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2014年08月29日

丹波大阪山づたい(4)「山から里へ」

a.さあ、自前の弁当食って山並みもながめて休憩もじゅうぶん、そろそろ行こか、

b.あとは登りもなく、標高500mあたりから15m前後の大阪府高槻市中心部へただひたすら下るばかり、

a.200mひたすら下って林道も府道に変わり、最初に出会うんがここ萩谷の集落、バス停の地図記号もぎりぎりここまではある、

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b.ひなびてんなあ、右手の神社には立派な御神木(ゴシンボク)もそびえてるし、江戸時代からそのまんまみたいや、

a.この土地を1から切り開き、掘り出された小石で石垣を築き、土地を区画し、大変な苦労やったろうなあ、最初の村人は特に、

b.そんな村人の心が生き続けてるのか、不便な山間傾斜地でも、稲が元気に育ってる、便利な都会はすぐそこやのに、

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「開拓の こころ脈打つ 棚田かな」、

b.さらに100m下って標高200m、さすがにデカいな北大阪変電所、

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a.エレキテル全盛の時代やさけえなあ、この分厚いフェンス見ただけでも、どれほど重要な施設か分かるなあ、

b.ああ久々にノーブレーキでのびのび走れる、なんかほっとすんなあ、

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a.大規模ニュータウンも見えてきた、

b.この一帯は、名神高速をはさんで戦後急速にヒトが住み始めたエリア、

a.関西大学や大阪薬科大学もあるでよ、

b.しかし、この先、ぜんぜん道分かりませんよ、

a.そうやなあ、脇道も知らんし、とりあえずこの府道115号線をこのまま進んで行こう、で、名神をくぐったら左手に古墳らしき森が見えてくるはず、

b.今城塚(いましろづか)古墳か、淀川流域で最大と言われてる、

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a.この横を西国街道が伸びてるし、コレにそって少し東へ進めば、JR高槻(たかつき)駅前に出られるはず、

b.なんでそんなこと知ってるんすか、

a.西国街道っていえば、京都の南西エリアからJRや阪急の鉄道とからみながら、ずっと道なりに続いてるし、独特の趣もあるんで、何度かこのあたりまで来たことがあるんや、

b.しかし、道が細いわりには、けっこうクルマねじ込んでくんなあ、

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a.たしかに、でも歴史ある街道筋なんで、あちこちに味わいが残っていて、ちょっと楽しかったりする、

b.ホンマですねえ、芥川(あくたがわ)を越えたらもっと味のある細道になって、昭和丸出しのアーケード街も見えてきた、駅はすぐそこみたいっすね、

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a.しかし、すごいヒトの数やなあ、山ん中よりかなり暑いし、さあJRに乗ってすみやかに京都へもどろうぜ、

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b.でも、あと300メートルも進めば、阪急の高槻市駅で、そっちなら最寄りの嵐山駅まで送ってくれんのに、なぜまたけっこう揺れもデカいJRでもどるんすか、

a.これ以上、1メートルも走りたないからや、それに自転車を輪行袋に詰める涼しいスペースも見つけたし、

b.バスターミナルのロータリーに紅白の提灯が並んでる、どこの夏祭りかなあ、

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a.提灯には「 高槻まつり 」とある、

b.1970年から始まった市民祭りか、神社やお寺と関係ないとこがいかにもニュータウンっぽいな、

a.高槻は歴史ある町やけど、これだけ戦後の宅地開発が進むと、ニュータウンってイメージの方が圧倒的に強い、

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b.JRと阪急、ふたつの鉄道で戦後急成長した町、高槻市か、

「高槻は W列車で 行こう町」、

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b.それじゃあ、猛烈に汗もかいたし、着替えなどの汗対策をしっかり講じたうえで、冷房の車内へ乗り込むことにしましょう、

a.うむ、それは紳士らしきあっぱれな思いつきじゃ、



2014年08月22日

丹波大阪山づたい(3)「岡山林道」

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b.ところで、コレって岡山林道でいいんすか、

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a.このエリアを走りまくってるヒトによるとそうみたいやけど(=そうらしいけど)、オレらが入ったのは別の林道で、それがいつしか岡山林道に合流したようやな、それに、この林道もこの先、いきなり府道115号線に変わるし、なんか妙な感じやなあ、

