めちゃくちゃ久しぶりである。みなさんお元気でしたか?
別に私が特別丈夫にできているわけでもなければ、人知れず妙な抗体を持っているわけでもない。満員電車の乗客たちを見ると、ものすごい割合でマスクをしていることが確認できた。「女性専用車両」というのもあるが、ここはもしかしたら「マスク専用車両」なのではないかといぶかるほどのマスク人口だった。
おそらくそういう事情で私はインフルの毒性を回避することができたのだろう。私が乗った電車の乗客はエライなぁと思う。そんなわけで、いつもどおり比較的健康的な状態で、新年2発目の記事。例によって予想である。
この画像を見ただけでその正体を暴いてしまったアナタは相当な山ツウであろう。たぶん2、3回はクマに食われ、4、5回はイノシシに踏みつけられたことがあるのではないかと察する。それはともかく、予想。
◎ フジ
△ ただの石
△ カモシカの糞
正解は「◎ フジ」ですね。フジというのは、あのだらだらと紫色の花をつける植物。かなり有名ですね。私もよくテレビなどであれを見るが、ああやってまとまってどばーっと咲くと、いたくキレイである。
昔の人が「いとをかし」なんていっちゃう気持ちもわかる。をかしすぎてしょーがねーっつーレベルでキレイだと私も思う。
しかしどういうわけか、私が入る山のフジは全然キレイじゃない。ポツンポツンと咲くせいだろう。むしろばっちく見える。なぜなのか、その理由はイマイチわからない。
というのも、このフジの種というやつは、信じられないくらいの量が道の上に落っこちているからだ。あれが全部花になったなら、おそらくとんでもねぇレベルのいとをかしさであろう。
しかも種が飛散する音がものすごいんですよ。なんつーかね、インゲン豆ってあるじゃないですか。あれを巨大化させた感じなんだけど、その超巨大インゲン豆の外側の皮がものすごく硬いイメージですね。それがものすごい勢いで破られ、中の種が飛び出してくるのだ。
歩いて靴の下で踏みつぶすとガチガチと音を立てて外側が粉砕されているのがわかる。しかし私の歩き古した靴は底がすり減っており、底を突き破ってあの鋭利な皮の切っ先が足裏を刺し貫くんじゃないかという、けっこういっちょまえの恐怖感も実はある。車があの道を通ったらパンクするんじゃないの?というくらいの、なかなかの鋭さなのだ、たかだか「皮」のくせに。
頭上であの種(一般に「フジの実」と呼ぶらしい)が勝手にパンパン!とはじけ飛ぶ音はちょっとしたもの。すごい音ですよ。テレビの刑事ドラマの銃撃戦ではどひゅんばひゅんとそれらしい銃声がするが、フジの実は「パン!パン!」というシンプルな破裂音で、こっちのほうが銃声としてのリアリティを感じさせるのだ。
とはいっても、テレビもフジの実の破裂音も「銃声」ではないんだけどね。でもほんとにはじめは山の中で誰かが銃撃戦をしているんじゃないの?と感じたほどであった。
もう1つ、この「フジの実」というやつには特徴がある。実に毒があるという特徴である。ところがこの実、食う人もけっこういるのだ。毒の実を食っちゃうなんてバカだねぇ・・・なんて思う。そう思っている張本人の私も食う。
大してうまくはない。私は酒のつまみに大量のナッツをストックしているが、ナッツにくらべると「まずい」と言っても大げさではないレベルの味だ。ところが、である。
まじぃなぁ、これ・・・なんて思いながら1つ、また1つとつまんでいるうちに、なぜか手が止まらなくなるから不思議なんだなー、これが。何しろ毒を持つといわれる実だから、食うのは1回に5〜6粒程度にとどめるべきだとも言われる。でも止まらないですねー。「かっぱえびせん」の原材料を調べたい気持ちになってくる。
いやいや、今の時代うっかりしたことは言えないが、正直いって、やめられないとまらないの次元は「フジの実」に軍配が上がる。うまさでいえば迷うことなく「かっぱえびせん」なんだけどね。なんだか知らんけど、フジの実には謎の中毒性があるので、食おうと思う人は要注意である。
「謎の中毒性」といえば、私は伝説のパンクバンド「あぶらだこ」のファンである。はじめて聴く人は例外なく耳をふさぎたくなるくらいのひでぇ楽曲が多いが、ガマンして聴くうちに「あぶらだこ抗体」ができ、しかもドーパミンだかなんだかを分泌する作用があるらしく、聴かずにはいられない中毒性を伴うから危険な楽曲の数々である。
でもさすがにあぶらだこを聴きながらフジの実を食う勇気は未だない。でもちょっとやってみたい気もする。インフルには感染しない私も、あぶらだことフジの実の中毒には完全に敗北である。
ついでにあぶらだこをぱくって「フジの実の歌」をちょっと作詞してみた。
フジの実すぎるーフジの実ー
フジの実をー、フジの実にとー、フジの種ー
人生初の作詞だが、まずまず上出来だと思う。
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