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2015年05月30日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part16 苦渋の選択

高頭は、続けた。


高頭「北海道 高見沢高校は、ハッキリ言ってとびぬけた選手はいない。

   サイズも大きくない。チームワークで勝ち上がってきたチームだ。

   大阪混成チームの仮想チームとしては、少々物足りないが、

   チームカラーは同じようなものだ。」


彦一「さすが、監督さん。要チェックノートをよく見て下さってはる。」


高頭「明日は、圧勝して次の大阪戦に弾みをつけるぞ!


   スタメンを発表する。


   牧、赤木、仙道、流川、三井。


   この5人だ。」


神「・・!!」


清田「じ、神さん。」


彦一「か、神奈川得点王の神さんが外れた?」


三井「よっしゃーーー!さすが、海南の監督は見る目があるぜ!」


神がスタメンを外れた・・・。


少なからずチーム内に衝撃が走った。


2年生とはいえ、神奈川の得点王であり、監督も海南の監督である高頭。


神がスタメンであることは当確と思われていたからだ。


高砂「・・・。神よ、お前のことだからわかっていると思うが、


   スタメンがすべてじゃないぞ。」


神「わかってます。」


神もうすうす感づいていたのだ。練習試合で見せた三井の勝負強さと


勢いに乗った際に手が付けられなくなる感じ、チームに勢いを乗せるためには、


自分より三井の方が向いているのではないかと。



高砂「神、三井の調子がイマイチだったら、すぐに出番があるぞ。


   気を抜かず、調子を整えておけよ。」


牧「・・・。(神を外したか・・・)。」



高頭苦渋の選択だった。


大会前・・・。


安西監督と田岡監督のと高頭監督との三者会議が行われていた。



田岡「高頭よ。スタメンはどう考える?ポイントガードはどうする?


   やはり、牧か?」


安西「神奈川NO1のガードは紛れもなく牧君です。


   藤真君も双璧をなす実力の持ち主ですが、夏のインターハイの


   経験が大きい。今は牧君が一歩リードしている。


   宮城君も現時点では二人に及ばない。」


田岡「安西先生・・・。先生にそういってもらえてホッとしました。


   藤真もこのチームに思ったよりフィットしていたので、


   少し悩んでいました。」


田岡「安西先生!


   SGは、どう思われますか?先生の秘蔵っ子の三井と神ですが。」


安西「私が監督なら三井君を選びます。


   ブランクがあったため、自信を無くしていたが、今は自信をもってプレーができている。


   スタミナ切れもほぼ心配ないくらい鍛えています。もともと持っていたセンスが


   さらに磨かれています。


   ひょっとするとこの国体。一番のキーマンになるかもと思っています。」


高頭「・・・そうですか。


   私は、神の安定感の方が監督として安心感があります。采配を振るいやすい。」



田岡「安西先生。高頭。どちらとも対戦したことがある第三者の立場から言わせてもらうと、


   神は確かに安定している。3Pも外さない。しかしな。怖さがない。


   相手チームからすると何とかなる気がするんだ。まあ、予選では止められなかったんだが・・・。


   しかし、三井は正直怖かった。


   止められる気がしなかった。あとからポイントを見てみると、そこまで


   点を取られていなかったんだがな。」


高頭「・・・そうですか。」



安西「しかし、神君もいい選手なのは間違いない。」


高頭「・・・、考えさせて下さい。」


高頭は、神の努力を知っていた。天性の才能に努力が負けるということは、海南の


バスケを否定することでもあった。


高頭はこのやり取りの後、海南に戻り、牧とも話をしていた。


高頭「牧よ。三井をどう思う?」


牧「三井ですか?」


高頭「やりやすかったか?」


牧「そうですね・・・。やりやすいというのとは違いますが、頼もしかったですね。


  神は、こっちがうまく捌いてやるっていうイメージですが、三井は、いい意味で対等。


  要求もしてくるし、こちらが思いつかないようなことをやってくれます。」


高頭「・・・。そうか。」


牧は、この時に、監督の悩みを理解した。そして、神を外すのではないかということも


感じていた。



(続く)
posted by だんす at 15:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年05月24日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part15 初戦の相手

