土井中照の日々これ好物(子規・漱石と食べものとモノ)

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2022.07.23
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カテゴリ: 正岡子規
羊羹の甘きを好む新茶かな( 明治34)
花早き梅をあはれむ春の雪 (明治34)
寒園に梅咲く春も待ちあへず (明治34)
 明治34年8月10日、子規は長塚節へのハガキで「水戸の名物梅羊羹難有候」とお礼を告げました。
 この年、節は子規に様々なものを送っています。子規は、そのお礼を送っています。1月30日には「雉一羽おくり下されありかたく候。ビステキのように焼てたべ候」、2月には「田雀とやら難有候。おとといもたべ候。きのうもたべ候。今日もたべ候」、4月13日には「一、木の芽 二折。右たしかに受領忝存候」、5月20日には「苗代茱萸難有候。あれは普通の苗代くみにあらず。あるいは西洋ぐみというものか」、9月20日には「栗ありがたく候。真心の虫喰ひ栗をもらひたり。鴫三羽ありがたく候。淋しさの三羽減りけり鴫の秋」、12月11日には「蜂屋柿四十速に届き申候。一つも潰れたる者無之候。右御礼かたがた」、12月22日には「菓子水戸より相とどき候。御礼かたがた受取御報まで」とあり、節の住む水戸ならではの贈り物ばかりです。
 水戸銘菓の「梅羊羹」は、天保13(1842)年に水戸9代藩主・徳川斉昭によって作られた日本三名園の一つである水戸偕楽園にちなみ、梅の名所ならではのお菓子です。偕楽園は、「民と偕(とも)と楽しむ」という趣旨で、約13haの周内に、100種300本の梅が植えられています。
 創業嘉永5(1852)年という亀印製菓は、水戸藩御用達の菓子舗で、蜜漬けした赤紫蘇の葉で白餡が入った薄紅色の求肥を包んだ銘菓「水戸の梅」がよく知られています。もともとは、2代目が考案した練った白餡を紫蘇の葉でくるみ「星の梅」と呼ばれていましたが、3代目のときに「水戸の梅」に改名したといいます。紫蘇の葉の利用は、亀屋が漬物店であったことから、梅干し用の紫蘇の葉を使ったといわれます。
 他にも梅肉に砂糖、寒天を加えてゼリー状に延ばし、短冊に切った2枚の竹皮に薄く挟んだ「のし梅」もあります。病床でじっとしていなければならない子規に、節のふるさと・水戸の香りを届けようという気持ちが感じられます。





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最終更新日  2022.07.23 19:00:10
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