b.5月はチャリダー(=自転車乗り)にとって最高の季節、
b.人生そのものか、少し大げさな気もするけど、
a.「奥の細道」の冒頭を借りるまでもなく人生は旅のようなもの、そして自転車ほど旅にふさわしい乗り物もない、
b.歩きじゃダメなんすか、芭蕉は歩いて「奥の細道」を書いたんだし、
a.自転車がまだ無かったから、しかたなく歩いたんや、もしあったら絶対これで回ったはず、
b.そうかなあ、
a.まあ、ともあれ暑くも寒くもない新緑の季節、風を受けて自転車をこいでる、ただそれだけでしあわせな気分になれる、
b.なんかずっと乗ってられますよね、この季節は、風は気持ちいいし、風景はカラフル、
a.そんな中、YouTubeで驚くべき発見をした、 「ジロ・デ・イタリア」 って知ってるか、
b.「ツール・ド・フランス」とならぶ自転車レースの最高峰、200名近いトップクラスのチャリダーが三週間かけてイタリアを一周するやつ、
a.YouTubeで全レースがノーカットでしかもハイビジョン映像で見られるんや、しかもタダ、
b.でも、日本語がぜんぜん入ってない、
a.でも、この鮮明な映像は素晴らしい、つい数年前まではアナログのぼんやりした画像を有料チャンネルで観るしかなかった、そのことを思うと夢のようや、
b.ヘリカメラとバイクカメラの二本立てで、アングルにも変化があって楽しい、手ぶれ補正機能が日々改良されてるのか、カメラマンの腕がすごいのか、恐ろしくブレませんね、あれだけのスピードでしかもバイク後部座席からの手持ち撮影を思うと、
a.臨場感出すために路面すれすれでぶら下げて撮ったりするしなあ、
b.ヘリカメラの方はこれと対照的にレースの舞台となるイタリアの美しい自然や、村や町やローマ時代の遺跡など、俯瞰で見せてくれる、有名な観光名所には説明もあるし、
a.選手たちといっしょに旅してる気分や、
b.じっさい追っかけみたいな人たちも居るんすね、
a.年金暮らしの老人がキャンピングカーで彼らと同じコースを一周するとか、そんな話も聞いたことがある、誰が優勝するとかそういうことよりも、イタリアの初夏を楽しみながら、その付録としてレース観戦も・・そんな見方があってもいいような、そう思えるほど美しい映像の連続、
b.それに選手自体もカラダが絞れてカッコいいっす、
a.体脂肪10%未満の彼らがまず選手を目指すにあたって教わるのが、この言葉「Pain is beautiful.」、
b.「苦痛は美しい」か、いきなりアブノーマルな世界観、
a.落車で骨折してひじや尻がずるむけになっても、口から心臓が飛び出すほどこぎ続けても、そのこと自体が素晴らしいんだと、まずあらゆる苦痛に対して耐え抜く覚悟が求められるそうや、
b.オレ、まずその時点でアカンわ、
a.プラス体力的に弱い者もどんどんふるいにかけていって、最終的に残ったのが彼ら、
b.痛そうで観てられないシーンでも、彼らにとっては織り込み済みのありふれた光景なんやなあ、きっと、
a.そんな彼らと一緒に、今年の5月もイタリア三週間の旅に出てみよう、
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