その頃、神奈川チームは、

高頭「よーし、集合だ。」


高頭が集合をかけていた。


高頭「いよいよ、この後、開会式だ。そしてその後、第2会場へ移動だ。

   お前たちが2回戦で当たる対戦相手の研究だ。」


宮城「北海道の高見沢と福井選抜の勝者と当たるのか。


   どっちもインターハイでは1回戦で負けているレベルだ。


   大したことねーな。」


三井「まっ、そうだな。俺たちなんといっても第2シードだからな。」


赤木「馬鹿もん!!油断大敵だ。」


赤木が怒鳴った。


しかし、珍しく高頭が


高頭「確かに、初戦は問題ないだろう。ほぼ間違いなく勝てる。」


智将高頭がここまで断言することは滅多になかった。


選手に対する戒めをいうことが多かったからだ。


牧、高砂が見たことがない高頭だった。


高頭は続けた。


高頭「問題は次だ。ほぼ間違いなく大阪が上がってくるだろう。」



ベスト4に入った土屋率いる大栄学園と湘北が勝った豊玉の混成チームだ。



藤真「大阪か・・・。」


藤真は豊玉の南を思い出していた。


昨年のインターハイでひじ打ちを食らった因縁の相手だ。


花形「まあ、そう熱くなるなよ。まずは初戦突破してからだ。」


と翔陽チームが話している一方で、


彦一「おおーー。負けられへんで〜。仙道さん、この大阪の土屋は要チェックですよ。


   仙道さんとタイプが似てはるんですわー。前に言ったでしょ?」


仙道「・・・。そうだっけ?」


彦一「(どっどーーーん!)ひ、ひどすぎまっせ!」


池上「ま、まぁそういうな。お前のチェック量がハンパなく多いからこっちも整理が大変なんだ。」


湘北チームは、

宮城「豊玉の奴らは、俺たちの敵じゃなかったしな。NO1ガードの俺様の敵じゃなかった。」


三井「俺様の3Pで勝負を決めるかな?」


清田「どっちも補欠のくせに・・・。」(ボソッ)


三井・宮城「ああぁあああ!」


清田「な、なんで聞こえるんだよ。なんて地獄耳なんだ。」


赤木「すまんな。牧」


牧「いや、お互い様だ。しかし、大阪戦は、期待してるぜ。

  平面の勝負じゃなくて、高さの勝負にしていきたいからな。」


そんなやり取りの中、開会式が開催された・・・。


昨年の優勝校、山王工業による優勝旗返還が行われた。


赤木「あれが、全国制覇の証か。今度こそ悔いは残さんぞ。」


ひそかに、牧と藤真も心に秘めるものがあった。


3年生にとって国体も最後の大会の一つだからだ。


三井もひそかに考えていた。


何とか活躍して、大学の推薦を勝ち取りたいと。


勉強では決して大学の道がないため、バスケで行くしかないと。


まだ、バスケをやめたくない。棒に振った2年間はまだ取り戻せていないと考えていた。



そんなこんなで、開会式も終わり、第2会場へ足を運んだ。


初戦の相手が決まった。


宮城「北海道が次の相手か。特に目立った選手もいなかったな。問題は、誰がスタメンかだ。」


三井「まあ、お前は今年は勉強だ。安西先生にも言われたんだろ?牧に勝てないって。」


宮城「くっ!安西先生は今はって言ったんですっ!すぐに追い抜いてやる。三井さんこそ、


   神がチームAでしたよ。出れる保証はないんじゃないんですか?」


三井「くっ!お、俺は神なんか相手じゃねぇ。スーパースターの俺が出なくてどうするんだ。」


三井・宮城「どう思う?流川?」


流川「・・・。なんとも。」


三井・宮城「き、聞いた相手が悪かった。」


そんな中、高頭が


高頭「よーし。北海道戦のスタメンを発表するか。」



(続く)
posted by だんす at 18:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年05月23日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part14 会場入り