ここ北摂(ほくせつ)エリアを中心に走っておられる方のブログに岡山林道について詳しい解説がありました。
http://nekotani.blog.fc2.com/blog-entry-9.html

b.それはきっと、大阪の市街地から萩谷って山奥の集落までは府道を付けたけど、その先は人も住まない山ん中やし、林道あつかいにしたんちゃいます(=林道にしたんじゃないすか)、

a.ああ、なるほど、京都側から走って来たし、その発想がなかった、

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b.しかし、すぐ数キロ先に大阪という大都会が広がってるとは、とても信じられない山の中、

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a.こんだけ道が広くなめらかで大都会が近いなら、もっとクルマが走ってあたりまえ、

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b.大阪七不思議っすね、

a.そりゃ言い過ぎやろ、林道はさんで便利な府道が2本も延びてたら、みんなそっちへ流れる、よっぽどの好きモン(=変わり者)以外は、

b.たしかに、時々出くわす人々はみんなどこか一癖(ヒトクセ)ありそうな輩(ヤカラ=連中)ばかり、

a.オマエが言うなや、

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b.しかし、たまの休みだというのに、真夏のくそ暑い昼下がり、寝不足のカラダをひきずって大量の汗をかきながら、頼まれもしない林道を、よく走りますねえ、

a.ホンマやなあ、時々自分でもそう思う、なんでオレはこんなことしてるんや、

b.カラダを動かすのが好きなんすね、

a.それもあるけど、なんかもっと深いところで、生きてるって感じがするんや、

b.平日でも会社で生きてますけど、

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a.「より良く生きる」っていうか、誰から頼まれるでもなく、地図を見て、道を決めて、喜んだり、がっかりしたり、息が切れてつらかったり、下り坂が安楽だったり、そうやって自分の色んな能力を使いながら、次々に展開する新鮮な景色をながめてると、「ああ生きてるなあ」ってしみじみ感じるんや、だからこんなこと続けてるんや、きっと、

b.修行のようにも見えるけど、

a.むしろ逆で、本人はそのつらさもふくめてきっと楽しんでるんや、大まじめな顔してるけど、

「ああおもろ(=おもしろい) 真夏チャリンコ 大まじめ」、

b.ところで、そろそろメシにしませんか、

a.そうやなあ、林道も見晴らしが良くなってきたし、ここらで休憩すっか、

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b.しかし、山が深いっすね、

a.大阪近郊といっても侮(あなど)れんなあ、高さはないけど、奥深さは一級品や、

b.コレ敷きますか、輪行袋、

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a.ああ、それは良いアイデアでござる、この季節、地面はどこもアリが這い回ってるでなあ、ゆっくり座ってメシにしよう、

b.いま何時すか、

a.正午過ぎ、ちょうど昼メシ時、

b.中学校跡地の記念碑を眺めてたのが午前10時ごろ、それからまだ2時間ちょい、もう6時間たったような気分やけど、

a.上り坂が多いと3乗で時間が過ぎるしなあ、

b.タテXヨコに加えて高さも掛けて3乗か、

「山の道 苦楽も時も 三乗分」、

a.汗かきすぎて食欲もないけど、こうやって遠くの山並みを見晴らしながら弁当食ってる自分ってきっと幸せなんやなあ、

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b.なんか、変な言い方ですね、幸せじゃないんすか、

a.そうやなあ、幸せって言うよりもなんか仕事してるような淡々とした気分や、

b.っていうと、

a.このあと、どの路線のどの駅から帰ろうかとか、次の自販機でなに買おうかとか、どうでもいいようなあれこれを何となく思い描いて、それほど幸せに浸ってるような気分でもない、

b.まあたしかに、いつどこで自転車やカラダに異変が生じるかも分からんし、自分の家へ無事到着するまでは、いくつも地味な段取りがあるし、

a.身の回りを世話する係りが居るわけでなし、常に大小の緊張感にさらされてるし、

b.だからきっと、明日あたり、仕事しながらふと、この旅路を回想して、じわっと幸せになるのかもしれませんね、


2014年08月13日

丹波大阪山づたい(2)「桜峠から大阪府最北端へ」

a.さあ登ってくで、人生みたく(=みたいに)、
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b.元気ええなあ、さっきまで寝不足とか言ってたのに、

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a.この豊穣(ほうじょう=リッチ)な植物たちが光合成パワーをくれるんや、

