どうしても、
a.乗ったらカネかかるし、そのぶん働いて余暇の時間は減るし、そうなると、さらに自転車に乗りづらくなるし、
「自転車で行けるとこまで行きたいな」、友蔵チャリンコの俳句、
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