今年の国体は、愛知県で開催される。


そう、優勝候補の一つである愛知県であり今大会の第1シードだ。


夏のインターハイを制した名朋工業、ベスト4の愛和学院の混成チームだ。


そして、神奈川は、海南がインターハイで準優勝したため、第2シードに選ばれていた。


宮城「全国で第2シードになるとは。秋田より上だぜ。」


三井「まあ、俺たちが山王を破ったからだな。」


赤木「馬鹿もん!単純に海南が2位になったからだ。図に乗るな!」


そういう赤木の顔もまんざらではない。今までは、県予選を突破することすらなかった


自分達が選抜チームとはいえ、第2シードなのだ。


第3シードが福岡。夏のインターハイでベスト4だった博多商大付属の単独チームだ。


そして第4シードが秋田。


なんと、今年は山王工業単体チームではなかった。


そうはいっても、山王工業に一人他校の選手が加わっただけだが・・・。


その選手は、堂本監督が自ら進言し、チームに引き入れたのだ。


秋田県予選時のその選手のプレーがあまりにも華麗で、沢北と同じ匂いを感じ取ったのだ。


その選手の名は、秋田大付属高校2年生の中山だ。


中山「僕、山王工業のプレーについていけますかね?」


堂本「フッ。中山よ、合宿でのお前のプレーは、うちの選手たちと差がなかっただろう。


   もっと自信を持て!」


中山「ええっ!じ、自信もっていいんですか?本当に!?やったー天下の山王の監督に褒められたーーー!」


深津「中山、少し静かにするピョン。・・・ピニョン。」


松本「(また、間違えた。ピョンのままでいいのに。)」


深津は、他校の選手が入ることに少し不満を持っていた。


しかし、それこそが堂本の狙いの一つでもあった。


堂本は、夏のインターハイで負けたことで、練習自体はしっかり行っていたが、テンションが


あがらないメンバー達に喝を入れるためとアメリカに留学するため、今大会に参加しない沢北の


戦力を補うこともその狙いの一つだった。



弥生「要チェックやわ。あの山王がいくらインターハイで敗れたとはいえ、混成チームで来るとは


   想像もつかへんかったわー。」



中村「確かに要チェックですね。」


(バシッ!!)


中村「痛ッ!」


弥生「なーにが、要チェックですねよ。あんたがその言葉を使うのは10年早いわ。


   もう少し言葉を選びなさい!」


中村「そ、そんなこといったって。」



弥生「しかし、沢北君がアメリカに行って戦力ダウンだと思うんだけど、中山っていう選手が


   どの程度やるか気になるわね。」


中村「昨日、調べたところ、山王工業と県大会であたっているんですよね。

   その際に、秋田大付属は、120-58で敗れているんですが、その58点中42点が

   中山選手が決めているみたいです。」


弥生「何が昨日調べたよ。そんなのは記者なら知っていて当然よ。


   大差で負けているから気にもしなかったけど、あの山王工業から42点も取ったってすごいわね。


   この大会出番があれば要チェックね。」








(続く)
posted by だんす at 23:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年05月17日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part13 国体メンバー発表


1週間後、田岡より高頭に電話が入った。


正式に福田の国体出場辞退を田岡から高頭に伝えた。


田岡「しかし、高頭よ。補欠を入れておいてよかったな。


   結果的には、戦力のバランスという意味ではこのメンバーの方がよかったかもな。」


高頭「・・・。すみませんでした。」


田岡「まあ、そう気にするな。福田も全治2週間だ。


   アイツも課題を見つけた。守備を向上させるにはどうしたらよいかということを


   聞きに来た。そういう意味では、今回の合宿はプラスになった。」


高頭「そうですか、冬は手ごわくなりそうですね。」


田岡「負けんぞ!しかし、その前に、池上、仙道をよろしく頼む。」


高頭「わかりました。全力で勝ちに行きます。」


次の日、合宿に参加していたメンバーが集められた。


高頭「集合だ。」

--

その頃、



桜木はリハビリに専念していた。


合宿のメンバーの動きを見ているとバスケをしたくてたまらなくなってきていた。。


桜木「筋肉オヤジ(桜木の主治医のこと)!俺の完治はいつだ!」


筋肉オヤジ「フフッ。そう急ぐな。せいてはことを仕損じるだ。


      あと一か月みっちりリハビリと柔軟体操、そして再発防止のために、


      背筋をさらにつければ、俺のようなアイアンボディーになれる!」


桜木「ちがーーーーう!アイアンボディーになりたいわけではなーーーい!