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b.しかしこの峠道、人っ子ひとり出会いませんね、

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a.日影の部分はコケむして、バイクやクルマは滑りやすいし、道幅も無いしなあ、

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b.しかし、今さら言うのも何やけど、わざわざ桜峠を越えないでも、手前の幹線道路そのまま南に進んだら直(ちょく)で大阪ですよね、

a.うむ、わしも最初はそう考えて、府道46号線で大阪府へ向かったんやけど、後半の雰囲気が悪いんで、一回でこりた、

b.一見良さそうな道に見えるけど、

a.じっさい走ってみないと分からない、その良い例のひとつ、

b.どこがイマイチなんすか、府道46号線、

a.採石場がらみでほこりっぽく、ダンプカーも多く、景観も荒れている、ただ、近年になって改良区間も出来たそうなんで、前よりはちょっとはましかもしれんけど、

b.なるへそ、そんで桜峠を越えてからも、このダラダラ坂を登らされてるんか、一体いつまで続くんすか、

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a.桜峠を越えた地点が標高271m、わりと空いてる府道を5キロほど、途中一度だけアップダウンもあるけど、じわじわ登ってトンネル越えたら標高364m、ざっと100m近く登ることになる、そこから景色が一転するし、そこまでのしんぼうやな、

b.そうかなあ、その先また登りやないんすか、

a.そんな先の事を今から考えてたら、人生と一緒で何もかもイヤになるし、そこはあえて伏せておこうやないか、

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b.でも、なんでこの坂、地味にしんどいんかなあ、それほど傾斜はきつくないけど、

a.クルマ用の曲線で道路を作ってるからやろ、

b.クルマ用の曲線?

a.時速40キロ程度で初めて快適に感じるようなゆるいカーブ、俺ら自転車乗りには、逆に見通しが良すぎて、つらく感じるんやないか、

b.なるほど、人生といっしょやも知れませんねえ、

a.そんな地味つらいゆる坂も、この樫田(カシダ)トンネルで終わりや、

b.トンネル抜けると、せまかった谷も見晴らしよく広がって、町と呼んでもいいようなまとまりある村が、ここ雰囲気良いっすね、

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「学校と 郵便局で 町らしい」、

a.この樫田(カシダ)小学校を右に見て進むと府道6号線でクルマと共に大阪市街地へ、もちろん俺らはそっち方面じゃなく、途中から林道へと分け入ることになる、

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b.しかし、ここはもう大阪府の最北端になるのか、

a.そうや、つまりほとんど大阪に到着してるようなもんや、

b.うまいこと言いくるめられて、きっとこれからきっつい林道登らされるんやろなあ、路面が荒れてないことを祈るばかりっす、

a.ワシもいま懸命にそれを祈っておる、

b.あんまりひどい道なら、勇気ある撤退(てったい=引き返し)をお願いしますよ、寝不足なんやし、

a.うむ、しかし、どうやらその必要はなさそうやな、

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b.えっ、これが林道なんすか、イメージと全然違うけど、

a.我々の祈りが天に通じたようじゃ、

b.林道なのに、今までの道とまったく同等か、それ以上になめらか、

a.クルマが来ない分だけ、こっちの方が快適なくらいや、

b.これなら、ちょっときつい坂でも登ろうって気になりますね、

a.そうか、とうとうその気になってくれたか、

「平成の 林道なめらか 嘘のよう」、

b.きつい登りは最初に集中して、あとは割とゆるいっすね、

a.やっぱり標高500mあたりやと、それなりにからっとして涼しいなあ、

b.しかし、いったい自分らはどこにいるんでしょうか、さっぱり感覚がつかめません、

a.そうやなあ、目印になる大きな山もないし、この辺は今回が初めてやし、なおさらや、

b.あと、ハッキリ感じるのは、不法投棄の粗大ゴミ対策が徹底してること、

a.投げ捨てそうな危険個所はことごとくデカい柵(サク)がブロックして、今までのどこよりも徹底してるなあ、

b.これなら、投げ捨てる側もこれ以上は汚さないような気持ちになるやも、

a.人口密集地の大阪やし、どこよりも被害が早く大きく現れたんやな、

「粗大ゴミ 片づきスッキ 林道や」、





2014年08月05日

丹波大阪山づたい(1)「亀岡盆地スタート」

a.昨晩は蒸し暑くて寝苦しかったなあ、

b.完全に寝不足です、

a.ああ、それでもこの炎天下に自転車を転がしたいってか、根っからの自転車好きやな、

b.いや、誰もそんなこと、言うてませんが、

a.そうか、それほど行きたいならもう何も言わん、とりあえず最寄り駅のJR嵯峨嵐山駅から出陣いたせ、寝不足ゆえ、いつにもまして熱中症対策のアルカリイオン飲料を忘れるでないぞ、

