まず、南海トラフ巨大地震の災害の特徴はどういうものかといえば、最悪の場合、
・32万3000人が死亡
・238万棟余りの建物が全壊や焼失
するというもの。
この内訳は、
・地震で最大135万棟が全壊→6万人が死亡
・地震による津波で、最大17万棟が全壊→22万人が死亡
・火災で75万棟が焼失→2万人が死亡
・液状化は発生して13万棟が被害を受けるが人は死なない
・なお、基本想定として地震の発生するのは深夜=自宅で寝ている
というもの。合計すると30万人となっているが内閣府の資料からは大体このようになっている。
最も死者数が多いのが津波被害で、津波に流される住宅のほとんどは木造住宅だが、津波がやってきたときに住宅内などに居ることで死ぬという想定。これは、津波が来ないところに住む、近づかないという方法しかない。
その次に多いのが、地震で建物内で寝ている時に死ぬパターン。
何か情報が出た時に、多くの人がすぐに対応できるのはこの部分だろう。
まず、誰もが言えそうなことは、建物の外に出ることだろう。もちろん、落下物の危険性があるので、そうしたものが頭上にないのか注意が必要ということで、公園といった避難地に行くということになる。
体育館などの避難所の多くはすでに耐震改修などされているので、そこへ集まるといった程度だろう。
だが、あらかじめそうした場所に逃げることができるか?いつまでも自宅に帰らないでいられるのか?というとあまり現実的ではない。
現実に大地震で人が死ぬケース、ほとんど指摘されないのだが、これはこの南海トラフ巨大地震の被害想定でも明確で、
「木造二階建て住宅の1階で寝ている場合に人は死ぬ」
ということ。
熊本地震では警察庁がこうしたことを明確に示す調査報告をまとめている。この報告書は大地震時には2階の方が安全?として報道もされた。
?は余計であることは言うまでもない。
まずは、大地震対策に2階で寝るという選択肢を明確に位置づけることが大切。
2階で寝よう!でいいのだ。
日ごろから2階で寝るということが超絶簡単お手軽な地震対策なのです。
NHKオンラインより、
南海トラフ巨大地震の新情報 8割超が内容知らず
3月11日 17時49分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180311/k10011360551000.html?utm_int=all_side_ranking-access_002
記事より、
・去年、国が運用を始めた南海トラフ巨大地震発生の可能性を評価する新たな情報について、日本大学が行ったアンケートの結果、8割を超える人が、この情報そのものや内容を知らないことが分かった
・「南海トラフ地震に関連する情報」は、南海トラフで、M7の地震が発生するなどふだんと比べて巨大地震が起きる可能性が高まったと評価された場合、気象庁が「臨時」の情報を発表するもので、去年11月から運用開始済み
・京都大学のWSの取り組みにおいて、今の時点で自分たちにできることについて議論し、「高齢者や障害者など早めの避難が必要な人がいたら手伝う」とか、「備蓄倉庫の食料や機材をすぐに取り出せるよう準備しておく」などといった意見が出ていました。
・参加者の1人で、神戸市の高校で防災教育を担当している63歳の男性教諭は「大きな地震が起きるかもしれない状態の中、生徒を家に帰していいのかなどとても悩ましい問題だ。出された情報の範囲の中でどういう防災行動をとるか、これから学校でも教師と生徒が一緒になって考えるようにしたい」と述べ、学校や家庭で防災対応を考えることが重要だと話した
・ワークショップを企画した京都大学の清水美香特定准教授は「南海トラフの臨時情報のように不確実な情報が出た際にどう行動するかについては正解はなく、人それぞれ違うと思う。自分はどうするべきなのか日頃から考えておくことが大事で、防災訓練のようにみんなが一緒になって取り組む場を作っていってほしい」と
・南海トラフ巨大地震は、静岡県の駿河湾から九州の日向灘にかけての海底で発生すると想定されている地震で最悪の場合、津波と建物の倒壊、火災などで7年前の東日本大震災の被害を大きく上回り、全国でおよそ32万3000人が死亡し、238万棟余りの建物が全壊や焼失するおそれがあるという被害想定を国が公表
【このカテゴリーの最新記事】
- no image
- no image
- no image
- no image
- no image