   バスケがしたいんだーーー!」


筋肉オヤジ「そうか!?俺の後継者になれるくらいお前の体には魅力があるがな。


      はっはっは。まあ、バスケのゴール下も戦場だって何かの漫画で読んだぞ!


      筋トレもしっかりしておけ。あと一か月しっかりがんばれ!」


桜木「くっそーーー。」

--

高頭よりメンバーが発表された。


国体 神奈川選抜メンバー

キャプテン 牧紳一

副キャプテン 赤木剛憲


海南大付属高校
 神宗一郎
 高砂一馬
 清田信長

湘北高校
 三井寿
 宮城リョータ
 流川楓


陵南高校
 池上亮二
 仙道彰
マネージャー
 相田彦一

翔陽高校
 藤真健司
 花形透


清田「福田の代わりが相田?アイツは試合にすら出ていないですよ。他に補充する人がいるんじゃないですか?」


高頭「清田。相田はあくまでマネージャーであって、福田の補充ではない。


   福田の補充は・・・・。」


牧「監督、そこからは俺が。」


清田「牧さん!?」


牧「清田よ。もともと合宿のメンバーが13人いたことに違和感がなかったか?


  もともとお前は今回は補欠だったんだ。経験を積むために合宿に参加させていたんだ。


  福田の怪我で急遽お前がメンバーに選ばれたんだ。」


清田「(ずーーーーーーん!!)」


三井・宮城「はっはっは。」



神「信長、しかし、1年で神奈川選抜に選ばれたんだ。それはすごいことだ。


  繰上りとはいえ、立派だと思うよ。」


清田「(じーーーん)神さん。」


三井「どっちにしても出番はないから変わらないけどな。」


清田「そっちこそ3年のくせに補欠チームのくせに(ボソッ)」


三井「ああっ(地獄耳)」


藤真「まあ落ち着け、三井よ。お前は、しっかりアピールできてたと思うぞ。」


神「・・・。」


神の心境は複雑であった。


福田が怪我をした試合では、自分はいいところがなかったうえに、三井に活躍されていたからだ。


先日、牧と会話をしていた。


神「牧さん、どこが僕に足りないですか?」


牧「神・・・。お前に足りないところはない。海南ではな。」


神「海南では?どういう意味でしょうか?」


牧「そこは自分で考えてみるんだ。来年、お前はこのチームを支える必要がある。


  自分を見直すいい機会じゃないかな?」


牧は、安西が言った言葉を思い出し、合宿は神にとってもプラスに働いているなと感じていた。





(続く)

posted by だんす at 22:45 | Comment(1) | TrackBack(0) | 国体編

2015年05月16日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part12 突然のトラブル

チームA  44
チームB  39


流川が返したため、点差は5点。


時間は、1分を切っていた。


すかさず、花形が牧へボールを送る。


時間が一刻と迫ってきているため、牧はすぐに三井へパス。


しかし、フリーになれていない。神がタイトなマークについていた。


神「同じスリーポイントシューターとして、これ以上は打たせませんよ。」


神にも意地があった。


三井「悪いな。今はお前に構っている時間はねぇ。」


そういうと強引なフォームながらシュートを放った。


神「入るはずがない!!」


三井「入らなくていいのさ!」


ガンッ!


跳ねたボールに飛び込んだのが福田。


桜木「おおっ。フクちゃんが!」


赤木も仙道も一瞬三井に気を取られていたため、オフェンスリバウンドを福田に譲ることになった。


ドッガーーン!!

リバウンドを取った福田がワンハンドダンクをかました!!



チームA  44
チームB  41


彦一「おおっ。フクさんもやるでーーー。要チェック過ぎるわー。とても練習試合とは思えん。


   ああっっ!!ノートが一杯になってしもたーーーーーー。しもたーーーー。」


田岡「(うるせーなー)」



しかし、まだ3点差。



仙道が声を発した。


仙道「まだ、3点ある。じっくり攻めていけば問題ない。この一本をじっくり行きましょう。」


赤木「フッ。なぜか安心感があるな。」


この一声でなんとなく浮き足立っていたチームAに落ち着きが出た。


藤真も冷静に判断できるようになってきた。



藤真「仙道。ボールを運んでくれ!」



藤真は自分がボールを運ぶのではなく、自分がポイントゲッターとして切れ込むことが有効だと判断したのだ。



それは、三井がついている仙道より福田がついている自分の方が切り込みやすいとの判断だった。



時計の針が進む。


オーバータイムが近づいたその瞬間、藤真が切れ込んだ。


藤真「仙道、こっちだ!」



藤真が福田を振り切った。


しかし、三井が藤真へのパスコースはしっかり塞いでいた。



だが、その瞬間、仙道から出されたパスは藤真へ向けられたものではなかった。


ビューン!!