b.2リットルで足りっかなあ、

a.あと1リットルのお茶と塩分を効かせたお弁当があれば、まずだいじょうぶ、

b.ほんじゃ、いずこへ参りやしょう、

a.JR嵯峨野線の下りで4駅目、並河駅からスタートじゃ、

b.して、カメラと自転車は、

a.キヤノンのパワーショットG7と、ミヤタの名作マウンテンバイク、リッジランナー1996年モデル、

b.日付は?

a.2008年8月3日、

b.しかし、いきなり何すか、ドアップな(=メチャ近くで写してる)この石碑、

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a.並河駅の南に位置するここは亀岡運動公園、この一角にかつて南桑(ナンソウ)中学があった、その証(あかし=証拠)や、

b.石碑には「昭和24年、地域住民の血のにじむような勤労奉仕の末に校舎が完成した」とある、自分らで建てたんか、

a.さっき道の横に見えてたあの中学かあ、元はここに校舎があったと、

b.戦争が終わって、人々の気持ちが前向きになってる、そんな明るい勢いを感じますね、

「終戦の 村に手作り 校舎かな」、

a.犬飼(イヌカイ)川を渡ってさてどこに行こうかなあ、

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b.行き先、決まってないんすか、

a.一応ルートは決めてるけど、けっこうきつい登りもあるから、もうちょっと体調を見てから決めよう、

b.青い田の向こうに立派な屋根と立派な樹木が、

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a.「原田邸のセンダン」といって亀岡の名木らしい、

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b.ありやした、記事と画像がウェブに詳(クワ)しく、それによると京都府で最大のセンダンやそうです、

http://www.tree-flower.jp/26/harada_sendan_561/haradatei_sendan.html

a.でかいセンダンは育つし、西国三十三所の穴太寺(アノウデラ)はあるし、 出口王仁三郎(オニサブロウ) は生まれるし、この土地パワー有るんやなあ、

b.3か7で三つそろえばフィーバースタートですし、

a.なんの話をしとん、

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b.で、犬飼川にそって林道へ向かうと、

a.それも涼しげで良いけど、今回は反対側、京都学園大学の方から桜峠を越えていこう、

b.そんな峠、地図にありませんけど、

a.与能(ヨノ)神社から細い道が山んなかへ、あると思うけどなあ、

b.ああ、これかなあ、峠の名前はないけど、

a.名前が載ってたり載ってなかったりなんで、そんでええ、

b.これがその与能(ヨノ)神社か、こじんまりしてるけど、風格ありますねえ、

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a.「与能(ヨノ)」の「能」にかけてんのか、芸能関係の参拝も多いとか、

「芸能の 能はおそらく 与能(ヨノ)の能」、

b.舌噛みそうですが、亀岡盆地にひっそりたたずむ芸能ゆかりの神社、ミヤネさん、こちらからは以上です、

a.なんの話をしとん、

b.しかし、この桜峠、意外と快適ですね、木陰と小川でじゅうぶん涼しいし、坂もわりと穏やかで、

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a.iPadの無料地図アプリ、マピオンで調べてみよう、神社が標高148m、桜峠が332m、ココから下って府道46号線に出た地点は273mか、下りはちょっとやな、

b.しかし、なんか歴史を感じさせる小道ですね、今じゃ誰(ダーレ)も来ないで苔生(コケム)してるけど、

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a.霊感は無いけど、長い年月、何度も人が往来して、道に型が付いてるようや、

b.型(かた)ってどういうことすか、

a.たとえば、東海道や中山道はもっとハッキリしてて、道にスムーズな流れのようなもの染みついてるんや、

b.しみついた流れのようなもの、なんか不思議な感じがしますね、

a.言われてみればそうやなあ、いい具合にすり減って握りやすくなった木のグリップみたいな、そんなスムーズな感触を道に感じるんやもんなあ、

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「涼やかに しっくりのぼろ 夏古道」、

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