ボールを受けたのは流川。


誰もが意表を突かれたが、牧だけが流川をケアしていた。


牧「ここは抜かせん!」



しかし、山王工業戦を得て、流川はセルフィッシュなところが少しずつ解消されてきていた。


流川を経由したことで藤真へのパスコースが空いた。


藤真がボールを受ける。


藤真「よしっ!」


フリーの体制でシュート体制に入ったが、粘っこい福田が追いついてきた。


しかし、無理な体勢でターンをかましたため、追いつけるはずがなかった。



藤真は冷静にレイアップでシュートを決めていた。




チームA  46
チームB  41


藤真「ふぅっ!これで何とか逃げ切れそうだな。」


安堵する藤真。


赤木「よくやったぞ。流川、藤真。」


その一方で、うずくまっている選手がいた。


福田だ。



田岡「福田!!」


彦一「フクさん!!」


陵南の二人が福田に駆け寄る。


ゲームどころではなくなった。


福田「ぐぅぅああああああああ!」


福田はこの練習試合を通じて、自分の守備力のなさに苛立っていた。


また、この国体で活躍するには、攻撃力だけではレギュラーになれないことも


自覚していた。


そういったなか、福田のがむしゃらさが悪い方向へ出てしまった。


安西「おそらく、足をひねったのでしょう。ねんざの可能性が高い。安静にして!彩子君、至急、救急車を。」


彩子「は、はいっ!」


高頭「な、なんてことだ。合宿で優秀な選手を怪我させてしまった・・・・。


   田岡先輩・・・。も、申し訳ありません。」


動揺していた田岡だったが、後輩の高頭を気遣った。


田岡「・・・。高頭よ。福田が怪我をしたのは正直痛いが、これは不可抗力だ。


   福田が自分で判断し、選択したプレーだ。お前が気にする必要はない。


   (しかし、捻挫だとすると合宿及び国体の参加は難しいな。


    福田にとって成長する機会がなくなるのは痛いな。)」








(続く)
posted by だんす at 00:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年05月10日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part11 奇策!?

チームA  40
チームB  36


安西「ほっほっほっ。さすが仙道君ですね。一筋縄ではいきませんね。」


チームAは再び藤真がボールを仙道に入れる。


三井もしっかりマークについているが、仙道はドリブルインしながらノールックパス。


その先には、流川。


仙道「そこに来てないわけないよな。」


流川はボールを受けるとあっさりとシュートを決める。



チームA  42
チームB  36


清田「し、しまった。」


牧「清田、どうした。流川にはかなわないか?」


清田「や、やってやる。」


ピイーーーー。


安西がここでタイムアウトを要求。


安西「残り時間が1分半で、6点差です。30秒で2点ずつ詰めないといけません。」


桜木「(また、当たり前のことを言ってやがる。)」


牧「オフェンスに力を入れるということですね!」


安西「ほっほっほ。攻撃的に行きましょう。福田君、池上君と変わりましょう。


   マークは、福田君は藤真君についてください。

   牧君が神君につきます。」


三井「福田が藤真に!?」


安西「今の藤真君は、豪華な攻撃陣を味方にして、切れ込むことよりパスをすることに

   喜びを感じている。そこにかけます。


   福田君は、抜かれてもいいから3Pだけ止めるようにフェイスガードをしてください。」


花形「ここから逆転するには、ある程度のバクチも必要だ。」


三井「確かにな。いっちょやってみるか。」



安西「あと、牧君。ちょっと。」



なにやら安西と牧が話をしている。


牧「なるほど。面白いですね。やってみましょう。」


三井「何を話したんだ。?」


牧「お楽しみだ。期待しているぜ。三井よ。」


そして試合が再開された。


彦一「おおー。フクさんの復活や。」


藤真「なるほど。高さで攻めてくる気だな。


   マークは、花形に赤木。福田に仙道。清田に流川。三井に神。牧に俺だ。」


素早く指示を出す藤真。


牧「行くぞ!」


安西が指示をしたのは、


安西「おそらく、福田君を入れると仙道君がマークにつくはずです。

   そうなると三井君のマークが神君になる。


   神君には悪いが、今の三井君は、神君のディフェンスでは止められないはずです。

   そこをつきましょう。

   神君にとっても来年に向けての課題が明確になりますよ。」


牧は、チェンジオブペースで藤真を交わした。


赤木「ここからはいかせん。」


赤木がフォローに入った瞬間、三井も動く。


うまく花形をスクリーンに利用し、神を振り切った。その瞬間、矢のようなパスが三井へ渡る。


三井「ナイスパース。」


迷いなく3Pシュートを放った。


そのシュートはまるで入るのが約束されたような軌道を描き、綺麗にリングをくぐった。  



チームA  42
チームB  39


宮城「さすが、3年生たちだな。まるでいつも同じチームでプレーしているような連携だ。」


安西「宮城君、あのタイミングでボールを出すというのを肌で感じてください。

   君ならできますよ。」


桜木「いつになく、ミッチーのシュートが入っているな。」


宮城「あの人は、入りだすと止まらないからな。やはり湘北にとって大きな武器だ。」



田岡「なぜうちに来なかった。三井よ・・・。」



赤木「逆転はさせんぞ。」


仙道「しっかり一本行きましょう。」


藤真がフロントにボールを運ぶと


彦一「おおっ。フクさんが藤真はんについとるでー。」


田岡「なるほど。身長差もあり、3Pだけは防ごうって感じか。


   しかし、福田の守備ではあっさり抜かれるぞ。」


しかし、藤真の頭の中は、いかに、赤木、仙道、流川、神の4人を活かすかと


いうことに集中していたため福田を抜くという選択肢がなかった。


安西の思惑通りだった。


藤真は、確実に一本取ろうとしていたため、神の3Pもリスクを考え選択肢から外していた。


藤真「ここは任せた。」


そういって出したパスは流川へ渡った。


清田「止めてやる。ここから先へは行かせねぇ。」


高頭「避けては通れない相手だ。高校卒業するまで付きまとう相手だ。

   しっかりやれ。」


つい独り言が出てしまった高頭。


チームAの監督である高頭だが、やはり海南の選手が気になって仕方がない。



流川「フン!関係ねぇ!」


流川は、インターハイ前の仙道とのワンオンワン。

沢北との戦いを経て、大きく成長していた。


それは、インターハイの決勝まで行った清田が得た経験より大きなものだった。


牧「な、なにぃ!」


一瞬で清田を置き去りにした。


(パスッ!)

チームA  44
チームB  39


(続く)
posted by だんす at 01:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年05月06日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part10 田岡の想い

チームA  38
チームB  36


2点差に詰め寄られて、残り時間が2分を切った。

チームAの司令塔藤真から、再び仙道へ矢のようなパスが通った。


丁度その頃、陵南高校の田岡監督が合宿へ差し入れのジュースを持ってきた。


田岡「仙道・・・。ちょっと雰囲気が違うな。」


仙道は、魚住の引退で、自分がキャプテンになったものの、目標を失いつつあった。


それは、今までは、受け身であり、積極的にバスケをすることがなかったからだ。


しかし、今、目の前の三井寿に、ボールを奪われ、すごい3Pシュートを見せられ、


くすぶっていたものが再燃した。


それは、インターハイ予選で流川、桜木と対戦した時の高揚感と似たものだった。


彦一「集中してはる。仙道さんが燃えてはるでーーー!


   釣りばっかりしてた仙道さんが。やはり湘北のメンバーは燃えさすものがあるんやー。」


仙道は、一瞬右にドリブルをすると見せかけた。


三井は、その動きをフェイクとよみ、逆側に体重を移動しかけた瞬間、大きな壁にぶつかった。


三井「あ、赤木」


赤木「悪いな。スクリーンは誰かさんがよく要求してくれたおかげで得意でな。」


その一瞬のスキをついて、仙道は、切れ込んだ。

ドガーーーーン!!


すさまじい勢いのダンクが決まった。


チームA  40
チームB  36



仙道「よっしゃ!」


田岡「仙道め!やっと目覚めたか。この冬の選手権を含め、来年は陵南が全国制覇するために、

   仙道が本気になる必要があるからな。」


田岡は彦一に気づく。



田岡「彦一。仙道は、やる気になったみたいだな。何かきっかけがあったのか?」


彦一「か、監督!きはったんですか。


   先程、三井さんにボールを奪われたあと、すごい3Pを決められて、ボールを要求するようになったんですわー。

   燃えてはりますよ。仙道さんは。」


田岡「三井か・・・。なぜうちに来なかった・・・。


   しかし、仙道が本気になってくれてうれしい限りだ。


   合宿に参加させてよかった。」


桜木「こらー、ゴリ。邪魔するな!仙道にいいかっこさせるな。」


赤木「フッ!勝負は勝負だ。三井は、今は敵だからな。」



牧「まだ、時間はあるぞ。確実に一本返そう。」



そういっておきながら、一瞬のスキをついて強引なペネトレイト。



藤真「しまった。三井へパスが出るぞ!」


しかし、花形がスクリーンをせず、ローポストへ。


そこへ寸分たがわぬタイミングで牧からボールが来る。


赤木「譲らんぞ。花形!」


花形「くっ!」


花形は、ボールを一瞬の判断で、清田へ回した。


清田「ようやく出番が来たぁあああ!」


そこへ流川が現れた。


清田「流川。てめぇにはぜってぇ負けねー。」


そういいながら、すさまじい勢いでドリブルイン。


流川はあっさり抜かれたかのように見えた。



しかし、それは罠だった。


その先には、仙道!


「ピピ————!」


オフェンスチャージング



仙道「いててて!」



清田「せ、仙道!!」


田岡「ゲーム感も戻りつつあるようだな。

   大事な場面でのチャージングを取る技術も一流だ。」






(続く)
posted by だんす at 23:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編

2015年05月01日

スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part9 三井の覚醒


チームA  38
チームB  33



牧「藤真。1軍を譲った気はないからな。2軍チームを勝利させて1軍を当確にさせてもらう」


藤真「ふっ。そうでなくてはな。取り返すぞ!」


ブンッ!!


藤真からすごいスピードのパスが仙道に出た。


その瞬間、仙道はドリブルインをしようとしたが、三井がコースをふさいでいた。


仙道「!!」


そう、三井は夏のインターハイを乗り越えて、スタミナがついただけでなく、眠っていた


才能がほとばしり始めていたのだ。


それは、毎日の流川との1on1のトレーニングのおかげでもあり、尊敬する安西の指導の


おかげでもあった。


その反面、新キャプテンに任命されながら、今イチバスケに集中できていなかった


仙道は、ゲーム感覚が落ちていた。


三井「もらった。」


三井が仙道のボールをはたいた。



仙道「っと!」


そのボールに素早く反応したのが牧。


再びものすごいスピードでフロントにボールを運んだ。


牧「一本、確実に返すぞ!」


と指を立てたかと思うと、花形がやはりスクリーンの動きを見せ、神をブロックする。


桜木「(おおっ)メガネめっ!」


逆方向に走っていた三井がフリーになった瞬間にあっという間にパスが出る。


しかし、その瞬間、赤木が前に出た。


赤木「三井よ。そのパターンは見え見えだ。」


赤木がチームハエタタキに行こうとした瞬間、三井はバックステップを踏みながら


スリーポイントを放った。




(パスッ!)


藤真「な、なに!!」



彦一「あ、あのスピードでフェイダウェイなんて。アンビリーバブルすぎや!!


   要チェック過ぎるでー」



三井は後ろによろけて倒れる。


赤木「・・・。」


三井「赤木よ。見え見えのパターンがなんだって!」



赤木「(こ、この男・・・。すごすぎる。)」



三井「花形よ。まねさせてもらったぜ。」



花形「(あの高速スピードでパスをもらって、動きながらのフェイダウェイ。信じられん。)」



牧「よく決めたな。」



チームA  38
チームB  36


2点差にチームBが迫った。


そして、とうとう仙道にスイッチが入る。


仙道「藤真さん。ボール回してください。」



(続く)
posted by だんす at 23:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国体編
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